50 / 107
日常
1
しおりを挟む
「でねぇぇぇ!
声でねぇぇぇ!ごはっ、おえっ、」
「はーいストップ~」
文杜の手叩きで一度演奏が一斉にストップした。
ですよねぇ。
皆様もだいぶお疲れのご様子。
さぁこのセトリに対し誰が先に文句を言ってくるかなぁと心待にしながらあれからずっと練習をしている最中でございます。
天崎真樹、でんにじボーカルにしてただいま本番前日喉を酷使中。
誰だこのセトリ考えたの。俺だよ。セルフツッコミふあっふー!
「ねぇあのさ」
「はい!はい!」
「あまちゃんこの唄なんだけどさ」
げんちゃん魔法の一手。
待っていたよ!セトリ変えよう!俺深夜の躁病テンションで考えたら後半ずっと叫ぶハメになってんの。お前らもさ、演奏辛いよね?ね?
「アレンジ変えようと思うんだけどどうだろう」
「なにぃぃぃ!?」
「いやだって前の曲と被ってんじゃん?だったらいっそなんか変えねぇ?どう?」
「あそれ名案じゃねげんちゃんやってやって~」
バカなのコイツら待って、俺の期待を裏切るのコイツら。
「ほらあまちゃん弾いて弾いて“泥濘”のサビ前」
「うぅ、はい、はい」
サビ前って確か。
「大体あんたもあぁんたでしょって
それ何回か聞ーいてますけど」
「いや別に唄わなくて良いよ声死んでんじゃん水飲めし」
生意気!
なにこいつ!
「いやげんちゃん仕方ないよあまちゃん唄っちゃうんだよ、なんかね?」
「…文杜先生凄いっず…うぇっ、死ぬ、喉゛」
「つーかよ、俺単純なこと言っていい?
セトリ変えれば?俺ドラムだから対して気にしねぇけどお前ら後半どうした拷問じゃね?」
あっ。
はっ。
「ハゲぇ~‼」
思わず立ち上がって抱き締めちゃった。スッゴい迷惑そう、でも気にしない。
「おーよしよしバカチビ。お前これ待ってやがったなこのろくでなしが」
「待ってたおえぇぇ、」
「死ねよクソボーカル何故自分を苦しめるのそのアイデンティティー前回喧嘩になったよねバカなの?知ってるけどバカなの?3歩歩いたら本気で忘れちゃうのなんなの?文杜それで前回練習中腕吊ったよね忘れたのお前一回ホント頭打って更正した方が良いよだってバカだもん」
うわぁきたハゲ捲し立て。
「そんなに言われるとわかんないって前回言ったよねクソハゲ!」
「あそれは覚えてんのかバカチビ。偉い偉い」
うぜぇ。
「あんだお前ぇ!」
「はいはいお二人さんわかったわかった。前回それでスタジオ追い出されたよね。セトリ考えよ。げんちゃんアレンジもまず聴こう。はいあまちゃん、頑張って唄って」
笑顔でさくっと殺人予告をされた気分になった。
「あーマジかはーい」
じゃらーん。
ちゃんちゃんちゃんちゃん。
「大体あんたもあぁんたでしょって
それ何回か聞ーいてますけど
大体って、日本語的には 大抵と変わんない つまり 」
ちゃらーちゃちゃらーちゃ。
あ、いいねぇ弦次スペシャル。
「あんたも たーいてい 曖昧じゃんかっ!
泥濘ぇぇ
でねぇぇ
でね、ぇ?
てめぃぃぃ!」
弾き止めてみる。
はい、団結。
「ええやんかげんちゃん…」
「声出てねえよ大丈夫かよありがとう」
「次穏やかな曲にしよ…」
「あじゃぁなんとなくマジック」
「あーい…」
取り敢えず買ってきたジーマを飲みました。それからスイッチオン。なんとなく。
確かにこれは弾きやすく歌いやすい、中途半端にショタ声でいい、まぁ言うならアルトくらいの曲。スピードもあるから楽。
ただサビ以外がきもーち早口。たまに噛んじゃう。まぁ作ったの俺なんすけど。
「レスポンっ、ここにある、さん おぶ まいせっ、
爪痕のようなファイナ、ステージをぉ
ふぅぼけた毎日の地面 誰が捨ててーくの?
