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Menu 3『Dimbula』
『Dimbula』④
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それから一週間ほどが経ったある朝、登校しようとすると玄関で母さんに呼び止められた。
「悠理、今日から麻理子ちゃんの家でピアノ教室やってくるんだって? 学校終わったら直接向こうに行って、終わったら麻理子ちゃんが送ってくれるって聞いたけど」
ピアノ教室はその通りだが放課後の予定は初耳だ。いつも思うのだが、こういう情報を母さんとマリ姉はどこでやり取りするのだろう。個別に連絡先を知っているようには見えないが。
そしてその日の授業が終わって職員室に出向くと、時間になるまでしばらく待っているようにとお達しを受ける。暇人は暇人らしく自販機で飲み物でも買って校舎をぶらついた。
車でマリ姉の家に着いたのは、教室の開放が始まる午後五時の少し前だ。このあと事前に希望した生徒が三十分の入れ替わり制でやってくる。オレは基本的に同じ部屋にいて生徒の自主練習を見ているだけだが、わからないことがあれば可能な範囲で教えるといった感じ。マリ姉はもう少し仕事を片付けると言って学校に戻った。
昔は来慣れた場所とはいえ、家主のいなくなった他人の家に一人残されるというのはとても不思議な感覚だった。オレは玄関で生徒を迎え、それを送ってきた保護者から預かる。以降は大人しく黙々と練習するだけの子もいれば、きょうだいで一緒に来てずっと騒いでいるばかりの子たちもいる。まあ小学生にも色々だ。
そうするうちに時計は午後七時を示し、次の三十分は誰も来ないので休憩となった。宿題があればそれをやるつもりだったがこういう日に限って出ておらず、すぐに手持ち無沙汰になってしまう。結局、他にすることもなくてオレの手は自然とピアノに伸びた。
目の前に整然と並ぶ白と黒の鍵盤。触れると滑らかで少し冷たい。キーボードよりずっと重いその鍵を押し込むと、後ろでハンマーが立ち上がって弦を打つ。柔らかい音、硬い音、太い音、細い音。音色ごとの手応えが指先を通してしっかりと感じられる。キーボードは弾く都度、シンセ、ストリングス、さらには弦楽器と音を変化させられるのが面白いが、ピアノは弦の叩き方で多彩な音色を表現できる。二つの楽器は似て非なるものだ。そして、こうして触れてみると、やっぱりオレの身体に染みついているのはピアノの弾き方だということがわかる。
オレはそこらの棚から適当にエチュード教本をいくつか取り出した。ハノン、ツェルニー、トンプソン、ショパン……なんとなく気分的にツェルニーがいい。飽きたらショパンの『革命』とか『木枯らし』あたりに移ろうか。長らく触れていなかった分、イメージ通りとはいかないが、弾いてみると自分で危惧していたほどには悪くない。ちょっと楽しくなったオレはしばらくそうして弾き続け、やがて曲と曲の間に少し手を休めたとき、後ろから声が聞こえた。
「やっぱり、好きですね」
振り向くと、そこにいたのはマリ姉だった。いつの間に帰ってきたのだろう、車の音にも気づかなかった。
マリ姉は近くの椅子を持ってきてオレの隣に、肩と腰が触れ合うくらい近くに座る。
「私、やっぱり好きです。ユウくんのピアノ」
「ああ……うん、ピアノね」
オレはやや肩を落としながら返事をする。まあ別に、これは驚くような言葉ではない。昔何度も聞いた言葉だ。
――私、ユウくんのピアノがとても好きです。
一番記憶に残っているのは、オレが小学四年の頃。言われて身体の中に熱を感じた。マリ姉の声に乗ったその好きという音に、オレの指先が、腹の中が、全身が熱くなって、唐突に恋を自覚した。当時、マリ姉は高一だった。それが分不相応な恋だとは気づいていなかった。
オレはバカみたいに単純だったから、わかりやすくピアノに精を出し始めたのは言うまでもない。もとは母親同士が友人だから習わされていただけだったピアノが、みるみるオレの毎日の中心になった。小四のオレにとって、マリ姉の言葉は何よりも特別だったのだ。
でもそれから二年後、マリ姉は遠くへ行ってしまった。遠くへ行ってしまったことで初めから遠い存在だったのだと気づいてしまった。六つも年下のオレでは、釣り合うはずのない相手。
そして中学に上がったオレは徐々に徐々にピアノから離れた。今年マリ姉が突然帰ってきて、けれどオレが顔を合わせ辛いと思っていた本当の理由は、もしかしたらこれかもしれない。
オレは鍵盤に触れていた手を引っ込めて言った。
「だいぶ下手になっちゃったよ、特に強弱とかさ。最近はキーボードの練習ばっかだったし」
「確かにそうかもしれませんが、でも指はよく動いていると思います。それに、昔から抜群だった表現力も衰えていませんね。スムーズな流れの中に適度な緩急があって、うっとりするほど心地がいいです」
「そう……かな」
「ええ。私は、ユウくんほどの素質はありませんが、耳はいいですからね。信じていいですよ」
耳がいい、と自負するマリ姉の父親はピアニストだ。幼い頃からそういう人たちの演奏に触れているからか、確かにマリ姉の耳は肥えている。優しくても世辞は言わず、オレに対する評価はいつも厳しくて正しい。そんなマリ姉が、昔からオレのピアノだけは必ず褒めてくれた。
「もし素質があったら……マリ姉は、ピアニストになりたかった?」
「どうでしょう。目指した時期もあったかもしれませんが……それでも私は、望んで今の、教師の道を選びましたよ」
正面に固定された視界。その端から差し込まれた白い手が、連なる鍵を一つ一つ撫でる。
「その記念すべき一年目の生徒に、ユウくんもなってくれると思っていたんですけどねぇ」
「け、結構根に持つね……それ」
「だって、ユウくんは私がいるから、音楽の授業をとらなかったんでしょう? そんなあからさまな避け方されたら、誰だって傷つきますよ。深夜にライブハウスで無断バイトの不良生徒が相手でもね」
「そ、その件はホントにごめんなさい!」
オレは慌ててマリ姉に向かって手を合わせる。
「だいたい、ユウくんは絵なんかすっごい、へたっぴじゃないですか。なのに美術って」
「いや、まあ……」ぶっちゃけ科目を選ぶときは音楽じゃなければ美術でも書道でもどっちでもよかったんだけど。「でもほら、ここからオレの美術の才能が開花するかもしれないじゃん?」
「ユウくんが小学校の頃に描いてくれた私の似顔絵は、ムンクみたいでしたけどね!」
ムンクって、もしかしてムンクの叫び?
「それは……褒めてんの? 貶してんの?」
「どうでしょうねー」
オレの質問にマリ姉はそうとぼけながら、顔の両側に手を当てて左右にゆらゆらした。学校では決して見せないであろうマリ姉のそんなアホみたいな――いや、無邪気な表情を見て、ついオレはぷっと笑ってしまう。
「まあ、授業でピアノを弾かせるわけじゃありませんけど。それでもきっとユウくんは、美術よりキーボードより、ピアノがあっていると思います」
やがてマリ姉は手首を返して時計を見た。
「残りは、あと一組ですか。晩ご飯、用意しますので、食べていってくださいね」
立ち上がると同時にやってきた次の生徒を部屋に招き、入れ替わりで姿を消す。
本日最後の生徒は、小学五年生の女の子に二年生の男の子。二人は姉弟らしかった。直前までマリ姉と話をしていたからだろうか。その子たちが仲良く椅子を並べてピアノの前に座る姿を見てオレは、自分がまだこの教室に通っていた頃のことを思い出した。
オレもよく、こうしてマリ姉と一緒にピアノを弾いていた。いつも視線を、指先よりも楽譜よりも、隣にいたマリ姉に向けながら。
「悠理、今日から麻理子ちゃんの家でピアノ教室やってくるんだって? 学校終わったら直接向こうに行って、終わったら麻理子ちゃんが送ってくれるって聞いたけど」
ピアノ教室はその通りだが放課後の予定は初耳だ。いつも思うのだが、こういう情報を母さんとマリ姉はどこでやり取りするのだろう。個別に連絡先を知っているようには見えないが。
そしてその日の授業が終わって職員室に出向くと、時間になるまでしばらく待っているようにとお達しを受ける。暇人は暇人らしく自販機で飲み物でも買って校舎をぶらついた。
車でマリ姉の家に着いたのは、教室の開放が始まる午後五時の少し前だ。このあと事前に希望した生徒が三十分の入れ替わり制でやってくる。オレは基本的に同じ部屋にいて生徒の自主練習を見ているだけだが、わからないことがあれば可能な範囲で教えるといった感じ。マリ姉はもう少し仕事を片付けると言って学校に戻った。
昔は来慣れた場所とはいえ、家主のいなくなった他人の家に一人残されるというのはとても不思議な感覚だった。オレは玄関で生徒を迎え、それを送ってきた保護者から預かる。以降は大人しく黙々と練習するだけの子もいれば、きょうだいで一緒に来てずっと騒いでいるばかりの子たちもいる。まあ小学生にも色々だ。
そうするうちに時計は午後七時を示し、次の三十分は誰も来ないので休憩となった。宿題があればそれをやるつもりだったがこういう日に限って出ておらず、すぐに手持ち無沙汰になってしまう。結局、他にすることもなくてオレの手は自然とピアノに伸びた。
目の前に整然と並ぶ白と黒の鍵盤。触れると滑らかで少し冷たい。キーボードよりずっと重いその鍵を押し込むと、後ろでハンマーが立ち上がって弦を打つ。柔らかい音、硬い音、太い音、細い音。音色ごとの手応えが指先を通してしっかりと感じられる。キーボードは弾く都度、シンセ、ストリングス、さらには弦楽器と音を変化させられるのが面白いが、ピアノは弦の叩き方で多彩な音色を表現できる。二つの楽器は似て非なるものだ。そして、こうして触れてみると、やっぱりオレの身体に染みついているのはピアノの弾き方だということがわかる。
オレはそこらの棚から適当にエチュード教本をいくつか取り出した。ハノン、ツェルニー、トンプソン、ショパン……なんとなく気分的にツェルニーがいい。飽きたらショパンの『革命』とか『木枯らし』あたりに移ろうか。長らく触れていなかった分、イメージ通りとはいかないが、弾いてみると自分で危惧していたほどには悪くない。ちょっと楽しくなったオレはしばらくそうして弾き続け、やがて曲と曲の間に少し手を休めたとき、後ろから声が聞こえた。
「やっぱり、好きですね」
振り向くと、そこにいたのはマリ姉だった。いつの間に帰ってきたのだろう、車の音にも気づかなかった。
マリ姉は近くの椅子を持ってきてオレの隣に、肩と腰が触れ合うくらい近くに座る。
「私、やっぱり好きです。ユウくんのピアノ」
「ああ……うん、ピアノね」
オレはやや肩を落としながら返事をする。まあ別に、これは驚くような言葉ではない。昔何度も聞いた言葉だ。
