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14歳の助走。
道具としての彼女に忠告。
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王都に戻ると、アインスが待っていた。アインスからの報告によれば先のお茶会の件の犯行は、前内務大臣の処刑により左遷された一派が失地回復を狙って仕組んだもの。おまけに、娘を「優良物件」に添わせる近道にするつもりだったらしい。速文で上げた報せに、侍従長からは「静かに見ている」とだけ返っている。火を大きくしないこと、だが灰を被せて終わりにしないこと。僕はブレスレットを袖の下に着け、青の技の布陣を確認して夜会へ向かった。
今夜の主は侯爵夫人。広間は灯が低く、香の具合が柔らかい。エメイラと視線を交わし、ローランが遠巻きに位置をとる。杯を一つだけ受け取って歩を進めると、意図のある波がこちらに寄ってきた。白いドレス、深い青の飾り紐。伯爵令嬢アリュシア。年頃の娘にしては目が据わり、笑みがよく訓練されている。
「リョウエスト様。先日の件では、何やら騒がしかったそうですね」
「落ち着きました。あなたに怪我がなくて何よりです」
「まあ。ご心配、ありがとうございます」
彼女は二歩、距離を詰めた。香りは穏やかで、会話は軽い。けれど、言葉の端が薄く尖っている。僕は杯を一度だけ傾け、屋外へ続く回廊の方へ身を引いた。彼女も迷いなくついてくる。庭の冷気が頬を撫で、月光が石畳に淡い縞を描いている。
「ここなら、お互い静かに話せます」
「ええ。では、単刀直入に。私、あなたに相応しいと思っていますの」
「忠告を一つだけ。今夜のあなたに必要なのは、告白ではない」
彼女の笑みが一瞬だけ止まる。僕は続けた。
「先日の仕掛けの筋は、ほぼ見えています。『君の家』か『君の家が頼った筋』のどちらか。君個人を断罪するつもりはない。けれど、今のままなら君は、道具として名前を消費される」
「……どういう意味で、消費」
「誰かの策の『持ち手』にされる、ということ。失敗すれば、君の顔だけが表に残る。成功しても、君の心は置いていかれる」
アリュシアは扇を胸元に当て、目線だけを揺らした。反発も、安堵も、両方混じっている。
「では、どうしろと?」
「三つ。今夜のうちにできることを言う」
指を折る。
「一つ。あなた自身の手で、あのお茶会の女主人に詫びを入れる。短く、はっきりと。『自分の名が使われた疑いを重く見ています。以後は礼に従い、あなたの場を乱しません』。この一行で十分です」
「……はい」
「二つ。婚姻と縁談の話題は、今後すべて保護者と家宰を通す。廊下での囁き、天幕の中の約束、舞踏の最中の目配せ……全部、無効にしなさい。二行の紙で残す。『面談の申し込み』『縁談の窓口』。君の手元に控えを置く。これで誰も、君の口を勝手に使えない」
「そんなにも手順を固めるの?」
「君を守るために」
「……わかったわ」
「三つ。『あなたはあなたの選択で歩く』という印を、明日の朝までに一つだけ立てること。学寮の講義でも、王家文庫の目録でも、慈善の炊き出しでもいい。誰に指示されず、君が選ぶ。君が選んだ刻に君が行く。それが、君の周りの雑音を静める一番の薬になる」
沈黙が一つ、落ちた。アリュシアは扇を閉じ、視線を外に投げた。庭の木影が揺れる。遠くで楽が曲を変える。
「……あなたは、優しいのね」
「違います。僕は、自分の仕事の邪魔をされたくないだけです。君の未来を、誰かの策で狭められてほしくないだけです」
「同じことよ。私が私を取り戻せば、あなたの邪魔にはならない」
彼女はふっと笑い、それから声を低くした。
「父は、昔の力を忘れられない人。叔父は、早道が好き。私は、置いていかれたくないだけ。……でも、今日のあなたの三つなら、私にもできる」
僕は小さな紙片を差し出した。二行の字。
「『縁談は正式に。私情と策を混ぜない』
『今夜の件はここまで。次は公の場で』」
彼女は紙を見て、目を細めた。
「脅し文句には見えないけれど、逃げ道はないのね」
「礼の話です。もし今日のようなことがもう一度あれば、僕は侍従長を通じて公に出します。その瞬間、君の家は『礼を壊した家』として記録に残る。……だから、ここで終わらせる」
アリュシアは肩で息をし、短く頷いた。
「わかった。女主人のところへ行ってくる。紙は、私の家宰にも見せる。それと一つだけ、私からも忠告」
「どうぞ」
「あなたは、思っているよりずっと狙われている。女からも、男からも。『優良物件』は、人を歪める。あなたが笑っている限り、私たちは少しだけ正気でいられるの。だから、どうか笑っていて」
不意に、僕は息を吐いた。こんな夜に、こんな言葉を投げられるとは思っていなかった。
「努力するよ」
広間に戻ると、エメイラが何も聞かずに杯を受け取り、目だけで問う。「どうだった?」
「終わった。彼女が自分で走る」
「よろしい」
その後、アリュシアは女主人のもとへ真っ直ぐに歩き、短い言葉を置いて深く頭を下げた。女主人は驚いた顔のあと、同じくらい短く頷いた。噂は立たない。立たせない場所で、必要な音だけが鳴った。
夜会の終盤、ローランが隅で二行の紙を差し出す。
「『前内務大臣一派の娘、本人へ忠告。詫びと窓口の整理、本人実行。次は公へ』。王城へは明朝でよろしいですね」
「うん。侍従長と王妃様へ。短く」
「了解しました」
帰り際、庭に出ると、月は高かった。青の技の影が薄く揺れ、アインスが指先で小さく輪を作る。問題なし、の合図。僕は袖の下のブレスレットに触れ、音がしなかったことに安堵する。
馬車の中で、窓の外の灯を眺める。社交はまだ続く。輪は何重にも重なり、どれも静かに回っている。誰かの策に巻かれないこと。巻き込まれた誰かを、必要なだけ引き戻すこと。僕ができるのは、その二つだけだ。
明日の朝、アリュシアがどこを選ぶのかは彼女の自由。選んだ先で、彼女の名前が彼女自身のものに戻ることを祈る。僕は背筋を伸ばし、次の招待状を一枚だけ開いた。短く、具体に、約束を増やしすぎず。呼吸を整え、夜を閉じる。
今夜の主は侯爵夫人。広間は灯が低く、香の具合が柔らかい。エメイラと視線を交わし、ローランが遠巻きに位置をとる。杯を一つだけ受け取って歩を進めると、意図のある波がこちらに寄ってきた。白いドレス、深い青の飾り紐。伯爵令嬢アリュシア。年頃の娘にしては目が据わり、笑みがよく訓練されている。
「リョウエスト様。先日の件では、何やら騒がしかったそうですね」
「落ち着きました。あなたに怪我がなくて何よりです」
「まあ。ご心配、ありがとうございます」
彼女は二歩、距離を詰めた。香りは穏やかで、会話は軽い。けれど、言葉の端が薄く尖っている。僕は杯を一度だけ傾け、屋外へ続く回廊の方へ身を引いた。彼女も迷いなくついてくる。庭の冷気が頬を撫で、月光が石畳に淡い縞を描いている。
「ここなら、お互い静かに話せます」
「ええ。では、単刀直入に。私、あなたに相応しいと思っていますの」
「忠告を一つだけ。今夜のあなたに必要なのは、告白ではない」
彼女の笑みが一瞬だけ止まる。僕は続けた。
「先日の仕掛けの筋は、ほぼ見えています。『君の家』か『君の家が頼った筋』のどちらか。君個人を断罪するつもりはない。けれど、今のままなら君は、道具として名前を消費される」
「……どういう意味で、消費」
「誰かの策の『持ち手』にされる、ということ。失敗すれば、君の顔だけが表に残る。成功しても、君の心は置いていかれる」
アリュシアは扇を胸元に当て、目線だけを揺らした。反発も、安堵も、両方混じっている。
「では、どうしろと?」
「三つ。今夜のうちにできることを言う」
指を折る。
「一つ。あなた自身の手で、あのお茶会の女主人に詫びを入れる。短く、はっきりと。『自分の名が使われた疑いを重く見ています。以後は礼に従い、あなたの場を乱しません』。この一行で十分です」
「……はい」
「二つ。婚姻と縁談の話題は、今後すべて保護者と家宰を通す。廊下での囁き、天幕の中の約束、舞踏の最中の目配せ……全部、無効にしなさい。二行の紙で残す。『面談の申し込み』『縁談の窓口』。君の手元に控えを置く。これで誰も、君の口を勝手に使えない」
「そんなにも手順を固めるの?」
「君を守るために」
「……わかったわ」
「三つ。『あなたはあなたの選択で歩く』という印を、明日の朝までに一つだけ立てること。学寮の講義でも、王家文庫の目録でも、慈善の炊き出しでもいい。誰に指示されず、君が選ぶ。君が選んだ刻に君が行く。それが、君の周りの雑音を静める一番の薬になる」
沈黙が一つ、落ちた。アリュシアは扇を閉じ、視線を外に投げた。庭の木影が揺れる。遠くで楽が曲を変える。
「……あなたは、優しいのね」
「違います。僕は、自分の仕事の邪魔をされたくないだけです。君の未来を、誰かの策で狭められてほしくないだけです」
「同じことよ。私が私を取り戻せば、あなたの邪魔にはならない」
彼女はふっと笑い、それから声を低くした。
「父は、昔の力を忘れられない人。叔父は、早道が好き。私は、置いていかれたくないだけ。……でも、今日のあなたの三つなら、私にもできる」
僕は小さな紙片を差し出した。二行の字。
「『縁談は正式に。私情と策を混ぜない』
『今夜の件はここまで。次は公の場で』」
彼女は紙を見て、目を細めた。
「脅し文句には見えないけれど、逃げ道はないのね」
「礼の話です。もし今日のようなことがもう一度あれば、僕は侍従長を通じて公に出します。その瞬間、君の家は『礼を壊した家』として記録に残る。……だから、ここで終わらせる」
アリュシアは肩で息をし、短く頷いた。
「わかった。女主人のところへ行ってくる。紙は、私の家宰にも見せる。それと一つだけ、私からも忠告」
「どうぞ」
「あなたは、思っているよりずっと狙われている。女からも、男からも。『優良物件』は、人を歪める。あなたが笑っている限り、私たちは少しだけ正気でいられるの。だから、どうか笑っていて」
不意に、僕は息を吐いた。こんな夜に、こんな言葉を投げられるとは思っていなかった。
「努力するよ」
広間に戻ると、エメイラが何も聞かずに杯を受け取り、目だけで問う。「どうだった?」
「終わった。彼女が自分で走る」
「よろしい」
その後、アリュシアは女主人のもとへ真っ直ぐに歩き、短い言葉を置いて深く頭を下げた。女主人は驚いた顔のあと、同じくらい短く頷いた。噂は立たない。立たせない場所で、必要な音だけが鳴った。
夜会の終盤、ローランが隅で二行の紙を差し出す。
「『前内務大臣一派の娘、本人へ忠告。詫びと窓口の整理、本人実行。次は公へ』。王城へは明朝でよろしいですね」
「うん。侍従長と王妃様へ。短く」
「了解しました」
帰り際、庭に出ると、月は高かった。青の技の影が薄く揺れ、アインスが指先で小さく輪を作る。問題なし、の合図。僕は袖の下のブレスレットに触れ、音がしなかったことに安堵する。
馬車の中で、窓の外の灯を眺める。社交はまだ続く。輪は何重にも重なり、どれも静かに回っている。誰かの策に巻かれないこと。巻き込まれた誰かを、必要なだけ引き戻すこと。僕ができるのは、その二つだけだ。
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