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勇者パーティ現る④
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——クレスタ達は陣形を作って襲ってくるグリフォンに備えていた。
「シェリエ、飛んでる奴を頼む。僕とユーイ、グールは地上に落ちたやつを、コロはグールの後ろから援護だ。相手の方が多勢だ。後ろに逃すなよ!」
「了解」と彼らは口を揃えると、武器を構えた。
最初に、後方でシェリエは弓を引くと、群れの先頭にいるグリフォンへと狙いを定めた。
そして、パシュっという音と共に勢いよく矢が放たれると、その右翼へと矢は突き刺さった。翼をやられたグリフォンはバランスを失い、墜落していく。
彼女がそれを繰り返すと、他のグリフォンが次々に空から落ちていく。
「すごい······」
思わずミーナも声をあげていた。
しかし、落とされたグリフォンは臆する事なく、彼らの方へと突っ走っていた。
一体のグリフォンが槍を持った女の方へ走る。鋭いくちばしを構えると、彼女の頭へ食い付くように、それを振り下ろす。
だが、それを待っていたかのように、女は素早い動きで攻撃をかわし、飛び上がると、持っていた槍を、グリフォンの頭へと突き立てた。
頭に槍の刺されたグリフォンは倒れ込むと、足を二、三度ばたつかせ、動かなくなる。敵が死んだのを確認した彼女は、槍を引き抜くと、次の敵の攻撃に備えた。
その隣で、別のグリフォンがグールと戦っていた。
彼は、その全身包まれた鎧で、鋭い牙やくちばしを悉く受け止めていた。その時、彼の側に居た小男が何かを投げると、グールは腕で視界を覆う。刹那、強烈な光が辺りに広がると、また元の景色へと戻る。周りが戦い続ける中、一体のグリフォンの身体だけがクラクラと揺れていた。強烈な閃光を目の前で浴び、その視界を失われていたのだった。
グールはその隙を見逃さず、すくい上げるように斧を振り上げると、グリフォンの身体を真っ二つにした。
「グール、ナイス!」
後ろに隠れていたコロボックルが背中を叩く。グールはただ頷いて、再び前を向いた。
クレスタは、二体のグリフォンと戦っていた。鋭い爪やくちばしを剣でいなしては、反撃のタイミングを伺っていた。
その時、二体のグリフォンが同時にくちばしを振り下ろす。それを見た彼は、一体をいなし、もう一体を交わしては首元へ入ると、素早く剣を振り上げた。一体のグリフォンの頭が跳ね上がる。そして、それが落ちる前に振り返ると、もう一体のグリフォンの急所へと、深く剣を突き刺した。
心臓を貫かれたグリフォンは悲鳴をあげる事なく絶命する。
クレスタが、刺さった剣を引き抜くとその巨体は倒れた。同時に、先程飛ばした鳥の頭が地面へと落ちる。
あと、二体か······。そう思った彼だが、振り返ると、残りの四人が一体のグリフォンを倒していた。
「凄いなあいつら······。あと一体だぞ······」
目の前で繰り広げられる光景に、ジャックはただただ圧倒されていた。五人は、最後のグリフォンを囲むように立っていた。
「ここで仕留めるぞ! 最後まで油断するな!」
剣を構えたクレスタは、もう一度気を引き締めるように、仲間に呼び掛けた。
だが、彼が檄を飛ばした次の瞬間、グリフォンは砂を巻き上げ、彼らの視界を塞いだ。
「くっ······!」
全員が動きを止め、警戒しながら煙が引くのを待つ。しかし、それが晴れてもグリフォンの姿はない。
「しまった! どこだ!?」
グリフォンは飛び上がり、彼らの包囲網を抜け、ジャック達の方へと走っていた。
「マジか······」
ジャックは再び剣を構え、襲ってくるグリフォンと向き合う。勢いを落とす事なく、敵はくちばしを構えていた。次第に縮まる距離。
そして、一歩踏み出したジャックが、その頭に向け剣を振り下ろそうとした、その時——横から炎が現れ、大きなグリフォンの身体を包んだ。
炎に囲まれたグリフォンは足を止め、その場でのたうち回る。炎は身体の薄い、羽の部分から徐々に焼き尽くしていく。数秒、その猛炎がグリフォンを包むと、炎の中の影は倒れ、動かなくなった。少しして炎も消えていく。
剣を構えたままの彼が後ろを振り返ると、そこには空の小ビンを持ったミーナが、左手を前に出して立っていた。
「悪いわね、あなたの晴れ舞台奪っちゃって」
「いや······」
程なくして、前線で戦っていた五人がやって来る。
「すまない、僕達とした事が······。助かったよ。——それにしても、キミ、面白いものを使うね。そんなの初めて見たよ」
「私も初めて見ましたわ」
「ホント、子供だと思って舐めてたわ、ゴメンね」
「凄いですね! その炎!」
勇者一行はミーナの周りに集まって、興味津々に話していた。その中でも一番に興味を持っていたコロボックルは、彼女の手を触ってはあらゆる角度から観察していた。
やがて、外の歓声を聞いたフィリカが、馬車の中から姿を現し、ジャックの元へと歩み寄っていく。
「終わったみたいですね······」
「ああ······」
だが、ジャックはちっとも嬉しそうな顔をしていなかった。
