1 / 6
第一章:星の湯の女将
しおりを挟む
桜の花びらが舞い散る弘化二年の春、江戸の下町にある銭湯「星の湯」には、早朝から客が絶えなかった。
「いってきます!」
湯煙の向こうから、少女の声が響く。十二歳になる佐伯千星は、藍色の着物に白い襟元を覗かせ、黒髪を結い上げた姿で母親に向かって手を振った。
「行ってらっしゃい。お稽古、頑張るのよ」
女将の佐伯麗子は、湯桶を片手に微笑みながら答えた。四十二歳とは思えぬ美しさを湛えた麗子の姿に、常連の老婆たちは相変わらず感嘆の声を漏らす。
「あんたの娘さんも、すっかり大きくなったねぇ。お顔立ちといい、歩き方といい、まるで麗子さんのお若い頃そのものだよ」
湯に浸かりながら言った老婆の言葉に、麗子は穏やかに微笑むだけだった。しかし、その瞳の奥に一瞬よぎった影を、長年の付き合いである女中のお菊は見逃さなかった。
「まあ、千星さんはまだ子どもですよ。それに勉強熱心で、いつも本を読んでいますからね。賢いお嬢さんに育ちました」
お菊の言葉に、麗子は小さく頷いた。千星が学問所へ通い始めたのは八歳の時からだった。女の子として珍しく文字を学ばせているのは、麗子の強い希望だった。
---
「佐伯のおっかさんは、やっぱり普通の女将じゃねえよな」
銭湯の男湯では、町内の床屋の主人が湯船に浸かりながら呟いた。
「ああ、あの立ち振る舞いといい、物腰の柔らかさといい、まるで武家の奥方みてえだ」
隣の魚屋の親父が相槌を打つ。
「でもよ、旦那はどうしたんだろうな。商人だったとか言ってたが、詳しいことは誰も知らねえ」
「おい、余計なことを詮索するもんじゃねえよ。あの女将さんがどんな過去を持っていようと、俺たちにゃ関係ねえ。今だって、困った時にゃ知恵を貸してくれる、この町の宝なんだからな」
床屋の言葉に、周りの男たちが一斉に頷いた。確かに麗子は、町内の揉め事から家庭の悩みまで、何でも的確なアドバイスをくれる存在だった。その知恵は、どこか普通の下町の女将とは違う経験に裏打ちされているようだった。
---
夕暮れどき、学問所から帰ってきた千星は、いつもより表情が暗かった。
「ただいま」
小さな声で言って、そのまま二階に上がろうとする娘を、麗子は静かに呼び止めた。
「千星、今日はどうだったの?」
「...別に」
千星の目は、少し赤く腫れていた。麗子は何も言わず、娘を抱き寄せた。
「聞いたの。お母さんのこと」
震える声で千星が呟いた。麗子の胸に顔を埋めたまま、小さな肩が揺れる。
「あの子たちが言ってた...お母さんは花魁だったって」
その言葉に、麗子の体が一瞬固まった。町内の大人たちは気を遣って決して口にしないことだったが、子どもたちの噂話は残酷だった。
「そんなこと気にしないで。お母さんはお母さんよ。今、あなたと一緒にここにいるでしょう?」
そう言いながらも、麗子の心は痛んだ。自分の過去が娘を傷つけるのは、何よりも避けたかったことだった。
「本当なの?」
千星が顔を上げ、真っ直ぐに母の目を見た。瞳の奥に怯えと好奇心が混ざっている。
麗子は言葉を選んだ。
「お母さんの過去は、複雑なの。でも千星、あなたはお母さんの宝物よ。いつかちゃんと話す時が来るわ。でも今は、ただ私を信じてくれないかしら」
千星は長い間黙っていたが、やがて小さく頷いた。麗子は娘の頭を優しく撫でながら、心の中で思った。
―いつか本当のことを話す日が来るのだろうか。そしてその時、この子は私を許してくれるだろうか。
---
星の湯の一日が終わり、店の簾が下ろされた頃、麗子は店の奥の小さな仏壇の前に座っていた。そこには一枚の古びた短冊が供えられている。「星の煌めきは永遠に」と墨で書かれたその短冊は、十二年前に長谷川宗馬から贈られた最後の言葉だった。
「もう十二年になるのね」
麗子は小さく呟いた。灯明の光が彼女の整った横顔を照らし、まるでかつての花魁「流星太夫」の面影を浮かび上がらせていた。
