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第3章ーー五国VS魔王軍ーー
第22話〜魔族と勇者〜
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・・・なんだ。あれは。
「ほ、報告!弓部隊ほぼ全滅。そして、後方の数百名も同じく気を失った模様・・・。ですが、相手側の魔物も半分以上が倒れました。」
これをあの化け物がやったというのか。ただ、覇気を飛ばしただけで。
「あれが四天王かぁ。結構強そうだな!」
「そうね。でも馬鹿なんじゃない?自分たちの味方も一緒に巻き込んじゃってるし。」
「でも、凄い声だったよね。大声選手権優勝できるんじゃない?」
「「「それな!」」」
・・・勇者殿は随分と・・・余裕そうだな。
だが、少し冷静になれた。ゴゴはあの時と変わっていない。実際に今、小さな魔族がゴゴの腕をポコスカ叩いている。恐らくあれがあちらの参謀なのだろう。確かにゴゴは、個人の強さは圧倒的だが、私たちには頭脳がある。ならばそれにかけるまで!
「全軍に伝えよ!敵の攻撃は確かに強いが、今の攻撃で弓部隊が本来出す成績だったものよりも遥かにあちらには被害が大きい。まだこちらに勝機がある。弓部隊は直ぐに撤退させ、魔族と残った魔物たちを我らで倒すのだ!私も出る!!」
「はっ!」
どうやらこちらは短期決戦になりそうだぞ、モルトフォルト王よ!
△▽
「だから分かったっつってんだろ!」
「全然分かってないですよね!あぁ!!私の完璧な物量押しの作戦がぁ!!」
全くこいつは何言ってんだ。俺の咆哮も耐えられなかった奴なんてゴミ以下に決まってんだろうがっての。
「ん?おいおいなんだよ!まだ折れてねぇじゃねぇか!おい、お前!まだアイツら戦うつもりだぞ!」
あんなチンケな弓なんて持って、俺に照準を合わせやがった。
「!?ご、ゴゴ様!避けて下さい!さすがにゴゴ様でもあの量は身体に負担が!」
「うるせぇ!さぁ来いよ!全部受け止めてやらァ!!」
その後一体一体いたぶり殺してやるよ!
ゴゴの身体へ向けて弓が放たれる。ゴゴは一切動かない。隣にいた魔族は空中へ避けたが、それでも。
「来いやぁぁぁ!!」
そして、弓がゴゴへ向かった瞬間。
「ウェンド!」
その弓全ての軌道が逸れた。そして飛んだ先は全て残りの魔物。
「「「「グギャァァ!!!」」」」
「「「ブヒュゥゥ!!」」」
「「ギャァァァ!!!」」
ゴゴの後方から、魔物たちの悲鳴が響く。彼の行動は読まれていた。ミルデロフによって。残った魔物を倒すために考えた彼の策は見事に成功した。
そして、攻撃を待っていたゴゴは、両手を広げ仁王立ちの状態なのにただ1本も彼に当たっていない。
それが、彼の逆鱗に触れた。
「・・・・・・。」
「「「「「「「!!!?」」」」」」」
弓を放ったエルフは思わず息を飲んだ。彼の身体に纏われたその怒りに。
無言の重圧。先程の咆哮など序の口程も無い。彼の怒りが全面に現れていた。
「あー・・・これはゴゴ様切れちゃいましたね。」
それを上へ逃げた魔族は、味方ながら冷や汗を流す。
「ぶち殺す・・・いや、消す・・・否、死だ!!!」
ゴゴはエルフの陣営の上空へと飛んだ。その姿は、全ての者が棒立ちになって見る。だが、一人だけは違った。
「不味い!聖なる母よ、大地の化身よ。我の手に宿らん。」
「死ね!ゴミどもがァァ!!!」
「時は来た。万物の理、覆す不屈の壁、我が守るは運命!それは今ここに顕現する!」
そして、両手を合わせ、下へ振りかぶり
「あ゛あぁぁぁぁ!!!!」
「マザープロテクション!!」
ゴゴの渾身の一撃とミルデロフの大魔法が空中でぶつかった。
「ほ、報告!弓部隊ほぼ全滅。そして、後方の数百名も同じく気を失った模様・・・。ですが、相手側の魔物も半分以上が倒れました。」
これをあの化け物がやったというのか。ただ、覇気を飛ばしただけで。
「あれが四天王かぁ。結構強そうだな!」
「そうね。でも馬鹿なんじゃない?自分たちの味方も一緒に巻き込んじゃってるし。」
「でも、凄い声だったよね。大声選手権優勝できるんじゃない?」
「「「それな!」」」
・・・勇者殿は随分と・・・余裕そうだな。
だが、少し冷静になれた。ゴゴはあの時と変わっていない。実際に今、小さな魔族がゴゴの腕をポコスカ叩いている。恐らくあれがあちらの参謀なのだろう。確かにゴゴは、個人の強さは圧倒的だが、私たちには頭脳がある。ならばそれにかけるまで!
「全軍に伝えよ!敵の攻撃は確かに強いが、今の攻撃で弓部隊が本来出す成績だったものよりも遥かにあちらには被害が大きい。まだこちらに勝機がある。弓部隊は直ぐに撤退させ、魔族と残った魔物たちを我らで倒すのだ!私も出る!!」
「はっ!」
どうやらこちらは短期決戦になりそうだぞ、モルトフォルト王よ!
△▽
「だから分かったっつってんだろ!」
「全然分かってないですよね!あぁ!!私の完璧な物量押しの作戦がぁ!!」
全くこいつは何言ってんだ。俺の咆哮も耐えられなかった奴なんてゴミ以下に決まってんだろうがっての。
「ん?おいおいなんだよ!まだ折れてねぇじゃねぇか!おい、お前!まだアイツら戦うつもりだぞ!」
あんなチンケな弓なんて持って、俺に照準を合わせやがった。
「!?ご、ゴゴ様!避けて下さい!さすがにゴゴ様でもあの量は身体に負担が!」
「うるせぇ!さぁ来いよ!全部受け止めてやらァ!!」
その後一体一体いたぶり殺してやるよ!
ゴゴの身体へ向けて弓が放たれる。ゴゴは一切動かない。隣にいた魔族は空中へ避けたが、それでも。
「来いやぁぁぁ!!」
そして、弓がゴゴへ向かった瞬間。
「ウェンド!」
その弓全ての軌道が逸れた。そして飛んだ先は全て残りの魔物。
「「「「グギャァァ!!!」」」」
「「「ブヒュゥゥ!!」」」
「「ギャァァァ!!!」」
ゴゴの後方から、魔物たちの悲鳴が響く。彼の行動は読まれていた。ミルデロフによって。残った魔物を倒すために考えた彼の策は見事に成功した。
そして、攻撃を待っていたゴゴは、両手を広げ仁王立ちの状態なのにただ1本も彼に当たっていない。
それが、彼の逆鱗に触れた。
「・・・・・・。」
「「「「「「「!!!?」」」」」」」
弓を放ったエルフは思わず息を飲んだ。彼の身体に纏われたその怒りに。
無言の重圧。先程の咆哮など序の口程も無い。彼の怒りが全面に現れていた。
「あー・・・これはゴゴ様切れちゃいましたね。」
それを上へ逃げた魔族は、味方ながら冷や汗を流す。
「ぶち殺す・・・いや、消す・・・否、死だ!!!」
ゴゴはエルフの陣営の上空へと飛んだ。その姿は、全ての者が棒立ちになって見る。だが、一人だけは違った。
「不味い!聖なる母よ、大地の化身よ。我の手に宿らん。」
「死ね!ゴミどもがァァ!!!」
「時は来た。万物の理、覆す不屈の壁、我が守るは運命!それは今ここに顕現する!」
そして、両手を合わせ、下へ振りかぶり
「あ゛あぁぁぁぁ!!!!」
「マザープロテクション!!」
ゴゴの渾身の一撃とミルデロフの大魔法が空中でぶつかった。
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