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in DIVE CITY Tokyo
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「夜になぁてかぁら、花は咲く」
曲が終わり一拍間を置くと、あまちゃん、ふと、マイクを持ち、「Are you gotta look at hollow?」首を傾げながら唄い、ドラムが始まる。
それからげんちゃん、弾き始め、あまちゃんは頭の上で手を叩いたりしながら、最早ギターを弾かないスタンス。
そっかこれ。
全英詞だ。3人のときの幻のやつだ。
オーディエンスを煽りながら、
「Please give me sentimental that you have seen.
can you gone and sorrow?
Please kill me nostalgic that you has say.」
すげぇ。
唄えるやん英語。意味わかんねえけど!
あ、弾き始めた。弾きながら同じメロディーで最早ギターばかりを見て
てか首筋の汗!いいね!
「暗闇をぉ目覚めさせられるかぁい?
あんたは全部を見ててくれたかぁら
どこに悲しみが必要だってぇ?
あんた、残酷な俺を殺すんでしょ?」
あぁぁ!
あまちゃん目が、ラリってます!瞳孔開いてます!そして、そんな意味だったんですね、それ二番?
そっからずっと英語だった。
どうしたの突然の日本語。やめた方がよかったけどかっこよかったよあまちゃん!放送禁止級に!
しかしまたあまちゃんの良いところは。
「学校」
ピック一個投げながら言い、そっからしっとりソングをやっちゃう、お前清志郎の放送出禁のやつかよみたいなパフォだよね。
こっちテンションの上げ下げ疲れたよってとこでしっとり手合わせお辞儀退場。疲れてるでんにじ。しかしセカンドアンコール。
長い。
来ないよ絶対くったりして…。
来た。
国木田氏におぶられて登場。
マジか、死なね?あれ、死なね?
下ろされて、泣きそうに一言、「ホントにあと二曲だかあ!」だそうで。
めっちゃ客席盛り上がる。
弾き始めたのはしかし、まぁ。
楽しめるような曲。俺もわりと好きな曲。
しかし疲れてるのか、場の盛り上がりを借りてわりと客席にマイクを向け、煽ってました。
「エリクトリックに?」
「I say not!」
「いくせんとるぅぃっくに 愛せぇないっ
anythingは!」
わかんねぇよ!
「えんじょーい、 music! I love only self.」
そして。
「ラスト、ホントにラストです。
疲れてるけど、これに想いを込めて。みんなありがとうございました」
珍しく頭を下げるあまちゃん。弾き始めた、リフレインと。
「影みたいな あの日の幽体
嘘みたいな 君との夢も
近付いて 離れてみた
拒絶のように でもそこにあった
サナトリウムで 呼吸をすること
メチレンブルーに 漬け込んだ金魚
I hate my friend,I love your dream
サナトリウムに 溶け込んだ世界で
so much
I don't loved my song
でも君に
Dear my friends
それでも君に 君に 届かなくてもいいや」
はっ、
「痣みたいな 夏の日の残影
クソみたいな 僕との夢も
近付いて 離れてみた
失ったように ささやかなようにねぇ
サナトリウムで 呼吸をすること
メチレンブルーに漬け込んだ金魚
I hate myself,But you are doing it.
メチレンブルーに 溶け込んだ金魚は
so much
I don't loved my song
でも君に
Dear my family
それでも君に 君に
君に 君には」
「昴?」
「先輩?」
視界がボヤけた。
耳に残るファルセットもギターもドラムもベースも切なくて。
ただ、切なくて。
「真樹ぃ…、」
そっか。
Dear my friend or family.
そっか。
でも君は、そうか。
メチレンブルー、あの、
白点病、金魚の呼吸障害を治す薬に溶け込んでなんていなかった。
けどそっか。
「真樹゛ぃぃ~…」
突っ伏してボロ泣き。
あれ、そんな気持ちで書いてたのとか。
ふとステージ見たら、メンバー四人手を取り合って万歳してお辞儀してるから余計に「うぅぅ~…」泣けた。
「ちょっ、」
「先輩勘弁してよっ」
まわりの視線に「大丈夫です~、」とか「酔ってるんです~」とか北谷の声が聞こえる。
「わかったわかった。先輩、楽屋とか行けないの?ねぇ、ちょっと」
「へ?」
顔を上げれば「うわ」とか「マジか」と、太一と北谷に言われてしまい。
「連れてってあげるよ~昴くん」
聞き覚えがある声がどっかからして。
北谷と太一が振り返った先に「なっ、」なんと。
何故かデカイ、ストーンズTシャツのサイトウ氏と、
