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第16話
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第十六話
カインが帰ってきて一週間、お城の中は慌しかった。
もちろん大勢出ていってたのが帰ってきたのもあったが、それに加えロッテ様とロンデル様が帰ってくるにあたって駅から城への警備関連も準備しなくてはならなかったからだ。
おかげでカインは帰ってはきているが、僕達とほとんど顔を合わせる事なく仕事している。僕達も冒険者についてとか色々聞きたいことはあるが、時間を取っては迷惑だろうと話し掛けずにいた。わざわざ今話さないといけない理由もないし。
そんなこんなで日々が過ぎて金曜日の夜、ついにロッテ様とロンデル様が帰ってきた城の騒がしさは前日の比では無かった。そんな日くらいロバートも来ないだろうとたかを括って居たが、今日も部屋にノックの音が響いた。
「こんばんは、今日はお姉様とお兄様も連れてきちゃった」
そう言ってロバートに先導されて二人が部屋に入ってくる。
「こんな狭い部屋に男女二人でなんて可哀想に、後でお父様に言っておいて差し上げますわ」
最初に入ってきたのは赤い髪に抜群のスタイルで白いフリフリのドレスのような服と絵に描いたような貴族然とした女性。
「こんばんは、俺はロンデル。ジン君とアスカちゃんだね?二人ともロバートと仲良くしてくれているそうじゃないか」
もう一人は赤い髪に自信満々そうな顔をした今の僕達より少し年上の少年だ。
「こんばんは、私はジンと申します」
「こんばんは、アスカと申します。すみません散らかってるところに」
突然の来訪に僕が慌てて部屋の片付けを始めると、埃が立つからこのままでいいとロッテ様が止める。
「ロバートの手紙に書いてある二人に会ってみたかっただけだからすぐに戻りますわ」
「さっきから姉様がすまないね、素直なだけで悪気は無いんだ」
どうやらロッテさんはかなりストレートな物言いをする人らしい。
「それより君たちが来てくれて助かったよ。俺たちがいなくなったらロバートがどうなるかと思っていたが、君たちのおかげで返って元気になってるみたいだからね」
ロンデルさんはジョンに似て優しい人らしく、細々とした気遣いが見える。
「ところでアスカちゃん、ちょっといいかい?」
そう言うとロンデルが顔を近づけてくる。
「え、えっと、なんでしょうか」
「いや、可愛い顔してるなと思ってね。ほら、もっと良く顔を見せてごらん」
顎の下に手を伸ばされて顔を持ち上げられる。それにしても近い近い、男の顔がこんな近くに来ても気持ち悪いだけだ。
「もうお兄様、アスカが困ってるでしょ」
どんどん顔を近づけてくるロンデルをロバートが引き離してくれた。ナイスロバート。
「おやおや、お子様達にはまだ刺激が強過ぎたかな?」
どうやらロンデルは女たらしらしい。
「そ、それで今日は私たちに何の用でしょうか?」
「さっきも言った通り、ロバートが最近懇意にしてる二人に会ってみたかっただけですわ。想像してたより普通の平民ですわね」
「もうお姉様もお兄様も遊びに来たのに二人を困らせてばっかりじゃん」
そうかしら、別に困らせてはないわよね?とこちらの苦労も知らない風なロッテ。悪気がないにしても一緒にいて大変そうな性格だ。
「どうやら僕達はお邪魔な様だね」
「そうね、思ったより普通だったし先に帰りましょうか」
そう言うと二人だけ先に帰ってしまう。
「中々強烈なご兄姉だな」
「ごめんね、二人とも結構自由だから」
「う、ううんロバートが悪い訳じゃないから」
二人はあの性格なのにロバートはどうしてこんなに縮こまった性格になったんだろうか?いや、むしろ二人が濃過ぎたからか?
「でも今日くらい遊びに来なくても良かったのに、せっかくの家族団欒でしょ?」
「ううん、僕も早くアスカとジンみたいな関係になりたいから」
なりたい?僕達みたいな関係に?ただの腐れ縁だし、そんなにいいものじゃないと思うんだけど。
「いい心掛けじゃないか、これからも頑張るんだな」
こいつは居候のくせに一体何目線のつもりなのか。
「でも今日はもう帰るんだな、家族が待ってるんだろう?家族は大切にするもんだぜ」
「そうかな、分かったじゃあね」
そう言うとロバートも二人の後を着いて出て行く。
「家族を大切にねぇ、一体どの口が言うんだが」
ウルセェと吐き捨てると仁はベッドに潜り込んでしまう。あらら、地雷踏んじゃったか。
明かりを消して僕もベッドに入る。こっちはこっちでそろそろ覚悟を決めないとなぁ。
カインが帰ってきて一週間、お城の中は慌しかった。
もちろん大勢出ていってたのが帰ってきたのもあったが、それに加えロッテ様とロンデル様が帰ってくるにあたって駅から城への警備関連も準備しなくてはならなかったからだ。
おかげでカインは帰ってはきているが、僕達とほとんど顔を合わせる事なく仕事している。僕達も冒険者についてとか色々聞きたいことはあるが、時間を取っては迷惑だろうと話し掛けずにいた。わざわざ今話さないといけない理由もないし。
そんなこんなで日々が過ぎて金曜日の夜、ついにロッテ様とロンデル様が帰ってきた城の騒がしさは前日の比では無かった。そんな日くらいロバートも来ないだろうとたかを括って居たが、今日も部屋にノックの音が響いた。
「こんばんは、今日はお姉様とお兄様も連れてきちゃった」
そう言ってロバートに先導されて二人が部屋に入ってくる。
「こんな狭い部屋に男女二人でなんて可哀想に、後でお父様に言っておいて差し上げますわ」
最初に入ってきたのは赤い髪に抜群のスタイルで白いフリフリのドレスのような服と絵に描いたような貴族然とした女性。
「こんばんは、俺はロンデル。ジン君とアスカちゃんだね?二人ともロバートと仲良くしてくれているそうじゃないか」
もう一人は赤い髪に自信満々そうな顔をした今の僕達より少し年上の少年だ。
「こんばんは、私はジンと申します」
「こんばんは、アスカと申します。すみません散らかってるところに」
突然の来訪に僕が慌てて部屋の片付けを始めると、埃が立つからこのままでいいとロッテ様が止める。
「ロバートの手紙に書いてある二人に会ってみたかっただけだからすぐに戻りますわ」
「さっきから姉様がすまないね、素直なだけで悪気は無いんだ」
どうやらロッテさんはかなりストレートな物言いをする人らしい。
「それより君たちが来てくれて助かったよ。俺たちがいなくなったらロバートがどうなるかと思っていたが、君たちのおかげで返って元気になってるみたいだからね」
ロンデルさんはジョンに似て優しい人らしく、細々とした気遣いが見える。
「ところでアスカちゃん、ちょっといいかい?」
そう言うとロンデルが顔を近づけてくる。
「え、えっと、なんでしょうか」
「いや、可愛い顔してるなと思ってね。ほら、もっと良く顔を見せてごらん」
顎の下に手を伸ばされて顔を持ち上げられる。それにしても近い近い、男の顔がこんな近くに来ても気持ち悪いだけだ。
「もうお兄様、アスカが困ってるでしょ」
どんどん顔を近づけてくるロンデルをロバートが引き離してくれた。ナイスロバート。
「おやおや、お子様達にはまだ刺激が強過ぎたかな?」
どうやらロンデルは女たらしらしい。
「そ、それで今日は私たちに何の用でしょうか?」
「さっきも言った通り、ロバートが最近懇意にしてる二人に会ってみたかっただけですわ。想像してたより普通の平民ですわね」
「もうお姉様もお兄様も遊びに来たのに二人を困らせてばっかりじゃん」
そうかしら、別に困らせてはないわよね?とこちらの苦労も知らない風なロッテ。悪気がないにしても一緒にいて大変そうな性格だ。
「どうやら僕達はお邪魔な様だね」
「そうね、思ったより普通だったし先に帰りましょうか」
そう言うと二人だけ先に帰ってしまう。
「中々強烈なご兄姉だな」
「ごめんね、二人とも結構自由だから」
「う、ううんロバートが悪い訳じゃないから」
二人はあの性格なのにロバートはどうしてこんなに縮こまった性格になったんだろうか?いや、むしろ二人が濃過ぎたからか?
「でも今日くらい遊びに来なくても良かったのに、せっかくの家族団欒でしょ?」
「ううん、僕も早くアスカとジンみたいな関係になりたいから」
なりたい?僕達みたいな関係に?ただの腐れ縁だし、そんなにいいものじゃないと思うんだけど。
「いい心掛けじゃないか、これからも頑張るんだな」
こいつは居候のくせに一体何目線のつもりなのか。
「でも今日はもう帰るんだな、家族が待ってるんだろう?家族は大切にするもんだぜ」
「そうかな、分かったじゃあね」
そう言うとロバートも二人の後を着いて出て行く。
「家族を大切にねぇ、一体どの口が言うんだが」
ウルセェと吐き捨てると仁はベッドに潜り込んでしまう。あらら、地雷踏んじゃったか。
明かりを消して僕もベッドに入る。こっちはこっちでそろそろ覚悟を決めないとなぁ。
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