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プロローグ
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視線の先でフラッシュが光り、パシャリ、パシャリとカメラのシャッター音が鳴る。
「ミオンちゃん、目線、ちょっと横にずらす感じで」
指示されたとおりにカメラから視線を外すと「そうそう、そんな感じ」という声とともに、パシャリ、パシャリと音がする。
「じゃあ、目線戻して。最後に笑顔ちょーだい」
声のしたほうに向かってとびきりの笑顔を作ると、まぶしいくらいのフラッシュと嵐のようなシャッター音に包み込まれる。
「オッケー。お疲れ様でーす。ミオンちゃん、今日もすごくよかったよ」
「ありがとうございます。お疲れさまです」
撮影が終わり、顔なじみのカメラマンさんに笑顔で頭をさげる。
ブランドの可愛いお洋服に、プロのメイクアップアーティストに手がけてもらったヘアメイク。わたしに集まる、いくつもの視線。
キラキラとして華やかなこの場所は、わたしを世界で一番輝かせてくれる——、なんて思ったことは残念だけど一度もない。
「ああ、今日もつかれた……」
誰にも気付かれないようにボソリとつぶやいて、控え室で待っている推しの笑顔を思い出す。
「……早く癒されたい」
小さくつぶやくと、わたしは今日も、逃げるようにスタジオを後にした。
「ミオンちゃん、目線、ちょっと横にずらす感じで」
指示されたとおりにカメラから視線を外すと「そうそう、そんな感じ」という声とともに、パシャリ、パシャリと音がする。
「じゃあ、目線戻して。最後に笑顔ちょーだい」
声のしたほうに向かってとびきりの笑顔を作ると、まぶしいくらいのフラッシュと嵐のようなシャッター音に包み込まれる。
「オッケー。お疲れ様でーす。ミオンちゃん、今日もすごくよかったよ」
「ありがとうございます。お疲れさまです」
撮影が終わり、顔なじみのカメラマンさんに笑顔で頭をさげる。
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キラキラとして華やかなこの場所は、わたしを世界で一番輝かせてくれる——、なんて思ったことは残念だけど一度もない。
「ああ、今日もつかれた……」
誰にも気付かれないようにボソリとつぶやいて、控え室で待っている推しの笑顔を思い出す。
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