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Last Side View Story
70 Side 司 01話
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翠が来たのを確認すると、俺はラウンジをあとにした。
自動ドアが開くと蔵元さんが立っており、
「隣のお部屋に湊様、蒼樹様、唯がおります」
その一言で、翠がここまでどうやって来たのかがわかる。
不機嫌の因子がいると知れた部屋に足を踏み入れると、姉さんが立ち上がり、俺のもとまで来るなり平手を食らった。
避けられないこともなかったけど、あえて避けなかった。
今回のことで誰に責められようとも、それは甘んじて受けるつもりでいたから。
これもそのひとつに過ぎない。
「あんたっ、なんてことしてくれたのよっ。翠葉の状態はわかっているでしょうっ!? 退院を控えてて大事な時期にっ」
わかってるけど……。わかったうえで行動したとは考えないものだろうか。
「何か言いなさいよっ」
「……じゃぁ、あのまま悩ませたままにしておけばよかったわけ?」
「そういうことを言ってるんじゃないっ」
「違わない……。秋兄は翠と距離を置くつもりで、翠には言わずに携帯を解約した。それに、海外へ行くことも伏せておくつもりだったらしいし……。そんなの、退院間際の翠が知ってショックを受けないとでも? 俺は思わない。だとしたら、ここでショックを受けるのと、あとでショックを受けるのと、どちらがいいかなんて考えるまでもないだろ」
「もっと穏便に事を運びなさいって話よっ」
穏便な方法なんて知るか……。
「それは秋兄に言ってくれない? 秋兄が海外に行って帰って来るつもりがあるなら、俺だってこんな行動には出なかった。」
「そんなの聞いてないっ。二週間で帰ってくるって聞いてた。それはあんたもじゃないのっ!?」
「だから――そんなのあてにならいって言ってる。じゃなかったら携帯解約の意味がわからない」
姉さんは自分が何も知らされてなかったことに憤りを感じ、さらには自分の患者を生命の危機にさらされ怒り心頭の状態だった。
今は何を言っても聞く耳を持たないかもしれない。そう思いながら、
「俺は……秋兄は翠と俺から距離をおくつもりだと思った。そんなことしたら翠がもっと苦しむのは目に見えてる――だから先手を打っただけだ」
「なんで――なんで、あんたたちはそんなに面倒くさいのよ……。何が翠葉にとっていいのか、もっとわかりやすく動きなさいよね。周りで見てるこっちがハラハラしっぱなしで心臓酷使よ。寿命縮まったらあんたと秋斗と翠葉のせいよ……」
「なんとでも……。別に、殴りたいんだったら気が済むまで殴ってくれてかまわない。自分がした事の大きさなら重々承知している」
頭に血が上った状態の姉さんに対し、自分はひどく冷静だった。そんな俺の対応にも腹が立ったのだろう。
まだ怒鳴り足りなさそうな姉さんを遮ったのは、御園生さんだった。
「湊先生……実は、俺たちは司がこういう行動に出ることは知ってたんです」
「はぁあっ!?」
鬼の形相は御園生さんたちへ向けられた。
「なんつーかですね……。司っち、三日前にうちに来て、司っちが把握している事実と、これから起こり得るすべてのことを話しにきたんですよね。そのうえで、自分がどういう行動をとるつもりでいるのか、その際リィにどれだけの負荷がかかるのか、全部話してくれました。だから、うちの家族はみんな知ってたんです」
信じられないという顔がこちらを向いた。
いよいよもって、堪忍袋の緒が切れるのだろうか。
「あんた……」
ドスのきいた声はその先が続かない。
だから、自己擁護とまではいかないけれど、やるべきことはやった旨を話す。
「仮にも、命に関わることなら知らせるべき場所には知らせておくべきだと思った。それだけ」
「さらにはきちんとフォロー体制も整えてくれてたしね」
唯さんの補足に、うかがうような目がこちらを向く。
「司、あんた何したのよ」
「別に……。ただ、翠に何があってもすぐに動ける医師を昨夜から今日にかけて確保しておいただけ」
「は……?」