「どうしました? もっと喜びましょうよ、無事終わったんですから」
「······ああ、そうだな」
こうして、わだかまりを持ったままのジャックを置いて、彼らは任務の終わりを迎える事となった。
「シェリエ、飛んでる奴を頼む。僕とユーイ、グールは地上に落ちたやつを、コロはグールの後ろから援護だ。相手の方が多勢だ。後ろに逃すなよ!」
「了解」と彼らは口を揃えると、武器を構えた。
最初に、後方でシェリエは弓を引くと、群れの先頭にいるグリフォンへと狙いを定めた。
そして、パシュっという音と共に勢いよく矢が放たれると、その右翼へと矢は突き刺さった。翼をやられたグリフォンはバランスを失い、墜落していく。
彼女がそれを繰り返すと、他のグリフォンが次々に空から落ちていく。
「すごい······」
思わずミーナも声をあげていた。
しかし、落とされたグリフォンは臆する事なく、彼らの方へと突っ走っていた。
一体のグリフォンが槍を持った女の方へ走る。鋭いくちばしを構えると、彼女の頭へ食い付くように、それを振り下ろす。
だが、それを待っていたかのように、女は素早い動きで攻撃をかわし、飛び上がると、持っていた槍を、グリフォンの頭へと突き立てた。
頭に槍の刺されたグリフォンは倒れ込むと、足を二、三度ばたつかせ、動かなくなる。敵が死んだのを確認した彼女は、槍を引き抜くと、次の敵の攻撃に備えた。
その隣で、別のグリフォンがグールと戦っていた。
彼は、その全身包まれた鎧で、鋭い牙やくちばしを悉く受け止めていた。その時、彼の側に居た小男が何かを投げると、グールは腕で視界を覆う。刹那、強烈な光が辺りに広がると、また元の景色へと戻る。周りが戦い続ける中、一体のグリフォンの身体だけがクラクラと揺れていた。強烈な閃光を目の前で浴び、その視界を失われていたのだった。
グールはその隙を見逃さず、すくい上げるように斧を振り上げると、グリフォンの身体を真っ二つにした。
「グール、ナイス!」
後ろに隠れていたコロボックルが背中を叩く。グールはただ頷いて、再び前を向いた。
クレスタは、二体のグリフォンと戦っていた。鋭い爪やくちばしを剣でいなしては、反撃のタイミングを伺っていた。
その時、二体のグリフォンが同時にくちばしを振り下ろす。それを見た彼は、一体をいなし、もう一体を交わしては首元へ入ると、素早く剣を振り上げた。一体のグリフォンの頭が跳ね上がる。そして、それが落ちる前に振り返ると、もう一体のグリフォンの急所へと、深く剣を突き刺した。
心臓を貫かれたグリフォンは悲鳴をあげる事なく絶命する。
クレスタが、刺さった剣を引き抜くとその巨体は倒れた。同時に、先程飛ばした鳥の頭が地面へと落ちる。
あと、二体か······。そう思った彼だが、振り返ると、残りの四人が一体のグリフォンを倒していた。
「凄いなあいつら······。あと一体だぞ······」
目の前で繰り広げられる光景に、ジャックはただただ圧倒されていた。五人は、最後のグリフォンを囲むように立っていた。
「ここで仕留めるぞ! 最後まで油断するな!」
剣を構えたクレスタは、もう一度気を引き締めるように、仲間に呼び掛けた。
だが、彼が檄を飛ばした次の瞬間、グリフォンは砂を巻き上げ、彼らの視界を塞いだ。
「くっ······!」
全員が動きを止め、警戒しながら煙が引くのを待つ。しかし、それが晴れてもグリフォンの姿はない。
「しまった! どこだ!?」
グリフォンは飛び上がり、彼らの包囲網を抜け、ジャック達の方へと走っていた。
「マジか······」
ジャックは再び剣を構え、襲ってくるグリフォンと向き合う。勢いを落とす事なく、敵はくちばしを構えていた。次第に縮まる距離。
そして、一歩踏み出したジャックが、その頭に向け剣を振り下ろそうとした、その時——横から炎が現れ、大きなグリフォンの身体を包んだ。
炎に囲まれたグリフォンは足を止め、その場でのたうち回る。炎は身体の薄い、羽の部分から徐々に焼き尽くしていく。数秒、その猛炎がグリフォンを包むと、炎の中の影は倒れ、動かなくなった。少しして炎も消えていく。
剣を構えたままの彼が後ろを振り返ると、そこには空の小ビンを持ったミーナが、左手を前に出して立っていた。
「悪いわね、あなたの晴れ舞台奪っちゃって」
「いや······」
程なくして、前線で戦っていた五人がやって来る。
「すまない、僕達とした事が······。助かったよ。——それにしても、キミ、面白いものを使うね。そんなの初めて見たよ」
「私も初めて見ましたわ」
「ホント、子供だと思って舐めてたわ、ゴメンね」
「凄いですね! その炎!」
勇者一行はミーナの周りに集まって、興味津々に話していた。その中でも一番に興味を持っていたコロボックルは、彼女の手を触ってはあらゆる角度から観察していた。
やがて、外の歓声を聞いたフィリカが、馬車の中から姿を現し、ジャックの元へと歩み寄っていく。
「終わったみたいですね······」
「ああ······」
だが、ジャックはちっとも嬉しそうな顔をしていなかった。
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