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大いなる力
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校内が騒然となっている中、私は校門へ向かって歩く。
間違って誰か付いてきたりはしてない様だ。
千春と池上、それから唐沢に関してはおそらく心配ないだろうが、他の生徒や教員は少々心配だ。
少し急いでこいつらを移動させる必要がありそうだ。
「何だ、お嬢ちゃん」
「昨夜おかしくなった男のことできたんだろ?あれをやったのは私だよ」
怯える様子もなくさらりと言ってのける目の前の女子高生に、連中は戦慄を覚えている様だ。
「ここじゃ迷惑になる。場所変えないか?」
「お嬢ちゃんの言うことが本当なんだとしたら、言える立場だと思うのか?」
少し偉そうな男が前に出てくる。
私よりも少し身長が高いその男は、見るからにその筋の幹部、みたいな顔をしている。
生まれつきこういう顔で、昔からそういう部分を弄られすぎていじけてヤクザになっちゃった、とかそういう事情でもあるのだろうか。
確かにこういう顔で小学生の頃ランドセルとか背負ってたのかな、なんて思ったら笑いがこみあげてきそうだった。
「立場とか別にどうでもいいよ。それよりあんたら一般の、それも女子高生巻き込んで何とも思わないわけ?」
「女は若ければ、それだけ金になるからな。それがどうした?」
「なるほど、思わないってわけか。じゃあ仕方ないな」
私は少しイラっときてしまった。
女を食い物にする様なゲスな連中だったら、遠慮はいらない。
ちょっと地獄見せてやった方が早そうだ。
ニヤニヤとして、私に何かするつもりでいるであろう男ども。
六人か。
「じゃ、もう一度言うからな。ここをもう少し行ったところに、公園がある。そこで待ってろ」
「はい」
連中を何人か催眠状態にして、場所を移動させる。
車で来ていた様だったので、残った男は訳がわからないと言った感じで渋々車を出した様だ。
ここで母の出番、と行きたかったがここは母ではないだろう。
餅は餅屋、とよく言う。
もし連中がここらのヤクザなんだとしたら、専門家が私の身内にはいる。
「乃愛、相変わらず賑やかな生き方をしている様だな」
「ええ、和歌さん。そちらもお変わりなさそうで」
「私は先日会ったわね」
「そうですね、文化祭以前だと父といちゃついてるときでしたっけ」
そう、この二人。
明日香おばさんは組の中で相談役みたいな役回りをしている。
よって跡継ぎが現れないということで和歌おばさんが組を継いだ。
もちろん反対する者はなく、円満に解決したらしいが、娘の瑠衣は異世界で生活をしているので、次の跡目は明日香おばさんの娘の奏絵になる予定らしい。
奏絵とは何度かしか会ったことがないが、雷蔵おじいちゃんは目の中に入れても痛くないほどかわいがっている。
私たちも血縁ではないけど、それでも同じくらい可愛がってくれる。
おっかない顔をすることもあったけど、私はあのおじいちゃんが結構好きだった。
「あの時は……まぁ、そのことはいいわ。それより、さっき言ってたことは本当なの?」
「ですね。あんまりにもしつこいからちょっとやりすぎちゃって」
「しかし乃愛、女を食い物にするクソ野郎は極道の風上にもおけない。よく教えてくれたな。お嬢、行きましょう」
三人ほど部下を連れて、二人は公園に向かう。
その後ろを私もついていった。
公園について、和歌おばさんの姿を見た先ほどの男どもが驚愕の表情を浮かべる。
催眠は到着少し前に解いておいた。
「も、望月さん……」
「おう、久しぶりだな、安西。随分と景気がいい様じゃないか」
「そ、そちらは明日香お嬢さま……」
「あら、どちら様だったかしら。以前に会ったこと、あった?」
やはり和歌おばさんの管轄のヤクザだったらしい。
公園だと言うのに全員が平伏して、身じろぎ一つしない。
「それより、最近の好景気は一体どういう事情からなのか、教えてくれないか?私もあやかりたいんだ」