「女将さん」
後ろからお菊の声がした。かつて吉原で禿として麗子に仕えていた彼女は、今も変わらず傍にいた。
「長谷川様のことをお考えで?」
麗子はただ静かに頷いた。
「あの方も、きっと千星さんのことを想っていらっしゃるでしょうね」
「それはどうかしら」
麗子の声には諦めが混じっていた。
「旗本の身分で、今はきっと立派な奥様もいることでしょう。私たちのような者のことは、とうに忘れていらっしゃるわ」
「でも、あの時の約束は...」
「お菊」
麗子の声が冷たく響いた。
「約束というのは、時に破られるものよ。特に、身分の違う男女の間では」
言葉とは裏腹に、麗子の目には一筋の涙が光った。それは灯明の光に照らされ、かつて彼女が得意としていた「流星の涙」の舞を思わせた。
「さあ、明日も早いわ。休みましょう」
麗子は短冊に一度だけ触れると、静かに立ち上がった。その背中には、かつて吉原一の花魁と謳われた誇りと、十二年の時を経て蓄積された静かな諦めが共存していた。
夜半、星の湯の二階に明かりが灯る。千星は母の箪笥の引き出しをそっと開け、中を漁っていた。そこには母の秘密が隠されているはずだった。しかし見つかったのは、ただ一つ、星型の小さな簪だけ。千星はそれを手に取り、窓から差し込む月明かりに透かして見た。
簪は月の光を受けて、まるで本物の星のように煌めいた。
「お母さん...」
千星の心に、母親への新たな思いが芽生え始めていた。知りたい、母の過去を。そして、自分自身のルーツを。
---
翌朝、星の湯の前では、麗子が早朝からばたばたと働いていた。店の前の桜の木の下で、彼女は桶の水で石畳を洗い流していた。その姿に、通りかかった男たちは思わず足を止める。
四十を過ぎても色褪せない麗子の美しさは、下町の宝と言われていた。しかし麗子自身は、かつての栄華を捨て、ただ娘と共に静かに暮らすことだけを望んでいた。
「お早うございます、女将さん」
挨拶する行き交う人々に、麗子は穏やかに頭を下げる。そんな日常の中で、彼女は自分の居場所を見つけたと思っていた。
しかし運命は、そんな平穏な日々に、再び波紋を投げかけようとしていた。吉原からの使者が、まもなくこの星の湯を訪れることになるとは、この時の麗子にはまだ知る由もなかった。
桜の花びらが、春風に舞い上がる。それはまるで、過去からの便りのように、麗子の肩に静かに降り注いだ。
「いってきます!」
湯煙の向こうから、少女の声が響く。十二歳になる佐伯千星は、藍色の着物に白い襟元を覗かせ、黒髪を結い上げた姿で母親に向かって手を振った。
「行ってらっしゃい。お稽古、頑張るのよ」
女将の佐伯麗子は、湯桶を片手に微笑みながら答えた。四十二歳とは思えぬ美しさを湛えた麗子の姿に、常連の老婆たちは相変わらず感嘆の声を漏らす。
「あんたの娘さんも、すっかり大きくなったねぇ。お顔立ちといい、歩き方といい、まるで麗子さんのお若い頃そのものだよ」
湯に浸かりながら言った老婆の言葉に、麗子は穏やかに微笑むだけだった。しかし、その瞳の奥に一瞬よぎった影を、長年の付き合いである女中のお菊は見逃さなかった。
「まあ、千星さんはまだ子どもですよ。それに勉強熱心で、いつも本を読んでいますからね。賢いお嬢さんに育ちました」
お菊の言葉に、麗子は小さく頷いた。千星が学問所へ通い始めたのは八歳の時からだった。女の子として珍しく文字を学ばせているのは、麗子の強い希望だった。
---
「佐伯のおっかさんは、やっぱり普通の女将じゃねえよな」
銭湯の男湯では、町内の床屋の主人が湯船に浸かりながら呟いた。
「ああ、あの立ち振る舞いといい、物腰の柔らかさといい、まるで武家の奥方みてえだ」
隣の魚屋の親父が相槌を打つ。
「でもよ、旦那はどうしたんだろうな。商人だったとか言ってたが、詳しいことは誰も知らねえ」
