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第八章〜統一戦争〜
第81話 統一戦争開戦
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臨時首都ミルバルに桜花艦隊が到着してから8日後、巨人族や獣人の活躍もあり、日丸国陸軍が考えたミルバル防衛線の形成は、八割程完成していた。
その一方で、アルハバト社会主義国は、ロレック王国陸軍と帝国陸軍により、北部まで追い詰められていた。アルハバト社会主義国の国家最高指導者ロドポフ・ウラミールは、幹部と共に山岳部の都市に立てこもることにしたのだが、猛攻撃を受けて戦死。ロドポフ並びに幹部達が戦死したことにより、アルハバト社会主義国は瓦解。そのまま降伏することになった。
〇
「我々の勝利に乾杯!」
カンパイ!!!!
ロレック王国首都バーンイル。そこにある大帝国大使館では、戦勝パーティが行われていた。
「閣下!我々の次なる目標はなんでしょうか?」
酒を飲んでいる軍人の1人が、今回のアルハバト戦争で軍の指揮を執った帝国陸軍第六師団師団長ヨーク・シャールスに次の目標を尋ねた。
「そう慌てるな…既に次なる目標のために、第五艦隊に出撃を要請した。次の我々の目標は、アーガス共和国だ」
オォ~~~~
ヨークから次の目標を聞いた第六混成師団の者達は、声出しながら高揚感に駆られた。
「小癪なことにも連中は、セレーネ大陸の輩と手を組み、塹壕と鉄条網で都市部を要塞化しているようだからな…先にこちらを叩く。参謀長、作戦は考えてあるのだな?」
シャンパンを片手に持ちながら、ヨークは第六師団の参謀長マッテン・バエニラスに、アーガス共和国攻略作戦の内容を聞くことにした。
「はっ!アーガス共和国内部に潜り込ませたスパイによると、連中は必死に要塞化しているようですが、対空砲などは設置していないとのことなので、まずは我々がそのまま敵の要塞に突撃、戦車にて貧弱な防衛線を破壊!その間に、帝国空軍が、旧アルハバトの大型飛行場から、新開発の大型爆撃機「ヴィーヴル」でミヤーデルを超えて爆撃を敢行、その後空挺部隊が都市に降下、外と内で要塞を破壊するというものです」
「素晴らしい。セレーネ大陸の国々は複葉機と聞いているからな、爆撃機所か対空砲なぞ知らないだろう、実に素晴らしい作戦だ!」
「お褒めに預かり光栄です」
作戦内容を聞いたヨークは、マッテンを褒め称え、他の者達も拍手を送る。
褒め称えられたマッテンはもう1つ報告しないといけないことを話すことにした。
「それと…敵はミルバル周辺海域に、艦隊を展開しているとのことなので、艦砲射撃による援護がされないよう、第五艦隊の出撃を帝国海軍に要請すると、王国海軍と合流次第出撃するとのことでした。どうやら大和に警戒しているようです」
次いでにマッテンが話したことに笑いが起きる。
「たかが1隻に、何を警戒しているのやら…同じ帝国軍人として恥ずかしいな!」
ヨークも他の者同様、海軍の警戒心を嘲笑う。
メルバルが帰還した時、報告内容を聞いた帝国海軍元帥のドラスと、帝国空軍航空参謀総長のサリスは、それぞれの軍に大和型戦艦の脅威をしっかりと共有した一方、帝国陸軍参謀総長のバルトは一部の者にしか伝えて居らず、帝国陸軍全体に、大和型戦艦の脅威は浸透して居らず、更に何年もアーガス大陸で戦闘を行っていた第六混成師団の者達は、大和は極東国の戦艦ということしか知らないのである。そのため、第五艦隊の警戒心をおかしいと思っているのだ。
「それで参謀長、作戦決行日はいつ頃にするつもりなのだ…?」
「出来るだけ早く始めたいので……一週間後くらいですかね?明後日には作戦実行に向けて、用意を始めたいと思っております」
ヨークからの質問に、マッテンは少し考えた後、凡その作戦実行日を伝えた。
「了解だ。だが今夜は、1番厄介だった社会主義共をに勝利したことを祝おう!」
その後、大使館で行われた第六混成師団の戦勝パーティーは夜遅くまで続いた。
彼らが余韻に浸っている間も、ミルバルは更に強固な要塞化しているとは知らずに………
〇
アーガス共和国臨時首都ミルバルに桜花艦隊が到着してから16日後、日丸国陸軍が提案したミルバル防衛網は完成していた。
横幅2m程の鉄条網が海岸からミヤーデル麓の崖まで延び、深さ2.5m横幅1.5mの塹壕があちらこちらに作られ、ミヤーデルの激しい崖には対空砲が隠されるように設置、更に鉄条網の外側には深夜に設置された対物地雷が埋められている。
「万全だな……」
強固な防衛網を光太郎は大和の第一艦橋にて、望遠鏡を通して見ていた。
そんなことをしていると、
『信濃から緊急入電!数日前から集まり始めていた敵軍が侵攻を開始!!無数の戦車が進軍中とのこと!』
SH-60Kで国境付近に居た敵軍を監視していた信濃から、大和の第一艦橋に情報が入る。
「……ついにか、全艦第一種戦闘態勢!合図があり次第、敵軍へ砲撃を行う!!」
通信を通して報告を受けた光太郎は、桜花艦隊に全艦に命令を下した。
こうして、アーガス大陸の戦争の火蓋が切って落とされた。
その一方で、アルハバト社会主義国は、ロレック王国陸軍と帝国陸軍により、北部まで追い詰められていた。アルハバト社会主義国の国家最高指導者ロドポフ・ウラミールは、幹部と共に山岳部の都市に立てこもることにしたのだが、猛攻撃を受けて戦死。ロドポフ並びに幹部達が戦死したことにより、アルハバト社会主義国は瓦解。そのまま降伏することになった。
〇
「我々の勝利に乾杯!」
カンパイ!!!!
