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メンダー
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「あー、やっとおわった」
「隊長晩飯までに訓練終わらせてくれてよかったけど、崖訓練はきついんだよな」
「まあそういうなよ、雨の訓練じゃないだけマシだ」
崖にかこまれたこの要塞で、崖での戦闘訓練は必須訓練の一つだ。
きつい訓練なので隊員からは人気がなく、危険度も高い。
ただ、崖の岩肌から綺麗な石をみつけたり、崖の上にしか咲いていない花や、きれいな鳥の羽などが落ちているので、恋人のいる連中にとってはレアなお土産を見つける事ができるチャンスでもある。
「はっはっは、これでお前がふられたら、崖だけに、ガーンじゃなくて、ガケーン!だな」
騎士の一人がお目当ての酒場の女の子に渡す、赤くてつるつるした石を見つけたのだ。石を大切そうに胸の内側にしまう騎士は、笑って答える。
「縁起でもないですよ隊長!」
「はっはっは、隊長のダジャレは最高だな!!」
「それで振られたら、俺らも一緒にガケーンって言ってやるよ!!がんばれよ!」
目下頭がお花畑のマティアスもその一人で、マティアスの胸ポケットには崖にしか咲かない青い花がそっと忍ばれている。
(ドルマはまだ制服管理課にいるかな、そしたらブレスレットのお礼に受け取ってもらいたいな・・)
「あ! またマティがドルマちゃんの事考えてやがる、あいつの周りだけ空気が緩んできもちわりい!」
「ぎゃははは!あんな鬼みたいな戦い方を第7でみせたやつには絶対に見えない!!」
そうやって騎士同士で軽口をききながら、大きな怪我もなく、崖からの和やかな要塞への帰還のはずだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(一体・・・何が起こったんだ)
要塞に到着したマティアスはあ然とした。
帰還した第6要塞の、様子が随分とおかしいのだ。
そろそろ夕食のよい香りをさせているはずの食堂からは湯気一つのぼっておらず、廊下のあちこちで深刻そうな顔をしたメイドや洗濯係りの娘たちが怯えている。
厩舎は深刻そうに深く鍵がかけられており、ニワトリ小屋には黒い目隠しがかけられてあった。
だれも傷を負っているようにはみえない。魔獣の襲来の爪痕も見えない。
状況を説明させようと、マティアスはユールの姿を追った。
だが、どこを見渡してもユールの姿が見えない。今日は父からの依頼がある、と崖訓練に来なかったので、要塞にずっと待機しているはずだというのに。
そんな中、カイルの姿を外から見つけたのだろう。
ハンザがこの世の終わりのごとき悲壮な表情でフラフラと廊下からカイルの前に出てきて、カイルに縋りついて号泣した。
「カイル、カイル!!! ドルマが・・・ドルマが、うう、ユールさんに、ユールさんが髭がなくて、それから」
しっかり者のハンザの酷く取り乱した姿にカイルは狼狽した。
「おい、ハンザ落ち着け、一体なにがあったんだ、ユールがどうした、何を言ってるのかさっぱりわからん!」
「ひっく、ひっく、黒い人たちとユールさんが、ドルマを連れていったの! あの子、震えていたのよ、怖がっていたわ!!」
「んああああ!! ハンザ、頼むから落ち着いて説明してくれ、一体なんなんだ??」
混乱しているハンザとカイルの前に、ふらりと一人のローブ姿の男が現われた。
男は丁寧にマティアスの前で、高位の貴族に対する正式な家臣の礼として片膝をつくと、言った。
「マティアス様。お久しぶりです。早速ですが、すぐに第一にお戻りください。緊急事態が発生しました。メンダーの発生が確認されました」
(ウルス魔法伯・・メンダーだと?一体何が起こっている)
マティアスは急に現れた意外な男からの、予想もしない物騒極まる単語に動揺したが、落ち着きを取り戻して言葉を返した。
「ウルス魔法伯。久しいな。ウルス殿ほどのお方が、そのような物騒な単語は滅多な事では口にすべきではない。ともかく、一体何が起こっているのかまず第6の状況を説明してくれ」
(おい、ウルス様って筆頭魔術師のウルス様か??)
