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The 3rd episode
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18時を少し過ぎてから、俺たちは退社し、政宗に車に乗せられ、六本木へ向かう。
「え、3着くらいありゃぁいい?」
「…じゃぁ倍の6着」
「は?」
「いやぁ…ほらね」
なんて言おうか。
「多分ほら、破くから、ね、」
「え、は?」
「どんだけなの?なに?女引っかけて激しいプレイでも」
「潤うるさい違う。
ほら、クリーニングがね」
「今あるスーツはなくなった設定?
まぁいいけどさ。お前シャツとかさ、あるじゃん?」
「…取り敢えず、取り敢えず」
一日に3着変装にスーツを着るだなんて確かに思わないだろうけどさ。
「てかスーツ6ってなかなかだね、どうやって持って帰るの?」
あ、考えてなかった。
「もう3でいいです、ハイ」
取り敢えずは政宗チョイスのスーツと潤チョイスのシャツを買って、あとは潤もスーツとシャツをテキトーに買って目的地に向かうが。
「なんかお前さ、ホストっつーよりヤクザに近くない?組み合わせ。センスないよ」
ずばりとそう言われてしまい、動揺して吸っていたタバコの煙をすべて吸い込んでしまった。
「え?ごめん、そんなショックだった?」
「うん、おぇっ、いや、はい、もう潤喋らんでくれ」
「お前分かりやすいな。なんか隠してんだろ」
「は、はぁ?なにを?どうして?」
「あー悪かった悪かった。時期が来たらな、単細胞」
政宗はいつもやけに察しがいい。
それから少しして着いた。六本木からだいぶ離れたところにある、小さな葬儀場だった。
最期が最期だっただけに、密葬らしい。高田はご丁寧にも、“殉職ということで遺族には話してありますので、お子さんの夢は壊さないであげてくださいね”と、いう一文をメールの最後に書いていた。
そっか、しばらく日本から離れていたけど、銀河は結婚して子供も居たのか。そりゃそうか。
今更ながら、葬儀場の前の“白澤家告別式会場”という文字を見て、怖じ気付く自分が居た。
いつまでも車から降りようとしない俺を見て、
「流星、」
「着いたぞ」
声を掛けられるけど。
「…待ってるよ」
「は?」
「お前なぁ…ここまで来て何言ってんだよ」
「…俺はここに来るべきではなかった」
来る前に決断すべきだった。
というか、ただ単に今びびっている。
「あっそ。じゃぁ金だけ渡して代表者で名前書いてきたら?」
そう言う潤は睨むように俺を見てて。
「…そうだな」
「今更びびりやがって。てめぇそんなんで何人ぶっ殺してきたんだか。マジウケる」
「笑えばいいさ」
「笑えねぇよクソが」
イライラしたように潤はタバコに火をつけた。
「感性が豊かなこって。大変ですねぇクソ部長」
「潤、言い過ぎだ。
流星、胸張れないなら別に俺が行ってくる。失礼だからな」
「…ごめん」
「どっちのごめんだよ」
「てめぇは黙っとけ潤。
こればかりはお前の決断が出ないと俺たちは動かない。わかるか?」
「…すみません。
ちょっと、看板見たら…びびった。正直。
はぁ~、部下に甘えてばっかだね。ダメだね俺は」
「一人が良いか?」
「断然良い。だけど…」
どうかな。
「…お前は一人だと骨になるよ。だからめんどくさいんじゃない」
「悪かった。うん。三人でちゃんと行こう。でもその前に謝っとく。
人殺しでごめんなさい」
二人の顔を見るのが嫌で、先に車を降りる。あとから二人が降りてきた。
二人に知られないように、深呼吸をして敷地に入った。それだけで、生きた心地がしなかった。
「え、3着くらいありゃぁいい?」
「…じゃぁ倍の6着」
「は?」
「いやぁ…ほらね」
なんて言おうか。
「多分ほら、破くから、ね、」
「え、は?」
「どんだけなの?なに?女引っかけて激しいプレイでも」
「潤うるさい違う。
ほら、クリーニングがね」
「今あるスーツはなくなった設定?
まぁいいけどさ。お前シャツとかさ、あるじゃん?」
「…取り敢えず、取り敢えず」
一日に3着変装にスーツを着るだなんて確かに思わないだろうけどさ。
「てかスーツ6ってなかなかだね、どうやって持って帰るの?」
あ、考えてなかった。
「もう3でいいです、ハイ」
取り敢えずは政宗チョイスのスーツと潤チョイスのシャツを買って、あとは潤もスーツとシャツをテキトーに買って目的地に向かうが。
「なんかお前さ、ホストっつーよりヤクザに近くない?組み合わせ。センスないよ」
ずばりとそう言われてしまい、動揺して吸っていたタバコの煙をすべて吸い込んでしまった。
「え?ごめん、そんなショックだった?」
「うん、おぇっ、いや、はい、もう潤喋らんでくれ」
「お前分かりやすいな。なんか隠してんだろ」
「は、はぁ?なにを?どうして?」
「あー悪かった悪かった。時期が来たらな、単細胞」
政宗はいつもやけに察しがいい。
それから少しして着いた。六本木からだいぶ離れたところにある、小さな葬儀場だった。
最期が最期だっただけに、密葬らしい。高田はご丁寧にも、“殉職ということで遺族には話してありますので、お子さんの夢は壊さないであげてくださいね”と、いう一文をメールの最後に書いていた。
そっか、しばらく日本から離れていたけど、銀河は結婚して子供も居たのか。そりゃそうか。
今更ながら、葬儀場の前の“白澤家告別式会場”という文字を見て、怖じ気付く自分が居た。
いつまでも車から降りようとしない俺を見て、
「流星、」
「着いたぞ」
声を掛けられるけど。
「…待ってるよ」
「は?」
「お前なぁ…ここまで来て何言ってんだよ」
「…俺はここに来るべきではなかった」
来る前に決断すべきだった。
というか、ただ単に今びびっている。
「あっそ。じゃぁ金だけ渡して代表者で名前書いてきたら?」
そう言う潤は睨むように俺を見てて。
「…そうだな」
「今更びびりやがって。てめぇそんなんで何人ぶっ殺してきたんだか。マジウケる」
「笑えばいいさ」
「笑えねぇよクソが」
イライラしたように潤はタバコに火をつけた。
「感性が豊かなこって。大変ですねぇクソ部長」
「潤、言い過ぎだ。
流星、胸張れないなら別に俺が行ってくる。失礼だからな」
「…ごめん」
「どっちのごめんだよ」
「てめぇは黙っとけ潤。
こればかりはお前の決断が出ないと俺たちは動かない。わかるか?」
「…すみません。
ちょっと、看板見たら…びびった。正直。
はぁ~、部下に甘えてばっかだね。ダメだね俺は」
「一人が良いか?」
「断然良い。だけど…」
どうかな。
「…お前は一人だと骨になるよ。だからめんどくさいんじゃない」
「悪かった。うん。三人でちゃんと行こう。でもその前に謝っとく。
人殺しでごめんなさい」
二人の顔を見るのが嫌で、先に車を降りる。あとから二人が降りてきた。
二人に知られないように、深呼吸をして敷地に入った。それだけで、生きた心地がしなかった。
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