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第二章
今も変わらない想いで
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ーーーーーー
懐かしいな…。
当時の事を思い出しながら、カエルと虫の鳴き声に耳を澄ませながら夜道を歩く。
…あの日があったから、俺は変われた。
きっとあの時ひなたに支えられず、俺の弱さを受け止めてもらえてなかったら今の俺はいなかった。
もしあのままだったら…変わらず毎日喧嘩ばっかして、不良のイメージは抜けずにクソみたいな高校行って、ろくに勉強もせず中途半端なやさぐれた大人になって…。
想像するだけでもゾッとする。
ホント、ひなたには俺の人生を変えてもらった恩人でもあるな。
ひなたの笑顔を思い出してふっと小さく笑みをこぼす。
そういえば、中学の頃ずっとつるんでた海と真昼は男子校に行っちまった。
俺もそこに行かないかと誘われたけど…断った。
真昼は一瞬驚いた顔をして、海は”やっぱりな”って顔で肩をすくめてたっけ。
卒業してから中々会えてないけど、たまに連絡は取り合ってる。
また今度2人に合えるといいな…。
今の俺の姿見たらなんて言うんだろうな。
はる兄みたいにすっかりまるくなったなって言われっかな。
物思いにふけってると、あっという間に家に着いた。
まぁ、そもそもひなたの家とそんなに離れてねぇけど…。
「ただいま」と言って家の中に入る。
リビングから「おかえり」と母さんが返してくれた。
中学の時はあんなに家の中がギスギスしてたのに、今じゃ嘘のように穏やかで平和だ。
たぶん…俺が荒れてたっていうのも一つの原因だったのかもしれねぇ。
そう思うと申し訳ない気持ちになるし、こうやって穏やかに過ごせるのはすげぇ幸せな事だったんだなって感じる。
それもこれも全部アイツのおかげだな‥‥。
自分の部屋に入って、窓を開けベットにあおむけになって天井をボーと眺める。
最近は2年生になってから、色々変化があった。
天音に確認はしてないけど、見てればわかる。
あれは絶対ひなたの事好きな態度と顔だ。
まぁ、惚れる気持ちもわかる。
だから天音の事ライバル視してたのに…。
なんか最近悠理もそんな感じするんだよな。
本人は気付いてるのか気付いてないのか知らねぇけど、やたらとひなたと距離が近けぇし、
いつもひなたを見る時の目が他の奴の時と比べて優しいんだよ。
「…はぁ」
静かな部屋の中で、俺のため息だけが響いた気がした。
あー、俺の中のひなたに対する気持ちはずっと今も変わらねぇけど、これ以上ライバルが増えるのも厄介だ。
どうしたもんか…。
少し頬を赤く染めて、額に手を添えて考え込む。
開けた窓から夏の夜風が吹いて、カーテンが静かに揺れた。
懐かしいな…。
当時の事を思い出しながら、カエルと虫の鳴き声に耳を澄ませながら夜道を歩く。
…あの日があったから、俺は変われた。
きっとあの時ひなたに支えられず、俺の弱さを受け止めてもらえてなかったら今の俺はいなかった。
もしあのままだったら…変わらず毎日喧嘩ばっかして、不良のイメージは抜けずにクソみたいな高校行って、ろくに勉強もせず中途半端なやさぐれた大人になって…。
想像するだけでもゾッとする。
ホント、ひなたには俺の人生を変えてもらった恩人でもあるな。
ひなたの笑顔を思い出してふっと小さく笑みをこぼす。
そういえば、中学の頃ずっとつるんでた海と真昼は男子校に行っちまった。
俺もそこに行かないかと誘われたけど…断った。
真昼は一瞬驚いた顔をして、海は”やっぱりな”って顔で肩をすくめてたっけ。
卒業してから中々会えてないけど、たまに連絡は取り合ってる。
また今度2人に合えるといいな…。
今の俺の姿見たらなんて言うんだろうな。
はる兄みたいにすっかりまるくなったなって言われっかな。
物思いにふけってると、あっという間に家に着いた。
まぁ、そもそもひなたの家とそんなに離れてねぇけど…。
「ただいま」と言って家の中に入る。
リビングから「おかえり」と母さんが返してくれた。
中学の時はあんなに家の中がギスギスしてたのに、今じゃ嘘のように穏やかで平和だ。
たぶん…俺が荒れてたっていうのも一つの原因だったのかもしれねぇ。
そう思うと申し訳ない気持ちになるし、こうやって穏やかに過ごせるのはすげぇ幸せな事だったんだなって感じる。
それもこれも全部アイツのおかげだな‥‥。
自分の部屋に入って、窓を開けベットにあおむけになって天井をボーと眺める。
最近は2年生になってから、色々変化があった。
天音に確認はしてないけど、見てればわかる。
あれは絶対ひなたの事好きな態度と顔だ。
まぁ、惚れる気持ちもわかる。
だから天音の事ライバル視してたのに…。
なんか最近悠理もそんな感じするんだよな。
本人は気付いてるのか気付いてないのか知らねぇけど、やたらとひなたと距離が近けぇし、
いつもひなたを見る時の目が他の奴の時と比べて優しいんだよ。
「…はぁ」
静かな部屋の中で、俺のため息だけが響いた気がした。
あー、俺の中のひなたに対する気持ちはずっと今も変わらねぇけど、これ以上ライバルが増えるのも厄介だ。
どうしたもんか…。
少し頬を赤く染めて、額に手を添えて考え込む。
開けた窓から夏の夜風が吹いて、カーテンが静かに揺れた。
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