ヤンキーくん、キモオタストーカーに完堕ちさせられる

すりこぎ

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拘束

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「――~~~ッッッ!!?!?」

 その瞬間、俺の意識は完全に覚醒した。
 こちらにスマホを向けている男と視線がぶつかり合う。思いもよらぬ見知った顔に俺は絶句した。一体自分の身に何が起こっているのか、まるで理解できなかった。なんでコイツが、ここにいる……!?

「あ、おはよ♡ えーいちくん♡」

 不気味なほどに朗らかな笑みを浮かべ、素っ裸で俺に覆い被さるキモオタ男。その姿は普段の卑屈で陰鬱な姿とは別人のように生き生きとして、得体のしれない自信に満ち溢れていた。
 にじり寄って来る奴の腹を咄嗟に蹴り飛ばそうとするが、何かに引っ張られて思うように身体を動かせない。ジャリジャリと金属の擦れる音、自由のきかない四肢……無理な体勢を強いられていた筋肉が、身じろぐたびに軋みをあげる。手足をばたつかせて藻掻いてみても、耳障りな金属音が騒々しさを増すだけだった。

「うむっ、むぅっ! んむぅううッッッ!!」
「あはは、何言ってるかわかんないよぉ♡ わんちゃんみたいにヨダレだらだら零しちゃって、カワイイね♡ ウフフ……口の中に入ってるの、なにかわかるかな? 教えてほしい?」

 抵抗する手段を奪われ口をきくこともできず、状況は最悪だったが、混乱する頭の中でも辛うじて矜持は失われていなかった。嫌らしい笑みを浮かべる奴を、俺はありったけの殺意を込めて睨みつける。

「いい子にできたら、ソレ、出してあげるけど。苦しくない?」
「んっ、ふぐっ、ぅむうッッ!!」
「そんな今にも噛み付きそうな怖い顔してもダメだよ、素直になるまで取り出してあげないからね。その、俺のザーメン染み染み脱ぎたてパンツ♡」
「んっ、んン゛ン゛~~ッッッ!??!?」

 奴の言葉に、一気に悪心が喉元までせり上がった。必死に舌を動かして詰め込まれたものを吐き出そうとする。だがそんな俺を嘲笑うかのように奴の指が口腔に入り込み、そのおぞましい布の塊を再び奥まで押し戻してしまう。オ゛エッと喉が痙攣し、込み上げる酸っぱい嘔吐物が布地に染み込んでいく。
 殺してやる。あまりの激しい憎悪に、全身が震えていた。緩みきったその気持ち悪いツラを今すぐぶん殴って、鼻をへし折り歯を砕き、原型を留めないほどにぐちゃぐちゃにしてやりたい。
 だが拳を振り上げようにも、拘束されている状況では不可能だ。ひとまず冷静になって、今自分がどういう状態にあるのかを確かめなければと、首を持ち上げてみる。視界に飛び込んできたその光景に、冷たい戦慄が背筋を突き抜けた。

「いいでしょ? えーいちくんのために用意した拘束具……すっっごく似合ってるよ♡ 想像してたよりもずーっとエロくて、気絶したえーいちくんの体にチンポ擦りつけて、何度もシャセーしちゃった♡」

 丸裸にされた俺の身体は、その至るところにネバネバとした白濁液がこびりつき、ナメクジが這った跡のような生々しい光沢を放っていた。一心不乱に腰を振って意識のない俺に性器を擦りつけるキモオタの姿が脳裏をよぎり、血の気がサアッと引いていく。
 それに加え、奴が拘束具と称した、太腿と手首足首を締め付ける黒いベルト。手を動かそうと藻掻けば太腿まで持ち上がってしまうのは、太腿と手首のベルトが左右それぞれ短い鎖で繋がれているからだ。足をうまく動かすことができないのは、両足首のベルトが鎖で繋がれているせいだった。まったく足を開けない訳ではないので上手くやれば寝技に持ち込めるかもしれないが、全身が鉛のように重い今の状態ではそれも難しかった。このひどい脱力感は、玄関で襲撃された時に受けた強いショックのせいかもしれない。状況を理解するほどに焦りが募り、息苦しさがひどくなった。

「チワワみたいにプルプル震えちゃって……怖がらなくても大丈夫だよ? 今度はえーいちくんも気持ちよくしてあげるからね♡」

 身の毛がよだつ猫撫で声で奴が言い、鎖の長さギリギリまで足を広げられ、俺はオムツを替える赤ん坊のような体勢を取らされた。ペニスどころか尻の穴まで開けっ広げになる恥辱的な格好に、全身がかあっと燃えるように熱くなる。

「えーいちくんのチンポ、縮こまっちゃってるね……しょんぼりチンポ、すぐに元気にさせてあげるから♡」

 軟膏のようなものを指に塗りたくった奴は、そのまま俺のペニスに触れてくるかと思いきや、肛門の方に指を這わせてきた。穴の縁をなぞる様にくるくるされて、勝手に腰が持ち上がる。

「ぅんっ、ふぅっ、んっ、ん~……っっ!!」

 俺は必死にかぶりを振って拒絶を示した。そこはダメだ。絶対に駄目な場所だった。

「ん~? 腰カクカクしちゃって、えーいちくん、そんなに指マンされるの待ちきれないの? オマンコを指でホジホジ、前立腺コスコスされたくて我慢できないのかな~?」
「ん~んっ、ん~ん~っっ!!」

 奴は嫌がる俺を見下ろして一層笑みを深め、穴の表面を引っ掻くように指先で弾いた。

「えーいちくんのケツマンコ、くぱくぱぁって開いたり閉じたりしてる♡ はやく奥までちょうだいってオネダリしてるみたいだね♡ お口が塞がれてるからってオマンコでアピールするなんて、さすが毎日アナニーしてるエロマンコなだけあるねぇ♡♡」
「――ッッッ!!??」
「あっ、びっくりした顔♡ 俺、えーいちくんのヒミツ、ぜーんぶ知ってるからさ、隠さなくってもいいんだよ? チンポ突っ込まれたくて毎日自分でケツ穴慰めてる、ありのままのえーいちくん、俺の前では全部曝け出しちゃってもいいんだからねっ♡」

 ――なぜだ、なぜ、なぜ……っっ!!?? なぜコイツが、口が裂けても口外できない俺の恥ずべき秘密を知っているのだ……嘘だろ、嘘……全部、知ってると言ったな。コイツは……どこまで知っている……!?
 あまりのショックにすうっと気が遠のいていく。
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