「へ、へぇ……そ、それはですね……」
「何だ、はっきり言え」
もちろん和歌おばさんはわかった上で男どもに尋ねている。
なかなか堂に入っている様で、大の男どもが揃って青い顔をして震えていた。
「望月、そこまで脅かしたら可哀想だわ。一刀両断で行きましょう」
明日香おばさんもなかなか容赦ない。
まぁ、どっちがいいかといわれても、私だって選びたくはないが。
「私ぃ、手籠めにされて売り飛ばされちゃうかと思ってぇ……すごいこわかったぁ……」
「お、おい!何だお前!!何で望月さんらと知り合いなんだ……?」
「おいおい、知らなかったのか?この子は私たちの姪っ子みたいなものでなぁ……いわば身内なんだよ」
和歌おばさんが全盛期の様な殺気の籠もった目で男どもを見る。
私の演技を見た明日香おばさんが、下を向いてプルプルしている。
ちょっとぶりっ子が過ぎて気持ち悪い。
明日香おばさんが笑いたくなるのもわかる気がした。
「な、何でそんな……知ってたら……」
「知ってたら何だ、売り飛ばそうなんて考えなかった、か?」
「う、売り飛ばすだなんて、そんな……」
「もう色々調べはついてるんだ。お前らがやってきたことも、大体の証拠がそろってきてる。しかも今回的にしたのはこの子の友達だって言うじゃないか。お前ら、覚悟はできてるんだろうな?」
和歌おばさんの前に、部下の男三人が出る。
「ああ、手向かいしたかったらしてもいいぞ?だが、お前らここで骨埋める覚悟あるんだろうな」
向こう側の男が懐に手を入れたのを見た和歌おばさんが最後の忠告をする。
化け物一家とまで言われている和歌おばさんの組の人間が、私たちの存在を知らなかったなんて、きっとこいつら下っ端なんだろうな。
「乃愛、少しだけ力を借りてもいいか?」
「お安い御用で。こいつらまとめちゃえばいいの?」
「そうだな、運びやすくしてくれたらそれでいい」
逆らうと後が怖そうなので、ここは素直に従うことにする。
男どものサイズを物理的に小さくして、車ごと私のお手製のカプセルに入れた。
小さくされる瞬間、何をされるのかと男どもは騒いだが、和歌おばさんが一喝してすぐに収まった。
「す、すげぇ……」
「何度見ても信じられねぇ……」
和歌おばさんの部下が口々に騒ぎ始める。
「よし、じゃあまずは……」
和歌おばさんの車で、池上の元カレが服役しているという刑務所へ。
面会したいという旨を伝えると、十分ほど待たされる。
「お前らはここで待っていてくれ」
部下にそう言って、私と和歌おばさん、明日香おばさんは一緒に面会室へ。
右手の手首から下がない、白髪の男が出てくるのが見えた。
「初めまして、か?お前が池上愛理さんと付き合ってたっていう斎藤で間違いないか?」
「あ、あなたは……」
「お前が世話になろうとしていた組の、更に上の組の代表だ。望月という」
「も、望月!?あの百人斬りの!?」
「随分懐かしい話を……まぁそれはいい。お前、当分ここから出られないだろうから一応言っとくぞ。あそこの組は今日限りで取り潰しになる。個人でやっていくこともできなくはないだろうが、ここいらで看板掲げることはもうできないだろうな」
「え……」
「お前も知ってるだろうが、女を食い物にする様なクズはうちの傘下に要らない。覚えがあるだろう?池上愛理さんを、あいつらは食い物にしようとしていたんだ」
「そ、そんな……」
面会室の椅子から斎藤と呼ばれた男が崩れ落ちる。
というかこの右手でヤクザになれるなんて思ってたんだろうか。
この男ももう、再起はできないだろう。
というか百人斬りって何だろう。
和歌おばさん、実は超遊び人だったのかな。
「そっちの百人斬りじゃない。実際に刀とかドスで……まぁ、その話はいいか」
「何か物騒な話っぽいですな……じゃあいいかな」
帰りの車で和歌おばさんの若いころの話を聞くことが少しだけできた。
まっすぐな人だとは思ってたが、やはり過去はおっかない人だったというのが良く分かった。
よくそんな人を落としたもんだ、父も。
