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読者様リクエストコーナー
小田原愛子 2
しおりを挟む「先生」
「私はもう、柏木くんの先生じゃないわ」
私たちは近くのホテルに転がり込んで、ベッドで抱き合っている。
シャワーを浴びたばかりでまだ生乾きの柏木くんの髪からシャンプーの香りがする。
私とお揃いの香り。
「じゃあさ、俺のことも柏木くんって呼ぶのやめてよ」
柏木くんは私の顔の両側に手をついて言う。
薄暗い部屋で柏木くんと見つめ合う。
「龍馬……くん」
「何?愛子」
耳元でそっと囁く声に私は驚いて肩を震わせてしまった。
「コーフン、した?」
私は黙って頷いて、龍馬くんの首に手を回した。
「した」
「そんな物欲しそうな顔で見ないでよ」
「コーフン、したの?」
私は反撃と言わんばかりにそう言うと、龍馬くんは顔を体にすり寄せてきた。
「俺だって我慢してんだから、煽んなよ」
ちゅ、ちゅ、と鎖骨や首筋に印を付けられる。
「我慢できないなんて、まだまだお子ちゃまね」
「今言ったこと、後悔させてやるから」
「きゃっ」
龍馬くんはいきなり私の太ももに手をかけ、ぐいっともちあげる。
龍馬くんから私のあそこが丸見えになってしまっている。
「なんだよ、トロトロじゃん」
「ちがっ、あっ」
くちゅくちゅといやらしい音をたてながら指を入れてくる。
空いている手で勃ってしまった乳首を弄びながら、龍馬くんは器用にいじってくる。
こんな風に教えたのは私なんだ、と思うと少し嬉しくなった。
「愛子だって、我慢できなかったんじゃないの?」
「だ、だって!」
「ここ、弱いんだよね」
「んんっ!」
どうしよう、このままじゃ、手だけでイっちゃいそう。
「りょ、りょまくん、まって!
イくときは、いっしょがイイっ!」
卒業するときに、私はイかないように必死に耐えながら感じてしまっていた。
だけど、今日は、ちゃんと、まっすぐに、最後まで感じていられる。
だから一緒に気持ちよくなって、ちゃんと卒業したい。
「ん、わかった」
そういって龍馬くんは自分のものをゆっくりと挿れはじめた。
じゅぷぷ
卑猥な音が部屋に響く。
水音と2人の吐息が混ざる。
部屋に反響して、四方八方から龍馬くんを感じる。
「きもちい?」
「うん、もっと、はげしく、して?」
「愛子はバックが好きなんじゃないの?」
「龍馬くんの顔がみたいの」
そういうと龍馬くんはクスッと笑って、ばーか、と言いながらリズムを刻み始めた。
「奥をついてほしいんだよね?」
龍馬くんはベッドで立ち膝になり、私はぐいっと足を上げられる。
さっきまでとは別のところが当たってもっと感じてしまう。
「んんんっ!」
「はあ、はあ、奥、イイ?」
「も、もうだめっ、イっちゃうっ」
「はは、俺も」
「いくいくっ、いくっ、あっ、も、ああ~~っっっ!!!」
「ううっ!」
こぷこぷと熱いものが中に注がれる。
はあはあ、と2人の吐息が止まる前に何度もキスをし合い、一瞬一瞬を刻みあった。
やっと、素直に抱き合えたと実感して本当に嬉しくなった。
「泣いてるの?」
龍馬くんは少し心配そうに私に尋ねる。
「幸せすぎて」
そう一言言うと、龍馬くんはこういった。
「先生じゃなくて、俺のお嫁さんになってね」
恥ずかしくてベッドに顔をうずめると、龍馬くんは私を包み込むように静かに抱きしめてくれた。
この涙はあの時とは違う。
暖かくて、幸せな涙。
おしまい
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