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第1章ーーお人好し追放されるーー
第3話〜お人好しは微オタクを生かして行動する〜
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「先生?あぁ、あの腰抜けか。あの態度、女だから許したものの、男ならこの場で切り捨てておったわ。」
ふ~ん。切り捨てか。やっぱりこの人はダメだ。
「っぬ!?」
「僕たちは今丁度、この世界に召喚されたのです。なのに、召喚された先の世界を守れと言われ、挙句の果てに何も知らない国の為に死ねと言うのはおかしいのではないでしょうか?」
「はぁ。お主も腰抜けか。俺はもう限界だ。・・・貴様らなど勇者ではない!お前も今言った通り、ここで即刻死刑にしてやっても良いのだぞ!!」
僕はやはりこの男は理解してないのだと分かった。相手を自分の国の民か子供か間違っているのではないか?
「それでは貴方は今いる職務からいきなり離され、他の国に勝手に連れられ、更にはその国のために死ねと言われたらどうしますか?それを貴方達は僕たちに言っています。どうなのですか?」
「有り得ないに決まっているだろう!この王国が他の国やあの帝国共に負けるとでも?貴様、死して償え!」
走り出し、懐から剣を取り出し僕に突貫してくる。僕はその姿に心底呆れていた。
「そういうことを言ってるんじゃないでしょう!!」
「!!?」
「頭が固いのですか貴方は!?僕たちは先程まで争いなんてとっくに過ぎ去った平凡な世界にいたのです!貴方たちと違って、今日が命日になるような世界にいたんじゃない、死と隣り合わせのような所にいたんじゃないんです!それを貴方たちは無理矢理連れてきた!僕たちは被害者なんだ!」
みんな今日もまた当たり前だけど楽しい日々を過ごしていただろう、楽しんでいたんだろう。それなのに、
「貴方たちは僕たちの生活を壊したんだ!そして、僕たちを今道具のように敵と戦う物のように扱おうとしている。そんなの貴方たちの言っている魔王と同じじゃないか!!」
よく、ライトノベルの主人公の視点になって物語を読むことがある。その視点では、主人公は絶対に挫けず、仲間に助けられながら前へ進みやがて目標を成し遂げる。
だけど、他の観点で見たらどうだろう。様々な主人公には壁が迫ってそれを理不尽だと言う人は殆どその世界にはいない。そして、この世界でも僕たちという主人公に理不尽に壁を与えているんだ。
「俺を・・・俺を魔王だと!?殺す、殺してやる!貴様ぁぁ!!」
「もう良い、バーランド。」
ゆっくりと王様が立ち上がった。僕はこれを待っていた。きっと王様自身にこの話をしていたら、僕はバーランドさんに本当に何も言わされず殺されていただろう。僕はしっかり理解させた筈だぞ。正直王様の一言で僕らが生かされるか殺されるかなるんだ。嫌でも口が乾く。
「お前は下がっておれバーランド。すまなかったな。確かにお主らへの配慮が足りていなかった。これでは本当に儂はあの憎き魔王のようじゃの。それならこれはどうじゃ?衣食住を養うし、魔王軍が攻めてきたら我らの軍と共に戦う。勿論、最低限死なぬように戦う日は自身で決めて良い。」
「まだです。戦いたくない生徒、先生は全員、返してください。「無理じゃ。」・・・そうですか。」
やっぱり・・・テンプレか。
「異世界から勇者を召喚する魔法はあっても、異世界に勇者を戻す魔法は存在しない。」
「分かりました。それでは僕はトイレへいきます。」
バーランドさんの今にも殺しそうな視線を浴びながら、僕は先程指さした方向へ歩いていった。
ふ~ん。切り捨てか。やっぱりこの人はダメだ。
「っぬ!?」
「僕たちは今丁度、この世界に召喚されたのです。なのに、召喚された先の世界を守れと言われ、挙句の果てに何も知らない国の為に死ねと言うのはおかしいのではないでしょうか?」
「はぁ。お主も腰抜けか。俺はもう限界だ。・・・貴様らなど勇者ではない!お前も今言った通り、ここで即刻死刑にしてやっても良いのだぞ!!」
僕はやはりこの男は理解してないのだと分かった。相手を自分の国の民か子供か間違っているのではないか?
「それでは貴方は今いる職務からいきなり離され、他の国に勝手に連れられ、更にはその国のために死ねと言われたらどうしますか?それを貴方達は僕たちに言っています。どうなのですか?」
「有り得ないに決まっているだろう!この王国が他の国やあの帝国共に負けるとでも?貴様、死して償え!」
走り出し、懐から剣を取り出し僕に突貫してくる。僕はその姿に心底呆れていた。
「そういうことを言ってるんじゃないでしょう!!」
「!!?」
「頭が固いのですか貴方は!?僕たちは先程まで争いなんてとっくに過ぎ去った平凡な世界にいたのです!貴方たちと違って、今日が命日になるような世界にいたんじゃない、死と隣り合わせのような所にいたんじゃないんです!それを貴方たちは無理矢理連れてきた!僕たちは被害者なんだ!」
みんな今日もまた当たり前だけど楽しい日々を過ごしていただろう、楽しんでいたんだろう。それなのに、
「貴方たちは僕たちの生活を壊したんだ!そして、僕たちを今道具のように敵と戦う物のように扱おうとしている。そんなの貴方たちの言っている魔王と同じじゃないか!!」
よく、ライトノベルの主人公の視点になって物語を読むことがある。その視点では、主人公は絶対に挫けず、仲間に助けられながら前へ進みやがて目標を成し遂げる。
だけど、他の観点で見たらどうだろう。様々な主人公には壁が迫ってそれを理不尽だと言う人は殆どその世界にはいない。そして、この世界でも僕たちという主人公に理不尽に壁を与えているんだ。
「俺を・・・俺を魔王だと!?殺す、殺してやる!貴様ぁぁ!!」
「もう良い、バーランド。」
ゆっくりと王様が立ち上がった。僕はこれを待っていた。きっと王様自身にこの話をしていたら、僕はバーランドさんに本当に何も言わされず殺されていただろう。僕はしっかり理解させた筈だぞ。正直王様の一言で僕らが生かされるか殺されるかなるんだ。嫌でも口が乾く。
「お前は下がっておれバーランド。すまなかったな。確かにお主らへの配慮が足りていなかった。これでは本当に儂はあの憎き魔王のようじゃの。それならこれはどうじゃ?衣食住を養うし、魔王軍が攻めてきたら我らの軍と共に戦う。勿論、最低限死なぬように戦う日は自身で決めて良い。」
「まだです。戦いたくない生徒、先生は全員、返してください。「無理じゃ。」・・・そうですか。」
やっぱり・・・テンプレか。
「異世界から勇者を召喚する魔法はあっても、異世界に勇者を戻す魔法は存在しない。」
「分かりました。それでは僕はトイレへいきます。」
バーランドさんの今にも殺しそうな視線を浴びながら、僕は先程指さした方向へ歩いていった。
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