ちなみにこの男どもはカプセルのまま事務所に持っていかれて、私の代わりに拷問にかけてくれるとのことだった。
学校の前まで送ってもらって、私は鞄を取りに教室に忍び込んだ。
すっかり遅くなってしまった……千春も池上ももうさすがに帰ってるだろう。
なんて思っていたら、二人は教室にいた。
「何でお前ら残ってんだよ。あいつら消えたんだから、もう帰ってよかったのに」
「いやいや、私の件でこんな時間になったって言うのに、先になんて帰れないでしょ」
「私も、乃愛さんなら大丈夫とは思ってたけど……」
そんなに暇だったのかよこいつら……。
まぁ、私はこの件に関してはほとんど何もしてないんだけどな。
事の顛末を二人に話しながら帰りの道を歩く。
唐沢の件の方が何となく話としては盛り上がっている様だった。
やっぱり女の子は恋愛の話が好きなんだな。
「ってことは、これから唐沢くんは彼女持ちなのね」
「そういうことになるな。まぁ、あの様子なら大丈夫だと思うけどな」
しかし、その後に説教を食らったことを思い出してむかっ腹が立ってきた。
そして、腹も減ってきた気がする。
よく考えてみたら、もう夜なんだよなぁ。
「晩御飯、一緒に食べて帰る?」
「ああ……まぁ、たまにはいっか」
千春の提案に、少し迷ったがたまにはこいつらとの交流も深めておきたい、なんて考えて母に連絡をしようとすると、母が目の前に現れた。
相変わらずめちゃくちゃする人だ。
「やっほ、みんなお揃いの様だね」
「何だよ、晩飯の支度でもしてるのかと思って今連絡しようと思ってたんだけど」
「うん、和歌さんから連絡もらってたから、ここ通るだろうなって思って」
「んなこと言って、また全部見てたんだろ?」
「まぁね。今日は私がご馳走してあげるから、そこのレストラン入ろう」
二人は、そんなの悪い、と辞退しようとしていたが、大人にいいカッコさせてよ、と言われておとなしく奢ってもらうことにした様だ。
「まぁ、無事に解決したみたいで良かったよ。私の出番があるって言ったら乃愛ちゃんにとっては相当なことだと思うし」
「いやいや、母さん呼び出すことなんかまずないから。私なんかよりもめちゃくちゃするに決まってるんだから」
さっきだっていきなりワープしてきやがって……。
「お母さん、すみませんでした。乃愛さんに、かなりのご迷惑を……」
池上がしきりに母に謝っている。
私に謝っても流されるということがわかっているのだろう。
「まぁ乃愛ちゃんは昔から、大事にしてるものほど命がけで守ろうとするからねぇ。私たちに寿命とか死ぬって概念はないけど」
「大事って言うか……高校生に解決できる類の話じゃないだろ、こんなの……私たちみたいなのが出張らなかったらどうにもならない事だったし」
「でも、和歌さんの管轄内の連中でよかったよね。他のところのだと面倒なことになってたかも、って和歌さん言ってた」
「そうなったらその時は全員の記憶消してどっかに放置でおしまいだろ。とりあえず人間として最低限生きられる方法を、今回は取ったってだけだし」
「そういう、私とは違う方向の無茶するのは本当、大輝譲りだよね」
あの人に似てるなんて言われて喜べる部分なんかほとんどないんだけどな、私は。
父が聞いたら悲しむかもしれないが、私は正直あの人だからできたことの方が多いと思う。
今回だって、別に私じゃなくてもいいと思うし。
単に時間短縮できるからって理由で私が動いた。
ただそれだけのこと。
それが結果としてちょっと無茶だったってだけだから。
「母さんは似た様なことで無茶したことないの?たとえば父さんのこととかで」
「大輝のこととかって言うか……そうだね、神界を守る為の防衛戦みたいなことならやったかな」
「え?神界が脅かされる様なことなんてあんの?あんだけ化け物がそろってるのに?」
「まぁ、ロキがちょっとうっかりしてたことがあってね」
母は遠い目をして、少し苦い顔をした。
あんまりいい思い出ではなさそうだ。
「その、神界っていうのは……」
「あれ、池上は知らないんだっけ?私や母さんは神の世界の出身なんだぞ」