「今の翠に起こり得る症状は不整脈。最悪心不全。そうなったとき、何が何でも食い止めてくれる医療チームを待機させてある」
「まさか――」
「紫さんと藤原さん、久住先生たちが今も病院内に待機している。父さんの許可も得てるし、今現在もドクターヘリがホテルのヘリポートに待機している」
言うと、姉さんは頭を抱えてその場にしゃがみこんだ。
「……ここにも手抜かりない用意周到な人間がいたのね……。本っ当にかわいくないっ」
姉さんは瞬発力で立ち上がり、俺の両頬を摘むと容赦なく引っ張った。
十秒程度で解放され、
「今さら俺にかわいげとか求められても困るんだけど……。それに、先々のことを考えて動けって散々俺に叩き込んだのは姉さんだろ」
「そうだけどっ……それなら私にも教えておきなさいって話しでしょ!? 私は翠葉のメインドクターなのよっ!?」
「……あぁ、手回しに時間がかかってて言うタイミング逃した。なんせ、一昨日から動き出して、昨日は紫さんたちのチームスタッフに頭下げて回ってたし……。夜には翠をけしかけて、その足で秋兄捕まえなくちゃいけなかったから。ただし、翠が単独行動をとるつもりなら、すぐ姉さんに連絡するつもりだった」
姉さんは誰もいない壁のほうを向かって拗ねる。
「……私、ばかみたいじゃないっ――もういいわ」
「……心配かけたことは悪いと思ってる。でも、今回はこれ以外の方法が思いつかなかったから……。次はもう少しうまくやる」
言うと、呆れた顔で、
「そういう問題じゃないし、こんなことそう何度も起こされたらこっちの身がもたないから本当にやめて」
「だから、それは俺じゃなくて秋兄に言って」
こんな会話をしていると、けたたましくアラートが鳴り始めた。
「翠葉っ!?」
バイタルモニタを見た途端に姉さんが部屋を飛び出した。
俺たちも続いてあとを追う。と、秋兄に抱えられた翠がいた。顔面蒼白で意識を失っている翠が。
すぐに姉さんが診察を始め、脈が跳んだことによる失神と推測されたものの、それまでの不整脈の件もあいまって病院に搬送することが決まった。
「司、ヘリに連絡して」
待機している操縦者へ連絡を入れ、すぐにホテルへ翠を運ぶ旨を話した。
話についていけていない秋兄に、
「昨日泊まったホテルにヘリを待機させてあるし、病院には紫さんのチームが待機している」
端的に説明すると、
「……それ、昨日の時点で教えとけよ」
文句を言われたけれど、納得がいかない。だいたいにして、秋兄がこんな行動にさえ出なければこんなことにはならなかったわけで……。
「俺に断りもなく海外移住を企んでたような人間に言う義理はない」
すぐにストレッチャーが運び込まれ、警護の人間と姉さんに付き添われ、翠はホテルのヘリポートへ向かった。
「秋斗様、そろそろ……」
蔵元さんが時計を見ながら搭乗時間であることを知らせる。と、
「予定は余裕を持って組んである。出発を一日遅らせても問題はない」
今にも翠のあとを追って藤倉に帰ろうとする秋兄に一言見舞う。
「社会人だろ」
「社会人放棄すんなですよ」
同時に発したのは唯さん。思わずふたり顔を見合わせ、すぐに秋兄へ視線を戻した。
一歩も引くつもりなく秋兄を見ていると、御園生さんがフォローを入れる。
「秋斗先輩、翠葉を心配してくれるのは嬉しいんですけど……やっぱりここは行ったほうがいいと思います。あとで出発を延ばしたと知ったら翠葉が気に病みますから」
こういうところでの秋兄の動かし方、御園生さんはうまいと思う。
人をどう動かすとか企まずにできるから、フォローというのだろう。
秋兄は渋っていたが、
「病院に戻ったらまた検査だと思います。その結果はメールで送りますから」
御園生さんの後押しにより、ようやく了承した。
ブリーフケースを持ち立ち上がる秋兄に、
「秋兄……帰ってくるよね」
もう帰ってこない理由はないはずだ。そのためにこれだけのことをしたのだから、その意図くらい汲め……。
秋兄は柔らかく笑い、
「帰ってくる。ちゃんと、二週間後に」
「……ならいい」
なんか従兄っ子みたいで気恥ずかしい。決してそんなつもりはないけれど、現状がそう言っているように思えて、ものすごく居心地が悪かった。