(ああ、あの人相の悪さはウルス様だろう)
(ウルス様ほどの高貴な方が、なんでマティに膝をついているんだ? 一体何がおこっている・・?)
ざわめきが第6に広がる中、半狂乱になってハンザはウルス魔法伯にむけて言った。
「メンダーって一体なによ!!! ねえあんたのせいなの? ドルマはあんなに怖がりなのに、黒い騎士に囲まれて、ひっく、ひっく、ドルマをどうする気??」
泣きながらウルスに抗議するハンザを、カイルが静止する。
(黒い鎧・・つまり王家の軍が派遣されたという事だ。それにしてもメンダーの発生・・もしウルス魔法伯の言っている事が本当なら、国家事案だ)
カイルは天を仰いだ。
メンダーは、一般には知られている存在ではない。
メンダーは非常に発生が稀な、人から発生する魔女の亜種だ。
だがその存在の稀さ、発生と生態が謎に包まれている事、その存在そのもの危険性から、発生に関しては各所で相当のかん口令が敷かれている。
また、メンダーには、生命の理にすら反する事ができるという、魔術の根本を覆すような能力をもつ。
関わった事のある魔術師達のだれもが口にもしたくないほどの忌み嫌われる存在であるメンダーは、高位魔術師や魔女、国防に深く関与する人物達の間でしか、その単語すらやりとりされない。
ウルス魔法伯ほどの高位貴族の態度より、マティの正体を悟ったダンダップが、ゆっくりとマティアスの元に近づいて、そしてウルス魔法伯の隣で膝を折った。
「マティ。いえ、これまでの数々の失礼をお許しください、マティアス次期辺境伯閣下」
ドヨドヨと第6部隊は騒然とした。
(マティアス様って・・・お館様のご子息の、マティアス様?)
(おい、まさか。マティは北からの傭兵のはず)
(おい、そういえば第7のスタンピートの時の戦い方をおぼえているか、あれは普通ではなかった)
(あの3人はやけに品のいい所があるからな、だけど、まさかあのマティが、次期辺境伯??)
マティアスは、諦めて黒い布と髭を外すと、ダンダップを助け起こして言った。
「ダンダップ隊長。今まで正体を謀っていてすまない。説明してくれ。お前は何かを知っているな。一体ドルマは何者だ」
「隊長晩飯までに訓練終わらせてくれてよかったけど、崖訓練はきついんだよな」
「まあそういうなよ、雨の訓練じゃないだけマシだ」
崖にかこまれたこの要塞で、崖での戦闘訓練は必須訓練の一つだ。
きつい訓練なので隊員からは人気がなく、危険度も高い。
ただ、崖の岩肌から綺麗な石をみつけたり、崖の上にしか咲いていない花や、きれいな鳥の羽などが落ちているので、恋人のいる連中にとってはレアなお土産を見つける事ができるチャンスでもある。
「はっはっは、これでお前がふられたら、崖だけに、ガーンじゃなくて、ガケーン!だな」
騎士の一人がお目当ての酒場の女の子に渡す、赤くてつるつるした石を見つけたのだ。石を大切そうに胸の内側にしまう騎士は、笑って答える。
「縁起でもないですよ隊長!」
「はっはっは、隊長のダジャレは最高だな!!」
「それで振られたら、俺らも一緒にガケーンって言ってやるよ!!がんばれよ!」
目下頭がお花畑のマティアスもその一人で、マティアスの胸ポケットには崖にしか咲かない青い花がそっと忍ばれている。
(ドルマはまだ制服管理課にいるかな、そしたらブレスレットのお礼に受け取ってもらいたいな・・)
「あ! またマティがドルマちゃんの事考えてやがる、あいつの周りだけ空気が緩んできもちわりい!」
「ぎゃははは!あんな鬼みたいな戦い方を第7でみせたやつには絶対に見えない!!」
そうやって騎士同士で軽口をききながら、大きな怪我もなく、崖からの和やかな要塞への帰還のはずだった。
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(一体・・・何が起こったんだ)
要塞に到着したマティアスはあ然とした。
帰還した第6要塞の、様子が随分とおかしいのだ。
そろそろ夕食のよい香りをさせているはずの食堂からは湯気一つのぼっておらず、廊下のあちこちで深刻そうな顔をしたメイドや洗濯係りの娘たちが怯えている。
