異世界召喚したので楽しみたいと思います!

キャン

文字の大きさ
26 / 33

第24話 魔力扱いの訓練を楽しむ

しおりを挟む
 フレデリクに連られ、入口の門からまっすぐに進み、細い廊下を通って丸いドーム状の別館へと入っていく。
 建物の外観は煉瓦でできているが、中は金属製でできており、所々に傷がついている。

 私とリザ、ミシェルが室内に入ったのを確認するとフレデリクが口を開く。

 「ここが魔法訓練室です。
 レン様の魔法訓練にはこちらの部屋をお使い下さい。」

 「ああ。ありがとうフレデリク。」

 ミシェルから感謝の礼を受け取るとフレデリクは私を見て口を開く。

 「それと、レン様にお伝えしていきたいことがあります。

 貴方様がアルフレッド様の婚約者だということは、今、この国の重要機密であり国の首脳陣と一部の選ばれし者のみが知ることのできる情報です。
 ここにいる騎士でさえも私しか知り得ぬ情報でしょう。周りには城での客人という扱いになっています。
 決して自ら口外しないようにお願いいたします。ミシェル様も、よろしくお願いいたします。

 では、私はこれで失礼させていただきます。」

 フレデリクは挨拶を交わすと金属製の重い扉から出ていった。

 ドシンと重く扉の音が響き、それを合図にミシェルがこちらを向く。

 「では、始めましょうか。」

 「はい!」

 ………

 部屋の中心まで移動して私とミシェルが横並びになり、その後ろにリザが控える。

 「レン様は魔法を使用したことがないのですよね。
 でしたらまずは体の外へ魔力を放出する練習をしましょうか。」

 ようやく魔法が使える!

 私はブンブンと首を縦に振りミシェルに先を促す。
 その様子を見てフフと笑うと続きを話してくれる。

 「魔法というのは体の中にある魔力を形にし、体外へ放出するものです。
 魔力とは体の中に巡っているものですが、まだ詳しい実態は分かっていません。イメージだと体内に流れる血液のようなものだと考えて下さい。
 ではまずは、私がお手本を見せますね。手を体の前へ向けて、体の中に流れている魔力の流れを意識して、前に出している手に魔力を集める。そして、十分に集まったと思ったら放ってください。
 ふっ!」

 ミシェルはそう言いながら目の前に光の一線を走らせた。
 光が消えると先ほどとの差で部屋の中が一気に暗くなった気がした。

 「まぁ、こんなところですね。
 魔力を扱うのが初めてなら少し魔力を出すほどで上出来です。」

 「凄いですミシェルさん!かっこいいです!
 ね、リザ。」

 私の後ろにいたリザが突然話を振られたことに少し目を見張りまたいつもの穏やかな顔に戻り微笑む。

 「はい。確かに中央の魔法省にスカウトされる事が納得な実力ですね。
 魔力量が一般の方とは桁違いです。」

 「フフ、そんなに褒めてもらえて嬉しいです。
 では次はレン様がやってみましょうか。
 先程私がやったように魔力を放出してみて下さい。
 大切なのは自分の手から魔力が撃ち出されるというイメージを頭の中でが溜めることです。」

 「はい!」

 私は先程ミシェルがやっていたように右手を前に出し、自分の体内に流れているという魔力を目を閉じながらイメージして右手に全てを溜める。そして、その溜まったものを打ち出す!
 私はできるだけ魔力を溜め、光の一線を頭の中で思い描きながら放つ。

 ………

 私が魔力を放ったと思った瞬間に目の前が真っ白になって暫くの間静寂が訪れた。
 そしてしばらく経ちあたりの様子が確認できるようになってきた。

 そして、私が気づいた頃には私は床にへたり込んでいた。
 立とうと思っても体に力が入らない。

 「レン様!?大丈夫ですか?今の光は…」

 私がかろうじてあたりを見回すと心配したような顔をしたリザが私の下まで駆け寄ってきていた。

 「大丈夫です。少し体に力が入らないだけで…」

 私がリザに答えながら辺りを見回すと、驚きで、顔が歪んだミシェルが立ちすくんでいた。

 「今のはいったい…いえ、でももしかしたら…

 っ、レン様っご無事で安心いたしました。
 体に力が入らないのはきっと魔力の使いすぎでしょう。
 今回はコレで終わりにして一度城へ帰りましょう。私が門まで送っていきましょう。」

 「では、わたくしがレン様をお運びさせていただきます。
 レン様、失礼させて頂きますは軽々と私を持ち上げ、門へと向かうミシェルの後ろについていく。

 メイドさんにお姫様だっこ!
 一歩進むたびにリザの豊乳が私に当たり、包まれる。
 これは、幸せだ…

 そこで私の意識は途絶えた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした

月神世一
ファンタジー
​「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」 ​ ​ブラック企業で過労死した日本人、カイト。 彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。 ​女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。 ​孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった! ​しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。 ​ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!? ​ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!? ​世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる! ​「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。 これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える

ハーフのクロエ
ファンタジー
 夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。  主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。

異世界ママ、今日も元気に無双中!

チャチャ
ファンタジー
> 地球で5人の子どもを育てていた明るく元気な主婦・春子。 ある日、建設現場の事故で命を落としたと思ったら――なんと剣と魔法の異世界に転生!? 目が覚めたら村の片隅、魔法も戦闘知識もゼロ……でも家事スキルは超一流! 「洗濯魔法? お掃除召喚? いえいえ、ただの生活の知恵です!」 おせっかい上等! お節介で世界を変える異世界ママ、今日も笑顔で大奮闘! 魔法も剣もぶっ飛ばせ♪ ほんわかテンポの“無双系ほんわかファンタジー”開幕!

巻き込まれて異世界召喚? よくわからないけど頑張ります。  〜JKヒロインにおばさん呼ばわりされたけど、28才はお姉さんです〜

トイダノリコ
ファンタジー
会社帰りにJKと一緒に異世界へ――!? 婚活のために「料理の基本」本を買った帰り道、28歳の篠原亜子は、通りすがりの女子高生・星野美咲とともに突然まぶしい光に包まれる。 気がつけばそこは、海と神殿の国〈アズーリア王国〉。 美咲は「聖乙女」として大歓迎される一方、亜子は「予定外に混ざった人」として放置されてしまう。 けれど世界意識(※神?)からのお詫びとして特殊能力を授かった。 食材や魔物の食用可否、毒の有無、調理法までわかるスキル――〈料理眼〉! 「よし、こうなったら食堂でも開いて生きていくしかない!」 港町の小さな店〈潮風亭〉を拠点に、亜子は料理修行と新生活をスタート。 気のいい夫婦、誠実な騎士、皮肉屋の魔法使い、王子様や留学生、眼帯の怪しい男……そして、彼女を慕う男爵令嬢など個性豊かな仲間たちに囲まれて、"聖乙女イベントの裏側”で、静かに、そしてたくましく人生を切り拓く異世界スローライフ開幕。 ――はい。静かに、ひっそり生きていこうと思っていたんです。私も.....(アコ談) *AIと一緒に書いています*

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

処理中です...