そっぽ向いてやり過ごそうとしたら、
「んじゃ、みんなで秋斗さんのお見送りとまいりましょー!」
唯さんに強引に肩を組まれ、道連れにされた。
自動ドアが開くと蔵元さんが立っており、
「隣のお部屋に湊様、蒼樹様、唯がおります」
その一言で、翠がここまでどうやって来たのかがわかる。
不機嫌の因子がいると知れた部屋に足を踏み入れると、姉さんが立ち上がり、俺のもとまで来るなり平手を食らった。
避けられないこともなかったけど、あえて避けなかった。
今回のことで誰に責められようとも、それは甘んじて受けるつもりでいたから。
これもそのひとつに過ぎない。
「あんたっ、なんてことしてくれたのよっ。翠葉の状態はわかっているでしょうっ!? 退院を控えてて大事な時期にっ」
わかってるけど……。わかったうえで行動したとは考えないものだろうか。
「何か言いなさいよっ」
「……じゃぁ、あのまま悩ませたままにしておけばよかったわけ?」
「そういうことを言ってるんじゃないっ」
「違わない……。秋兄は翠と距離を置くつもりで、翠には言わずに携帯を解約した。それに、海外へ行くことも伏せておくつもりだったらしいし……。そんなの、退院間際の翠が知ってショックを受けないとでも? 俺は思わない。だとしたら、ここでショックを受けるのと、あとでショックを受けるのと、どちらがいいかなんて考えるまでもないだろ」
「もっと穏便に事を運びなさいって話よっ」
穏便な方法なんて知るか……。
「それは秋兄に言ってくれない? 秋兄が海外に行って帰って来るつもりがあるなら、俺だってこんな行動には出なかった。」
「そんなの聞いてないっ。二週間で帰ってくるって聞いてた。それはあんたもじゃないのっ!?」
「だから――そんなのあてにならいって言ってる。じゃなかったら携帯解約の意味がわからない」
姉さんは自分が何も知らされてなかったことに憤りを感じ、さらには自分の患者を生命の危機にさらされ怒り心頭の状態だった。
今は何を言っても聞く耳を持たないかもしれない。そう思いながら、
「俺は……秋兄は翠と俺から距離をおくつもりだと思った。そんなことしたら翠がもっと苦しむのは目に見えてる――だから先手を打っただけだ」
「なんで――なんで、あんたたちはそんなに面倒くさいのよ……。何が翠葉にとっていいのか、もっとわかりやすく動きなさいよね。周りで見てるこっちがハラハラしっぱなしで心臓酷使よ。寿命縮まったらあんたと秋斗と翠葉のせいよ……」
「なんとでも……。別に、殴りたいんだったら気が済むまで殴ってくれてかまわない。自分がした事の大きさなら重々承知している」
頭に血が上った状態の姉さんに対し、自分はひどく冷静だった。そんな俺の対応にも腹が立ったのだろう。
まだ怒鳴り足りなさそうな姉さんを遮ったのは、御園生さんだった。
「湊先生……実は、俺たちは司がこういう行動に出ることは知ってたんです」
「はぁあっ!?」
鬼の形相は御園生さんたちへ向けられた。
「なんつーかですね……。司っち、三日前にうちに来て、司っちが把握している事実と、これから起こり得るすべてのことを話しにきたんですよね。そのうえで、自分がどういう行動をとるつもりでいるのか、その際リィにどれだけの負荷がかかるのか、全部話してくれました。だから、うちの家族はみんな知ってたんです」
信じられないという顔がこちらを向いた。
いよいよもって、堪忍袋の緒が切れるのだろうか。
「あんた……」
ドスのきいた声はその先が続かない。
だから、自己擁護とまではいかないけれど、やるべきことはやった旨を話す。
「仮にも、命に関わることなら知らせるべき場所には知らせておくべきだと思った。それだけ」
「さらにはきちんとフォロー体制も整えてくれてたしね」
唯さんの補足に、うかがうような目がこちらを向く。
「司、あんた何したのよ」
「別に……。ただ、翠に何があってもすぐに動ける医師を昨夜から今日にかけて確保しておいただけ」
「は……?」
「今の翠に起こり得る症状は不整脈。最悪心不全。そうなったとき、何が何でも食い止めてくれる医療チームを待機させてある」
「まさか――」
