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前編
僕の目の前で
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楽しい日は、あっという間に過ぎていく。
兄さまは学園に帰ってしまわれたし、検査を受けに病院にも行った。
そして王子様のお誕生日パーティーも、あっという間に迎えてしまうことになった。
………やだな。
「ねぇ、ちいにいさまみて!カノンノかわいい?」
「かわいいよ!世界で一番だ!」
そう思っていると、僕と一緒に着替えを終わらせた妹が可愛らしいカーテシーをした。
はわわっ!
すぺしゃるかわいい!
あまりの可愛さに妹に求婚する人が急増してしまうかもしれない。
やーだなー!
「おや、可愛い子が二人も落ちてる。」
「とうさま!」
「とうさま!わたしかわいい?」
「ああ。世界一可愛いママの次に可愛いよ。」
父様に向き直りまたも百点満点のカーテシーをする妹を、父様が嬉しそうに抱き上げた。
可愛い子を格好良い人が抱き上げてる。
なんか大人げないことは言ってたけど、見る分にはキラキラピカピカ百点満点。
うちの家族は百点満点だ!
「さぁ、行きましょう。」
「「はい!」」
妹と二人、元気で良い子のお返事をして外に停めている魔道車に乗り込む。
魔道車はこの国で開発された、最新の機械だ。
この国で大量に採掘される魔力を含んだ石………つまり魔石を積んだ機械で、馬車よりも速く遠くに行ける。
とはいえ、魔石自体限りがあるしそもそも機械を作れる人も少ないから、魔道車はとても貴重な物でそこそこお金のある貴族しか買えない。
勿論、庶民も気軽に使えるように改良も進んでいるみたいだけど、少なくとも僕が死んでしまうあの日までに出来上がったという話は聞いたことがなかった。
ビュンビュンと馬車よりも速いスピードで変わっていく景色を見ながら、自分の死に際を思い出してうんざりしてしまう。
確かに両想いの二人を邪魔したのは僕だけど、殺される程のことだったのだろうかと今更ながらに疑問に思ってしまう。
それこそ誘拐に見せかけて僕を魔道車に乗せて、どこかに捨てたらよかったのに。
そう思うけど、そうしたら結局魔獣に食べられて終わるだけか。
僕、どう足掻いても死んじゃう運命だったのかな。
話は少し変わるけど、すごく精密で詳しくも長い検査の結果、僕はどうやら人よりも心臓が小さいらしいことが分かった。
急な運動だったりとかは控えるようにと言われたし、多分だけど、そもそも長生き出来ないんだと思う。
でも今回は、以前の僕よりも長生き出来たら良いなぁ。
出来ればあんなに痛い死に方じゃなくて、もっとゆっくりと穏やかな死に方。
そう、老衰が良いな。
そんなことを考えている間に、ぐんぐん景色は変わっていく。
学園がある王都は、魔道車に乗ってても遠い。
一日かかる訳じゃないけど、三時間位は掛かる。
途中で街に寄ってお手洗いだったりの休憩したりするから、半日は言い過ぎだけどでも四時間は掛かる。
だから夜からのお誕生日パーティーに、お色直しの時間合わせてギリギリな感じで到着することになる。
「ちいにいさま。」
「んー?」
「おうじさまって、どんなかたかしら。」
王子様。
レオナルド第一王子。
この誕生日パーティーの際に王太子殿下となり、そしてやがて王になる方。
あの人の親友で、そして―――
「どんなかた、だろうね。」
僕の家族を、僕の目の前で殺した人だ。
兄さまは学園に帰ってしまわれたし、検査を受けに病院にも行った。
そして王子様のお誕生日パーティーも、あっという間に迎えてしまうことになった。
………やだな。
「ねぇ、ちいにいさまみて!カノンノかわいい?」
「かわいいよ!世界で一番だ!」
そう思っていると、僕と一緒に着替えを終わらせた妹が可愛らしいカーテシーをした。
はわわっ!
すぺしゃるかわいい!
あまりの可愛さに妹に求婚する人が急増してしまうかもしれない。
やーだなー!
「おや、可愛い子が二人も落ちてる。」
「とうさま!」
「とうさま!わたしかわいい?」
「ああ。世界一可愛いママの次に可愛いよ。」
父様に向き直りまたも百点満点のカーテシーをする妹を、父様が嬉しそうに抱き上げた。
可愛い子を格好良い人が抱き上げてる。
なんか大人げないことは言ってたけど、見る分にはキラキラピカピカ百点満点。
うちの家族は百点満点だ!
「さぁ、行きましょう。」
「「はい!」」
妹と二人、元気で良い子のお返事をして外に停めている魔道車に乗り込む。
魔道車はこの国で開発された、最新の機械だ。
この国で大量に採掘される魔力を含んだ石………つまり魔石を積んだ機械で、馬車よりも速く遠くに行ける。
とはいえ、魔石自体限りがあるしそもそも機械を作れる人も少ないから、魔道車はとても貴重な物でそこそこお金のある貴族しか買えない。
勿論、庶民も気軽に使えるように改良も進んでいるみたいだけど、少なくとも僕が死んでしまうあの日までに出来上がったという話は聞いたことがなかった。
ビュンビュンと馬車よりも速いスピードで変わっていく景色を見ながら、自分の死に際を思い出してうんざりしてしまう。
確かに両想いの二人を邪魔したのは僕だけど、殺される程のことだったのだろうかと今更ながらに疑問に思ってしまう。
それこそ誘拐に見せかけて僕を魔道車に乗せて、どこかに捨てたらよかったのに。
そう思うけど、そうしたら結局魔獣に食べられて終わるだけか。
僕、どう足掻いても死んじゃう運命だったのかな。
話は少し変わるけど、すごく精密で詳しくも長い検査の結果、僕はどうやら人よりも心臓が小さいらしいことが分かった。
急な運動だったりとかは控えるようにと言われたし、多分だけど、そもそも長生き出来ないんだと思う。
でも今回は、以前の僕よりも長生き出来たら良いなぁ。
出来ればあんなに痛い死に方じゃなくて、もっとゆっくりと穏やかな死に方。
そう、老衰が良いな。
そんなことを考えている間に、ぐんぐん景色は変わっていく。
学園がある王都は、魔道車に乗ってても遠い。
一日かかる訳じゃないけど、三時間位は掛かる。
途中で街に寄ってお手洗いだったりの休憩したりするから、半日は言い過ぎだけどでも四時間は掛かる。
だから夜からのお誕生日パーティーに、お色直しの時間合わせてギリギリな感じで到着することになる。
「ちいにいさま。」
「んー?」
「おうじさまって、どんなかたかしら。」
王子様。
レオナルド第一王子。
この誕生日パーティーの際に王太子殿下となり、そしてやがて王になる方。
あの人の親友で、そして―――
「どんなかた、だろうね。」
僕の家族を、僕の目の前で殺した人だ。
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