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ひのま

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番外編 ハッピーバレンタイン

橘カンナ

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*橘カンナ 本編 を見ていない方はネタバレ注意です*




 今日は日曜日。バレンタインデー。
 私は透とデートする予定だった。
 それなのに・・・


 1時間前

『カンナ、ごめん。熱でたっぽくて』
「は?」
『だから、今日外出れないかも』
「ひど!今日バレンタインなんですけど」
『・・・俺だって、会いたかったけど、移すわけにはいかない』
「渡すくらいならよくない?」
『カンナがいいなら・・・』


 っておい!まじ、何してくれてんの?
 今日、外出ると思ってたから、アニキが彼女連れてくることオッケーしちゃったし。
 透ん家行くのはいいけど、家には帰ってきにくいなあ。
 まあいいや、とにかく行こう。




 途中迷子になりながらも、送られた地図をたどって歩く。
 ついた・・・でかい家だ。
 『菅原』の表札を見て、再確認する。やっぱりこのでかい家が透んちだ。
 車はないし、透1人なのかな。

 ピーンポーン

「はい」

 透の顔は真っ赤で、今にも倒れそう。
 ふらふらしていて、メガネがずれている。
 ぽけーとしていて、弱々しくて、なんか可愛く見える。

「大丈夫?」
「・・・ん。さっき薬のんだ」
「はい、これ」
「ありがとう、ごめん、ほんと、ごめん」
「無理しなくていいから、寝なよ?」
「ん。おやす・・・」

 ぽすっ

 透がふらふらして、私の胸に倒れる。
 優しく抱きかかえて、中へと連れて行く。

「大丈夫?」
「だいじょーぶ、ひとりであるけるから」
「いいから、寄っかかってて!お邪魔しますっ」

 家へ上がらせてもらう。やっぱり誰もいないみたいだ。
 日曜日なのに親は仕事なのかな?

「部屋どこ?」
「・・・うえ」

 階段をゆっくり上がっていく。
 病人にこんなこと思っちゃダメだけど、かわいい、こいつ。
 普段Sな分、とても可愛くて仕方がない。

「ここ寝てて。チョコは机のうえだから!
 今、濡れタオル持ってくるから」

 透の部屋はきれいに片付いている。
 でもベッドの周りに散らばった薬のカラをみて、相当辛かったんだなと思うと、電話であんな態度を取ってしまったことを申し訳なく思った。

「うー、うー」

 濡れタオルを額に当て、苦しんでいる透を見守る。

「透、大丈夫?」
「うー、だいじょーぶ」
「私、一回出かけてくるよ?冷えピタン買いに行くからね」

 ぎゅっ

 透が立ちあがった私のスカートをぎゅっと握る。

「いくな」
「透?」
「ここにいて」
「・・・わかった」

 そう言って私は透の手を握った。




「カンナ」
「はっ!」
「何寝てんだよ」
「と、透?」

 私はついうとうとしてしまって、気づいたら寝ていたようだ。
 透の様子を見るとすっかり具合が良くなっているようだった。

「・・・熱下がったんだ、よかった」
「・・・・・・悪かった、ありがとう」
「う、うん」

 ありがとうって真っ直ぐ言われると少し照れる。
 こういうのあんま慣れてない。

「これ、食べていいか?」

 机の上に乗せたチョコを指差す。

「・・・うん」

 ガトーショコラ。お兄ちゃんに何度も味見させたから、大丈夫だと思う。

「・・・うまい」
「ありがと」
「ちょっと待ってて」
「へ?」

 透はガトーショコラを半分くらい食べてから、急に部屋から出て行った。
 3分くらいしても戻ってこない。
 え、まさかお口に合わなかった感じですか。
 それとも病み上がりすぎて気持ち悪くなっちゃった、とか。

「待たせた」

 そう言う透の手には真っ赤な紙箱。

「開けて」
「いいの?」

 パカッ

「うわあ、何これ、美味しそうなんですけど」

 中にはフォンダンショコラとトリュフ。
 そうか、フォンダンショコラを温めるのに時間がかかってたのかな。

「海外ではバレンタインは男女関係なく、プレゼントを渡すらしいから」

 さすがガリ勉野郎。うんちく挟んできやがった。

「手作りなの?」
「一応」
「私よりもうまそうなんだけど」
「当たり前だろ?」
「はあ?それが看病してもらった人の態度なわけ?」

 私がイライラしていると、透は私をベッドへ押し倒した。

「そうイライラすんなって。悪いと思ってるから、今からお前に食わせてやるよ」
「な、なにぃ、んっ!」
「うまいだろ?」

 口にトリュフを入れられる。
 おいしい。悔しいけどおいしい。けど・・・

「もっと味わって食べたいんだけど」
「は?ゴタゴタ言うな」
「んっ!」

 また入れられる。
 本当に病み上がりの人間かよ!

「頼む時の態度、教えただろ?」
「~~っ!やだ。さっきまで私が看病してやってたのに」
「あっそ、ならやーめた」

 そう言って透は私のあげたチョコを黙々と食べ始めた。
 やめないでよ、なんで、私が欲しがってるの知ってて・・・
 素直になれないんだよね、どうしても。
 はあ、こういうところがMなのかな・・・

「もっと、味わわせてくださいっ!」

 すると、くるっと振り向いて頭を撫でられた。

「よく言えました」

 そしてトリュフを自分の口に入れ、私に口移しをした。
 くちゅくちゅと、唾液ととけたチョコとか混ざる。
 甘くてとろけるキスってこういうのなのかな。

「ぷあっ・・・おいしい、です」
「もっと、味わいたい?」
「・・・うんっ」

 そう答えると、透は私の服を丁寧に脱がせた。
 私も透の部屋着を脱がせる。

「ね、フォンダンショコラ、食べたい、です」
「ほら、あーん」

 フォークで一口サイズに分けたものを口に運んでくれる。

「おいしいっ、中のチョコとろとろしてる」
「カンナのここも、とろとろだけど?」

 私が食べている間に、透は私の下着を脱がせていたのだろうか。私はいつの間にか裸になっていた。

「とろとろじゃないっ!もっと、食べたいからっくださいっ」
「しょーがないなあ、はい、あーん」
「あっ、ち、ちがっ」

 わざと透はフォンダンショコラの熱いとろとろのチョコを、たらたらと私の体にかける。

「口に、口に入れてっ」
「こう?」
「んあっ!」

 透はおまんこに、熱いチョコを着けた指先を入れてくる。

「問題、カンナのおまんこには俺の指は何本まで入るでしょうか」
「さ、さんぼんですっ」
「正解」
「ふああっ!」

 3本の指を器用に動かして、熱いチョコを全体にきみこませる。

「気持ちイイ?」
「はいっ、ね、ちゅーして、ほしいっ」
「ん」

 ディープキス。
 透は本当にディープキスが上手で、私はいつも感じてしまう?

「カンナ、俺のおちんぽ、もう限界なんだけど、どうすればいい?」
「おまんこに、挿れてっ」
「ください、は?」
「あうっ」

 乳首を強くつねられる。
 やっぱり意地悪だなあ。でもそういうところを見れて、本当に熱が下がったんだと感じた。

「おまんこに挿れてくださいっっぅ」
「挿れるよ?」
「きてっ」

 ずぷんっ

 一気に入ってきた。
 ん、と思わず声が漏れる。
 チョコがローション代わりになって、動きがなめらかになる。

「イイよ、カンナ」
「はげしくっ、もっと、ついてえっ」
「その顔見たかったよ、俺を欲しがる顔」
「透、すきっ、すきっ、しゅ、しゅきぃっ」
「俺も好きだよ、カンナ」

 好きだなんて、真っ直ぐ言われると、嬉しくて、私、

「イクうううっ!!!」
「おれもっ」

 びゅるる ぶしゃあ




「シャワー浴びてから帰れよ?」
「ん。借りるね」
「一緒に入るぞ」
「は?ちょっと、え、ええっ!」

 今年のバレンタインはいつもより甘くなりそうな感じ!





 ハッピーバレンタイン☆
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