ロレック王国首都バーンイル。そこにある大帝国大使館では、戦勝パーティが行われていた。
「閣下!我々の次なる目標はなんでしょうか?」
酒を飲んでいる軍人の1人が、今回のアルハバト戦争で軍の指揮を執った帝国陸軍第六師団師団長ヨーク・シャールスに次の目標を尋ねた。
「そう慌てるな…既に次なる目標のために、第五艦隊に出撃を要請した。次の我々の目標は、アーガス共和国だ」
オォ~~~~
ヨークから次の目標を聞いた第六混成師団の者達は、声出しながら高揚感に駆られた。
「小癪なことにも連中は、セレーネ大陸の輩と手を組み、塹壕と鉄条網で都市部を要塞化しているようだからな…先にこちらを叩く。参謀長、作戦は考えてあるのだな?」
シャンパンを片手に持ちながら、ヨークは第六師団の参謀長マッテン・バエニラスに、アーガス共和国攻略作戦の内容を聞くことにした。
「はっ!アーガス共和国内部に潜り込ませたスパイによると、連中は必死に要塞化しているようですが、対空砲などは設置していないとのことなので、まずは我々がそのまま敵の要塞に突撃、戦車にて貧弱な防衛線を破壊!その間に、帝国空軍が、旧アルハバトの大型飛行場から、新開発の大型爆撃機「ヴィーヴル」でミヤーデルを超えて爆撃を敢行、その後空挺部隊が都市に降下、外と内で要塞を破壊するというものです」
「素晴らしい。セレーネ大陸の国々は複葉機と聞いているからな、爆撃機所か対空砲なぞ知らないだろう、実に素晴らしい作戦だ!」
「お褒めに預かり光栄です」
作戦内容を聞いたヨークは、マッテンを褒め称え、他の者達も拍手を送る。
褒め称えられたマッテンはもう1つ報告しないといけないことを話すことにした。
「それと…敵はミルバル周辺海域に、艦隊を展開しているとのことなので、艦砲射撃による援護がされないよう、第五艦隊の出撃を帝国海軍に要請すると、王国海軍と合流次第出撃するとのことでした。どうやら大和に警戒しているようです」
次いでにマッテンが話したことに笑いが起きる。
「たかが1隻に、何を警戒しているのやら…同じ帝国軍人として恥ずかしいな!」
ヨークも他の者同様、海軍の警戒心を嘲笑う。
メルバルが帰還した時、報告内容を聞いた帝国海軍元帥のドラスと、帝国空軍航空参謀総長のサリスは、それぞれの軍に大和型戦艦の脅威をしっかりと共有した一方、帝国陸軍参謀総長のバルトは一部の者にしか伝えて居らず、帝国陸軍全体に、大和型戦艦の脅威は浸透して居らず、更に何年もアーガス大陸で戦闘を行っていた第六混成師団の者達は、大和は極東国の戦艦ということしか知らないのである。そのため、第五艦隊の警戒心をおかしいと思っているのだ。
「それで参謀長、作戦決行日はいつ頃にするつもりなのだ…?」
「出来るだけ早く始めたいので……一週間後くらいですかね?明後日には作戦実行に向けて、用意を始めたいと思っております」
ヨークからの質問に、マッテンは少し考えた後、凡その作戦実行日を伝えた。
「了解だ。だが今夜は、1番厄介だった社会主義共をに勝利したことを祝おう!」
その後、大使館で行われた第六混成師団の戦勝パーティーは夜遅くまで続いた。
彼らが余韻に浸っている間も、ミルバルは更に強固な要塞化しているとは知らずに………
〇
アーガス共和国臨時首都ミルバルに桜花艦隊が到着してから16日後、日丸国陸軍が提案したミルバル防衛網は完成していた。
横幅2m程の鉄条網が海岸からミヤーデル麓の崖まで延び、深さ2.5m横幅1.5mの塹壕があちらこちらに作られ、ミヤーデルの激しい崖には対空砲が隠されるように設置、更に鉄条網の外側には深夜に設置された対物地雷が埋められている。
「万全だな……」
強固な防衛網を光太郎は大和の第一艦橋にて、望遠鏡を通して見ていた。
そんなことをしていると、
『信濃から緊急入電!数日前から集まり始めていた敵軍が侵攻を開始!!無数の戦車が進軍中とのこと!』
SH-60Kで国境付近に居た敵軍を監視していた信濃から、大和の第一艦橋に情報が入る。
「……ついにか、全艦第一種戦闘態勢!合図があり次第、敵軍へ砲撃を行う!!」
通信を通して報告を受けた光太郎は、桜花艦隊に全艦に命令を下した。
こうして、アーガス大陸の戦争の火蓋が切って落とされた。
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