なんかやせ形の片耳ピアスの、鼻が高いヴィジュアル系バンドみたいな格好した奴がいた。誰だこの人。
「なっ、」
「誰やっ、」
「いやぁ、昴くんのお友達です。でんにじの元雇い主です」
「サイトウさん!?と、誰!?」
「あはは~僕のクソ友で、でんにじの兄貴ですぅ」
「ふぁっ!?」
「…てゆーか、大丈夫かあんた」
喋った。
V系喋った。
「あ、はいぃ…」
「あのぅ…。
俺博多から来たんで、ぶっちゃけそろそろ乗らんと帰れんのですよ」
「あマジ?あ知ってる?僕とこいつとでんにじも博多やで~、早ぅ帰りぃ」
「あはい。
昴」
「へいぃ」
「あんがとな、楽しかったばい」
「ん。また、来いな」
「おう。次は、嫁さんと幸一もな。じゃあな、」
そう言い残して太一は急ぐように、しかし手を振ってくれた。
「…お友達ですか?」
「いえ、」
なんて言おうか。
「親戚です」
「そっか。
お嬢さんは、昴くんの彼女?」
「違います。会社の後輩です」
即効否定しやがった。
「そうかい。君、帰りは?」
「あー、そうですね…」
「送って行こうか」
V系がふと言った。
「いや、流石にそれは悪いですよこんなクソ後輩のために、てか俺のせいで」
「てか陽介、君んなこと言ってちょっかい出そうとしてなぁい?あまちゃんが言ってたよ。「あのクソ医者ファン持ち帰りすぎなんだよ多分」って。君いつの間にあまちゃんに会ったの」
「…会ってねぇよしばらく。なんだよあいつ可愛くねぇな」
「てか思ったんすけど、私、あの人駅まで送ってかないとダメじゃね?古里さん」
北谷がふと言った。
それにふと、V系がピクッとした。
「あ、確かに…」
「…じゃ、駅まで送るわ。それなら文句ないでしょ」
「いや、なんなら持ち帰っても文句ないですよ別に」
「…どのみちこの人、用事あるから戻ってくるのよ。ね、陽介」
「あぁそうだな。
…一之江陽介だ。君は古里昴くんかな?」
「あぁ、はい」
なんだろ、なんかぎこちないな。
「妙な自己紹介で申し訳ないがお嬢さんは?」
「北谷愛夏です」
「…あそう。あの子混んでる出口から出たなぁ…ま、一目でわかるか。タバコ吸う子っぽいし、一服してから行くわ。じゃ」
そう言ってV系、一之江は、なんだかんだで北谷を庇ってやりつつ、雑踏の出口に消えて行った。
「…僕は混んでるの苦手だからそっからでいい?一発で楽屋行けんだよね」
言われて指されたのはステージだった。
「マジか」
だって。
さっきまで真樹が歌っていた、そこだろ?
「じゃ、行こっか」
手を差しのべられ俺は、取り敢えず、置きっぱのプラゴミをその場にあったゴミ箱(Zeppeマジ偉い)に捨て、手を借りて立ち上がり、サイトウさんに着いて行くことにした。
曲が終わり一拍間を置くと、あまちゃん、ふと、マイクを持ち、「Are you gotta look at hollow?」首を傾げながら唄い、ドラムが始まる。
それからげんちゃん、弾き始め、あまちゃんは頭の上で手を叩いたりしながら、最早ギターを弾かないスタンス。
そっかこれ。
全英詞だ。3人のときの幻のやつだ。
オーディエンスを煽りながら、
「Please give me sentimental that you have seen.
can you gone and sorrow?
Please kill me nostalgic that you has say.」
すげぇ。
唄えるやん英語。意味わかんねえけど!
あ、弾き始めた。弾きながら同じメロディーで最早ギターばかりを見て
てか首筋の汗!いいね!
「暗闇をぉ目覚めさせられるかぁい?
あんたは全部を見ててくれたかぁら
どこに悲しみが必要だってぇ?
あんた、残酷な俺を殺すんでしょ?」
あぁぁ!
あまちゃん目が、ラリってます!瞳孔開いてます!そして、そんな意味だったんですね、それ二番?
そっからずっと英語だった。
どうしたの突然の日本語。やめた方がよかったけどかっこよかったよあまちゃん!放送禁止級に!
しかしまたあまちゃんの良いところは。
「学校」
ピック一個投げながら言い、そっからしっとりソングをやっちゃう、お前清志郎の放送出禁のやつかよみたいなパフォだよね。
こっちテンションの上げ下げ疲れたよってとこでしっとり手合わせお辞儀退場。疲れてるでんにじ。しかしセカンドアンコール。
長い。
来ないよ絶対くったりして…。
来た。
国木田氏におぶられて登場。
マジか、死なね?あれ、死なね?
下ろされて、泣きそうに一言、「ホントにあと二曲だかあ!」だそうで。
めっちゃ客席盛り上がる。
弾き始めたのはしかし、まぁ。
楽しめるような曲。俺もわりと好きな曲。
しかし疲れてるのか、場の盛り上がりを借りてわりと客席にマイクを向け、煽ってました。
「エリクトリックに?」
「I say not!」
「いくせんとるぅぃっくに 愛せぇないっ
anythingは!」
わかんねぇよ!
「えんじょーい、 music! I love only self.」
そして。
「ラスト、ホントにラストです。
疲れてるけど、これに想いを込めて。みんなありがとうございました」
珍しく頭を下げるあまちゃん。弾き始めた、リフレインと。
「影みたいな あの日の幽体
嘘みたいな 君との夢も
近付いて 離れてみた
拒絶のように でもそこにあった
サナトリウムで 呼吸をすること
メチレンブルーに 漬け込んだ金魚
I hate my friend,I love your dream
サナトリウムに 溶け込んだ世界で
so much
I don't loved my song
でも君に
Dear my friends
それでも君に 君に 届かなくてもいいや」
はっ、
「痣みたいな 夏の日の残影
クソみたいな 僕との夢も
近付いて 離れてみた
失ったように ささやかなようにねぇ
サナトリウムで 呼吸をすること
メチレンブルーに漬け込んだ金魚
I hate myself,But you are doing it.
メチレンブルーに 溶け込んだ金魚は
so much
I don't loved my song
でも君に
Dear my family
それでも君に 君に
君に 君には」
「昴?」
「先輩?」
視界がボヤけた。
耳に残るファルセットもギターもドラムもベースも切なくて。
ただ、切なくて。
「真樹ぃ…、」
そっか。
Dear my friend or family.
そっか。
でも君は、そうか。
メチレンブルー、あの、
白点病、金魚の呼吸障害を治す薬に溶け込んでなんていなかった。
けどそっか。
「真樹゛ぃぃ~…」
突っ伏してボロ泣き。
あれ、そんな気持ちで書いてたのとか。
ふとステージ見たら、メンバー四人手を取り合って万歳してお辞儀してるから余計に「うぅぅ~…」泣けた。
「ちょっ、」
「先輩勘弁してよっ」
まわりの視線に「大丈夫です~、」とか「酔ってるんです~」とか北谷の声が聞こえる。
「わかったわかった。先輩、楽屋とか行けないの?ねぇ、ちょっと」
「へ?」
顔を上げれば「うわ」とか「マジか」と、太一と北谷に言われてしまい。
「連れてってあげるよ~昴くん」
聞き覚えがある声がどっかからして。
北谷と太一が振り返った先に「なっ、」なんと。
何故かデカイ、ストーンズTシャツのサイトウ氏と、
なんかやせ形の片耳ピアスの、鼻が高いヴィジュアル系バンドみたいな格好した奴がいた。誰だこの人。
「なっ、」
「誰やっ、」
「いやぁ、昴くんのお友達です。でんにじの元雇い主です」
「サイトウさん!?と、誰!?」
「あはは~僕のクソ友で、でんにじの兄貴ですぅ」
「ふぁっ!?」
「…てゆーか、大丈夫かあんた」
喋った。
V系喋った。
「あ、はいぃ…」
「あのぅ…。
俺博多から来たんで、ぶっちゃけそろそろ乗らんと帰れんのですよ」
「あマジ?あ知ってる?僕とこいつとでんにじも博多やで~、早ぅ帰りぃ」
「あはい。
昴」
「へいぃ」
「あんがとな、楽しかったばい」
「ん。また、来いな」
「おう。次は、嫁さんと幸一もな。じゃあな、」
そう言い残して太一は急ぐように、しかし手を振ってくれた。
「…お友達ですか?」
「いえ、」
なんて言おうか。
「親戚です」
「そっか。
お嬢さんは、昴くんの彼女?」
「違います。会社の後輩です」
即効否定しやがった。
「そうかい。君、帰りは?」
「あー、そうですね…」
「送って行こうか」
V系がふと言った。
「いや、流石にそれは悪いですよこんなクソ後輩のために、てか俺のせいで」
「てか陽介、君んなこと言ってちょっかい出そうとしてなぁい?あまちゃんが言ってたよ。「あのクソ医者ファン持ち帰りすぎなんだよ多分」って。君いつの間にあまちゃんに会ったの」
「…会ってねぇよしばらく。なんだよあいつ可愛くねぇな」
「てか思ったんすけど、私、あの人駅まで送ってかないとダメじゃね?古里さん」
北谷がふと言った。
それにふと、V系がピクッとした。
「あ、確かに…」
「…じゃ、駅まで送るわ。それなら文句ないでしょ」
「いや、なんなら持ち帰っても文句ないですよ別に」
「…どのみちこの人、用事あるから戻ってくるのよ。ね、陽介」
「あぁそうだな。
…一之江陽介だ。君は古里昴くんかな?」
「あぁ、はい」
なんだろ、なんかぎこちないな。
「妙な自己紹介で申し訳ないがお嬢さんは?」
「北谷愛夏です」
「…あそう。あの子混んでる出口から出たなぁ…ま、一目でわかるか。タバコ吸う子っぽいし、一服してから行くわ。じゃ」
そう言ってV系、一之江は、なんだかんだで北谷を庇ってやりつつ、雑踏の出口に消えて行った。
「…僕は混んでるの苦手だからそっからでいい?一発で楽屋行けんだよね」
言われて指されたのはステージだった。
「マジか」
だって。
さっきまで真樹が歌っていた、そこだろ?
「じゃ、行こっか」
手を差しのべられ俺は、取り敢えず、置きっぱのプラゴミをその場にあったゴミ箱(Zeppeマジ偉い)に捨て、手を借りて立ち上がり、サイトウさんに着いて行くことにした。
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