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14.神さまたちの集い
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ついに、コノハとお別れをすることになった。
今は俺のアパートの部屋にコノハ、タケル、香織がいる。
「あ、来たっ! アキラっ! タケルさん、香織さん、あたしたちが乗る船だよっ!」
窓から眺めると、空に、雲に覆われているところから船らしきものが現れた。
船のマストに【宝】という文字が大きく描かれていて、船尾に沢山の米俵が見える。
太陽から反射しているのか、黄金のように金色に輝くものが見えた。
って、これは宝船じゃないですか!
「本当に、神様がいるのか! 俺にとっては、人生において衝撃的だぞ!」
「私も! 神様が乗っている船に私たちが乗るなんて夢じゃないかしら? こんな貴重な体験は一生ないことよ!」
タケルと香織は、生まれて初めて、神様と会うことにかなり興奮したのか、声を高らかに上げた。
船内には、すごい神様の顔ぶれだった。
お世話になった天照大神様、寿老人様がいる。
ほかの神様を眺めると――天照大神様の隣にいる2人って、まさか三貴神……?
そんなことを思いついてるとき、天照大神様がこちらに歩いてきた。
「アキラさん、ごきげんよう。こちらが私の弟よ」
天照大神様が手を差し向ける方向をみると、白い衣装を着ていて、筋肉質でたくましく、見るから怖い印象を受ける。
威圧的で思わず、萎縮してしまう。
「おお、そなたはアキラか! 神さまを育てたんだなっ! よく頑張ったな」
そう口にして、僕の肩にバンバンと叩く神様。
「は、初めまして。僕は唐沢彰良です。もしかして、須佐之男命様でしょうか?」
「そうだ! 良く分かったな!」
ええっ! 本当だ!
香織とタケルまでも目を丸くし、固まったままだ。いや、威圧を感じたのか固まっていた。
「おやおや、三人とも固まってるではないか。須佐之男よ、身を控えたらどうかな? ああ、ぼくは月読命だよ。アキラ君、よろしくね」
見るから優しそうな印象を受ける。美しい肌に、サラサラとした長髪で、かなりのイケメンだ。
まさか、三貴神と出会えるとは……。
「かっかっかっ、みんな萎縮してるの」
寿老人様がやってきては、他に2人も連れてきた。
「あら、神さまを育てたアキラとは、可愛い坊やね」
弁才天様は、三味線を弾いては、優しげな微笑みで言った。
「ほっほっほ。神さまを育てたお主はラッキーだのう」
右手に鯛を抱えて釣竿を背中に背負っている恵比寿天様が微笑みながら、僕を褒めてくれた。
「あ、ありがとうございます……」
僕とタケル、香織は畏まったように頭を下げた。
コノハは神々に、気軽に声かけている。
「おっはよ――! 恵比寿天おじ様っ!」
「おお! 神さま! やっと、名を授かるかのう!」
恵比寿天様は嬉しそうな笑みを浮かべて、鯛をコノハに授けようとしていた。
「須佐之男命おじ様っ! おはよ――っ!」
「おいおい! 俺はおじさんと呼ぶ年齢ではない! 神さまよ! 神の法、よく頑張ったな!」
「うんっ!」
須佐之男命様が、コノハの頭をワシャワシャしていた。
そんな光景を見つめた、僕、タケル、香織は呆然としていた。
「コノハって親しまれているんだね」
「なぁ、アキラ。これは夢じゃないよな?」と頬につまむタケルだったが、「いてて、夢じゃないや」と呟いていた。
「コノハちゃんって、本当に神さまだったのね……」
僕はコノハと一緒に写真撮りたいと寿老人様にお願いしたが、
「無駄じゃぞ」と一蹴された。
神は格上の存在であり、写真には写らない。
コノハは例外で、アキラが名付けたことで写ることが出来るそうだ。
だが、神の法に合格し、本当に名を授かったコノハは、今までの写真の全てが消えてしまうらしい。
その事実を、耳に入った僕はうなだれてしまった。
寿老人様が僕に優しく、そっと手を差し伸べる。
「お主は神さまを充分に育てた。特別じゃよ。アキラしか見えないようにしてやろう」
「ありがとうございます。コノハがいたお陰で、僕のやりたいことが見つかったんです。だから、一生残したいと思っています」
「かっかっかっ、神さまは好かれているようじゃのう」
神様たちと幸せな一時を過ごしたのだった。
今は俺のアパートの部屋にコノハ、タケル、香織がいる。
「あ、来たっ! アキラっ! タケルさん、香織さん、あたしたちが乗る船だよっ!」
窓から眺めると、空に、雲に覆われているところから船らしきものが現れた。
船のマストに【宝】という文字が大きく描かれていて、船尾に沢山の米俵が見える。
太陽から反射しているのか、黄金のように金色に輝くものが見えた。
って、これは宝船じゃないですか!
「本当に、神様がいるのか! 俺にとっては、人生において衝撃的だぞ!」
「私も! 神様が乗っている船に私たちが乗るなんて夢じゃないかしら? こんな貴重な体験は一生ないことよ!」
タケルと香織は、生まれて初めて、神様と会うことにかなり興奮したのか、声を高らかに上げた。
船内には、すごい神様の顔ぶれだった。
お世話になった天照大神様、寿老人様がいる。
ほかの神様を眺めると――天照大神様の隣にいる2人って、まさか三貴神……?
そんなことを思いついてるとき、天照大神様がこちらに歩いてきた。
「アキラさん、ごきげんよう。こちらが私の弟よ」
天照大神様が手を差し向ける方向をみると、白い衣装を着ていて、筋肉質でたくましく、見るから怖い印象を受ける。
威圧的で思わず、萎縮してしまう。
「おお、そなたはアキラか! 神さまを育てたんだなっ! よく頑張ったな」
そう口にして、僕の肩にバンバンと叩く神様。
「は、初めまして。僕は唐沢彰良です。もしかして、須佐之男命様でしょうか?」
「そうだ! 良く分かったな!」
ええっ! 本当だ!
香織とタケルまでも目を丸くし、固まったままだ。いや、威圧を感じたのか固まっていた。
「おやおや、三人とも固まってるではないか。須佐之男よ、身を控えたらどうかな? ああ、ぼくは月読命だよ。アキラ君、よろしくね」
見るから優しそうな印象を受ける。美しい肌に、サラサラとした長髪で、かなりのイケメンだ。
まさか、三貴神と出会えるとは……。
「かっかっかっ、みんな萎縮してるの」
寿老人様がやってきては、他に2人も連れてきた。
「あら、神さまを育てたアキラとは、可愛い坊やね」
弁才天様は、三味線を弾いては、優しげな微笑みで言った。
「ほっほっほ。神さまを育てたお主はラッキーだのう」
右手に鯛を抱えて釣竿を背中に背負っている恵比寿天様が微笑みながら、僕を褒めてくれた。
「あ、ありがとうございます……」
僕とタケル、香織は畏まったように頭を下げた。
コノハは神々に、気軽に声かけている。
「おっはよ――! 恵比寿天おじ様っ!」
「おお! 神さま! やっと、名を授かるかのう!」
恵比寿天様は嬉しそうな笑みを浮かべて、鯛をコノハに授けようとしていた。
「須佐之男命おじ様っ! おはよ――っ!」
「おいおい! 俺はおじさんと呼ぶ年齢ではない! 神さまよ! 神の法、よく頑張ったな!」
「うんっ!」
須佐之男命様が、コノハの頭をワシャワシャしていた。
そんな光景を見つめた、僕、タケル、香織は呆然としていた。
「コノハって親しまれているんだね」
「なぁ、アキラ。これは夢じゃないよな?」と頬につまむタケルだったが、「いてて、夢じゃないや」と呟いていた。
「コノハちゃんって、本当に神さまだったのね……」
僕はコノハと一緒に写真撮りたいと寿老人様にお願いしたが、
「無駄じゃぞ」と一蹴された。
神は格上の存在であり、写真には写らない。
コノハは例外で、アキラが名付けたことで写ることが出来るそうだ。
だが、神の法に合格し、本当に名を授かったコノハは、今までの写真の全てが消えてしまうらしい。
その事実を、耳に入った僕はうなだれてしまった。
寿老人様が僕に優しく、そっと手を差し伸べる。
「お主は神さまを充分に育てた。特別じゃよ。アキラしか見えないようにしてやろう」
「ありがとうございます。コノハがいたお陰で、僕のやりたいことが見つかったんです。だから、一生残したいと思っています」
「かっかっかっ、神さまは好かれているようじゃのう」
神様たちと幸せな一時を過ごしたのだった。
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