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廻る時
三十五
しおりを挟む気が付いたら私は王太子の執務室で仕事をしていた。
時間軸が分からず、一息つこうと廊下を歩く。そこで剣の型の練習をしているリーズラントを見掛ける。
その後の行動は前々回と同じ様に親に頼み調べてもらい、自分で婚姻の申し込みをしに行った。変に流れを変えると悲惨な結末になりかねない、それだけは何としても避けたい。
次いで彼女の祖父にも話をしに行った。前々回と前回の事を覚えているかは不安だったが、私の顔を見た瞬間にやっと来たかと声を掛けてくれ、それだけで安堵した。
話し合いの中で今回は初めと同じ様に別邸で暮らす様にし、お茶会まで持っていく。
その後辺境伯領まで行った彼女を私が迎えに行くので合意した。
他の話も聞いていると淑女教育も申し分なく受けさせているとの事で、準備は整っているそうだ。
ただ、今までと違うのが、彼女の養父が渋る気配を見せていること。もしかして彼も同じ様に記憶を持っているのだろうかと思えばそうでは無いらしい。何でも夢で良く無い結果を見たのだとか。
確かに前回は私の元に嫁いだせいで命を落としてしまっている。だが、前々回はそうでは無い。それでも養父が渋る何かを夢見たのだろう。だがその内容を彼は誰にも明かしていない。
不安は有るが、今回は前々回と同じ様にし、彼女と子供の命を護るのを優先にする事で話がついた。
会いたいのを我慢し結婚式。前々回と同じ対応をする。違う所は誓のキスをした事だろう。
披露宴には参加させずにそのまま別宅に帰宅させる。
初夜は迎えない・・・・・なんて約束はしていない。なので彼女の身体を貪りに行った。今の私に我慢などできない。
別宅に入り込み(入るのにかなり手こずったが)、ソファで寝ていた彼女を可愛がった。
私にのしかかられ可愛く泣く彼女に興奮して歯止めが効かなかったのは仕方の無い事だろう。
朝目覚めてもう一度彼女を堪能する。泣きながらやめて欲しいと懇願してくる彼女に約束を取り付ける。
外で傭兵業や食事処を開業しても構わない。但し離縁は受け付けない。
私を拒否しない事。他の男に身体を許そうものなら全力で監禁する。
これは彼女の祖父にも了承済みの内容。他にも色々付け足したかったが、重たいと私に意見を言える全員に言われた。
王太子も記憶を持っているらしく、前回前々回以上に動いてくれている。
そんな中凄い音が聞こえてきた。何事かと思い出ていこうとして立ち止まる。
じっとリーの顔を見て、対処する様伝える。私が来ていなかった設定で。
リーが対応している中私は気配を消し様子を伺う。
ドアを壊そうとしていたのが我が家の使用人で有ること、それを指示していたのが執事である事。
どの様な理由でこの様なことをしているのかは不明だが、あの執事が曲者なのは判った。
名残惜しいがリーにはまた会いに来ると言って傍を離れた。
勿論我が家の使用人は信用しないように。何かあれば自身の祖父を頼る様に伝えて。
そこからは前々回通りに事が進んだ。
彼女が邸から出る時間が長くなればそれに合わせて私が会いに行く。それを悟られないように工夫して。
時が経ち前回での鬼門であるお茶会が開催される運びとなった。
マナーや所作は問題ないと彼女の祖父からはお墨付きを貰っている。
それ以前に彼女の養父がやたらと絡んでくるのが疑問でしかない。何を考えているのか聞きたいくらいである。
やはり彼も記憶を持っているのだろうか?
そんな事を思いながら茶会を迎えた。結果は最悪だった。
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