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女王様とのデート ~遅刻・無礼は厳禁
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「それでゆかり様、デートの約束忘れてないですよね」
「わかってるわよ。」
「では明日にしましょう、予定大丈夫ですか」
「空いてるわよ」
うきうきと期待しているのがありありと分かるような笑顔でそう言ってきた。
(イチゴ大福に夢中でわすれかけてたわ。)
私が自暴自棄になって八つ当たりしたら、羽田が努力が報われるんだってことをえらそうに語ってきた。本気には取ってなかったのでその場の雰囲気というか勢いで前田より上の順位になればデートしてあげると約束したのだ。羽田はそれから相当努力をして見事英語の順位だけだが帰国子女の前田の順位を上回ったのだった。
(やるときはやるのよね)
あの一件以来なよっちくて目立たない平凡以下の地味な男という羽田の印象は少し変わった。今日も弁当を渡されたが自分のを持っているので返却して差し上げたら隣で二つの弁当を食べ始めた。
今日は金曜日で明日から土日と休めるのにひとつは羽田と過ごさなきゃならないなんて面倒以外の何物でもない。
(土曜日はあいつと過ごすなんて初めてね)
なんだか不思議な気持ちがした。学校では毎日のように顔を合わせているのにプライベートではかかわりはないのだから。
ふと時計を見るともうあまり休み時間が残ってないことに気づいた。
もっとイチゴ大福を味わって食べたかったけれど仕方がない。私はイチゴ大福を喉につかえないように気を付けながら残りを一気に口に入れた。
「じゃあ、明日迎えに行きますから。」
「はいはいわかったわよ。」
昨日のホームルームの後、そんなやり取りがあった。
(わざわざ私にくぎを刺していったのに、すでに10分も遅刻してるっていうのはあり得ないわよ!!羽田の分際でこの私を待たせるなんて言語道断よ!!)
私のほうは15分も前に待ち合わせ場所に到着していた。
「おねーさん!!きれいだね。ずっとここで待ちぼうけてるでしょ。相手にぶっちでもされちゃったの?かわいそうだから俺が慰めてあげるよ」
さっきっからこの手のナンパが多い。
「結構よ!!あなた鏡ご覧になったことある?そんなんでよく私に話しかけられたわね!!恥を知りなさいよ」
いい加減うんざりしていたのでつい強い口調になってしまった。
「ちょっと、ちょっとなんなのその態度。せっかく声をかけてやったってのに、生意気だよ。お仕置きが必要かな」
そう言うと男はいきなり私の手首を掴んできた。
「触らないでよ!!この下種男」
振りほどこうとしたけどびくりともしない。
「へへ、おとなしくしろよ。暴れると痛い目に合うぜ」
(こいつ私に無理やりにでも付き合わせるつもりね)
「離しなさいよ!!」
(もう、早く来なさいよ羽田!!)
「す、すみませんゆかり様、遅れました。」
「遅いわよ、何分この私を待たせたと思ってるの!!あんたのせいで・・・」
文句を言いながら振り返ると、思わず息をのむ。
(え、だれ、この人)
そこにはいつもの野暮ったい眼鏡をした地味な羽田ではなかった。きりっとした目つきにさわやかな笑みを浮かべていて、イケメンオーラ前回だ。控えめに言ってもまるで別人みたいだった。でもさすがに声やしぐさは変わらないようで羽田だとひとめで分かる。ホッとする私とは対象に羽田は険しい顔をしたかと思うと状況を察したのか私の手首をつかんでいるナンパ男の腕をつかんだ。
「話してください。この人は
僕の大切な人なので」
「は、はいぃ」
ナンパ男は羽田の普段からは考えられないような低い声にビビったのか情けない声で返事をするとその手を放した。
「ありがとうございます。さあ行きましょうかゆかり様」
そういって私に手を差し出してきた。
「そ、そうね。いきましょ」
なんだか気後れしたような気分の私は差し出された手を取って歩き出した。
「わかってるわよ。」
「では明日にしましょう、予定大丈夫ですか」
「空いてるわよ」
うきうきと期待しているのがありありと分かるような笑顔でそう言ってきた。
(イチゴ大福に夢中でわすれかけてたわ。)
私が自暴自棄になって八つ当たりしたら、羽田が努力が報われるんだってことをえらそうに語ってきた。本気には取ってなかったのでその場の雰囲気というか勢いで前田より上の順位になればデートしてあげると約束したのだ。羽田はそれから相当努力をして見事英語の順位だけだが帰国子女の前田の順位を上回ったのだった。
(やるときはやるのよね)
あの一件以来なよっちくて目立たない平凡以下の地味な男という羽田の印象は少し変わった。今日も弁当を渡されたが自分のを持っているので返却して差し上げたら隣で二つの弁当を食べ始めた。
今日は金曜日で明日から土日と休めるのにひとつは羽田と過ごさなきゃならないなんて面倒以外の何物でもない。
(土曜日はあいつと過ごすなんて初めてね)
なんだか不思議な気持ちがした。学校では毎日のように顔を合わせているのにプライベートではかかわりはないのだから。
ふと時計を見るともうあまり休み時間が残ってないことに気づいた。
もっとイチゴ大福を味わって食べたかったけれど仕方がない。私はイチゴ大福を喉につかえないように気を付けながら残りを一気に口に入れた。
「じゃあ、明日迎えに行きますから。」
「はいはいわかったわよ。」
昨日のホームルームの後、そんなやり取りがあった。
(わざわざ私にくぎを刺していったのに、すでに10分も遅刻してるっていうのはあり得ないわよ!!羽田の分際でこの私を待たせるなんて言語道断よ!!)
私のほうは15分も前に待ち合わせ場所に到着していた。
「おねーさん!!きれいだね。ずっとここで待ちぼうけてるでしょ。相手にぶっちでもされちゃったの?かわいそうだから俺が慰めてあげるよ」
さっきっからこの手のナンパが多い。
「結構よ!!あなた鏡ご覧になったことある?そんなんでよく私に話しかけられたわね!!恥を知りなさいよ」
いい加減うんざりしていたのでつい強い口調になってしまった。
「ちょっと、ちょっとなんなのその態度。せっかく声をかけてやったってのに、生意気だよ。お仕置きが必要かな」
そう言うと男はいきなり私の手首を掴んできた。
「触らないでよ!!この下種男」
振りほどこうとしたけどびくりともしない。
「へへ、おとなしくしろよ。暴れると痛い目に合うぜ」
(こいつ私に無理やりにでも付き合わせるつもりね)
「離しなさいよ!!」
(もう、早く来なさいよ羽田!!)
「す、すみませんゆかり様、遅れました。」
「遅いわよ、何分この私を待たせたと思ってるの!!あんたのせいで・・・」
文句を言いながら振り返ると、思わず息をのむ。
(え、だれ、この人)
そこにはいつもの野暮ったい眼鏡をした地味な羽田ではなかった。きりっとした目つきにさわやかな笑みを浮かべていて、イケメンオーラ前回だ。控えめに言ってもまるで別人みたいだった。でもさすがに声やしぐさは変わらないようで羽田だとひとめで分かる。ホッとする私とは対象に羽田は険しい顔をしたかと思うと状況を察したのか私の手首をつかんでいるナンパ男の腕をつかんだ。
「話してください。この人は
僕の大切な人なので」
「は、はいぃ」
ナンパ男は羽田の普段からは考えられないような低い声にビビったのか情けない声で返事をするとその手を放した。
「ありがとうございます。さあ行きましょうかゆかり様」
そういって私に手を差し出してきた。
「そ、そうね。いきましょ」
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