――私、ユウくんのピアノがとても好きです。
一番記憶に残っているのは、オレが小学四年の頃。言われて身体の中に熱を感じた。マリ姉の声に乗ったその好きという音に、オレの指先が、腹の中が、全身が熱くなって、唐突に恋を自覚した。当時、マリ姉は高一だった。それが分不相応な恋だとは気づいていなかった。
オレはバカみたいに単純だったから、わかりやすくピアノに精を出し始めたのは言うまでもない。もとは母親同士が友人だから習わされていただけだったピアノが、みるみるオレの毎日の中心になった。小四のオレにとって、マリ姉の言葉は何よりも特別だったのだ。
でもそれから二年後、マリ姉は遠くへ行ってしまった。遠くへ行ってしまったことで初めから遠い存在だったのだと気づいてしまった。六つも年下のオレでは、釣り合うはずのない相手。
そして中学に上がったオレは徐々に徐々にピアノから離れた。今年マリ姉が突然帰ってきて、けれどオレが顔を合わせ辛いと思っていた本当の理由は、もしかしたらこれかもしれない。
オレは鍵盤に触れていた手を引っ込めて言った。
「だいぶ下手になっちゃったよ、特に強弱とかさ。最近はキーボードの練習ばっかだったし」
「確かにそうかもしれませんが、でも指はよく動いていると思います。それに、昔から抜群だった表現力も衰えていませんね。スムーズな流れの中に適度な緩急があって、うっとりするほど心地がいいです」
「そう……かな」
「ええ。私は、ユウくんほどの素質はありませんが、耳はいいですからね。信じていいですよ」
耳がいい、と自負するマリ姉の父親はピアニストだ。幼い頃からそういう人たちの演奏に触れているからか、確かにマリ姉の耳は肥えている。優しくても世辞は言わず、オレに対する評価はいつも厳しくて正しい。そんなマリ姉が、昔からオレのピアノだけは必ず褒めてくれた。
「もし素質があったら……マリ姉は、ピアニストになりたかった?」
「どうでしょう。目指した時期もあったかもしれませんが……それでも私は、望んで今の、教師の道を選びましたよ」
正面に固定された視界。その端から差し込まれた白い手が、連なる鍵を一つ一つ撫でる。
「その記念すべき一年目の生徒に、ユウくんもなってくれると思っていたんですけどねぇ」
「け、結構根に持つね……それ」
「だって、ユウくんは私がいるから、音楽の授業をとらなかったんでしょう? そんなあからさまな避け方されたら、誰だって傷つきますよ。深夜にライブハウスで無断バイトの不良生徒が相手でもね」
「そ、その件はホントにごめんなさい!」
オレは慌ててマリ姉に向かって手を合わせる。
「だいたい、ユウくんは絵なんかすっごい、へたっぴじゃないですか。なのに美術って」
「いや、まあ……」ぶっちゃけ科目を選ぶときは音楽じゃなければ美術でも書道でもどっちでもよかったんだけど。「でもほら、ここからオレの美術の才能が開花するかもしれないじゃん?」
「ユウくんが小学校の頃に描いてくれた私の似顔絵は、ムンクみたいでしたけどね!」
ムンクって、もしかしてムンクの叫び?
「それは……褒めてんの? 貶してんの?」
「どうでしょうねー」
オレの質問にマリ姉はそうとぼけながら、顔の両側に手を当てて左右にゆらゆらした。学校では決して見せないであろうマリ姉のそんなアホみたいな――いや、無邪気な表情を見て、ついオレはぷっと笑ってしまう。
「まあ、授業でピアノを弾かせるわけじゃありませんけど。それでもきっとユウくんは、美術よりキーボードより、ピアノがあっていると思います」
やがてマリ姉は手首を返して時計を見た。
「残りは、あと一組ですか。晩ご飯、用意しますので、食べていってくださいね」
立ち上がると同時にやってきた次の生徒を部屋に招き、入れ替わりで姿を消す。
本日最後の生徒は、小学五年生の女の子に二年生の男の子。二人は姉弟らしかった。直前までマリ姉と話をしていたからだろうか。その子たちが仲良く椅子を並べてピアノの前に座る姿を見てオレは、自分がまだこの教室に通っていた頃のことを思い出した。
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