「そこが、乃愛さんの故郷ってことになるの?」
「母さんもだけどな。厳密には違うとか言ってたけど」
「まぁね。まぁ、説明しても難しい話だから私も最近は神界出身で通しちゃってるけど」
不思議なものでも見るかの様な目で池上が私たちを見る。
千春は以前一回だけきたことがあるから、特に驚きもしていない。
「そういえば和歌おばさんに、生き方が賑やかだとか言われたんだけど、賑やかな生き方ってどんなんだろ」
「ああ……」
三人ともが確かに、という顔をする。
何となくはわかるだけに、母にだけはそんな顔をされたくない。
「賑やかって言うか、賑やかになりがちではあるよね。乃愛ちゃん受け身だし巻き込まれ体質だから」
「確かに私が原因で、ってのは……こないだの千春のことくらいか。それ以外は大体巻き込まれてんな」
「乃愛さん、問題を放置しない人だもんね」
「放置して更に問題が起きたりってのがめんどいからな」
更に増えた問題が、この二人を脅かす様な結果にならないとも限らないし、早い段階で手を打てるならそれに越したことはない。
ただ、解決方法が普通の人間じゃ不可能な手段ってことが多いから、結果として賑やかになってしまうだけなんだと私自身は思っている。
食事を済ませて、私は池上を、母が千春をそれぞれ送り届けて、私も家に帰った。
帰ると、明日香おばさんがドアの前にいるのが見える。
「あれ、どうしたんです?」
「乃愛ちゃんお帰り、遅かったのね」
「母まだ帰ってないですか?」
「まだみたい。鍵忘れてきちゃったみたいで……」
少し恥ずかしそうな表情を見せる明日香おばさん。
私が鍵を開けて、中に招き入れる。
「母は今、私の友達を送ってるから、そろそろ帰ってくると思いますけど」
「今日は乃愛ちゃんに用事できたの。さっきの男どものことで一応の報告をね」
「ああ、別に良かったのに」
「望月が是非にって言うから。私も話しておきたいと思ったし」
とりあえず荷物を置いて、おばさんにお茶を出す。
美味しく淹れられたかはわからないが、一口飲んで息をつく。
「まずね、あの男どもだけど……当然破門になったんだけど」
「ええ」
そこまで話したところで母が帰宅した。
明日香おばさんの姿を見て、母は軽く手を振る。
「おかえりなさい、お邪魔してるわ」
「うん、さっきのことかな?」
「そう。一応報告をしておこうとね」
母も椅子に座って、話を聞く姿勢を取った。
今回は出番こそなかったが、相談はさせてもらったので聞く権利はあるだろう。
「そう、それで……望月が連中を縛り付けて、拷問にかけて……」
「あの人の拷問って、シャレにならないレベルっぽいですよね」
「まぁ、見てて気分の良いものではなかったわね」
「あの人もやることが若いよね」
「で、洗いざらい喋らせた後で、乃愛ちゃんやそのお友達?にこれから近づくことがあれば、組を挙げて潰しに行くって脅しをかけたから」
「組を挙げてって……」
でもあの人ならやりかねない。
なまじ綺麗な人だけに、迫力が半端ないんだよな……。
「そんなわけで、お友達に関してはもう心配ないと思うから。また何かあったら相談してくれって言ってたわ」
「まぁ、その筋の人たちを出張らせる様なことなんか、そうそう起きないと思うんですけどね」
「そうかな、乃愛ちゃんさっきも言ったけど、巻き込まれ体質だからね。使えるものは何でも使ったらいいと思うよ」
そうは言うが、使うものによっては周りの目とか気にしないといけないじゃないか……。
大体のことは自分で解決できるだけの能力も持ってるからな……。
今日は明日香おばさんが泊っていくということで、母は冷蔵庫から酒を取り出す。
明日香おばさんもそれを受け取って、すっかり酒盛りの準備が整ってしまった様だった。
未成年の私は当然飲ませてもらえないので、さっさとシャワーを浴びて寝ることにする。
池上には明日、学校で連中のことを教えてやろう。
私の目の届く範囲なんて限られてるけど、目に止まるものが守れればそれでいい。
そのために借りられる力なら、喜んで借りよう。
間違って誰か付いてきたりはしてない様だ。
千春と池上、それから唐沢に関してはおそらく心配ないだろうが、他の生徒や教員は少々心配だ。
少し急いでこいつらを移動させる必要がありそうだ。
「何だ、お嬢ちゃん」
「昨夜おかしくなった男のことできたんだろ?あれをやったのは私だよ」
怯える様子もなくさらりと言ってのける目の前の女子高生に、連中は戦慄を覚えている様だ。
「ここじゃ迷惑になる。場所変えないか?」
「お嬢ちゃんの言うことが本当なんだとしたら、言える立場だと思うのか?」
少し偉そうな男が前に出てくる。
私よりも少し身長が高いその男は、見るからにその筋の幹部、みたいな顔をしている。
生まれつきこういう顔で、昔からそういう部分を弄られすぎていじけてヤクザになっちゃった、とかそういう事情でもあるのだろうか。
確かにこういう顔で小学生の頃ランドセルとか背負ってたのかな、なんて思ったら笑いがこみあげてきそうだった。
「立場とか別にどうでもいいよ。それよりあんたら一般の、それも女子高生巻き込んで何とも思わないわけ?」
「女は若ければ、それだけ金になるからな。それがどうした?」
「なるほど、思わないってわけか。じゃあ仕方ないな」
私は少しイラっときてしまった。
女を食い物にする様なゲスな連中だったら、遠慮はいらない。
ちょっと地獄見せてやった方が早そうだ。
ニヤニヤとして、私に何かするつもりでいるであろう男ども。
六人か。
「じゃ、もう一度言うからな。ここをもう少し行ったところに、公園がある。そこで待ってろ」
「はい」
連中を何人か催眠状態にして、場所を移動させる。
車で来ていた様だったので、残った男は訳がわからないと言った感じで渋々車を出した様だ。
ここで母の出番、と行きたかったがここは母ではないだろう。
餅は餅屋、とよく言う。
もし連中がここらのヤクザなんだとしたら、専門家が私の身内にはいる。
「乃愛、相変わらず賑やかな生き方をしている様だな」
「ええ、和歌さん。そちらもお変わりなさそうで」
「私は先日会ったわね」
「そうですね、文化祭以前だと父といちゃついてるときでしたっけ」
そう、この二人。
明日香おばさんは組の中で相談役みたいな役回りをしている。
よって跡継ぎが現れないということで和歌おばさんが組を継いだ。
もちろん反対する者はなく、円満に解決したらしいが、娘の瑠衣は異世界で生活をしているので、次の跡目は明日香おばさんの娘の奏絵になる予定らしい。
奏絵とは何度かしか会ったことがないが、雷蔵おじいちゃんは目の中に入れても痛くないほどかわいがっている。
私たちも血縁ではないけど、それでも同じくらい可愛がってくれる。
おっかない顔をすることもあったけど、私はあのおじいちゃんが結構好きだった。
「あの時は……まぁ、そのことはいいわ。それより、さっき言ってたことは本当なの?」
「ですね。あんまりにもしつこいからちょっとやりすぎちゃって」
「しかし乃愛、女を食い物にするクソ野郎は極道の風上にもおけない。よく教えてくれたな。お嬢、行きましょう」
三人ほど部下を連れて、二人は公園に向かう。
その後ろを私もついていった。
公園について、和歌おばさんの姿を見た先ほどの男どもが驚愕の表情を浮かべる。
催眠は到着少し前に解いておいた。
「も、望月さん……」
「おう、久しぶりだな、安西。随分と景気がいい様じゃないか」
「そ、そちらは明日香お嬢さま……」
「あら、どちら様だったかしら。以前に会ったこと、あった?」
やはり和歌おばさんの管轄のヤクザだったらしい。
公園だと言うのに全員が平伏して、身じろぎ一つしない。
「それより、最近の好景気は一体どういう事情からなのか、教えてくれないか?私もあやかりたいんだ」
「へ、へぇ……そ、それはですね……」
「何だ、はっきり言え」
もちろん和歌おばさんはわかった上で男どもに尋ねている。
なかなか堂に入っている様で、大の男どもが揃って青い顔をして震えていた。
「望月、そこまで脅かしたら可哀想だわ。一刀両断で行きましょう」
明日香おばさんもなかなか容赦ない。
まぁ、どっちがいいかといわれても、私だって選びたくはないが。
「私ぃ、手籠めにされて売り飛ばされちゃうかと思ってぇ……すごいこわかったぁ……」
「お、おい!何だお前!!何で望月さんらと知り合いなんだ……?」
「おいおい、知らなかったのか?この子は私たちの姪っ子みたいなものでなぁ……いわば身内なんだよ」
和歌おばさんが全盛期の様な殺気の籠もった目で男どもを見る。
私の演技を見た明日香おばさんが、下を向いてプルプルしている。
ちょっとぶりっ子が過ぎて気持ち悪い。
明日香おばさんが笑いたくなるのもわかる気がした。
「な、何でそんな……知ってたら……」
「知ってたら何だ、売り飛ばそうなんて考えなかった、か?」
「う、売り飛ばすだなんて、そんな……」
「もう色々調べはついてるんだ。お前らがやってきたことも、大体の証拠がそろってきてる。しかも今回的にしたのはこの子の友達だって言うじゃないか。お前ら、覚悟はできてるんだろうな?」
和歌おばさんの前に、部下の男三人が出る。
「ああ、手向かいしたかったらしてもいいぞ?だが、お前らここで骨埋める覚悟あるんだろうな」
向こう側の男が懐に手を入れたのを見た和歌おばさんが最後の忠告をする。
化け物一家とまで言われている和歌おばさんの組の人間が、私たちの存在を知らなかったなんて、きっとこいつら下っ端なんだろうな。
「乃愛、少しだけ力を借りてもいいか?」
「お安い御用で。こいつらまとめちゃえばいいの?」
「そうだな、運びやすくしてくれたらそれでいい」
逆らうと後が怖そうなので、ここは素直に従うことにする。
男どものサイズを物理的に小さくして、車ごと私のお手製のカプセルに入れた。
小さくされる瞬間、何をされるのかと男どもは騒いだが、和歌おばさんが一喝してすぐに収まった。
「す、すげぇ……」
「何度見ても信じられねぇ……」
和歌おばさんの部下が口々に騒ぎ始める。
「よし、じゃあまずは……」
和歌おばさんの車で、池上の元カレが服役しているという刑務所へ。
面会したいという旨を伝えると、十分ほど待たされる。
「お前らはここで待っていてくれ」
部下にそう言って、私と和歌おばさん、明日香おばさんは一緒に面会室へ。
右手の手首から下がない、白髪の男が出てくるのが見えた。
「初めまして、か?お前が池上愛理さんと付き合ってたっていう斎藤で間違いないか?」
「あ、あなたは……」
「お前が世話になろうとしていた組の、更に上の組の代表だ。望月という」
「も、望月!?あの百人斬りの!?」
「随分懐かしい話を……まぁそれはいい。お前、当分ここから出られないだろうから一応言っとくぞ。あそこの組は今日限りで取り潰しになる。個人でやっていくこともできなくはないだろうが、ここいらで看板掲げることはもうできないだろうな」
「え……」
「お前も知ってるだろうが、女を食い物にする様なクズはうちの傘下に要らない。覚えがあるだろう?池上愛理さんを、あいつらは食い物にしようとしていたんだ」
「そ、そんな……」
面会室の椅子から斎藤と呼ばれた男が崩れ落ちる。
というかこの右手でヤクザになれるなんて思ってたんだろうか。
この男ももう、再起はできないだろう。
というか百人斬りって何だろう。
和歌おばさん、実は超遊び人だったのかな。
「そっちの百人斬りじゃない。実際に刀とかドスで……まぁ、その話はいいか」
「何か物騒な話っぽいですな……じゃあいいかな」
帰りの車で和歌おばさんの若いころの話を聞くことが少しだけできた。
まっすぐな人だとは思ってたが、やはり過去はおっかない人だったというのが良く分かった。
よくそんな人を落としたもんだ、父も。
ちなみにこの男どもはカプセルのまま事務所に持っていかれて、私の代わりに拷問にかけてくれるとのことだった。
学校の前まで送ってもらって、私は鞄を取りに教室に忍び込んだ。
すっかり遅くなってしまった……千春も池上ももうさすがに帰ってるだろう。
なんて思っていたら、二人は教室にいた。
「何でお前ら残ってんだよ。あいつら消えたんだから、もう帰ってよかったのに」
