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第19話
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「今日も暑いねー」
ジリジリと焼けるような日差しの厳しい夏真っ盛り、と言っても気温自体は元の世界と比べると幾らか低そうだが、それでも暑いものは暑い。
僕達は三人揃って、日差しを避ける為にボルドーが用意してくれたパラソルの下で出されたアイスを食べている。カインとボルドーも一緒にいるのだが、甘い物は苦手だとカインはアイスを断っていた。
僕も元々甘い物はあまり得意じゃなかったのだけど、この体になってからは味覚が変わったのか甘い物も平気になった。仁にも聞いてみたけど元々甘党だったから大差無いらしい。
ちなみに今食べているアイスは手作りだが、どうやらアイスそのものは既に市販化されているらしい。
仁曰く、元の世界でのアイスの市販化は19世紀との事だったが、それだけ聞いたところで僕にはテクノロジーが進んでるのか進んでないのかよく分からない。
「そうだね、暑いね…」
「どうしたロバート様、最近元気無いな」
ううん、大丈夫と本人は言うけれど、最近目に見えてロバートに元気が無い。夏バテだろうか?
この世界と言うよりこの国において、貴族は避暑地避寒地などのリゾートに長期間逃げると言うことは無いらしい。耐えられないほどの酷暑、酷寒では無いことと、未だに『軍隊の指揮官』としての色が根強く残っているからだとか。
「まぁ、こう暑い日ばかり続くんじゃ元気も無くなるか。俺も水浴びでもしてえけどなあ」
「またそう言うカインを困らせるようなことを言って」
「水浴びか、たまにはいいかもな。水泳も体力作りにはなるだろうし、遊泳も最近流行りみたいだしな」
仁の戯言に意外とカインも乗り気だった。と言うか、カフェの時と言いカインは意外とミーハーな性格なのかもしれない。
「遊泳って何?、ボク泳いだことないから分かんないや」
「海とか川で自由に泳ぐことだよ。でも意外だね、てっきり海とか遊びに行ってそうだと思ってたけど」
「ん~、海を観に行ったことはあるんだけど泳いだことは無いね」
ここ数年はお父様達も忙しそうだし、とまたロバートが暗くなる。
「あーもうほら元気出せって。なぁカイン、水浴びに行ったりできないかな?」
「う~ん、お前達二人を連れて行くだけならすぐにできるんだが、ロバート様も連れてとなるとジョン様に許可取らなくちゃいけないから今返事は無理だ。勝手に連れて出るとボルドーが怖いしな」
恐縮です。とボルドーが頭を下げる。確かにこの老紳士は怒らせると怖そうだ。と言うか鍛えてるカインですら暑くて汗かいてるのに、ボルドーはタキシードを一切着崩さす着ているのに汗一つかいていない。体の構造はどうなっているのだろう?
「まぁ今度ジョン様に聞いておくさ。どうせこう暑いんじゃまともに訓練もできないからな」
そうだ水浴びと言えば、とカインが何かを思い出したように言う。
「最近は水着ってのを着て泳ぐのが流行りらしいぞ。どうだ、見に行ってみないか?」
「水着…丈の短いズボンとか古着とかじゃ無くてですか?」
と言うか、この世界にも水着という概念があったんだ。
「いや、なんでも普通の服を着ているのに比べて涼しげだし凄い泳ぎやすいらしいぞ」
「い、いや僕は古着でいいかな…」
やっと女児服に慣れてきたとはいえ、女児用の水着は流石にハードルが高い。
「アスカってこういう時意外と恥ずかしがり屋さんだよね。いいじゃない水着、涼しそうだし特別感もあって。僕も着てみたいしみんなで着てみようよ」
雑談が興に乗ってきたからかロバートにも少し元気が見えてきた。見えてきたのはいいが、こうなるとロバートは押しが強いんだよなぁ。
「そうだそうだ、今度の日曜学校の終わりにでも見て帰ろうぜ」
仁は間違いなく僕の心の内を分かって言ってやがる、悪質な奴だ。
まぁでもせっかく最近元気がなかったロバートが元気付いてきたんだ、無碍にするのも可哀想だし、ここは大人としてちょっと我慢するか?いやいや、大人だからこそ来るものがあるだろう。
そんなことを考えながら日差しが和らぐまでの間、いつも通り断りきれずに話が進む。
