練習なんかじゃ終われない!

リツカ

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「みっちゃんってネコだよね? してほしいこととか希望の体位とかある?」
「え、えっと……」

 光秋がベッドの前でもぞもぞとしているうちに、リョクはテキパキと準備を進めていた。鞄からローションとゴムを取り出すと、棒立ちしていた光秋を振り返ってにこりと笑う。

「とくに希望がないならおまかせってことで俺の好きにさせてもらうけど、それで大丈夫? あ、もちろんちゃんと優しくするし、ノーマルなプレイしかしないよ。みっちゃんが本気で嫌そうだったらちゃんとやめるし」
「……じゃあ、それで」
「ありがと。ほら、みっちゃん、こっちに来て」

 リョクに手を引かれ、光秋はベッドの縁に腰を下ろした。
 同じように光秋の隣に腰掛けたリョクは、光秋の腰を抱き寄せながらくすくすと笑う。

「体ガチガチだね」
「だ、だって……!」
「そんな緊張しないでも大丈夫だよ。ちゃんと気持ち良くしてあげる」
「……プロだもんね……」
「そうじゃないよ。みっちゃんの恋人だから、みっちゃんのこと気持ち良くしてあげたいの」

 拗ねたように言いながら、リョクは再び光秋の唇に噛み付くようなキスをしてきた。
 光秋はそのままベッドに押し倒される。ふたりぶんの重みで、ベッドがぎしりと軋んだ。

「んっ、ん……あっ」

 光秋の唇はすぐに解放された。
 代わりに今度は、首筋に吸い付くようなキスをされる。

 ──ど、ドラマのベッドシーンとかでよく見るやつだ……!

 赤面する光秋がそんな場違いなことを考えている間も、リョクは首筋への愛撫を怠らない。
 舌で舐められ、甘噛みされ、痕が残りそうなほどに強く肌を吸われ──気持ちいいようなくすぐったいような、そんなはじめての感覚に光秋は自身の肌が火照っていくのを感じた。

「ふっ……ん、ぅ……」
「服脱がすね」

 光秋が返事をする間もなく、上半身を覆っていたシャツを頭から引き抜かれた。
 あらわになった光秋の肌に、じっくりとリョクの視線が注がれる。するりと細められた目は、間違いなく楽しげだった。
 羞恥を覚えた光秋は、両腕で自身の体を隠そうとした。
 しかし、リョクの手がその光秋の腕を掴み、ベッドに縫い付けるように押し付ける。
 光秋を見下ろしたリョクは、にやにやと笑いながらからかうように言った。

「ほんと良い体してるよね。これで誰ともセックスしたことないなんて、信じられないな」
「う、嘘じゃないよ……」
「うん。わかってるよ。みっちゃんは俺に嘘なんてつかないもんね」

 リョクの手がもったいぶるようにそっと光秋の胸板に触れた。
 ひんやりとした手のひらに、少し汗ばんだ肌がぴたりと吸い付く。光秋の喉の奥からヒュッと空気の通る音がした。
 目を細めたリョクは楽しげに光秋の胸板を撫でまわし、時折指を埋めるように軽く胸を揉みはじめる。
 むぎゅっと音がしそうなほど強く掴まれたときには、光秋の口から「ンッ」と鼻にかかった声がもれた。

「ごめん、痛かった? みっちゃんの雄っぱい揉み甲斐があるから」
「お、おっぱい……?」

 痛くはなかったものの、光秋はリョクの言葉に困惑した。
 確かに胸筋はある方だが、『おっぱい』と呼ばれるほど立派なものは持っていない。
 光秋の戸惑いを見透かしたのか、リョクが「ああ、わかんないか」と呟き言葉を続ける。

「みっちゃんみたいな男のひとの胸のこと、『雄』の『おっぱい』で『雄っぱい』って言うんだよ。おっぱいの『お』が『雄』って漢字なの。わかる?」
「お、おす? おっぱい……??」
「まあ、別にわかんなくても良いよ。とにかく、みっちゃんの胸がすごくエロくてかわいいってこと」
「いや、そんな……んっ、あっ」

 光秋の胸の弾力を楽しんでいたリョクの指先が、不意に胸の突起を掠めた。それがわざとだったのか、はたまた偶然だったのかは光秋にもわからない。
 ただ、光秋の唇からこぼれた喘ぎ声を聞いた瞬間、リョクはにんまりと意地悪く笑った。そして、目を見張る光秋の顔を見下ろしたまま、指先でピンッと光秋の乳首を弾いた。

「いっ……!」
「オナニーするとき、ここ自分で弄ったりする?」
「そっ、そんなこと、し、しな、っあ、ひッ」
「ふぅん……のわりに、感度高そうだけどなぁ」
「や、やだっ……」
「やだ? ──でも、ここも硬くなってるみたいだけど?」
「っ……!」

 光秋の足の間に置かれていたリョクの膝が、グッと光秋の股ぐらに押し付けられる。
 そこは、光秋の意思に反して窮屈そうにズボンの布を押し上げていた。
 光秋は赤面して目を逸らす。人前で勃起したのなんてこれが初めてで、顔から火が出そうなくらい恥ずかしかった。
 リョクはにやりと笑い、膝を光秋の股間に擦り付けるように足を前後に動かしはじめる。

「ッア、あ、やめっ……!」
「これ気持ちいい?」
「ひ、あっ……あっ!」

 布越しの愛撫に、ズボンの中でさらに性器が硬くなる。
 無意識に光秋の腰は浮いて、震えるようにビクッ、ビクッと小さく跳ねていた。

「こういうもどかしいのも気持ちいいでしょ?」
「んっ、ぅ……りょ、りょくくん……」
「でも、なんだかんだ直の刺激が一番気持ちいいよ」
「ひゃっ!?」

 突如、リョクの手によって下着ごとズボンを脱がされ、光秋は素っ頓狂な声を上げた。
 光秋が目を白黒とさせているうちに、リョクはしげしげと光秋の性器を眺める。

「おっきいねぇ。色も綺麗だし、先走りでぐずぐずなのもエッチでかわいい」
「あっ……さ、触っちゃ……」

 ダメ、と光秋が続ける前に、リョクの指先が下から上へと浮き出た血管をなぞるように性器の上を滑っていく。
 初めての感覚に「ひっ」と光秋の口から悲鳴のような声がもれた。大きく膨らんだ性器は今にも爆発してしまいそうだ。

「や、あっ……でる、でちゃうから……」
「ちょっと触っただけでもうイッちゃうの?」
「だ、だって……!」
「別にダメってわけじゃないよ。言ったでしょ、優しくするって」

 リョクは光秋と目を合わせて、どこか妖艶に微笑む。

「好きなだけイかせてあげるし、嫌ってくらい気持ち良くさせてあげる。みっちゃんは俺のかわいい彼氏だから」
「んっ……!」

 リョクの右手が徐に光秋の性器を握ったかと思うと、その手がゆっくりと上下に動き出す。
 親指と人差し指で作った輪っかで優しく扱かれ、感じたことのない射精感に光秋はベッドのシーツをギュッと握った。

「はっ、う……あっ、あっ……!」
「みっちゃん、俺の顔見て。イくときのえっちな顔、ちゃんと俺に見せて」
「っ、う……!!」

 艶のある声でねだられた直後、光秋の性器からビュクッと精液が吐き出された。その後もリョクの手淫に促されるように、とぷとぷと白濁があふれていく。
 光秋の吐精を見下ろすリョクの目は満足げに弧を描いていた。


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