「いやいや、私の件でこんな時間になったって言うのに、先になんて帰れないでしょ」
「私も、乃愛さんなら大丈夫とは思ってたけど……」
そんなに暇だったのかよこいつら……。
まぁ、私はこの件に関してはほとんど何もしてないんだけどな。
事の顛末を二人に話しながら帰りの道を歩く。
唐沢の件の方が何となく話としては盛り上がっている様だった。
やっぱり女の子は恋愛の話が好きなんだな。
「ってことは、これから唐沢くんは彼女持ちなのね」
「そういうことになるな。まぁ、あの様子なら大丈夫だと思うけどな」
しかし、その後に説教を食らったことを思い出してむかっ腹が立ってきた。
そして、腹も減ってきた気がする。
よく考えてみたら、もう夜なんだよなぁ。
「晩御飯、一緒に食べて帰る?」
「ああ……まぁ、たまにはいっか」
千春の提案に、少し迷ったがたまにはこいつらとの交流も深めておきたい、なんて考えて母に連絡をしようとすると、母が目の前に現れた。
相変わらずめちゃくちゃする人だ。
「やっほ、みんなお揃いの様だね」
「何だよ、晩飯の支度でもしてるのかと思って今連絡しようと思ってたんだけど」
「うん、和歌さんから連絡もらってたから、ここ通るだろうなって思って」
「んなこと言って、また全部見てたんだろ?」
「まぁね。今日は私がご馳走してあげるから、そこのレストラン入ろう」
二人は、そんなの悪い、と辞退しようとしていたが、大人にいいカッコさせてよ、と言われておとなしく奢ってもらうことにした様だ。
「まぁ、無事に解決したみたいで良かったよ。私の出番があるって言ったら乃愛ちゃんにとっては相当なことだと思うし」
「いやいや、母さん呼び出すことなんかまずないから。私なんかよりもめちゃくちゃするに決まってるんだから」
さっきだっていきなりワープしてきやがって……。
「お母さん、すみませんでした。乃愛さんに、かなりのご迷惑を……」
池上がしきりに母に謝っている。
私に謝っても流されるということがわかっているのだろう。
「まぁ乃愛ちゃんは昔から、大事にしてるものほど命がけで守ろうとするからねぇ。私たちに寿命とか死ぬって概念はないけど」
「大事って言うか……高校生に解決できる類の話じゃないだろ、こんなの……私たちみたいなのが出張らなかったらどうにもならない事だったし」
「でも、和歌さんの管轄内の連中でよかったよね。他のところのだと面倒なことになってたかも、って和歌さん言ってた」
「そうなったらその時は全員の記憶消してどっかに放置でおしまいだろ。とりあえず人間として最低限生きられる方法を、今回は取ったってだけだし」
「そういう、私とは違う方向の無茶するのは本当、大輝譲りだよね」
あの人に似てるなんて言われて喜べる部分なんかほとんどないんだけどな、私は。
父が聞いたら悲しむかもしれないが、私は正直あの人だからできたことの方が多いと思う。
今回だって、別に私じゃなくてもいいと思うし。
単に時間短縮できるからって理由で私が動いた。
ただそれだけのこと。
それが結果としてちょっと無茶だったってだけだから。
「母さんは似た様なことで無茶したことないの?たとえば父さんのこととかで」
「大輝のこととかって言うか……そうだね、神界を守る為の防衛戦みたいなことならやったかな」
「え?神界が脅かされる様なことなんてあんの?あんだけ化け物がそろってるのに?」
「まぁ、ロキがちょっとうっかりしてたことがあってね」
母は遠い目をして、少し苦い顔をした。
あんまりいい思い出ではなさそうだ。
「その、神界っていうのは……」
「あれ、池上は知らないんだっけ?私や母さんは神の世界の出身なんだぞ」
「そこが、乃愛さんの故郷ってことになるの?」
「母さんもだけどな。厳密には違うとか言ってたけど」
「まぁね。まぁ、説明しても難しい話だから私も最近は神界出身で通しちゃってるけど」
不思議なものでも見るかの様な目で池上が私たちを見る。
千春は以前一回だけきたことがあるから、特に驚きもしていない。