厩舎は深刻そうに深く鍵がかけられており、ニワトリ小屋には黒い目隠しがかけられてあった。
だれも傷を負っているようにはみえない。魔獣の襲来の爪痕も見えない。
状況を説明させようと、マティアスはユールの姿を追った。
だが、どこを見渡してもユールの姿が見えない。今日は父からの依頼がある、と崖訓練に来なかったので、要塞にずっと待機しているはずだというのに。
そんな中、カイルの姿を外から見つけたのだろう。
ハンザがこの世の終わりのごとき悲壮な表情でフラフラと廊下からカイルの前に出てきて、カイルに縋りついて号泣した。
「カイル、カイル!!! ドルマが・・・ドルマが、うう、ユールさんに、ユールさんが髭がなくて、それから」
しっかり者のハンザの酷く取り乱した姿にカイルは狼狽した。
「おい、ハンザ落ち着け、一体なにがあったんだ、ユールがどうした、何を言ってるのかさっぱりわからん!」
「ひっく、ひっく、黒い人たちとユールさんが、ドルマを連れていったの! あの子、震えていたのよ、怖がっていたわ!!」
「んああああ!! ハンザ、頼むから落ち着いて説明してくれ、一体なんなんだ??」
混乱しているハンザとカイルの前に、ふらりと一人のローブ姿の男が現われた。
男は丁寧にマティアスの前で、高位の貴族に対する正式な家臣の礼として片膝をつくと、言った。
「マティアス様。お久しぶりです。早速ですが、すぐに第一にお戻りください。緊急事態が発生しました。メンダーの発生が確認されました」
(ウルス魔法伯・・メンダーだと?一体何が起こっている)
マティアスは急に現れた意外な男からの、予想もしない物騒極まる単語に動揺したが、落ち着きを取り戻して言葉を返した。
「ウルス魔法伯。久しいな。ウルス殿ほどのお方が、そのような物騒な単語は滅多な事では口にすべきではない。ともかく、一体何が起こっているのかまず第6の状況を説明してくれ」
(おい、ウルス様って筆頭魔術師のウルス様か??)
(ああ、あの人相の悪さはウルス様だろう)
(ウルス様ほどの高貴な方が、なんでマティに膝をついているんだ? 一体何がおこっている・・?)
ざわめきが第6に広がる中、半狂乱になってハンザはウルス魔法伯にむけて言った。
「メンダーって一体なによ!!! ねえあんたのせいなの? ドルマはあんなに怖がりなのに、黒い騎士に囲まれて、ひっく、ひっく、ドルマをどうする気??」
泣きながらウルスに抗議するハンザを、カイルが静止する。
(黒い鎧・・つまり王家の軍が派遣されたという事だ。それにしてもメンダーの発生・・もしウルス魔法伯の言っている事が本当なら、国家事案だ)
カイルは天を仰いだ。
メンダーは、一般には知られている存在ではない。
メンダーは非常に発生が稀な、人から発生する魔女の亜種だ。
だがその存在の稀さ、発生と生態が謎に包まれている事、その存在そのもの危険性から、発生に関しては各所で相当のかん口令が敷かれている。
また、メンダーには、生命の理にすら反する事ができるという、魔術の根本を覆すような能力をもつ。
関わった事のある魔術師達のだれもが口にもしたくないほどの忌み嫌われる存在であるメンダーは、高位魔術師や魔女、国防に深く関与する人物達の間でしか、その単語すらやりとりされない。
ウルス魔法伯ほどの高位貴族の態度より、マティの正体を悟ったダンダップが、ゆっくりとマティアスの元に近づいて、そしてウルス魔法伯の隣で膝を折った。
「マティ。いえ、これまでの数々の失礼をお許しください、マティアス次期辺境伯閣下」
ドヨドヨと第6部隊は騒然とした。
(マティアス様って・・・お館様のご子息の、マティアス様?)
(おい、まさか。マティは北からの傭兵のはず)
(おい、そういえば第7のスタンピートの時の戦い方をおぼえているか、あれは普通ではなかった)
(あの3人はやけに品のいい所があるからな、だけど、まさかあのマティが、次期辺境伯??)
マティアスは、諦めて黒い布と髭を外すと、ダンダップを助け起こして言った。
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