特典付きの錬金術師は異世界で無双したい。

TEFt

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ジャック・ザ・リッパー

護衛二日目

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 護衛一日目が無事に終わった。情報をほかの冒険者と共有したが、ほかのところでも特に異常はなかったみたいだ。事件が起こってからそんなに経っていないから仕方がないか。昼間は、護衛の騎士を子爵のそばに多くつけている。だから、俺たちはその間にいろいろと情報収集をすることにした。
 主に集める情報といっても、目撃証言などがあるわけでもないので、殺人が起こる前に怪しい人物がいたかどうかぐらいである。冒険者ギルドが情報屋に協力を求めてはいるが優秀な情報屋はつてを頼ることでしか知ることができない。そこで、マッスルさんがそういったつてがあるということで現在指定された宿に来ている。宿に着いたら個室に案内された。お昼時なので人が結構入っており騒がしい。

「マッスルさん、情報屋の人はどんな人なんです?」
「あぁ、あいつはなぁ、いつも姿が違っているやつでな。情報を集めるということに関しては一流だ。ま、俺にもよくわからんやつだ。長い付き合いがしたいなら余計な詮索しないことが大切だ。」
「よくわからんって、信頼できるんですか?」
「ちゃんと対価を支払った情報なら間違いはない。」

 そうして、話をしていると個室にひとりの少女が入ってきた。そして俺よりもひと回り小さい少女は両手を目の前に差し出してきた。

「よう、トリス。今回は少女か、前は爺、その前は大男だったのに、相変わらずお前の変装は人間離れしてんな。」
「え、この人がマッスルさんが言ってた情報屋ですか?」
「御託はいいわ、マッスルさっさと対価をわたしなさい。」

 どういうことだ、身長って大きくはできるだろうけど、小さくって無理じゃないか?

「よいしょっと、やっぱ小さくなるのは身体が痛いぜ。」

 ん⁉何が起こった?一瞬目を離したらいつの間にかイケメンの青年がそこにいた。まじで理解ができない。

「ハハ、驚いてらぁ。噂であんたのことはよく聞くぜ、学院でよくマッスルと殺し合いしてるってな!」
「いや、殺し合いなんてしたことないぞ。いつも一緒に訓練してるだけだぞ。」
「いや、学院でバケモンって言われてるお前と対等に打ち合ってたら周りは殺し合いだと思うぞ。」

 え、俺、学院でそんな風に見られてるの……、なんか避けられてるなって思ってたけど、完全に避けられるなこれ。

「俺、マッスルさんと関わるのやめようかな。」
「いや、今更だろ。」
「ま、雑談はこれくらいにして、今回は稼ぎ時なんでな情報は金貨5枚からだ。」
「お前がそんだけ吹っ掛けるってことは結構良い話が入ったってことか。まあいい、ギルドの経費で落とすから。」
「なら高値で買ってくれよ、今回は俺も死ぬかと思って手に入れたからな。」
「八枚でどうだ?」
「いーや15だ。」
「馬鹿、高すぎる10だ。」
「しょうがねーな、おまけで11にしといてやるよ。」
「何がおまけだ、元の倍以上じゃねぇか。」
「まあまあ、ギルドの金だ。いいだろ、それにお前らが護衛で給金貰ってんのは知ってるからな。」
「で、どんな情報なんですか?」
「そうだな、最近この街に怪しいやつが二人入ってきた。この国は有名な国だから外部のやつらはよく入ってくる。だがなこの国は学院が有名だからそこに関係するやつ、もしくは流通に関係するやつぐらいしか来ねぇ。それ以外は観光に来るやつだ。」
「その二人は何がおかしかったんだ?」
「まず、格好だな、外套を羽織っていたがその中は貴族が来ていてるような装飾が施してあるものだった。」

 おかしな二人組…、もしかして

「その二人組って月の光亭を探してませんでした?」
「知ってんのか?そうだよ、月の光亭である人物と取引をしていた。取引の内容はわからないが、ある人物はわかる。」
「誰なんだ?」
「イールバランだよ。反国王派って噂の軍事担当のあいつだ。」
「まじかよ、証拠はどれくらい集まってる?」
「残念なことに一つもない。この情報は確かなものだが証拠としては弱い。いくらでももみ消せる。アリバイ工作だっておてのものだ。」

 二人の顔が険しくなる。話に聞いた感じイールバランというやつは悪いやつなのだろうか。

「イールバランについてはちょっとやそっとじゃだめだな。決定的なつながりがないと。二人組について他には?」
「俺も姿かたちを変えて探ったんだがな、気づかれた。毎回絶対に目が合うんだ。どうやって見切っているのかさっぱりだ。鑑定を使っても俺の偽装を看破できるはずがないんだ。なんせ魔法屋で買った偽装薬も併用したんだからな。」

 多分鑑定だろう。少しだけ鑑定をトリスに向かって使って、簡易的に表示してみる。
 トリス 商人(偽)lv50

 スキル
偽装lv99(R)、変装lv99(R)、隠蔽lv60、身体強化魔法lv50、五感強化lv42

 思ったよりもすげぇ。完全に情報集めるのにしか特化してないよ。まぁ、隠蔽が限界までいってないから見れちゃうんだろう。

「だがよ、相手が鑑定を限界まで上げてたら見れるだろ。」
「だけどよ、鑑定に特化するやつがあそこまでの殺気を放てるとは思えない。それが俺が死ぬかもと思ったことだ。木の枝を投げられてよ、避けたら石の壁に突き刺さったんだぞ。」
「まじもんのバケモンじゃねぇか。」
「だが、その後は一切姿が見えない。」
「おい、坊主、お前同じことができるか?」

 石の壁に木の枝がさせるかと言われればどうだろうか…。

 『マスター、今の状態では難しいと思われます。』

 ハイル、どうやったら可能だ?

 『付与エンチャントをすれば可能かと思われます。』

「付与が使えれば可能だと思いますが、今の俺には無理ですね。」
「付与かぁ、そいつはレアなスキルだな。」
「つまり、二人のうち一人はそれを持っていることになる。もし敵対したとしたら、お前らになんとかなるか?」
「俺には無理だな。弱らせるのができていいとこだ。」
「俺は相手の力量が計り知れていないので何とも言えませんね。」
「そうか、厳しいな。そうだ、直接関係があるかはわからないがもう一つ情報があったんだ。」
「なんだ?」
「実は、孤児が何人か引き取られたらしい。人物の特定が難しいことから貴族が引き取ったと思われる。」
「そうか、とりあえず頭に入れておこう。」
「今回はまじでやべぇ、マッスル気をつけろよ。」
「おう、ありがとうな、報酬の11枚だ。」
「生きてたらまた頼むぜ、俺のお得意だからな。」

 そういって、トリスは金を受け取るとすぐに出て行った。情報としては重要なものが多いと思われるがどう使えばいいものか。昼時は終わり人は少なくなっていた。宿を出た俺たちは子爵の屋敷に着くまで考え続けていた。
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