「おい、余計なことを詮索するもんじゃねえよ。あの女将さんがどんな過去を持っていようと、俺たちにゃ関係ねえ。今だって、困った時にゃ知恵を貸してくれる、この町の宝なんだからな」
床屋の言葉に、周りの男たちが一斉に頷いた。確かに麗子は、町内の揉め事から家庭の悩みまで、何でも的確なアドバイスをくれる存在だった。その知恵は、どこか普通の下町の女将とは違う経験に裏打ちされているようだった。
---
夕暮れどき、学問所から帰ってきた千星は、いつもより表情が暗かった。
「ただいま」
小さな声で言って、そのまま二階に上がろうとする娘を、麗子は静かに呼び止めた。
「千星、今日はどうだったの?」
「...別に」
千星の目は、少し赤く腫れていた。麗子は何も言わず、娘を抱き寄せた。
「聞いたの。お母さんのこと」
震える声で千星が呟いた。麗子の胸に顔を埋めたまま、小さな肩が揺れる。
「あの子たちが言ってた...お母さんは花魁だったって」
その言葉に、麗子の体が一瞬固まった。町内の大人たちは気を遣って決して口にしないことだったが、子どもたちの噂話は残酷だった。
「そんなこと気にしないで。お母さんはお母さんよ。今、あなたと一緒にここにいるでしょう?」
そう言いながらも、麗子の心は痛んだ。自分の過去が娘を傷つけるのは、何よりも避けたかったことだった。
「本当なの?」
千星が顔を上げ、真っ直ぐに母の目を見た。瞳の奥に怯えと好奇心が混ざっている。
麗子は言葉を選んだ。
「お母さんの過去は、複雑なの。でも千星、あなたはお母さんの宝物よ。いつかちゃんと話す時が来るわ。でも今は、ただ私を信じてくれないかしら」
千星は長い間黙っていたが、やがて小さく頷いた。麗子は娘の頭を優しく撫でながら、心の中で思った。
―いつか本当のことを話す日が来るのだろうか。そしてその時、この子は私を許してくれるだろうか。
---
星の湯の一日が終わり、店の簾が下ろされた頃、麗子は店の奥の小さな仏壇の前に座っていた。そこには一枚の古びた短冊が供えられている。「星の煌めきは永遠に」と墨で書かれたその短冊は、十二年前に長谷川宗馬から贈られた最後の言葉だった。
「もう十二年になるのね」
麗子は小さく呟いた。灯明の光が彼女の整った横顔を照らし、まるでかつての花魁「流星太夫」の面影を浮かび上がらせていた。
「女将さん」
後ろからお菊の声がした。かつて吉原で禿として麗子に仕えていた彼女は、今も変わらず傍にいた。
「長谷川様のことをお考えで?」
麗子はただ静かに頷いた。
「あの方も、きっと千星さんのことを想っていらっしゃるでしょうね」
「それはどうかしら」
麗子の声には諦めが混じっていた。
「旗本の身分で、今はきっと立派な奥様もいることでしょう。私たちのような者のことは、とうに忘れていらっしゃるわ」
「でも、あの時の約束は...」
「お菊」
麗子の声が冷たく響いた。
「約束というのは、時に破られるものよ。特に、身分の違う男女の間では」
言葉とは裏腹に、麗子の目には一筋の涙が光った。それは灯明の光に照らされ、かつて彼女が得意としていた「流星の涙」の舞を思わせた。
「さあ、明日も早いわ。休みましょう」
麗子は短冊に一度だけ触れると、静かに立ち上がった。その背中には、かつて吉原一の花魁と謳われた誇りと、十二年の時を経て蓄積された静かな諦めが共存していた。
夜半、星の湯の二階に明かりが灯る。千星は母の箪笥の引き出しをそっと開け、中を漁っていた。そこには母の秘密が隠されているはずだった。しかし見つかったのは、ただ一つ、星型の小さな簪だけ。千星はそれを手に取り、窓から差し込む月明かりに透かして見た。
簪は月の光を受けて、まるで本物の星のように煌めいた。
「お母さん...」
千星の心に、母親への新たな思いが芽生え始めていた。知りたい、母の過去を。そして、自分自身のルーツを。
---
翌朝、星の湯の前では、麗子が早朝からばたばたと働いていた。店の前の桜の木の下で、彼女は桶の水で石畳を洗い流していた。その姿に、通りかかった男たちは思わず足を止める。