脱がした感性をもう、 意地張ったゆーざぁい
あい、 えーと for your でぃーま
愛 遠近法 毎週 土曜
あぁ にーじゅ へい and lover
あぁ 二度、 とゆーな fender」
あぁ、ここのちゃちゃちゃちゃってベース好きだわぁ。惚れちゃーうとか思って毎回弾いてるとマジで上手く自分もギター弾ける。文杜って凄い。ギター乗せんのホントうまい。俺こいつになら託せるものギター。
あーそしてねぇ、このサイドのほわんほわんほわんってギターも持ってきた時げんちゃんホント斬新だわぁ、きゃーとか思ったよ、なにこのときめきみたいな?な?
「いいねぇあまちゃん。この曲好きでしょ地味に」
「え?」
「一番なんか声とかギターとか良いよね。あとさ、変なとこで英語が何故か生きるよねぇ。
歌詞、ある意味合ってるけどフェンダーは片仮名だね」
「fender!」
「あ、調子こいた。でもホント綺麗綺麗そこだけ。多分巻き舌系上手いんだよねぇ、舌足らずのクセにねぇ」
やさしー笑顔で文杜に言われている。
これは褒められているのかよくわからないぞ。まぁいいか。
「じゃ、次行こう」
「待って、も少し喉痛め付けたい」
「わかった。はいじゃぁみんなミッシェルターイム」
えマジか。
そこ自曲やってくんないのね。
とか自分で言い出してだらだらしてたんだけどみんな構えてげんちゃんが先に頷いてひゅーんと弾き始めちゃったので仕方ない。間髪入れないな、全くもう。わりとすぐの曲やん。
入り出し遅れたら睨まれ一回ストップ。手を合わせて頭を下げれば、一息吐いたげんちゃん。それ見て文杜もハゲも笑ってる。
クソ野郎やったるわい。
構えると再びひゅーん。
はいはい、わかりましたよ。
今度はぴったり入り出す。ミッシェルのコアだけど名曲。いや、みんな名曲だけどね。
声でねぇぇぇ!ごはっ、おえっ、」
「はーいストップ~」
文杜の手叩きで一度演奏が一斉にストップした。
ですよねぇ。
皆様もだいぶお疲れのご様子。
さぁこのセトリに対し誰が先に文句を言ってくるかなぁと心待にしながらあれからずっと練習をしている最中でございます。
天崎真樹、でんにじボーカルにしてただいま本番前日喉を酷使中。
誰だこのセトリ考えたの。俺だよ。セルフツッコミふあっふー!
「ねぇあのさ」
「はい!はい!」
「あまちゃんこの唄なんだけどさ」
げんちゃん魔法の一手。
待っていたよ!セトリ変えよう!俺深夜の躁病テンションで考えたら後半ずっと叫ぶハメになってんの。お前らもさ、演奏辛いよね?ね?
「アレンジ変えようと思うんだけどどうだろう」
「なにぃぃぃ!?」
「いやだって前の曲と被ってんじゃん?だったらいっそなんか変えねぇ?どう?」
「あそれ名案じゃねげんちゃんやってやって~」
バカなのコイツら待って、俺の期待を裏切るのコイツら。
「ほらあまちゃん弾いて弾いて“泥濘”のサビ前」
「うぅ、はい、はい」
サビ前って確か。
「大体あんたもあぁんたでしょって
それ何回か聞ーいてますけど」
「いや別に唄わなくて良いよ声死んでんじゃん水飲めし」
生意気!
なにこいつ!
「いやげんちゃん仕方ないよあまちゃん唄っちゃうんだよ、なんかね?」
「…文杜先生凄いっず…うぇっ、死ぬ、喉゛」
「つーかよ、俺単純なこと言っていい?
セトリ変えれば?俺ドラムだから対して気にしねぇけどお前ら後半どうした拷問じゃね?」
あっ。
はっ。
「ハゲぇ~‼」
思わず立ち上がって抱き締めちゃった。スッゴい迷惑そう、でも気にしない。
「おーよしよしバカチビ。お前これ待ってやがったなこのろくでなしが」
「待ってたおえぇぇ、」
「死ねよクソボーカル何故自分を苦しめるのそのアイデンティティー前回喧嘩になったよねバカなの?知ってるけどバカなの?3歩歩いたら本気で忘れちゃうのなんなの?文杜それで前回練習中腕吊ったよね忘れたのお前一回ホント頭打って更正した方が良いよだってバカだもん」
うわぁきたハゲ捲し立て。
「そんなに言われるとわかんないって前回言ったよねクソハゲ!」
「あそれは覚えてんのかバカチビ。偉い偉い」
うぜぇ。
「あんだお前ぇ!」
「はいはいお二人さんわかったわかった。前回それでスタジオ追い出されたよね。セトリ考えよ。げんちゃんアレンジもまず聴こう。はいあまちゃん、頑張って唄って」
笑顔でさくっと殺人予告をされた気分になった。
「あーマジかはーい」
じゃらーん。
ちゃんちゃんちゃんちゃん。
「大体あんたもあぁんたでしょって
それ何回か聞ーいてますけど
大体って、日本語的には 大抵と変わんない つまり 」
ちゃらーちゃちゃらーちゃ。
あ、いいねぇ弦次スペシャル。
「あんたも たーいてい 曖昧じゃんかっ!
