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The 34th episode
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勿論、箇条書きなんて0時まではかからなかった。
政宗の腕もあり、潤の踏んだ通りそれぞれ明日から10日の有給休暇をもらったが、誰一人最後の、終業には帰らなかった。
変わりに。
政宗がボトルだの紙コップだの缶だの、酒と、未成年用に飲み物を買ってきた。
ついでに、ケータイ灰皿も。
仕事を終えた順に盛大にサボることになった。
「初めてっすね、こんなの」
そうだな。
「最初で最後だな」
そう。
特本部は本日をもって、終了だ。
それぞれに思い入れはあるが、だからこそこっそり、せめてと本当はみんな警視庁第二課と第五課、厚労省麻薬取締部に話をつけた。
あとは不完全なままの箇条書きをネタにして、高田創太と話をつけるのみ。
…だが、本当はこんなものは意味がないとも知っている、多分。
ふとした時に政宗に言われた、「お前のこと、調べられる範囲で調べたぞ」と。
「…知りたいか?」
俺は素直に答えた、「いや、別に良い」と。
「…どんな結果であれ、多分大した意味なんてないんだ」
「…そうか」
「俺は俺のままで、いきていくしかないっしょ、先輩」
「じゃぁ少しだけ独り言な。
高田は恐らく、相方が死んだことがよほどショックだったのかもしれないな。
…壽美田一成という男だ。樹実はその男の…多分息子だ」
「…ありがとう」
なるほどな。
鮫島が言った件がここで繋がった、というわけだ。
「政宗はこのあと、どうするんですか?」
「んーまぁ俺は潤が言うと通り盛大にサボるし、心中もするかな」
「…そうすか」
そうか。
0時前、23時45分位で皆ぼちぼち、それぞれに挨拶を始めた。
笑ってしまうことに皆、
「盛大にサボりますので流星さん、必要だったら呼び出してください」
「暇だったらで良いんで、あ、潤さんもです。あとは政宗さんも」
「三人のうち誰かに言えば、暇潰しになるでしょうね、絶対」
「鑑識はどうでしょうねぇ」
そんなんだった。
「…寂しくなるなぁ、おい」
「あ、あの、ぶちょー」
最後、霞はやっぱりとんでもだった。
「好きでしたからぁ!」
「えっ」
驚きというか。
「ふ…ははははは!」潤はウケるし政宗は「あーあ」だったし。
諒斗は「うっわ俺ショック」からの、「じゃあもー瞬ちゃんもいけよ!」とこんな調子。
結果瞬は愛蘭に「今度飯でもどうですか」。
あぁ。
「…寂しいねー流星」
「…非常にな。潤、お前は前髪は良いのか」
「いいしょ。縁があったらまたなんかあるよ」
そうか…。
「戦ってきたもんだな、流星」
珍しく政宗の悪酔いもなく。いや、伊緒がいるからかもしれないけど。
「政宗さん、仕方ないので俺もサボりますから」
そうか。
「…腹括るか」
賑やかで、愛しい仲間達は、これで解散となった。
また縁があったら。
そうかもしれないな。本当に縁があるか、今まで仲間がいなかった俺には、わからないのだけど。
少なくともこの一年、俺はきっと辛かった、けれどだからこそ、こうして目に見えないものが残ったんだと感じた。
さぁ、終焉が始まる。
各々帰り、0時、最後に部署の電気を消したとき、俺はそう、思ったんだ。
政宗の腕もあり、潤の踏んだ通りそれぞれ明日から10日の有給休暇をもらったが、誰一人最後の、終業には帰らなかった。
変わりに。
政宗がボトルだの紙コップだの缶だの、酒と、未成年用に飲み物を買ってきた。
ついでに、ケータイ灰皿も。
仕事を終えた順に盛大にサボることになった。
「初めてっすね、こんなの」
そうだな。
「最初で最後だな」
そう。
特本部は本日をもって、終了だ。
それぞれに思い入れはあるが、だからこそこっそり、せめてと本当はみんな警視庁第二課と第五課、厚労省麻薬取締部に話をつけた。
あとは不完全なままの箇条書きをネタにして、高田創太と話をつけるのみ。
…だが、本当はこんなものは意味がないとも知っている、多分。
ふとした時に政宗に言われた、「お前のこと、調べられる範囲で調べたぞ」と。
「…知りたいか?」
俺は素直に答えた、「いや、別に良い」と。
「…どんな結果であれ、多分大した意味なんてないんだ」
「…そうか」
「俺は俺のままで、いきていくしかないっしょ、先輩」
「じゃぁ少しだけ独り言な。
高田は恐らく、相方が死んだことがよほどショックだったのかもしれないな。
…壽美田一成という男だ。樹実はその男の…多分息子だ」
「…ありがとう」
なるほどな。
鮫島が言った件がここで繋がった、というわけだ。
「政宗はこのあと、どうするんですか?」
「んーまぁ俺は潤が言うと通り盛大にサボるし、心中もするかな」
「…そうすか」
そうか。
0時前、23時45分位で皆ぼちぼち、それぞれに挨拶を始めた。
笑ってしまうことに皆、
「盛大にサボりますので流星さん、必要だったら呼び出してください」
「暇だったらで良いんで、あ、潤さんもです。あとは政宗さんも」
「三人のうち誰かに言えば、暇潰しになるでしょうね、絶対」
「鑑識はどうでしょうねぇ」
そんなんだった。
「…寂しくなるなぁ、おい」
「あ、あの、ぶちょー」
最後、霞はやっぱりとんでもだった。
「好きでしたからぁ!」
「えっ」
驚きというか。
「ふ…ははははは!」潤はウケるし政宗は「あーあ」だったし。
諒斗は「うっわ俺ショック」からの、「じゃあもー瞬ちゃんもいけよ!」とこんな調子。
結果瞬は愛蘭に「今度飯でもどうですか」。
あぁ。
「…寂しいねー流星」
「…非常にな。潤、お前は前髪は良いのか」
「いいしょ。縁があったらまたなんかあるよ」
そうか…。
「戦ってきたもんだな、流星」
珍しく政宗の悪酔いもなく。いや、伊緒がいるからかもしれないけど。
「政宗さん、仕方ないので俺もサボりますから」
そうか。
「…腹括るか」
賑やかで、愛しい仲間達は、これで解散となった。
また縁があったら。
そうかもしれないな。本当に縁があるか、今まで仲間がいなかった俺には、わからないのだけど。
少なくともこの一年、俺はきっと辛かった、けれどだからこそ、こうして目に見えないものが残ったんだと感じた。
さぁ、終焉が始まる。
各々帰り、0時、最後に部署の電気を消したとき、俺はそう、思ったんだ。
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