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プロポーズ②
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俺は考えた。この甘い雰囲気のまま1回やりたいところではあるけど、
悩んでしまう俺。アズサは続きを待っているのか、物欲しそうな顔で
見てくる。我慢できなかったのか俺の口の中に舌を入れて、かき混ぜてきた。
「ん~ちょっと待ってくれ。アズサ」
「カインだめぇ。もうスイッチ入っちゃたもん。責任取ってくれるよね」
あーもうこのかわいい小悪魔ちゃんめ。あとでお仕置き決定だな。
そして、俺は緩んでいた顔から再び真顔へと戻した。アズサは驚いたように
俺を見て、何やら恥ずかしそうにしている。
「カイン……ごめん。なんか私もエロかったよね。もしかして
嫌いになっちゃった?」
不安げな顔で、アズサは俺を見ている。ごめん。アズサにそんな顔させて。
指輪もプロポーズの時にちゃんと渡していれば、今頃俺たちは、快感の
世界を楽しんでいたに違いないのに。不甲斐ない俺を許してくれ。
「アズサ、もう一度言う。俺と結婚してくれ」
「え?はい」
アズサは意味が分からいようで戸惑っている。戸惑うアズサは魅惑的にかわいい。
俺は、ポケットから包みを出し、アズサの手を握り、跪いた。
「俺はアズサを愛している。俺の気持ちを受け取ってくれ」
「カイン、ありがとう~」
アズサは、俺に抱き着いた。あーもうさっきの名残もあるから
今すぐアズサを抱きたい。
俺の性欲はこの包みを外す時間すら我慢できないんだろうか。
そして、アズサは俺から離れ、もう喜びがあふれんばかりの
笑顔を振りまきながら、ラッピングをほどいている。
俺は離れてくれたことで、落ち着きを取り戻すことができた。
アズサはパカッと蓋を開けて、叫んだ。
「なんで、ダイヤが3カラットってどこの王族よ。普通0.4とか1カラットまでが普通の平均じゃないの。こんな高級な指輪いただけません」
予想外の答えが返ってきた。カラットが大きすぎると不満を
言っているのだろうか。普通女性というものは大きいダイヤの方が
喜ぶものではなかろうか。
「アズサ、悪かった。気に入らなかったのか」
「いや、違うの。カイン。すごくうれしいんだよ。大きなダイヤだし、指輪の形もきれいだし、すごく気に入ってるの。でも、私のいた国ではこんな大きなダイヤなんか用意するのも難しいくらい高級だからびっくりしただけなの。ごめんね。本当に嬉しいんだよ。本当にこんな高い指輪もらってもいいの?」
さずがは、アズサだ。けなげで控えめな性格も出会ったままである。
「大丈夫だ。騎士団長として結構お給金ももらっていたし、ラリーみたいに遊んでもいなかったから貯まっているからお金の心配はしなくていい」
「わかった。なら遠慮なくいただくね。こんな素敵な指輪ありがとう」
「いや、気に入ってくれてホッとしたよ」
「え?待って?裏に何か刻印が彫ってあるんだけど」
そう言って、指輪の刻印を一生懸命探している。
すると、アズサは思い切り泣き出してしまった。どうしたのだろう。
刻印のメッセージがまずかったんだろうか。俺はアズサを抱きしめる。
小声で、アズサが俺に言う。
「こんなプロポーズの言葉聞いたことないよ。ありがとう」
刻印にはこうメッセージを入れた。
【死ぬまで一緒にいよう。世界で一番誰よりも愛している】
アズサは鼻をすすりながら言う。
「死ぬまで一緒にいようって、私が先に死んだらどうするつもり?」
「俺も死ぬ」
「絶対それはダメだよ。自分の命を粗末にしちゃダメ。2人ともおじいちゃんとおばあちゃんになるまで生きて、仲良く暮らしていこうね」
「はい、ありがとう」
俺は、いつもアズサに負けているのではないだろうか。この言葉の方が
よっぽどプロポーズらしいじゃないか。
やはり、俺はアズサには勝てない。いや、勝たなくていい。アズサが大好きだから。
俺たちは、抱き合いながら先ほどは中途半端になってしまって、熱くなった気持ちを
ぶつけ合うため、部屋へと戻っていった。
悩んでしまう俺。アズサは続きを待っているのか、物欲しそうな顔で
見てくる。我慢できなかったのか俺の口の中に舌を入れて、かき混ぜてきた。
「ん~ちょっと待ってくれ。アズサ」
「カインだめぇ。もうスイッチ入っちゃたもん。責任取ってくれるよね」
あーもうこのかわいい小悪魔ちゃんめ。あとでお仕置き決定だな。
そして、俺は緩んでいた顔から再び真顔へと戻した。アズサは驚いたように
俺を見て、何やら恥ずかしそうにしている。
「カイン……ごめん。なんか私もエロかったよね。もしかして
嫌いになっちゃった?」
不安げな顔で、アズサは俺を見ている。ごめん。アズサにそんな顔させて。
指輪もプロポーズの時にちゃんと渡していれば、今頃俺たちは、快感の
世界を楽しんでいたに違いないのに。不甲斐ない俺を許してくれ。
「アズサ、もう一度言う。俺と結婚してくれ」
「え?はい」
アズサは意味が分からいようで戸惑っている。戸惑うアズサは魅惑的にかわいい。
俺は、ポケットから包みを出し、アズサの手を握り、跪いた。
「俺はアズサを愛している。俺の気持ちを受け取ってくれ」
「カイン、ありがとう~」
アズサは、俺に抱き着いた。あーもうさっきの名残もあるから
今すぐアズサを抱きたい。
俺の性欲はこの包みを外す時間すら我慢できないんだろうか。
そして、アズサは俺から離れ、もう喜びがあふれんばかりの
笑顔を振りまきながら、ラッピングをほどいている。
俺は離れてくれたことで、落ち着きを取り戻すことができた。
アズサはパカッと蓋を開けて、叫んだ。
「なんで、ダイヤが3カラットってどこの王族よ。普通0.4とか1カラットまでが普通の平均じゃないの。こんな高級な指輪いただけません」
予想外の答えが返ってきた。カラットが大きすぎると不満を
言っているのだろうか。普通女性というものは大きいダイヤの方が
喜ぶものではなかろうか。
「アズサ、悪かった。気に入らなかったのか」
「いや、違うの。カイン。すごくうれしいんだよ。大きなダイヤだし、指輪の形もきれいだし、すごく気に入ってるの。でも、私のいた国ではこんな大きなダイヤなんか用意するのも難しいくらい高級だからびっくりしただけなの。ごめんね。本当に嬉しいんだよ。本当にこんな高い指輪もらってもいいの?」
さずがは、アズサだ。けなげで控えめな性格も出会ったままである。
「大丈夫だ。騎士団長として結構お給金ももらっていたし、ラリーみたいに遊んでもいなかったから貯まっているからお金の心配はしなくていい」
「わかった。なら遠慮なくいただくね。こんな素敵な指輪ありがとう」
「いや、気に入ってくれてホッとしたよ」
「え?待って?裏に何か刻印が彫ってあるんだけど」
そう言って、指輪の刻印を一生懸命探している。
すると、アズサは思い切り泣き出してしまった。どうしたのだろう。
刻印のメッセージがまずかったんだろうか。俺はアズサを抱きしめる。
小声で、アズサが俺に言う。
「こんなプロポーズの言葉聞いたことないよ。ありがとう」
刻印にはこうメッセージを入れた。
【死ぬまで一緒にいよう。世界で一番誰よりも愛している】
アズサは鼻をすすりながら言う。
「死ぬまで一緒にいようって、私が先に死んだらどうするつもり?」
「俺も死ぬ」
「絶対それはダメだよ。自分の命を粗末にしちゃダメ。2人ともおじいちゃんとおばあちゃんになるまで生きて、仲良く暮らしていこうね」
「はい、ありがとう」
俺は、いつもアズサに負けているのではないだろうか。この言葉の方が
よっぽどプロポーズらしいじゃないか。
やはり、俺はアズサには勝てない。いや、勝たなくていい。アズサが大好きだから。
俺たちは、抱き合いながら先ほどは中途半端になってしまって、熱くなった気持ちを
ぶつけ合うため、部屋へと戻っていった。
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