役立たずの俺は異世界で「取得」と呼ばれるスキルで成り上がります

雪塚 ゆず

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第七章 天使との関わり

第七十九話 エルフの村、到着

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ガサッガサッ

「ちっくしょ…雑草ばっかだな」

そんな独り言をつぶやきながら草をかき分けてあるはずのない道を進む。
タイル達に会った次の日、俺はここに来ていた。
ここは、タナスの山の周辺。
ここら辺であの時…野宿したはずだ。

「確か、あの時はテルーナに会ってついていったけど…どうやって入ったんだっけ?」

そう。
あの時は、ダークエルフのテルーナについていって村についた。
だが、今回はテルーナはいない。

「何かきっかけらしききっかけないかなーーー」

やたらめったら長い草をザッザッとかき分けると、蝶がヒラヒラと飛び回り、輝くりんぷんを撒き散らす光景が目に入った。
と…

「ようこそ。黒き英雄」

ブワッ!と景色が一瞬にして変わった。
あの蝶のせいなのか…?

「久しぶりだな。黒き英雄」
「確かーーーテルーナ」

無造作に束ねた流れるような銀髪。
そして浅黒い肌。
ーーーダークエルフのテルーナだった。

「そなたが記憶を思い出したのなら…来るべき時は来たというのだな」
「エリナ様」

そこには気がつくと、水色の髪をした妖艶に微笑む女性。
エリナが立っていた。

「私の記憶操作、完璧でしょ?」
「エミュール」

横から顔を出したのは確か…ああ。思い出した。
このツインテールは、自分の事が歌姫だって言ってたエミュールだ。
多分エミュールが記憶を消した張本人。
だって記憶操作とかいう物騒な単語をつぶやいていたからな。

「さて、黒き英雄」
「おう」
「この度、このような話をするのを遅らせた無礼を許してくれたまえ」
「このような話?」
「ああ。今から我らがお前に話すーーいや、見せるのは過去の記憶。アリスとリリーシュの事」
「………リリーシュ?」
「先代の創造神だ」

うむ。と頷くエリナ。
すると、俺の額に手を置いた。

「では、お見せしよう。今のそなたには話す価値があるのでな」

途端、目の前が光で真っ白に染まったーーーー。

























「…………ここは?って浮いてる?」

目覚めると、真っ白な空間に浮いていた。
見覚えがある。確か…そうそう。
亜空間とかいうやつだ。
ぼやっと何かがかすんで見える。
それに必死に目を凝らした。

「………あれは?」

そこには、一人の神々しい女性が映った。
この世のものとは思えないほど整った顔に慈愛と幸福の微笑みを浮かべながら、何かを愛しそうに抱きかかえている。
あれは…

「アリス?」

そこには…スヤスヤと穏やかに眠るアリスが見えた。

『これは役1000年前の記憶ですね』
「取得?」

ぼそり…と取得がつぶやいた。
1000年前ってーーーこの人達何歳だよ。

『この光景はアリス様がお生まれになった時のものです。あれが先代の創造神…女神リリーシュです』
「へえ…神様って全然老けて見えないな。って、取得。映ってるぞお前」
『私もあの時はアリス様のお世話を手伝った身ですから』

映像には、黒目黒髪のイケメン…取得が映っていた。
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