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第6話 誰が止めるこの状況?
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結局清楚ちゃんは何者なのか?
「んん、確かこの世界とは別の世界から来たって言ってたわ」
「別の、世界、ですか?」
「本当かはわからないけどね?」
別の世界から来た?本当ならとんでもなく凄い魔法使いだったんじゃないの?
「殴り屋さんだったわ!」
殴り屋?
「依頼人からお金を貰ってお気に入らない奴をボコるお仕事」
ろくな女じゃなかったのね聖女、ていうか本当に聖女なの?
「色々歪曲して伝わったせいでおかしくなってるけど、じゃあ聖女が倒した古の魔王は?」
「確か自他ともに世界最強と呼ばれていた男がいたけど清楚ちゃんがワンパンで倒したわ。これで私が最強よね!って、あとその魔王イケメンだからコイツを夫にするわ!コイツのガキ孕むわって魔王と結婚したわよ」
破天荒すぎだろ清楚ちゃん!
「そういえば貴女の雰囲気、清楚ちゃんに似てるわね。黒髪なところとか?」
「私は負け犬ですよ、惨めで、もっと酷い目に合わされるんじゃと思って殴り返せない。臆病者ですよ」
「確かに清楚ちゃんとは違うわね。清楚ちゃんなら例え王族だろうと大貴族だろうと後先考えずにフルスイングで殴り飛ばすし万や十万の敵がこようと薙ぎ払うだろうし」
「・・・私は聖女ではないですから当然ですよ。清楚さんとは似ても似つかないでしょうね」
「もういじけないの!」
ディーネ様は私の頬を両手で押さえてきた。ディーネ様の掌はひんやりして冷たかった。
「清楚ちゃんは昔ね苛められっ子だったのよ。清楚ちゃんは根は凄く優しいから黙って苛められてた。それも我慢出来なくなって両親に相談したの。そしたら両親は学校って所に苛めてた子とその両親を呼び出したの」
「・・・それで?」
「バチコーンって全員殴り飛ばしたのよ!」
「は?清楚さんのご両親がですか?」
「ええ、お父さんとお母さんの二人がね。で殴り終わった後清楚ちゃんに言ったの。『こんな雑魚共に苛められるなんて情けない!武術の才能がないからと甘やかしてきた我々の責任でもある!眼力だけで相手を気絶させるくらいにはお前を鍛えてやる!』ってね。
つまりどういうことですか?
「清楚ちゃん家の家訓その4!逮捕上等!人に汚点を付けられるくらいなら今自分の手で汚点を作れ!将来苛められてたという汚点を残すくらいなら今やり返して逮捕される汚点を作れ!な~に未成年だし軽く済むんじゃね?よ!」
結局汚点残ってますけど!!!!ご両親は未成年じゃないわよね!どうなったの!捕まったの!そして現場で作ったかのような家訓は何!
「一生苛められたことをウジウジ悩むくらいなら今殴って少しでもスッキリしとけってことね!まあようするに若い内は無謀や馬鹿ありで生きればいいのよ!」
「若い内は無謀や馬鹿ありで、ですか?」
「若い者の責任を負うのは年長者の役目よ。私がおってあげるから好きにしなさい」
「・・・ふう、話は全く要領が掴めないものですが、わかりました。あと私はこれから清楚さんとディーネ様の後始末をやらされるんですけどね」
「はうっ!ヤミちゃん言うようになったわね!」
「・・・?今日初めて会ったはずですが?とりあえずディーネ様、もしかしたら国のお偉いさんか軍人が村の人達を連れて行こうするかもしれません。1日猶予を、」
「任せなさい!1日と言わず1週間でも1ヶ月でも稼いでみせるわよ!この子達は私が守ってあげる!毒蟹野郎を相手するより安いもんよ!」
風&闇飛行魔法(合成型)『黒闇天の羽衣』
背中に魔力で形成された闇の漆黒の巨大な翼。
その翼の風の翡翠色の被膜にはまるで蝶の翅脈のような紋様が浮かび上がっている。
飛翔型と浮遊型の特性を合わせた世界初であり反則といっても過言ではない飛行魔法。
飛翔型と浮遊型より魔力消費を抑えながらも飛翔型の飛行速度を上回り、浮遊型の旋回性能を上回り空中で静止する事も出来る。
「ヤミさん、気を付けてね」
サミの言葉に私は、
「すぐに終わらせてくるから、いってきます」
私はゆっくりと空高くへと上がり、そして見えた世界を侵食する毒神沼蟹カルキノスの毒の世界に向かう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「くそっ!あの色ボケ共の為に何で死ななきゃいけないんだよ!」
「もういい加減諦めろよアレックス!」
「お前はいいのかよグレゴリオ!こんな死に方!」
「・・・・いいわけないだろ」
俺達は明日朝死ぬ。
これは決定事項だ。覆る事はない。
俺達2人は軍人だ。といってもまだ軍に所属して約3年、今年で2人とも20歳になる。
そして今回、毒界へと死にに行く。
聖女と王子のせいだ。
毒竜ヒュドラの犠牲者は3000人以上出ていてほとんどが逃げ遅れた民であり国は何をやってるんだ、聖女様は何もしてくれないのかと叩かれたために兵士1000人かき集めて何の毒の対策がないまま毒界への特攻が命じられた。
ようするに国のお偉いさんは必死になって頑張ってますアピールをしたいんだよ。これほど被害が出てしまったが諦めたわけではありませんよ。
民だけが被害にあっているわけではないですよってな!
今回の特攻は強制で中には家族を人質にとられてる者もいるらしい。
肝心の聖女ナオミ様は力を溜めると言ってライオネル殿下とテントにこもって出て来ない。食事を持っていった者によれば全裸で!ここまで言えば想像できるだろ?
アイツ等、人に特攻命じといて自分達は安全圏でお楽しみ中!
ふざけんな!何が聖女だよクソビッチ!てめえなんて聖女じゃねえよ!てめえがヒュドラに突っ込んでいけよ!
俺だって志願して軍人になったんだ、死ぬ覚悟もしていたさ。
だけどこんな無意味な死が待っているとは思わなかった。
これが次に繋がるなら作戦ならまだ仕方ないと思えただろう。
ただ王族や貴族の為に、奴等のメンツを守る為にというつまらない理由だなんて。
「くそっ!・・・・グレゴリオ?どうした?」
周りが騒がしくなったと思ってたら同期のグレゴリオが俺の揺さぶってきた。
「アレックス!上だ!上を見ろ!上だ馬鹿!」
グレゴリオが興奮した様子で上空を見上げている。
「上?・・・・ッ!人か?飛んでんのか!」
「そうだよ!伝説の飛行魔法だよ!まさか実在していたなんて!」
「そんなに凄いことなのか?」
「凄いなんて物じゃない!しかも・・・いや、ありえない」
「どうしたグレゴリオ?」
「まさか二重属性?そんな・・・しかしあの竜の翼は黒!闇魔法!被膜に翡翠色は風魔法!伝説なんてレベルじゃない!奇跡だ、俺は今日限りで聖女信教を捨てるぞ!俺の信仰すべき神は今天上から降臨した!」
グレゴリオが涙を流し膝を地面につけた。グレゴリオだけじゃない周りにも同じように涙を流し手を合わせる者が続出している。
「この世に1つ以上の属性の魔法を使える者はいなかった。聖女や古の魔王すら1つの属性の魔法だった。合体魔法はあるがあれは2人又は2人以上で同時に魔法を発動させ異なる属性が相乗効果によって性質や威力が上がるだけ。だが!あのお方の魔法はそんな小賢しい小手先だけの魔法とは次元が違う!断じて違う!2つの異なる属性が完全に一体化している!」
「いや、けど髪色を見ろよありゃ忌み子だぜ。しかも闇魔法だ。それに最上位の罪人を示す黒い腕輪だぜどう考えても怪しすぎる」
「そうだな確かに罪人だなってなるか馬鹿野郎!」
グレゴリオがアレックスを全力で殴り飛ばした。
「痛っ!何しやがる!」
「見損なったぞアレックス!人を見かけで判断するなんてクソだなクソ!レプリカに決まっているだろ?いやレプリカじゃなくても構わないがな!」
レプリカ?偽物っていう気か?何で罪人だって偽るんだよ!
「カッコいいからに決まってんだろうが!ぶっ殺すぞ!」
は?何言ってんのコイツ?
グレゴリオが懐から何かを取り出した。
「なっ!黒い腕輪!何でお前が持ってんだよ!」
グレゴリオが右腕に黒い腕輪をはめると、
「ぐおおおおお!右腕が疼きやがる!」
・・・・・何やってんのコイツ?
いやグレゴリオだけじゃない!さっきまで泣いていた奴等まで各々何かを呟き始めた。
ある者は包帯を巻いている腕を『鎮まるんだ!このままでは暴走してしまう!』などと言って押さえたり。
ある者は眼帯を外し『俺の目はあらゆる物を見抜く力がある!なんだと!彼女の力を見抜けない!彼女は何者なんだ!』とか言ってる。
ある者は鎖を腕に巻きブツブツと何かを呟いてる。
ある者は髪に手を伸ばし思い切りずらすと茶髪のズラが取れて黒髪であり『俺は禁忌の存在!この世界が俺の存在を否定するなら俺は俺を否定する世界を否定してやる』と叫び出したり。
何コレ?はっきり言って怖い。
空を飛んでいた女性が降りてきたが状況が分からずオロオロし始めた。
当然だな、こんなカオスに巻き込まれたらたまったもんじゃない。
「みぎ、じゃなかった、りょううでが、うずく~」
女性が自分の腕輪を押さえてグレゴリオの真似を必死にし始めた。
ノッてくれたよ!誰か知らんがノッてくれたよ!
どうすんの?誰が止めんだよ!
「んん、確かこの世界とは別の世界から来たって言ってたわ」
「別の、世界、ですか?」
「本当かはわからないけどね?」
別の世界から来た?本当ならとんでもなく凄い魔法使いだったんじゃないの?
「殴り屋さんだったわ!」
殴り屋?
「依頼人からお金を貰ってお気に入らない奴をボコるお仕事」
ろくな女じゃなかったのね聖女、ていうか本当に聖女なの?
「色々歪曲して伝わったせいでおかしくなってるけど、じゃあ聖女が倒した古の魔王は?」
「確か自他ともに世界最強と呼ばれていた男がいたけど清楚ちゃんがワンパンで倒したわ。これで私が最強よね!って、あとその魔王イケメンだからコイツを夫にするわ!コイツのガキ孕むわって魔王と結婚したわよ」
破天荒すぎだろ清楚ちゃん!
「そういえば貴女の雰囲気、清楚ちゃんに似てるわね。黒髪なところとか?」
「私は負け犬ですよ、惨めで、もっと酷い目に合わされるんじゃと思って殴り返せない。臆病者ですよ」
「確かに清楚ちゃんとは違うわね。清楚ちゃんなら例え王族だろうと大貴族だろうと後先考えずにフルスイングで殴り飛ばすし万や十万の敵がこようと薙ぎ払うだろうし」
「・・・私は聖女ではないですから当然ですよ。清楚さんとは似ても似つかないでしょうね」
「もういじけないの!」
ディーネ様は私の頬を両手で押さえてきた。ディーネ様の掌はひんやりして冷たかった。
「清楚ちゃんは昔ね苛められっ子だったのよ。清楚ちゃんは根は凄く優しいから黙って苛められてた。それも我慢出来なくなって両親に相談したの。そしたら両親は学校って所に苛めてた子とその両親を呼び出したの」
「・・・それで?」
「バチコーンって全員殴り飛ばしたのよ!」
「は?清楚さんのご両親がですか?」
「ええ、お父さんとお母さんの二人がね。で殴り終わった後清楚ちゃんに言ったの。『こんな雑魚共に苛められるなんて情けない!武術の才能がないからと甘やかしてきた我々の責任でもある!眼力だけで相手を気絶させるくらいにはお前を鍛えてやる!』ってね。
つまりどういうことですか?
「清楚ちゃん家の家訓その4!逮捕上等!人に汚点を付けられるくらいなら今自分の手で汚点を作れ!将来苛められてたという汚点を残すくらいなら今やり返して逮捕される汚点を作れ!な~に未成年だし軽く済むんじゃね?よ!」
結局汚点残ってますけど!!!!ご両親は未成年じゃないわよね!どうなったの!捕まったの!そして現場で作ったかのような家訓は何!
「一生苛められたことをウジウジ悩むくらいなら今殴って少しでもスッキリしとけってことね!まあようするに若い内は無謀や馬鹿ありで生きればいいのよ!」
「若い内は無謀や馬鹿ありで、ですか?」
「若い者の責任を負うのは年長者の役目よ。私がおってあげるから好きにしなさい」
「・・・ふう、話は全く要領が掴めないものですが、わかりました。あと私はこれから清楚さんとディーネ様の後始末をやらされるんですけどね」
「はうっ!ヤミちゃん言うようになったわね!」
「・・・?今日初めて会ったはずですが?とりあえずディーネ様、もしかしたら国のお偉いさんか軍人が村の人達を連れて行こうするかもしれません。1日猶予を、」
「任せなさい!1日と言わず1週間でも1ヶ月でも稼いでみせるわよ!この子達は私が守ってあげる!毒蟹野郎を相手するより安いもんよ!」
風&闇飛行魔法(合成型)『黒闇天の羽衣』
背中に魔力で形成された闇の漆黒の巨大な翼。
その翼の風の翡翠色の被膜にはまるで蝶の翅脈のような紋様が浮かび上がっている。
飛翔型と浮遊型の特性を合わせた世界初であり反則といっても過言ではない飛行魔法。
飛翔型と浮遊型より魔力消費を抑えながらも飛翔型の飛行速度を上回り、浮遊型の旋回性能を上回り空中で静止する事も出来る。
「ヤミさん、気を付けてね」
サミの言葉に私は、
「すぐに終わらせてくるから、いってきます」
私はゆっくりと空高くへと上がり、そして見えた世界を侵食する毒神沼蟹カルキノスの毒の世界に向かう。
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「くそっ!あの色ボケ共の為に何で死ななきゃいけないんだよ!」
「もういい加減諦めろよアレックス!」
「お前はいいのかよグレゴリオ!こんな死に方!」
「・・・・いいわけないだろ」
俺達は明日朝死ぬ。
これは決定事項だ。覆る事はない。
俺達2人は軍人だ。といってもまだ軍に所属して約3年、今年で2人とも20歳になる。
そして今回、毒界へと死にに行く。
聖女と王子のせいだ。
毒竜ヒュドラの犠牲者は3000人以上出ていてほとんどが逃げ遅れた民であり国は何をやってるんだ、聖女様は何もしてくれないのかと叩かれたために兵士1000人かき集めて何の毒の対策がないまま毒界への特攻が命じられた。
ようするに国のお偉いさんは必死になって頑張ってますアピールをしたいんだよ。これほど被害が出てしまったが諦めたわけではありませんよ。
民だけが被害にあっているわけではないですよってな!
今回の特攻は強制で中には家族を人質にとられてる者もいるらしい。
肝心の聖女ナオミ様は力を溜めると言ってライオネル殿下とテントにこもって出て来ない。食事を持っていった者によれば全裸で!ここまで言えば想像できるだろ?
アイツ等、人に特攻命じといて自分達は安全圏でお楽しみ中!
ふざけんな!何が聖女だよクソビッチ!てめえなんて聖女じゃねえよ!てめえがヒュドラに突っ込んでいけよ!
俺だって志願して軍人になったんだ、死ぬ覚悟もしていたさ。
だけどこんな無意味な死が待っているとは思わなかった。
これが次に繋がるなら作戦ならまだ仕方ないと思えただろう。
ただ王族や貴族の為に、奴等のメンツを守る為にというつまらない理由だなんて。
「くそっ!・・・・グレゴリオ?どうした?」
周りが騒がしくなったと思ってたら同期のグレゴリオが俺の揺さぶってきた。
「アレックス!上だ!上を見ろ!上だ馬鹿!」
グレゴリオが興奮した様子で上空を見上げている。
「上?・・・・ッ!人か?飛んでんのか!」
「そうだよ!伝説の飛行魔法だよ!まさか実在していたなんて!」
「そんなに凄いことなのか?」
「凄いなんて物じゃない!しかも・・・いや、ありえない」
「どうしたグレゴリオ?」
「まさか二重属性?そんな・・・しかしあの竜の翼は黒!闇魔法!被膜に翡翠色は風魔法!伝説なんてレベルじゃない!奇跡だ、俺は今日限りで聖女信教を捨てるぞ!俺の信仰すべき神は今天上から降臨した!」
グレゴリオが涙を流し膝を地面につけた。グレゴリオだけじゃない周りにも同じように涙を流し手を合わせる者が続出している。
「この世に1つ以上の属性の魔法を使える者はいなかった。聖女や古の魔王すら1つの属性の魔法だった。合体魔法はあるがあれは2人又は2人以上で同時に魔法を発動させ異なる属性が相乗効果によって性質や威力が上がるだけ。だが!あのお方の魔法はそんな小賢しい小手先だけの魔法とは次元が違う!断じて違う!2つの異なる属性が完全に一体化している!」
「いや、けど髪色を見ろよありゃ忌み子だぜ。しかも闇魔法だ。それに最上位の罪人を示す黒い腕輪だぜどう考えても怪しすぎる」
「そうだな確かに罪人だなってなるか馬鹿野郎!」
グレゴリオがアレックスを全力で殴り飛ばした。
「痛っ!何しやがる!」
「見損なったぞアレックス!人を見かけで判断するなんてクソだなクソ!レプリカに決まっているだろ?いやレプリカじゃなくても構わないがな!」
レプリカ?偽物っていう気か?何で罪人だって偽るんだよ!
「カッコいいからに決まってんだろうが!ぶっ殺すぞ!」
は?何言ってんのコイツ?
グレゴリオが懐から何かを取り出した。
「なっ!黒い腕輪!何でお前が持ってんだよ!」
グレゴリオが右腕に黒い腕輪をはめると、
「ぐおおおおお!右腕が疼きやがる!」
・・・・・何やってんのコイツ?
いやグレゴリオだけじゃない!さっきまで泣いていた奴等まで各々何かを呟き始めた。
ある者は包帯を巻いている腕を『鎮まるんだ!このままでは暴走してしまう!』などと言って押さえたり。
ある者は眼帯を外し『俺の目はあらゆる物を見抜く力がある!なんだと!彼女の力を見抜けない!彼女は何者なんだ!』とか言ってる。
ある者は鎖を腕に巻きブツブツと何かを呟いてる。
ある者は髪に手を伸ばし思い切りずらすと茶髪のズラが取れて黒髪であり『俺は禁忌の存在!この世界が俺の存在を否定するなら俺は俺を否定する世界を否定してやる』と叫び出したり。
何コレ?はっきり言って怖い。
空を飛んでいた女性が降りてきたが状況が分からずオロオロし始めた。
当然だな、こんなカオスに巻き込まれたらたまったもんじゃない。
「みぎ、じゃなかった、りょううでが、うずく~」
女性が自分の腕輪を押さえてグレゴリオの真似を必死にし始めた。
ノッてくれたよ!誰か知らんがノッてくれたよ!
どうすんの?誰が止めんだよ!
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