断った時のロバートの純真なきっと似合うから大丈夫だよの言葉に心の中でそうじゃない、そうじゃないんだと叫びながらも声には出せない。
「ね、ねぇやっぱり僕は古着じゃダメかな」
日曜学校の後、ペロ達と別れてから約束通り僕達の水着を見に来た。ジョンに話した結果カイン付きならと許可が出たロバートの分は、アメリアとボルドーが用意してくれるらしいので僕達の分だけだ。それは良いんだが…
「何言ってんだ、海パンより布地が多いのに何が恥ずかしんだよ」
「気になるならジンも着てみればいいんじゃない?」
今着せられているのは店員さん曰く、Aラインスカートとか言う物らしいスカートとボトムズが引っ付いてる様な物だ。股やお尻のところのフィット感が落ち着かない。
「残念だなぁ、俺は男だからそれは着れないなぁ」
人を小馬鹿にしたようなジン、こいつ無理やり着せてやろうか?
ちなみに仁はありきたりなトランクスタイプの海パンを着ている。僕もそういうのが良かった。
「二人とも丁度いいサイズがあって良かったな、無かったら間に合わない所だったぞ」
僕的には無かった方が都合が良かったのだけれど、カインの手前そう言う訳にもいかないのが歯がゆい。
それと以前買い物に来た時仁が言っていたが、既成服があるということは僕達が知らないだけでどこかに工場があるということらしい。その工場の動力が何かは分からないが。
「さて、水着も買えたことだし帰るとするか」
いつの間にか自分の分まで持っていたカインが、僕達が着替えた水着を店員に預ける。実は一番楽しみにしてるのはこの男なのでは?
でも、これでロバートが元気付くならそれはそれで良いか。とそう自分に言い聞かせるのだった。
ジリジリと焼けるような日差しの厳しい夏真っ盛り、と言っても気温自体は元の世界と比べると幾らか低そうだが、それでも暑いものは暑い。
僕達は三人揃って、日差しを避ける為にボルドーが用意してくれたパラソルの下で出されたアイスを食べている。カインとボルドーも一緒にいるのだが、甘い物は苦手だとカインはアイスを断っていた。
僕も元々甘い物はあまり得意じゃなかったのだけど、この体になってからは味覚が変わったのか甘い物も平気になった。仁にも聞いてみたけど元々甘党だったから大差無いらしい。
ちなみに今食べているアイスは手作りだが、どうやらアイスそのものは既に市販化されているらしい。
仁曰く、元の世界でのアイスの市販化は19世紀との事だったが、それだけ聞いたところで僕にはテクノロジーが進んでるのか進んでないのかよく分からない。
「そうだね、暑いね…」
「どうしたロバート様、最近元気無いな」
ううん、大丈夫と本人は言うけれど、最近目に見えてロバートに元気が無い。夏バテだろうか?
この世界と言うよりこの国において、貴族は避暑地避寒地などのリゾートに長期間逃げると言うことは無いらしい。耐えられないほどの酷暑、酷寒では無いことと、未だに『軍隊の指揮官』としての色が根強く残っているからだとか。
「まぁ、こう暑い日ばかり続くんじゃ元気も無くなるか。俺も水浴びでもしてえけどなあ」
「またそう言うカインを困らせるようなことを言って」
「水浴びか、たまにはいいかもな。水泳も体力作りにはなるだろうし、遊泳も最近流行りみたいだしな」
仁の戯言に意外とカインも乗り気だった。と言うか、カフェの時と言いカインは意外とミーハーな性格なのかもしれない。
「遊泳って何?、ボク泳いだことないから分かんないや」
「海とか川で自由に泳ぐことだよ。でも意外だね、てっきり海とか遊びに行ってそうだと思ってたけど」
「ん~、海を観に行ったことはあるんだけど泳いだことは無いね」
ここ数年はお父様達も忙しそうだし、とまたロバートが暗くなる。
「あーもうほら元気出せって。なぁカイン、水浴びに行ったりできないかな?」
「う~ん、お前達二人を連れて行くだけならすぐにできるんだが、ロバート様も連れてとなるとジョン様に許可取らなくちゃいけないから今返事は無理だ。勝手に連れて出るとボルドーが怖いしな」
恐縮です。とボルドーが頭を下げる。確かにこの老紳士は怒らせると怖そうだ。と言うか鍛えてるカインですら暑くて汗かいてるのに、ボルドーはタキシードを一切着崩さす着ているのに汗一つかいていない。体の構造はどうなっているのだろう?
「まぁ今度ジョン様に聞いておくさ。どうせこう暑いんじゃまともに訓練もできないからな」
そうだ水浴びと言えば、とカインが何かを思い出したように言う。
「最近は水着ってのを着て泳ぐのが流行りらしいぞ。どうだ、見に行ってみないか?」
「水着…丈の短いズボンとか古着とかじゃ無くてですか?」
と言うか、この世界にも水着という概念があったんだ。
「いや、なんでも普通の服を着ているのに比べて涼しげだし凄い泳ぎやすいらしいぞ」
「い、いや僕は古着でいいかな…」
やっと女児服に慣れてきたとはいえ、女児用の水着は流石にハードルが高い。
「アスカってこういう時意外と恥ずかしがり屋さんだよね。いいじゃない水着、涼しそうだし特別感もあって。僕も着てみたいしみんなで着てみようよ」
雑談が興に乗ってきたからかロバートにも少し元気が見えてきた。見えてきたのはいいが、こうなるとロバートは押しが強いんだよなぁ。
「そうだそうだ、今度の日曜学校の終わりにでも見て帰ろうぜ」
仁は間違いなく僕の心の内を分かって言ってやがる、悪質な奴だ。
まぁでもせっかく最近元気がなかったロバートが元気付いてきたんだ、無碍にするのも可哀想だし、ここは大人としてちょっと我慢するか?いやいや、大人だからこそ来るものがあるだろう。
そんなことを考えながら日差しが和らぐまでの間、いつも通り断りきれずに話が進む。
断った時のロバートの純真なきっと似合うから大丈夫だよの言葉に心の中でそうじゃない、そうじゃないんだと叫びながらも声には出せない。
「ね、ねぇやっぱり僕は古着じゃダメかな」
日曜学校の後、ペロ達と別れてから約束通り僕達の水着を見に来た。ジョンに話した結果カイン付きならと許可が出たロバートの分は、アメリアとボルドーが用意してくれるらしいので僕達の分だけだ。それは良いんだが…
「何言ってんだ、海パンより布地が多いのに何が恥ずかしんだよ」
「気になるならジンも着てみればいいんじゃない?」
今着せられているのは店員さん曰く、Aラインスカートとか言う物らしいスカートとボトムズが引っ付いてる様な物だ。股やお尻のところのフィット感が落ち着かない。
「残念だなぁ、俺は男だからそれは着れないなぁ」
人を小馬鹿にしたようなジン、こいつ無理やり着せてやろうか?
ちなみに仁はありきたりなトランクスタイプの海パンを着ている。僕もそういうのが良かった。
「二人とも丁度いいサイズがあって良かったな、無かったら間に合わない所だったぞ」
僕的には無かった方が都合が良かったのだけれど、カインの手前そう言う訳にもいかないのが歯がゆい。
それと以前買い物に来た時仁が言っていたが、既成服があるということは僕達が知らないだけでどこかに工場があるということらしい。その工場の動力が何かは分からないが。
「さて、水着も買えたことだし帰るとするか」
いつの間にか自分の分まで持っていたカインが、僕達が着替えた水着を店員に預ける。実は一番楽しみにしてるのはこの男なのでは?
でも、これでロバートが元気付くならそれはそれで良いか。とそう自分に言い聞かせるのだった。
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