四十を過ぎても色褪せない麗子の美しさは、下町の宝と言われていた。しかし麗子自身は、かつての栄華を捨て、ただ娘と共に静かに暮らすことだけを望んでいた。
「お早うございます、女将さん」
挨拶する行き交う人々に、麗子は穏やかに頭を下げる。そんな日常の中で、彼女は自分の居場所を見つけたと思っていた。
しかし運命は、そんな平穏な日々に、再び波紋を投げかけようとしていた。吉原からの使者が、まもなくこの星の湯を訪れることになるとは、この時の麗子にはまだ知る由もなかった。
桜の花びらが、春風に舞い上がる。それはまるで、過去からの便りのように、麗子の肩に静かに降り注いだ。
0
あなたにおすすめの小説
裏長屋の若殿、限られた自由を満喫する
克全
歴史・時代
貧乏人が肩を寄せ合って暮らす聖天長屋に徳田新之丞と名乗る人品卑しからぬ若侍がいた。月のうち数日しか長屋にいないのだが、いる時には自ら竈で米を炊き七輪で魚を焼く小まめな男だった。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
別れし夫婦の御定書(おさだめがき)
佐倉 蘭
歴史・時代
★第11回歴史・時代小説大賞 奨励賞受賞★
嫡男を産めぬがゆえに、姑の策略で南町奉行所の例繰方与力・進藤 又十蔵と離縁させられた与岐(よき)。
離縁後、生家の父の猛反対を押し切って生まれ育った八丁堀の組屋敷を出ると、小伝馬町の仕舞屋に居を定めて一人暮らしを始めた。
月日は流れ、姑の思惑どおり後妻が嫡男を産み、婚家に置いてきた娘は二人とも無事与力の御家に嫁いだ。
おのれに起こったことは綺麗さっぱり水に流した与岐は、今では女だてらに離縁を望む町家の女房たちの代わりに亭主どもから去り状(三行半)をもぎ取るなどをする「公事師(くじし)」の生業(なりわい)をして生計を立てていた。
されどもある日突然、与岐の仕舞屋にとっくの昔に離縁したはずの元夫・又十蔵が転がり込んできて——
※「今宵は遣らずの雨」「大江戸ロミオ&ジュリエット」「大江戸シンデレラ」「大江戸の番人 〜吉原髪切り捕物帖〜」にうっすらと関連したお話ですが単独でお読みいただけます。
花嫁御寮 ―江戸の妻たちの陰影― :【第11回歴史・時代小説大賞 奨励賞】
naomikoryo
歴史・時代
名家に嫁いだ若き妻が、夫の失踪をきっかけに、江戸の奥向きに潜む権力、謀略、女たちの思惑に巻き込まれてゆく――。
舞台は江戸中期。表には見えぬ女の戦(いくさ)が、美しく、そして静かに燃え広がる。
結城澪は、武家の「御寮人様」として嫁いだ先で、愛と誇りのはざまで揺れることになる。
失踪した夫・宗真が追っていたのは、幕府中枢を揺るがす不正金の記録。
やがて、志を同じくする同心・坂東伊織、かつて宗真の婚約者だった篠原志乃らとの交錯の中で、澪は“妻”から“女”へと目覚めてゆく。
男たちの義、女たちの誇り、名家のしがらみの中で、澪が最後に選んだのは――“名を捨てて生きること”。
これは、名もなき光の中で、真実を守り抜いたひと組の夫婦の物語。
静謐な筆致で描く、江戸奥向きの愛と覚悟の長編時代小説。
全20話、読み終えた先に見えるのは、声高でない確かな「生」の姿。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
古書館に眠る手記
猫戸針子
歴史・時代
革命前夜、帝室図書館の地下で、一人の官僚は“禁書”を守ろうとしていた。
十九世紀オーストリア、静寂を破ったのは一冊の古手記。
そこに記されたのは、遠い宮廷と一人の王女の物語。
寓話のように綴られたその記録は、やがて現実の思想へとつながってゆく。
“読む者の想像が物語を完成させる”記録文学。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる