君との恋はシークレット

碧月あめり

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3rd Secret. 雑用係と王子様

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 ドキドキしながら迎えた翌日。

 わたしは朝から黒沢くんのことをとても警戒していた。

 だけど、「雑用係やれ」と脅してきたくせに、黒沢くんはわたしに絡んでくるどころか、目も合わそうとしない。

 一時間目の授業が始まり、授業の合間の五分休憩に入っても、黒沢くんはわたしに何も言ってこない。

 二時間目が過ぎても三時間目が過ぎても、状況は変わらず、黒沢くんはなんのアクションも起こしてこない。

 恥ずかしい動画をネタに脅してきたのも、「雑用係やれ」と言ってきたのも、もしかしたら黒沢くんの冗談だったのかもしれない。

 考えてみれば、生徒会長をやっている黒沢くんが一般生徒を脅すわけがない。

 黒沢くんがあまりに何も言ってこないので、わたしは安心して、すっかり油断してしまった。

 そんなわたしのところに、黒沢くんから最初の指令が届いたのは、ゆかりんとまみちゃんと一緒にお昼のお弁当を食べていたとき。

 ブブッ。ブブッ。

 スマホをチェックすると、黒沢くんからメッセージがきていた。

 きのう、黒沢くんとむりやり連絡先を交換させられたのだ。

【指令1 オレの代わりに掃除当番をすること】
【指令2 職員室に生徒会の印刷物を取りに行くこと】
【指令3 四時までに生徒会室の鍵を開けておくこと】
【指令4 生徒会室のゴミをまとめて捨てにいくこと】
【指令5 生徒会室にある資料を図書室に返すこと】

 箇条書きで送られてきたのは、放課後の雑用ばかり。

 よりによって、どうして今日の放課後……?

 今日は漫画・イラスト部の活動があるのに……。

よりによって、どうして今日の放課後……?
 
【今日の放課後は忙しいです】

 イラッとしながら返信すると、またスマホが震えた。

【バラしていいの?】

 送られてきたのは、わたしが教室で結城くんに話しかけている動画。

 ううっ……。

 ムカつくけど、この動画が拡散されたら、今まで築いてきた星崎ミオンのイメージとキャリアが台無しだ。

【A棟階段、二階から三階】

 頭を抱えるわたしに、黒沢くんから暗号みたいな短文が送られてくる。

【どういう意味?】
【掃除の場所】

 あー、ここに代わりに行けってことね。

 だから、どうしてわたしが……! でも動画が……。

 わたしはスマホを見つめて、ため息を吐いた。

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