「そういえば和歌おばさんに、生き方が賑やかだとか言われたんだけど、賑やかな生き方ってどんなんだろ」
「ああ……」
三人ともが確かに、という顔をする。
何となくはわかるだけに、母にだけはそんな顔をされたくない。
「賑やかって言うか、賑やかになりがちではあるよね。乃愛ちゃん受け身だし巻き込まれ体質だから」
「確かに私が原因で、ってのは……こないだの千春のことくらいか。それ以外は大体巻き込まれてんな」
「乃愛さん、問題を放置しない人だもんね」
「放置して更に問題が起きたりってのがめんどいからな」
更に増えた問題が、この二人を脅かす様な結果にならないとも限らないし、早い段階で手を打てるならそれに越したことはない。
ただ、解決方法が普通の人間じゃ不可能な手段ってことが多いから、結果として賑やかになってしまうだけなんだと私自身は思っている。
食事を済ませて、私は池上を、母が千春をそれぞれ送り届けて、私も家に帰った。
帰ると、明日香おばさんがドアの前にいるのが見える。
「あれ、どうしたんです?」
「乃愛ちゃんお帰り、遅かったのね」
「母まだ帰ってないですか?」
「まだみたい。鍵忘れてきちゃったみたいで……」
少し恥ずかしそうな表情を見せる明日香おばさん。
私が鍵を開けて、中に招き入れる。
「母は今、私の友達を送ってるから、そろそろ帰ってくると思いますけど」
「今日は乃愛ちゃんに用事できたの。さっきの男どものことで一応の報告をね」
「ああ、別に良かったのに」
「望月が是非にって言うから。私も話しておきたいと思ったし」
とりあえず荷物を置いて、おばさんにお茶を出す。
美味しく淹れられたかはわからないが、一口飲んで息をつく。
「まずね、あの男どもだけど……当然破門になったんだけど」
「ええ」
そこまで話したところで母が帰宅した。
明日香おばさんの姿を見て、母は軽く手を振る。
「おかえりなさい、お邪魔してるわ」
「うん、さっきのことかな?」
「そう。一応報告をしておこうとね」
母も椅子に座って、話を聞く姿勢を取った。
今回は出番こそなかったが、相談はさせてもらったので聞く権利はあるだろう。
「そう、それで……望月が連中を縛り付けて、拷問にかけて……」
「あの人の拷問って、シャレにならないレベルっぽいですよね」
「まぁ、見てて気分の良いものではなかったわね」
「あの人もやることが若いよね」
「で、洗いざらい喋らせた後で、乃愛ちゃんやそのお友達?にこれから近づくことがあれば、組を挙げて潰しに行くって脅しをかけたから」
「組を挙げてって……」
でもあの人ならやりかねない。
なまじ綺麗な人だけに、迫力が半端ないんだよな……。
「そんなわけで、お友達に関してはもう心配ないと思うから。また何かあったら相談してくれって言ってたわ」
「まぁ、その筋の人たちを出張らせる様なことなんか、そうそう起きないと思うんですけどね」
「そうかな、乃愛ちゃんさっきも言ったけど、巻き込まれ体質だからね。使えるものは何でも使ったらいいと思うよ」
そうは言うが、使うものによっては周りの目とか気にしないといけないじゃないか……。
大体のことは自分で解決できるだけの能力も持ってるからな……。
今日は明日香おばさんが泊っていくということで、母は冷蔵庫から酒を取り出す。
明日香おばさんもそれを受け取って、すっかり酒盛りの準備が整ってしまった様だった。
未成年の私は当然飲ませてもらえないので、さっさとシャワーを浴びて寝ることにする。
池上には明日、学校で連中のことを教えてやろう。
私の目の届く範囲なんて限られてるけど、目に止まるものが守れればそれでいい。
そのために借りられる力なら、喜んで借りよう。
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「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
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