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ひのま

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全員集合 その1

2年A組の仲間たち

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 私は橘カンナ。
 この間から学級委員長菅原透と付き合うわけになったんだけど・・・

「女性ホルモンが分泌される箇所は?」
「ら、卵巣」
「では、女性ホルモンは2種類に分類され・・・「ちょっと!」
「何?」
「その、問題はもうわかるからっ!」
「でも遅れた分の勉強はしないと・・・」
「じゃあ数学とかにしてよ!」
「へぇ、この質問、もう飽きちゃったのかな?」
「んーーーっ!!」

 1度弱みを握られちゃったら、恥ずかしくて。
 なかなか素直になれない。

「あ!菅原!」
「おう、黒崎」
「また彼女とらぶらぶしてんのか?」
「お前に言われたくねえわ」

 この人は黒崎樹。隣のクラスだけど、最近よく遊びに来ている。どうやら楠さんと関係があるとかないとか。
 透は黒崎くんと幼馴染らしく、黒崎くんの前では素の状態だ。

「あーっ!黒崎くん!一緒にお昼食べに来てくれたの?」
「ば、ばか!ちげえよ」
「そうなの?なら唯ちゃんと食べようかなー」
「ま、待て!一緒に食べてやってもいいけど」
「やったあ!」

 なんなんだ、この2人。いちゃつくならよそでやってよ。
 って私も人のこと言えないけど。

「唯ちゃん、黒崎くんとお昼食べてもいい?」
「いいよ、いってらっしゃい
 みるくちゃん、一緒に食べない?」
「あっ、ごめん!今日はお兄ちゃんと一緒に食べる約束してるの!」
「じゃあ、唯ちゃんは僕と食べる?」

 げっ!この聞き覚えのある声は・・・

「啓介先輩!」

 アニキかよ。最悪!こんなところ見られたくないし!さっさといけよ!

「みるくちゃんだっけ?唯ちゃんと仲良いの?」
「はいっ!」
「あれ、もしかしてみるくちゃんって加藤くんの妹?」
「そうです!」
「へえ、唯ちゃん、行こうか。みるくちゃんばいばい」

 やたらアニキがみるくみるくって言っていた気がするけど、それはわざとなのかな?
 アニキは神内さんには本気だって言ってたな。私も、今の恋には結構本気なんだよね、絶対本人には言わないけど。

「みるく!」
「お兄ちゃんっ!」
「お昼たべよ」
「うんっ!今日はねいつもよりもうまくできたの!」
「そっか!さすがみるくだな」
「えへへーっ」

 なんか、ここ最近、私の周りリア充多くない?
 まあ、ずっと学校来てなかったのもあるけど、こんなにラブに満ちた所だっけ?学校って。

「橘さん?聞いてる?」
「その呼び方、キライ」

 そういうと、透はぐいっと私を引っ張ってこう言った。

「また補習したいの?カンナ」

 ズルいし、それ。




「・・・したい、です」




 おしまい


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