泥濘ぇぇ
でねぇぇ
でね、ぇ?
てめぃぃぃ!」
弾き止めてみる。
はい、団結。
「ええやんかげんちゃん…」
「声出てねえよ大丈夫かよありがとう」
「次穏やかな曲にしよ…」
「あじゃぁなんとなくマジック」
「あーい…」
取り敢えず買ってきたジーマを飲みました。それからスイッチオン。なんとなく。
確かにこれは弾きやすく歌いやすい、中途半端にショタ声でいい、まぁ言うならアルトくらいの曲。スピードもあるから楽。
ただサビ以外がきもーち早口。たまに噛んじゃう。まぁ作ったの俺なんすけど。
「レスポンっ、ここにある、さん おぶ まいせっ、
爪痕のようなファイナ、ステージをぉ
ふぅぼけた毎日の地面 誰が捨ててーくの?
脱がした感性をもう、 意地張ったゆーざぁい
あい、 えーと for your でぃーま
愛 遠近法 毎週 土曜
あぁ にーじゅ へい and lover
あぁ 二度、 とゆーな fender」
あぁ、ここのちゃちゃちゃちゃってベース好きだわぁ。惚れちゃーうとか思って毎回弾いてるとマジで上手く自分もギター弾ける。文杜って凄い。ギター乗せんのホントうまい。俺こいつになら託せるものギター。
あーそしてねぇ、このサイドのほわんほわんほわんってギターも持ってきた時げんちゃんホント斬新だわぁ、きゃーとか思ったよ、なにこのときめきみたいな?な?
「いいねぇあまちゃん。この曲好きでしょ地味に」
「え?」
「一番なんか声とかギターとか良いよね。あとさ、変なとこで英語が何故か生きるよねぇ。
歌詞、ある意味合ってるけどフェンダーは片仮名だね」
「fender!」
「あ、調子こいた。でもホント綺麗綺麗そこだけ。多分巻き舌系上手いんだよねぇ、舌足らずのクセにねぇ」
やさしー笑顔で文杜に言われている。
これは褒められているのかよくわからないぞ。まぁいいか。
「じゃ、次行こう」
「待って、も少し喉痛め付けたい」
「わかった。はいじゃぁみんなミッシェルターイム」
えマジか。
そこ自曲やってくんないのね。
とか自分で言い出してだらだらしてたんだけどみんな構えてげんちゃんが先に頷いてひゅーんと弾き始めちゃったので仕方ない。間髪入れないな、全くもう。わりとすぐの曲やん。
入り出し遅れたら睨まれ一回ストップ。手を合わせて頭を下げれば、一息吐いたげんちゃん。それ見て文杜もハゲも笑ってる。
クソ野郎やったるわい。
構えると再びひゅーん。
はいはい、わかりましたよ。
今度はぴったり入り出す。ミッシェルのコアだけど名曲。いや、みんな名曲だけどね。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
罪悪と愛情
暦海
恋愛
地元の家電メーカー・天の香具山に勤務する20代後半の男性・古城真織は幼い頃に両親を亡くし、それ以降は父方の祖父母に預けられ日々を過ごしてきた。
だけど、祖父母は両親の残した遺産を目当てに真織を引き取ったに過ぎず、真織のことは最低限の衣食を与えるだけでそれ以外は基本的に放置。祖父母が自身を疎ましく思っていることを知っていた真織は、高校卒業と共に就職し祖父母の元を離れる。業務上などの必要なやり取り以外では基本的に人と関わらないので友人のような存在もいない真織だったが、どうしてかそんな彼に積極的に接する後輩が一人。その後輩とは、頗る優秀かつ息を呑むほどの美少女である降宮蒔乃で――
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる