9 / 9
第一章
08
しおりを挟む
08
熱烈な直視に無視することも出来ず、絶えず視線を注ぐ美青年を見上げた。
「えっと⋯⋯ベルちゃん? 私の顔に何か?」
すっかり日も暮れ、周りは静かに揺らす風。さらさらと木々の葉擦れの音に混じり、木精のさざめく談笑も聞こえてくる。
長い睫毛に少し前髪が掛った切れ長の赤目。切なげに瞳が揺れて見えるのは、夜道を照らす月明かりのせいかもしれない。
じっと見つめる理由は教えてくれなかった代わりに、ひんやりとした指先が躊躇いがちに私の指に触れ。そっと包み込んだ。
——冷たい。
ベルちゃんの寒症は幼少期の事故が原因でずっと治らないまま。夜な夜な凍える寒さに震えて苦しむベルちゃんを毎晩自身の魔力で温めていたことを思い出す。
(昔はそのせいで良く手を繋いで歩いていたっけ⋯⋯)
でもいつの間にか、私は掌を包まれる側になっていたことに気付く。それがなんとなく落ち着かない。
密着した肩から感じる体温を遠ざけようと、静かに石畳を踏み進む足元を早めた。
——シャルルの明らかに自分から逃げる仕草。
ベルクは数刻前ザックと抱き合い話をしている二人の姿を思い出す。抑えていた怒りと焦燥は再び胸奥から悶々と湧き出す。
嫌な予感に駆けつけた彼女の元。その華奢で柔らかい体に腕を沈め抱擁をしていた⋯⋯あの人。
最終的には力ずくで吹き飛ばされたが。
少なくとも先生はあの人との触れ合いを無意識に避けたりはしなかった。
「⋯っ」
焦燥に駆り出される心に、奥歯をギリっと噛み締め。
気づけばベルクはシャルルの手首をぐいっと引き寄せ、逃れようとする彼女を両腕で強く胸の内に閉じ込めていた。
「——ふぇっ!⋯⋯べっ、ベルちゃん? ちょっと、先生、息できないよぉっ」
くぐもった声で訴えたら少し腕を緩めてくれた、けどすかさず再び抱き直す。
苦しいという意味は伝わったらしい、まぁ見るからに放すつもりはないみたいだ。
頭上からスリスリと甘えるように頬擦りをされ、ベルちゃんは肩口に顔を埋めた。
彼の絹のように艶やかな黒髪は女の私から見てもとても美しく、魔道具でしか纏まらない天然パーマの私には羨ましい限り。でもそんな美髪も今はただ首筋にこそばゆくて、むず癢い。
「ベルちゃん、どうしたの?」
突発的な行動に私はなるべくいつも通りの口調でそっと、肩に置かれたサラサラの髪に指を通しそっと撫でた。
息が苦しくなるほど締めつけられても、魔法で無理矢理突き放しベルちゃんをもしも傷つけてしまったらと、心配して強い態度は取れないでいる。結局ベルちゃんに甘い私は彼のなすがままに心の中で苦笑いをした。
「だんまりは良くないぞ。少年」
「⋯⋯⋯⋯」
慣れた手付きでベルクの頭を撫でるシャルルに、暗く沈む赤い瞳は靜かに目を伏せる。
何も言わず首を横に振ると三つ編みもゆるりと揺れた。大切そうに身につけている、瞳と同じ色の魔石を嵌め込んだカフスも月光の反射で冷たく輝いた。
落膽する心を隠そうとやがてベルクは瞼を固く瞑る。
( 彼女は変わらない。あの頃のまま⋯⋯ )
とっくに成人を終え、すでに立派な男とも言えるにもかかわらず⋯⋯
いつまで経っても出会った頃の、道端で息倒れていた、可哀想な半魔の少年のまま。
彼女にとって、庇護し世話を焼くべき対象としてしか自分を見てはくれない。
それに比べ、ザックはベルクより年上だ。
シャルルとは遥か昔しからの知り合い、そして何より常に彼女とは対等な立場で側にいる。
ベルクはずっと、シャルルとの間に隔つ年齢と身分の差に引け目を感じて生きてきた。
シャルルはベルクを見つめるとき、決まって幼な子を慈しむような、穏やかな目をする。
彼女にとって自分は養子のような存在であり大切な弟子。それ以上にもそれ以下にもなり得ないのだろう。
だがベルクの方は、少年の頃からずっと、一人の女性として、彼女に焦がれてきた。その現実に、ベルクは打ちひしがれ、悩み苦しんだ。
込み上げる苦い思いをグッと堪えるように、身じろぐ彼女をより一層力を込め、自分に縛りつける。
『——先生っ』
「! うっ、ベルちゃん。⋯⋯いっ、いい子だから離して、ね?」
口では駄々をこねる我が子をあやす口調。手元は何とか拘束をほどこうと男性の筋肉が張った厚い胸板を押し返す。
「⋯⋯イヤです⋯⋯」
すると腕の中で暴れる私の首筋に生温かい吐息が吹いた。
「——!っ」
肌をぞくっと、撫でる感覚に、お互い体の形をくっきりと感じとれる密着したこの状況すら忘れてしまう。
暴れていたシャルルはピタリと大人しくなる。
私が硬直する隙に、吐息はだんだんと皮膚に近づく。
そして濡れた柔らかい感触が耳裏の筋に優しくなぞった。
「!んっ、⋯⋯⋯⋯へ?」
そして軽く首筋に歯を立てられ。直後、一瞬チクリとした刺激に全身が震える。
「ハハッ、コラコラ先生へのイタズラは——」
——やめなさい
その後に出そうとした言葉は口から出ることはなかった。なぜなら相手の唇に言葉を塞がれていたからだ。
はれ? これは一体どういう事?
目を見開いたまま、思考は停止する。
私、今ベルちゃんとまさか⋯⋯
「んー!?」
自分の弟子に抱きしめられてはまだよしとすしよう。だがっ! 耳裏を舐めるのも首筋に口吸いするのも、ましてや唇に⋯⋯キっキスは! 師弟関係として、何か大いに間違っている気がする!
「っ、待って、ベルっ——」
「イヤです⋯⋯」
吸い付く唇から離れようと顔を背けても、腰を抱く片方の手で頬に添え振り向かせられる。
混乱する私に断る隙も与えず、再び顔を覆い被せた。
性悪ザックと離れてからベルちゃんは明らかにおかしい。もうすぐ私の屋敷に到着目前、と思いきや私は今こうして弟子の両腕に捕まり⋯⋯
( なんで?どういう状況なのこれは?)
状況の処理に追いつけず惚けていると。
耳元から低く懇願するような、滾る熱を含んだ呟きが鼓膜に響いた。
「先生⋯⋯俺はもう子供じゃないです。ちゃんと、一人の男です」
うずめる首筋から彼女の甘い花の匂いが鼻を通す。
それを貪るようにめえいっぱい空気吸う。
そして息を止めた。
彼女の存在を僅かでも体に留めたい。
『——我慢出来ない時は、彼女を想像して慰めればいいのでは? まぁ、弟子の君にそんなことが出来るかどうかは分からないけどね』
あの男の言葉が耳から離れない。
本当は自分も含め。彼女を穢す者は誰であろうと許せないのに⋯⋯
彼女の柔らかさに触れてしまったらどうしようもなくもっと欲しくなる。
その先を期待してしまう。
欲しい、欲しい。
彼女の身も心も全部が——欲しい。
「——だから、俺のことを見てください。男として異性として」
熱烈な直視に無視することも出来ず、絶えず視線を注ぐ美青年を見上げた。
「えっと⋯⋯ベルちゃん? 私の顔に何か?」
すっかり日も暮れ、周りは静かに揺らす風。さらさらと木々の葉擦れの音に混じり、木精のさざめく談笑も聞こえてくる。
長い睫毛に少し前髪が掛った切れ長の赤目。切なげに瞳が揺れて見えるのは、夜道を照らす月明かりのせいかもしれない。
じっと見つめる理由は教えてくれなかった代わりに、ひんやりとした指先が躊躇いがちに私の指に触れ。そっと包み込んだ。
——冷たい。
ベルちゃんの寒症は幼少期の事故が原因でずっと治らないまま。夜な夜な凍える寒さに震えて苦しむベルちゃんを毎晩自身の魔力で温めていたことを思い出す。
(昔はそのせいで良く手を繋いで歩いていたっけ⋯⋯)
でもいつの間にか、私は掌を包まれる側になっていたことに気付く。それがなんとなく落ち着かない。
密着した肩から感じる体温を遠ざけようと、静かに石畳を踏み進む足元を早めた。
——シャルルの明らかに自分から逃げる仕草。
ベルクは数刻前ザックと抱き合い話をしている二人の姿を思い出す。抑えていた怒りと焦燥は再び胸奥から悶々と湧き出す。
嫌な予感に駆けつけた彼女の元。その華奢で柔らかい体に腕を沈め抱擁をしていた⋯⋯あの人。
最終的には力ずくで吹き飛ばされたが。
少なくとも先生はあの人との触れ合いを無意識に避けたりはしなかった。
「⋯っ」
焦燥に駆り出される心に、奥歯をギリっと噛み締め。
気づけばベルクはシャルルの手首をぐいっと引き寄せ、逃れようとする彼女を両腕で強く胸の内に閉じ込めていた。
「——ふぇっ!⋯⋯べっ、ベルちゃん? ちょっと、先生、息できないよぉっ」
くぐもった声で訴えたら少し腕を緩めてくれた、けどすかさず再び抱き直す。
苦しいという意味は伝わったらしい、まぁ見るからに放すつもりはないみたいだ。
頭上からスリスリと甘えるように頬擦りをされ、ベルちゃんは肩口に顔を埋めた。
彼の絹のように艶やかな黒髪は女の私から見てもとても美しく、魔道具でしか纏まらない天然パーマの私には羨ましい限り。でもそんな美髪も今はただ首筋にこそばゆくて、むず癢い。
「ベルちゃん、どうしたの?」
突発的な行動に私はなるべくいつも通りの口調でそっと、肩に置かれたサラサラの髪に指を通しそっと撫でた。
息が苦しくなるほど締めつけられても、魔法で無理矢理突き放しベルちゃんをもしも傷つけてしまったらと、心配して強い態度は取れないでいる。結局ベルちゃんに甘い私は彼のなすがままに心の中で苦笑いをした。
「だんまりは良くないぞ。少年」
「⋯⋯⋯⋯」
慣れた手付きでベルクの頭を撫でるシャルルに、暗く沈む赤い瞳は靜かに目を伏せる。
何も言わず首を横に振ると三つ編みもゆるりと揺れた。大切そうに身につけている、瞳と同じ色の魔石を嵌め込んだカフスも月光の反射で冷たく輝いた。
落膽する心を隠そうとやがてベルクは瞼を固く瞑る。
( 彼女は変わらない。あの頃のまま⋯⋯ )
とっくに成人を終え、すでに立派な男とも言えるにもかかわらず⋯⋯
いつまで経っても出会った頃の、道端で息倒れていた、可哀想な半魔の少年のまま。
彼女にとって、庇護し世話を焼くべき対象としてしか自分を見てはくれない。
それに比べ、ザックはベルクより年上だ。
シャルルとは遥か昔しからの知り合い、そして何より常に彼女とは対等な立場で側にいる。
ベルクはずっと、シャルルとの間に隔つ年齢と身分の差に引け目を感じて生きてきた。
シャルルはベルクを見つめるとき、決まって幼な子を慈しむような、穏やかな目をする。
彼女にとって自分は養子のような存在であり大切な弟子。それ以上にもそれ以下にもなり得ないのだろう。
だがベルクの方は、少年の頃からずっと、一人の女性として、彼女に焦がれてきた。その現実に、ベルクは打ちひしがれ、悩み苦しんだ。
込み上げる苦い思いをグッと堪えるように、身じろぐ彼女をより一層力を込め、自分に縛りつける。
『——先生っ』
「! うっ、ベルちゃん。⋯⋯いっ、いい子だから離して、ね?」
口では駄々をこねる我が子をあやす口調。手元は何とか拘束をほどこうと男性の筋肉が張った厚い胸板を押し返す。
「⋯⋯イヤです⋯⋯」
すると腕の中で暴れる私の首筋に生温かい吐息が吹いた。
「——!っ」
肌をぞくっと、撫でる感覚に、お互い体の形をくっきりと感じとれる密着したこの状況すら忘れてしまう。
暴れていたシャルルはピタリと大人しくなる。
私が硬直する隙に、吐息はだんだんと皮膚に近づく。
そして濡れた柔らかい感触が耳裏の筋に優しくなぞった。
「!んっ、⋯⋯⋯⋯へ?」
そして軽く首筋に歯を立てられ。直後、一瞬チクリとした刺激に全身が震える。
「ハハッ、コラコラ先生へのイタズラは——」
——やめなさい
その後に出そうとした言葉は口から出ることはなかった。なぜなら相手の唇に言葉を塞がれていたからだ。
はれ? これは一体どういう事?
目を見開いたまま、思考は停止する。
私、今ベルちゃんとまさか⋯⋯
「んー!?」
自分の弟子に抱きしめられてはまだよしとすしよう。だがっ! 耳裏を舐めるのも首筋に口吸いするのも、ましてや唇に⋯⋯キっキスは! 師弟関係として、何か大いに間違っている気がする!
「っ、待って、ベルっ——」
「イヤです⋯⋯」
吸い付く唇から離れようと顔を背けても、腰を抱く片方の手で頬に添え振り向かせられる。
混乱する私に断る隙も与えず、再び顔を覆い被せた。
性悪ザックと離れてからベルちゃんは明らかにおかしい。もうすぐ私の屋敷に到着目前、と思いきや私は今こうして弟子の両腕に捕まり⋯⋯
( なんで?どういう状況なのこれは?)
状況の処理に追いつけず惚けていると。
耳元から低く懇願するような、滾る熱を含んだ呟きが鼓膜に響いた。
「先生⋯⋯俺はもう子供じゃないです。ちゃんと、一人の男です」
うずめる首筋から彼女の甘い花の匂いが鼻を通す。
それを貪るようにめえいっぱい空気吸う。
そして息を止めた。
彼女の存在を僅かでも体に留めたい。
『——我慢出来ない時は、彼女を想像して慰めればいいのでは? まぁ、弟子の君にそんなことが出来るかどうかは分からないけどね』
あの男の言葉が耳から離れない。
本当は自分も含め。彼女を穢す者は誰であろうと許せないのに⋯⋯
彼女の柔らかさに触れてしまったらどうしようもなくもっと欲しくなる。
その先を期待してしまう。
欲しい、欲しい。
彼女の身も心も全部が——欲しい。
「——だから、俺のことを見てください。男として異性として」
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
黒瀬部長は部下を溺愛したい
桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。
人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど!
好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。
部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。
スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる