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ひのま

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樽井 奈央 Tarui Nao 悪魔のささやき

第3話

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 ついたのは居酒屋の個室。
 どうやら私たち待ちだったらしく、ほかのメンバーは席についていた。掘りごたつのように足を下に入れるタイプの席だった。

「おせーよ、達也!なにやってんだよ!」
「わりぃな」
「えーでもすっごく可愛い子じゃーん」
「だろ!ほら、奈央も席について!」
「は、はい!」

 どうやら3対3の合コンらしく、私の他に2人の女性と達也を含めた3人の男性がいた。
 
「じゃ、さっそくだけど、自己紹介といこう!
 まず男子陣からね!
 俺は達也!光英大2年で、学生やってまーす!よろしく」

 いえーい!パチパチ!
 というように盛り上がる。私はついていけなくてすこし遅れて反応する。
 いつもの合コンよりテンションが高めだ。

「俺は玲矢(れいや)。専門学生やってます、よろしく」

 玲矢は、少し長めな髪の毛でその色は白に近い金髪だった。
 綺麗な顔立ちをしていて女の子みたい。

「俺は貴之(たかゆき)っス。一応高卒で今土木系やってるっス。まあ、周りからはタカって呼ばれてるんで、みんなタカって呼んでくれっス」

 みた感じ元野球部ってかんじで、短髪でツンツンした髪をしている。土木系の仕事をやっているとだけあって、筋肉質だ。

「じゃあ次は女性陣!」

「茉莉花(まりか)です、20です、お酒弱いんで、あんま飲ませないでくださあい」

 長い茶色の髪はストレートで、胸元が大きく開いた服を着ている。

「恵里奈(えりな)でーす、21です、専門学生でーす!看護師目指してるんで何かあったらすぐとんでいきまーす」

 ふわふわとまかれたショートカットはあー、男ウケだなというかんじ。ピンク色のセーターを着ていて、それが体にフィットしていて胸が大きいのがわかる。

 そして私の番が来た。

「奈央です、誕生日がまだなので19です、でもお酒飲みます!よろしくお願いします」
「いいねいいねー、あ、みんなタメ口ね!あと呼び捨てでいいから!気楽にいこーぜ!
 そんじゃ飲み物頼んで乾杯しよー」

 まあ、何回かはお酒を飲んだことはあるけど、こんなにしっかりしたところで飲むのは初めてかも。
 メニューに見慣れない名前のお酒がたくさんある。
 よくわからないけどマリブパインを頼んでみた。
 すると、

「え、奈央のチョイス渋い!」
「一杯目からそれは飲み慣れてるっしょ」

 と、茉莉花や恵里奈に言われた。
 女性陣から話しかけてもらえて本当に馴染めた気がした。

 そして飲み物が運ばれてきた。

「「「「「「かんぱーーい!!」」」」」」
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