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ドリームランド
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場所は奥多摩だった。
GPSで言われた住所を探していたら、明らかに景色とは浮いている白い、なんか雲っぽい何で出来てるかよくわかんないオブジェ?てか建物に雲が施されていたり、二階が全部ガラス張りだったりもう、遠目からでもドリファクだとわかる建物があった。
建物の前まで行ってみると、右側の壁の表札に、『ドリームズファクトリー』と書かれていて、左を見てみれば『新柴』と書かれていた。
ここ、自宅兼事務所なの?ここに住むとか勇気いる、俺なら。しかしそもそもきっとあの社長である『アラシバ』、表札の『新柴』本人が建てたのだろう。すごい感性だ。トリッキーというかクレイジーというか最早サイコパスだ。
しかし唖然としてる場合ではない。行かねば。
俺は『新柴』の下のインターホンを、鳴らそうか、ここに来て躊躇した。
やはり俺には何が出来るのだろうかと、少しさっきよりは冷静になった。
そもそも俺は多分ファン、にわかファンでありそれだけだ。それを、なんでこんなことに巻き込まれてるんだろう。
そう思ったら途端に全てが遠くなった。やっぱり、やめようか。なにしてんだろ、いい歳こいて。
ドリファクから背を向けたときだった。ガチャっと、扉が開く音がした。思わず振り向いてしまった。
「…古里さん?」
少々疲れた顔の、ジーパンに黒い革ジャン姿が新鮮なふみとが先に出てきて、それから。
ぐったりしたあまちゃんを背負った国木田が現れ、扉を閉めたげんちゃんがいた。
「あっ…」
やめようかと思ったのに。
「昴くん…来てくれたんすね」
少し安心した顔をしてそう言う国木田や、少し頭を下げるげんちゃんや疲れていても優しい笑顔のふみとを見て。
びしょびしょになって曇ってきてしまった眼鏡を外して目元を拭いながら、早歩きでメンバーの元に駆け寄ってしまった。
「ふっ…、」
「あらぁ、」
「ふはは、あんたやっぱすげぇな!」
「みんなぁ、ご、ご苦労様ぁ!
真樹、は…」
国木田がふと自分の顔の横を見る。
心なしか穏やかな表情。だけど涙の跡が少し残ってる。手を伸ばしてあまちゃんの頬に触れると、わりと熱かった。
「…ちょっと、病院連れてこうかなって思って。薬抜けば大丈夫だから。
こう見えて結構動悸とか凄いのよこいつ」
「うん、うん…」
それから言葉を呑んだ。どうにも彼は、切ない表情。
「古里さん」
ふみとが、低音な声で、しかし暖かい笑顔を向けてくれた。
「国産車とか外車とか気にするタイプですか?俺国産車なんですが。それと5人は初めて乗せるから、狭いかもしれないけど良ければ」
すげぇ長く喋ってる。すげぇのんびりとした口調だこいつ。低音だし寝そうになったわ。
そして若干、気遣い方がズレている気がする。
「はい、全然気にしません、はい」
お陰で逆にしっかりしたわ。
「だってさ、ナトリ」
「…お、おぅ。
すんませんなんか言ってる意味わかりました?」
「若干」
「まぁいいんじゃね?ここに来てるんだし、その時点でこの人、その気だよハゲさん」
「あ、てか警察と救急車って」
「え?呼んでない…」
「あ、いいんです。よかったよかった」
ちらっとげんちゃんを見れば、頷いた。
お前ぇ、なるほど良いヤツすぎる。また昇格。
「まぁ道すがらお話しします。すみませんがお付き合い願いますね」
車の持ち主ふみとを筆頭に、一階の駐車スペースから唯一の白い国産車に乗り、俺たちはドリファクを後にした。
GPSで言われた住所を探していたら、明らかに景色とは浮いている白い、なんか雲っぽい何で出来てるかよくわかんないオブジェ?てか建物に雲が施されていたり、二階が全部ガラス張りだったりもう、遠目からでもドリファクだとわかる建物があった。
建物の前まで行ってみると、右側の壁の表札に、『ドリームズファクトリー』と書かれていて、左を見てみれば『新柴』と書かれていた。
ここ、自宅兼事務所なの?ここに住むとか勇気いる、俺なら。しかしそもそもきっとあの社長である『アラシバ』、表札の『新柴』本人が建てたのだろう。すごい感性だ。トリッキーというかクレイジーというか最早サイコパスだ。
しかし唖然としてる場合ではない。行かねば。
俺は『新柴』の下のインターホンを、鳴らそうか、ここに来て躊躇した。
やはり俺には何が出来るのだろうかと、少しさっきよりは冷静になった。
そもそも俺は多分ファン、にわかファンでありそれだけだ。それを、なんでこんなことに巻き込まれてるんだろう。
そう思ったら途端に全てが遠くなった。やっぱり、やめようか。なにしてんだろ、いい歳こいて。
ドリファクから背を向けたときだった。ガチャっと、扉が開く音がした。思わず振り向いてしまった。
「…古里さん?」
少々疲れた顔の、ジーパンに黒い革ジャン姿が新鮮なふみとが先に出てきて、それから。
ぐったりしたあまちゃんを背負った国木田が現れ、扉を閉めたげんちゃんがいた。
「あっ…」
やめようかと思ったのに。
「昴くん…来てくれたんすね」
少し安心した顔をしてそう言う国木田や、少し頭を下げるげんちゃんや疲れていても優しい笑顔のふみとを見て。
びしょびしょになって曇ってきてしまった眼鏡を外して目元を拭いながら、早歩きでメンバーの元に駆け寄ってしまった。
「ふっ…、」
「あらぁ、」
「ふはは、あんたやっぱすげぇな!」
「みんなぁ、ご、ご苦労様ぁ!
真樹、は…」
国木田がふと自分の顔の横を見る。
心なしか穏やかな表情。だけど涙の跡が少し残ってる。手を伸ばしてあまちゃんの頬に触れると、わりと熱かった。
「…ちょっと、病院連れてこうかなって思って。薬抜けば大丈夫だから。
こう見えて結構動悸とか凄いのよこいつ」
「うん、うん…」
それから言葉を呑んだ。どうにも彼は、切ない表情。
「古里さん」
ふみとが、低音な声で、しかし暖かい笑顔を向けてくれた。
「国産車とか外車とか気にするタイプですか?俺国産車なんですが。それと5人は初めて乗せるから、狭いかもしれないけど良ければ」
すげぇ長く喋ってる。すげぇのんびりとした口調だこいつ。低音だし寝そうになったわ。
そして若干、気遣い方がズレている気がする。
「はい、全然気にしません、はい」
お陰で逆にしっかりしたわ。
「だってさ、ナトリ」
「…お、おぅ。
すんませんなんか言ってる意味わかりました?」
「若干」
「まぁいいんじゃね?ここに来てるんだし、その時点でこの人、その気だよハゲさん」
「あ、てか警察と救急車って」
「え?呼んでない…」
「あ、いいんです。よかったよかった」
ちらっとげんちゃんを見れば、頷いた。
お前ぇ、なるほど良いヤツすぎる。また昇格。
「まぁ道すがらお話しします。すみませんがお付き合い願いますね」
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