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天狗攫い
十二、
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城の門は閂がかけられている上、見張りもいる。しかし、ビードロを辿った先は、ちょうど見張りが手薄な上、木と木を登ればどうにか越えられそうな高さの銅張である。於菊は寝衣の裾を帯に突っ込んでたくし上げると、木の幹に足をかけた。草履をはいていないお陰で足の裏に木の皮は刺さったものの、するする上ることができた。
銅張の上へ乗り上げると、衣の切れ端が引っかかっていた。万里の衣である。
於菊は拾い集めたビードロを握り締めた。色々と思うところはある――が、とりあえず天狗なんかに捕まった乱丸が悪い。
(そうだ。全部、あの若様のせいだ)
すると、当てつけの仕返しだと言わんばかりに、体が傾いだ。銅張の上から顔ごと地面に叩き伏される。慌てて息を顰めた。門番が近づいてくる気配はなかった。月の光が差す地面には、虫の鳴き声と――足音が遠くに聞こえるばかりである。
足音の方を振り返ると、透き通るような総髪が揺れていた。男物の袴姿に、於菊は叫んだ。
「若!」
呼びかけても、乱丸は振り返らない。足音で思っていたほど、乱丸と於菊の間に距離はなく――というか乱丸にしてはゆっくり走っているとさえ思った。
なぜ乱丸が夜中に城を抜け出したのかは、どうでもいい。ただ、乱丸が城を抜け出したせいで万里が姿を消したのでは、と思うと腹が立った。於菊は咄嗟に手に持っていたビードロを乱丸に向かって投げつけた。ビードロは地面を勢いよく転がると、乱丸の足の下に入り込んだ。それを踏んだ乱丸は、上体から大きく地面に倒れ込んだ。
「待ってくれても、いいでしょ!」
於菊はうめく乱丸の背に覆いかぶさると、肩のあたりをバシバシ音を立てて叩いた。
「姫さまは、どこですか! 答えないと、許さない、から! ね!」
息を切らしながら叩いているうちに――違和感を深めていく。暗闇のせいで気がつかなかったが、いつもの乱丸より髪が長く、華奢で、そして嗅いだ覚えのある香をまとっていた。
「……あなた、そんなに大きな声、出るのね。於菊――」
湿った玲瓏な声に、於菊はようやく手を止めた。
いつもより髪が長いのも、足が遅いのも、当たり前のことだ。なぜなら、武芸の鍛錬を欠かさない若君ではないのである。
「なんで――」
菊が呆然としていると、すすり泣く声が響いた。静かな、月夜の晩。男子の装束を身にまとっていたのは、万里だった。
◇◆◇
わたしの父は、金のためならなんでもするの。母よりもわたしよりも、銭を愛しむ、根っからの商人だから。
幼い頃から、聞かされ続けていたわ。お前はよき婿を迎えるんだ、って。もともと父は大した家柄でもなくて、松野屋はわたしの母の実家、父は入り婿なの。だから、いい家との縁を重視していたのだと思う。わたしは、一人娘だったから。
でも、わたしが出会わされたのは商家の人ではなかった。武家の、乱丸どのだった。
乱丸どのとはじめて会ったとき、この世にこんなに美しい人がいるのかと思った。あんなに綺麗な殿方がいるとは思わなかった。誰かと一緒に菓子を食べたり、双六をしたりするのは、はじめてだった。愛想はないし、何を考えているのか言ってくれないけど、わたしはそんなあの人が嫌いじゃなかったから、乱丸様に嫁ぐことが決まったときは、泣くほど嬉しかった。
母さまも店の人達も、すっごくわたしの輿入れを喜んでくれた。町娘が武家の猶子、しかも三男とはいえ正室として嫁ぐなんて、そう滅多にないことだもの。
でも――父は喜んでくれなかった。わたしがお城に行くことになっても、わたしが迎えの輿に乗ったときも、算盤ばかり見つめていた。
ねえ、知ってる? 於菊。武家の殿様には、美しい男児が側室のように侍っているそうよ。きっと、そういう人に売っているのよ。
父は、金を稼ぐためなら何でもするわ。娘が城に人質として取られていても……わたしの命より、稼ぐことの方がずっと愛しいの。
◇◆◇
いくらなんでも考えすぎだろうと思った。
於菊は、万里の父と会ったことはない。それでも、子を思わない父はいない、と思った。
万里は濡れた目を上げた。
「於菊、あなた、親は」
「……死にました」
父のことも母のことも、顔が薄れている。覚えているのは、血のにおいと、小屋が焼け落ちるにおい。幸福だった頃の記憶よりも、恐怖に恐れおののいていたことの方が記憶に深い。
それでも、父も母も於菊やきょうだいたちを売ることはしなかった。自分たちの食べる分を減らしてでも、於菊たちを食べさせようと、日々働いていた。
於菊にとって、父母とは、そういう存在であった。
万里は目元を拭うと、立ち上がった。
「いや」於菊は万里の腕に縋りついた。うまく言葉が出てこない。しかし、駄々をこねるように於菊は万里の腕を離さなかった。
万里は柳眉をしかめると、於菊の腕を振り払った。振り払われた拍子に尻餅を突き、膝を擦りむいた。
「わたしにできるのは、このくらいよ。……店がなくなれば、父だって少しはまともになるでしょう」
万里が森家から姿を消せば、捜索は松野屋にまで向かう。万里がいなくなれば、嘉之助とてその真意に気づくだろう。もしその想いを汲んでくれれば、今後は手を引いてくれるかもしれない。仮に嘉之助が万里の想いを無下にしたとしたら、森家は遠慮なく松野屋を断罪したらいい。
「やだ!」
於菊は万里の背に飛びついた。今度は振り払われなかった。代わりに、きつくにらみつけられた。
「止めても、無駄よ」
「分かった、止めません!」於菊は、万里の視線から逃れるように、額を背中に擦りつけた。
「あたしのことも、連れてってください」
万里は一度言い出したら利かない。ならばせめて――ひとりでなど、行かせるものかと思った。
万里はそっと菊の手をほどいた。足元に落ちたビードロを広い、於菊の掌に落とした。
「あげる」
ついて来るなと言われなかった。菊はビードロが落ちないように掌を重ねながら、万里の背を追いかけた。
*
松明もろくにない夜道である。月と星の灯りだけが頼りだった。於菊の足がもつれそうになると、万里が振り返って支えてくれた。
万里の体もまた、小さく震えていた。
城下に続く石段を半分ほど降りた時だった。闇夜の隙間から、男達が現れる。於菊の目前で光ったのは刀だった。凍り付いた於菊を抱き込み、万里が伏せた。刀は万里の髪を結っていた元結を切った。
地面に頭を打ち付ける音が響き、万里の体が重たくなった。
「姫さま、姫さま! 万里さま!!」
於菊が呼びかけても返事はなかった。
「姫……って、女か?」男たちが困惑しているのを感じた。しかし、すぐに刀が振り上げられる。今度こそだめだと、於菊は固まった。
男達の刀が振り上げられた時だった。
「伏せろ!」
於菊が反射的に万里の頭を抱き込みながら身を低くしたのとほぼ同時に、青い光が飛び散った。
「若――」
乱丸は一瞬だけ振り返ったが、すぐに男たちに向き直った。男達は乱丸に斬りかかったが、乱丸は怯むことなく刀を振るった。刃がぶつかり合い、火花が散り、ひとり、またひとりと倒れて行った。
あとひとり、立ち上がった男が乱丸の隙を突いて万里に手を伸ばした。於菊が咄嗟に手に持っていたビードロを投げつけると、顔面でもろに受け止めた男がひるんだ。乱丸が脚を斬ると、於菊の顔に生臭い液体が跳ねた。
(よ、容赦がない……)
「藤兵衛!」乱丸が声を呼ぶと、物陰から乱丸の傅役、伊集院藤兵衛が姿を現す。
衣を赤く染めている乱丸に対し、藤兵衛はけろりとしていた。
「……そなたは、汚れておらんな」
乱丸が拗ねたようにつぶやくと、「まだまだですな」と藤兵衛が笑った。
刀の血を振り払うと、乱丸がこちらに駆け寄ってきた。
乱丸は気を失っている万里の頬に触れた。於菊が言うより先に藤兵衛が「気を失っているだけにございます」と言うと、肩の力が抜けていた。
銅張の上へ乗り上げると、衣の切れ端が引っかかっていた。万里の衣である。
於菊は拾い集めたビードロを握り締めた。色々と思うところはある――が、とりあえず天狗なんかに捕まった乱丸が悪い。
(そうだ。全部、あの若様のせいだ)
すると、当てつけの仕返しだと言わんばかりに、体が傾いだ。銅張の上から顔ごと地面に叩き伏される。慌てて息を顰めた。門番が近づいてくる気配はなかった。月の光が差す地面には、虫の鳴き声と――足音が遠くに聞こえるばかりである。
足音の方を振り返ると、透き通るような総髪が揺れていた。男物の袴姿に、於菊は叫んだ。
「若!」
呼びかけても、乱丸は振り返らない。足音で思っていたほど、乱丸と於菊の間に距離はなく――というか乱丸にしてはゆっくり走っているとさえ思った。
なぜ乱丸が夜中に城を抜け出したのかは、どうでもいい。ただ、乱丸が城を抜け出したせいで万里が姿を消したのでは、と思うと腹が立った。於菊は咄嗟に手に持っていたビードロを乱丸に向かって投げつけた。ビードロは地面を勢いよく転がると、乱丸の足の下に入り込んだ。それを踏んだ乱丸は、上体から大きく地面に倒れ込んだ。
「待ってくれても、いいでしょ!」
於菊はうめく乱丸の背に覆いかぶさると、肩のあたりをバシバシ音を立てて叩いた。
「姫さまは、どこですか! 答えないと、許さない、から! ね!」
息を切らしながら叩いているうちに――違和感を深めていく。暗闇のせいで気がつかなかったが、いつもの乱丸より髪が長く、華奢で、そして嗅いだ覚えのある香をまとっていた。
「……あなた、そんなに大きな声、出るのね。於菊――」
湿った玲瓏な声に、於菊はようやく手を止めた。
いつもより髪が長いのも、足が遅いのも、当たり前のことだ。なぜなら、武芸の鍛錬を欠かさない若君ではないのである。
「なんで――」
菊が呆然としていると、すすり泣く声が響いた。静かな、月夜の晩。男子の装束を身にまとっていたのは、万里だった。
◇◆◇
わたしの父は、金のためならなんでもするの。母よりもわたしよりも、銭を愛しむ、根っからの商人だから。
幼い頃から、聞かされ続けていたわ。お前はよき婿を迎えるんだ、って。もともと父は大した家柄でもなくて、松野屋はわたしの母の実家、父は入り婿なの。だから、いい家との縁を重視していたのだと思う。わたしは、一人娘だったから。
でも、わたしが出会わされたのは商家の人ではなかった。武家の、乱丸どのだった。
乱丸どのとはじめて会ったとき、この世にこんなに美しい人がいるのかと思った。あんなに綺麗な殿方がいるとは思わなかった。誰かと一緒に菓子を食べたり、双六をしたりするのは、はじめてだった。愛想はないし、何を考えているのか言ってくれないけど、わたしはそんなあの人が嫌いじゃなかったから、乱丸様に嫁ぐことが決まったときは、泣くほど嬉しかった。
母さまも店の人達も、すっごくわたしの輿入れを喜んでくれた。町娘が武家の猶子、しかも三男とはいえ正室として嫁ぐなんて、そう滅多にないことだもの。
でも――父は喜んでくれなかった。わたしがお城に行くことになっても、わたしが迎えの輿に乗ったときも、算盤ばかり見つめていた。
ねえ、知ってる? 於菊。武家の殿様には、美しい男児が側室のように侍っているそうよ。きっと、そういう人に売っているのよ。
父は、金を稼ぐためなら何でもするわ。娘が城に人質として取られていても……わたしの命より、稼ぐことの方がずっと愛しいの。
◇◆◇
いくらなんでも考えすぎだろうと思った。
於菊は、万里の父と会ったことはない。それでも、子を思わない父はいない、と思った。
万里は濡れた目を上げた。
「於菊、あなた、親は」
「……死にました」
父のことも母のことも、顔が薄れている。覚えているのは、血のにおいと、小屋が焼け落ちるにおい。幸福だった頃の記憶よりも、恐怖に恐れおののいていたことの方が記憶に深い。
それでも、父も母も於菊やきょうだいたちを売ることはしなかった。自分たちの食べる分を減らしてでも、於菊たちを食べさせようと、日々働いていた。
於菊にとって、父母とは、そういう存在であった。
万里は目元を拭うと、立ち上がった。
「いや」於菊は万里の腕に縋りついた。うまく言葉が出てこない。しかし、駄々をこねるように於菊は万里の腕を離さなかった。
万里は柳眉をしかめると、於菊の腕を振り払った。振り払われた拍子に尻餅を突き、膝を擦りむいた。
「わたしにできるのは、このくらいよ。……店がなくなれば、父だって少しはまともになるでしょう」
万里が森家から姿を消せば、捜索は松野屋にまで向かう。万里がいなくなれば、嘉之助とてその真意に気づくだろう。もしその想いを汲んでくれれば、今後は手を引いてくれるかもしれない。仮に嘉之助が万里の想いを無下にしたとしたら、森家は遠慮なく松野屋を断罪したらいい。
「やだ!」
於菊は万里の背に飛びついた。今度は振り払われなかった。代わりに、きつくにらみつけられた。
「止めても、無駄よ」
「分かった、止めません!」於菊は、万里の視線から逃れるように、額を背中に擦りつけた。
「あたしのことも、連れてってください」
万里は一度言い出したら利かない。ならばせめて――ひとりでなど、行かせるものかと思った。
万里はそっと菊の手をほどいた。足元に落ちたビードロを広い、於菊の掌に落とした。
「あげる」
ついて来るなと言われなかった。菊はビードロが落ちないように掌を重ねながら、万里の背を追いかけた。
*
松明もろくにない夜道である。月と星の灯りだけが頼りだった。於菊の足がもつれそうになると、万里が振り返って支えてくれた。
万里の体もまた、小さく震えていた。
城下に続く石段を半分ほど降りた時だった。闇夜の隙間から、男達が現れる。於菊の目前で光ったのは刀だった。凍り付いた於菊を抱き込み、万里が伏せた。刀は万里の髪を結っていた元結を切った。
地面に頭を打ち付ける音が響き、万里の体が重たくなった。
「姫さま、姫さま! 万里さま!!」
於菊が呼びかけても返事はなかった。
「姫……って、女か?」男たちが困惑しているのを感じた。しかし、すぐに刀が振り上げられる。今度こそだめだと、於菊は固まった。
男達の刀が振り上げられた時だった。
「伏せろ!」
於菊が反射的に万里の頭を抱き込みながら身を低くしたのとほぼ同時に、青い光が飛び散った。
「若――」
乱丸は一瞬だけ振り返ったが、すぐに男たちに向き直った。男達は乱丸に斬りかかったが、乱丸は怯むことなく刀を振るった。刃がぶつかり合い、火花が散り、ひとり、またひとりと倒れて行った。
あとひとり、立ち上がった男が乱丸の隙を突いて万里に手を伸ばした。於菊が咄嗟に手に持っていたビードロを投げつけると、顔面でもろに受け止めた男がひるんだ。乱丸が脚を斬ると、於菊の顔に生臭い液体が跳ねた。
(よ、容赦がない……)
「藤兵衛!」乱丸が声を呼ぶと、物陰から乱丸の傅役、伊集院藤兵衛が姿を現す。
衣を赤く染めている乱丸に対し、藤兵衛はけろりとしていた。
「……そなたは、汚れておらんな」
乱丸が拗ねたようにつぶやくと、「まだまだですな」と藤兵衛が笑った。
刀の血を振り払うと、乱丸がこちらに駆け寄ってきた。
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