「紫さんと藤原さん、久住先生たちが今も病院内に待機している。父さんの許可も得てるし、今現在もドクターヘリがホテルのヘリポートに待機している」
言うと、姉さんは頭を抱えてその場にしゃがみこんだ。
「……ここにも手抜かりない用意周到な人間がいたのね……。本っ当にかわいくないっ」
姉さんは瞬発力で立ち上がり、俺の両頬を摘むと容赦なく引っ張った。
十秒程度で解放され、
「今さら俺にかわいげとか求められても困るんだけど……。それに、先々のことを考えて動けって散々俺に叩き込んだのは姉さんだろ」
「そうだけどっ……それなら私にも教えておきなさいって話しでしょ!? 私は翠葉のメインドクターなのよっ!?」
「……あぁ、手回しに時間がかかってて言うタイミング逃した。なんせ、一昨日から動き出して、昨日は紫さんたちのチームスタッフに頭下げて回ってたし……。夜には翠をけしかけて、その足で秋兄捕まえなくちゃいけなかったから。ただし、翠が単独行動をとるつもりなら、すぐ姉さんに連絡するつもりだった」
姉さんは誰もいない壁のほうを向かって拗ねる。
「……私、ばかみたいじゃないっ――もういいわ」
「……心配かけたことは悪いと思ってる。でも、今回はこれ以外の方法が思いつかなかったから……。次はもう少しうまくやる」
言うと、呆れた顔で、
「そういう問題じゃないし、こんなことそう何度も起こされたらこっちの身がもたないから本当にやめて」
「だから、それは俺じゃなくて秋兄に言って」
こんな会話をしていると、けたたましくアラートが鳴り始めた。
「翠葉っ!?」
バイタルモニタを見た途端に姉さんが部屋を飛び出した。
俺たちも続いてあとを追う。と、秋兄に抱えられた翠がいた。顔面蒼白で意識を失っている翠が。
すぐに姉さんが診察を始め、脈が跳んだことによる失神と推測されたものの、それまでの不整脈の件もあいまって病院に搬送することが決まった。
「司、ヘリに連絡して」
待機している操縦者へ連絡を入れ、すぐにホテルへ翠を運ぶ旨を話した。
話についていけていない秋兄に、
「昨日泊まったホテルにヘリを待機させてあるし、病院には紫さんのチームが待機している」
端的に説明すると、
「……それ、昨日の時点で教えとけよ」
文句を言われたけれど、納得がいかない。だいたいにして、秋兄がこんな行動にさえ出なければこんなことにはならなかったわけで……。
「俺に断りもなく海外移住を企んでたような人間に言う義理はない」
すぐにストレッチャーが運び込まれ、警護の人間と姉さんに付き添われ、翠はホテルのヘリポートへ向かった。
「秋斗様、そろそろ……」
蔵元さんが時計を見ながら搭乗時間であることを知らせる。と、
「予定は余裕を持って組んである。出発を一日遅らせても問題はない」
今にも翠のあとを追って藤倉に帰ろうとする秋兄に一言見舞う。
「社会人だろ」
「社会人放棄すんなですよ」
同時に発したのは唯さん。思わずふたり顔を見合わせ、すぐに秋兄へ視線を戻した。
一歩も引くつもりなく秋兄を見ていると、御園生さんがフォローを入れる。
「秋斗先輩、翠葉を心配してくれるのは嬉しいんですけど……やっぱりここは行ったほうがいいと思います。あとで出発を延ばしたと知ったら翠葉が気に病みますから」
こういうところでの秋兄の動かし方、御園生さんはうまいと思う。
人をどう動かすとか企まずにできるから、フォローというのだろう。
秋兄は渋っていたが、
「病院に戻ったらまた検査だと思います。その結果はメールで送りますから」
御園生さんの後押しにより、ようやく了承した。
ブリーフケースを持ち立ち上がる秋兄に、
「秋兄……帰ってくるよね」
もう帰ってこない理由はないはずだ。そのためにこれだけのことをしたのだから、その意図くらい汲め……。
秋兄は柔らかく笑い、
「帰ってくる。ちゃんと、二週間後に」
「……ならいい」
なんか従兄っ子みたいで気恥ずかしい。決してそんなつもりはないけれど、現状がそう言っているように思えて、ものすごく居心地が悪かった。
そっぽ向いてやり過ごそうとしたら、
「んじゃ、みんなで秋斗さんのお見送りとまいりましょー!」
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