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アレクサンドル・クロムウェル
帰還とお引越し / 演技力
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静かなレンの眼差しに、ゼノンは居た堪れなくなった様だ。
「愛し子様?」
「・・・それでしたら、魔物や災害に遭われた方、貧しい方々への救済や、奉仕活動を行われているのですね?どんな活動をされてらっしゃるの?」
「奉仕?・・・救済?」
今の大神殿は、己の利だけを優先し、治癒を施すにも、法外な金銭を要求することもしばしばだ。貧しい者達は捨て置かれ、奉仕や救済など論外だろう。
「それも、されていない?では、神殿で私は何をすれば良いのでしょう?」
「心静かに、アウラ神へ国の平安と安寧を祈るのです」
「お祈りですか」
「さよう、神への祈りは至上の悦びです。祈り以上に、尊い行いは有りますまい。愛し子様は神の御使、愛し子様の祈りなれば、その恩寵は、計り知れぬものとなりましょう」
「・・・・その恩寵は誰の為ですの?」
「誰の?」
レンは疲れたように、だが優美な仕草でこめかみに指を当て、深いため息を吐いた。
その姿は、如何にも聞き分けの悪い老人相手に、困惑している様子で、周囲の庇護欲を掻き立てるものだった。
そんなレンの姿に、ゼノンは己の何が間違っているかも解らず、レンの態度に苛立っているよにすら見える。
「ゼノン様?」
「はい、なんでしょうか」
「私に、婚約者がいるのはご存知かしら?」
これにゼノンは意地の悪い笑みを浮かべ、俺の方をチラリと見た。
「ええ、存じて居ります」
「私の婚約に対しては、どうお考えですの?」
「ご招来されたばかりで、なにもお分かりでない愛し子様が、恐ろし気な方に婚約を強要された、と聞き及んでおります」
ゼノンの言い様に皇帝も息を呑み、俺も腑が煮え繰り返りそうだったが、今はレンの邪魔をしてはいけない、と己に言い聞かせ、溢れそうな魔力と威嚇を抑え込んだ。
「まぁ!噂をお聞きになったのね?」と形の良い指を唇に当て、驚いたように目を見張るレンの姿は"可憐"の一言。
居並ぶ貴族達も、噂を知っている者ばかりなのか、互いに目を見交わし、レンに同情の視線を向けている。
レンの思惑が何処にあるかは分からないが、仕草一つで、周囲を思うがままに転がすとは、大したな演技力だと感心してしまう。
いや演技力というより、それだけレンが魅力的だという証拠ではないか?
「愛し子様が神殿にお入りになられれば、望まぬ婚姻を白紙に戻すことが出来ます。私共が、獣人の穢らわしい謀略から、愛し子様を全力でお守りいたします」
胸を張るゼノンは、どうだと言わんばかりだが、自分が不敬を働いたと理解していないのだろうか?
“ムカつく”
レンがボソリと呟いた。
と見るみる瞳に涙を浮かべ、俺へと手を伸ばした。
俺がその小さな手を両手で包むと、キュッと握り返し「ひどいわ!」と涙声で叫んだ。
「ゼノン様は、そんな根も葉もない噂を信じて、私から“愛しい番”を奪うと仰るの?!」
「は?・・・愛しい?・・無理矢理で・・は・・・?」
ゼノンは、噂を本気で信じていた、いや信じたかったのだろう。レンの叫びの意味が理解できないのか、ポカンと口を開けたままだ。
レンの悲痛な叫びに他の貴族から「お可哀想に」「酷いことを」と非難の声が上がった。
その中の1人が、先ほどレンに見詰められ、居心地悪そうにしていた奴だったのには、失笑ものだった。
「閣下は、心から私を慈しんで下さいます。そして、私も閣下をお慕い致しておりますの」
「ですが、閣下のご容姿は・・・」
「私は閣下より素敵な方を存じ上げません。不敬ですよ!」
「えっ?」
これには貴族達もざわついたが、余計なお世話だ。
「それに穢らわしい獣人なんて、如何してそんな酷い事を仰るの?皇宮にも、要職に就かれている獣人の方が沢山居られるでしょう?」
「その通りですが・・・」
「閣下と多くの獣人の方達が騎士として、この皇都を、国を、全ての民を、命を賭して守ってくださっているのよ?それがお分かりにならないの?」
「はっ、いえ、それは・・」
ゼノンの顔色がどんどん悪くなっていき、
後ろに控えた司教達も居心地が悪そうだ。
そんな中、アガスだけが眼を烱々と光らせ、レンを見つめている。
「それなのに、騎士の方々の討伐に付き添い、アウラ様から頂いた治癒の力でお助けする事もないなんて、随分と恩知らずですのね?信じられませんわ」
「それは、その、慣例として・・・」
「私のいた異界では、神に使える方々は、貧富の差に関係なく、全ての人々に手を差し伸べ、困っている人、貧しい人々への、救済と奉仕に努められていました。ですが、此方では、ただ神に祈る事だけが、アウラ様に仕えるということなのですね?」
「それが神官の勤めです」
「それで、あなた方の祈りに、アウラ様はお応えになりましたか?」
ゼノンが答えに詰まると、レンは困ったように俺を見上げた。
「閣下、皆様に私の使命をお話ししても宜しいでしょうか?」
と可愛らしく見上げられ、胸にグッとくるものを堪えて皇帝に眼を向けた。
皇帝は軽く顎を癪って、ゼノンを示したので、好きにしろと言う事だろう。
「貴方の御心のままにして良い、と申し上げたでしょう?」
レンは、パアッと顔を明るく輝かせ、それを見た誰かの“ハウッ”と言う呻めきが聞こえたが、そんなのは無視だ。
「ゼノン様。異界から此方へ渡る時、私はアウラ様から、使命を頂きました」
「使命・・とは?」
顔色を無くしたゼノンが、呻くように呟いた。
「アウラ様は、この世界の魔物を殲滅せよと」
これにゼノンは息を呑み、神官だけでなく、貴族達からも響めきが走った。
その響めきの中を、レンの声が涼やかに響く。
「勿論、私1人の力で、成せることでは有りません。皆様のお力を借りて初めて成せることです。ですが神殿の方々は、魔物を討伐する武力もなく、討伐に参加する意思もお持ちでは無い。其れなのに、神殿に籠って祈りだけ捧げろと言われては、私はアウラ様から頂いた使命を、果たすことが出来ませんわ」
「・・・・・」
「それに、討伐に参加する事が穢れなら、魔物と対峙する事になる私も、穢れを負う事になりますわね?」
「愛し子様が穢れるなど、その様な事は」
「有り得ませんか?」
「そっそれは」
ゼノンは自ら討伐を穢れと言ったのだ。
一度口から出た言葉を、無かった事には出来ない。
上手く追い込んだな。
俺は内心でほくそ笑んだ。
「それと、アウラ様から、魔物の殲滅以外は好きにして良いと、お言葉を頂きましたの」
「・・・・好きに?」
「ええ。ですから私は、愛おしい閣下と共にある事を選んだのですわ」
嬉しい!
嬉しすぎる!!
俺どうしたら良いんだッ?!
「ゼノン様?お分かり頂けました?」
「はい?」
「お分かりにならないの?私が“神殿に入ることは無い”と言う事です」
「ッ!!」
もうなす術がないと悟ったゼノンは、ガックリと肩を落とした。
「閣下?」
「どうされましたか?」
腰を折って顔を寄せると、レンの頬に朱がさして、また何処からか呻き声が上がった。
「魔物の殲滅に向けて、準備が必要になりますね?」
「仰る通りです」
「では、大司教様もアウラ様について、ご質問が有るかもしれませんが、今後は書面でお願いしても宜しいでしょうか?」
「御心のままに」
指先に唇を落とす俺に、レンが恥じらいを見せると、今度はドサリと誰かの崩折れる音が聞こえた。
どうやら、限界だったようだ。
此処で謁見終了を言い渡されたが、神殿の者達は、力無く床に膝をついたままだ。
退室しようと立ち上がったレンが、ふと神官達に眼をやった。
其処には食い入るように、レンを凝視するアガスの姿があった。
アガスに眼を留めたレンは、フルリと小さく肩を揺らして、口を開いた。
「あちらの神に仕える方々は、清廉であることを尊び、質素と倹約を旨としていましたが、此方では違う様ですね」
それがアガスの耳に届いたかは不明だが、レンの眼差しを受けたアガスは、首を垂れ肩を震わせたのだった。
「愛し子様?」
「・・・それでしたら、魔物や災害に遭われた方、貧しい方々への救済や、奉仕活動を行われているのですね?どんな活動をされてらっしゃるの?」
「奉仕?・・・救済?」
今の大神殿は、己の利だけを優先し、治癒を施すにも、法外な金銭を要求することもしばしばだ。貧しい者達は捨て置かれ、奉仕や救済など論外だろう。
「それも、されていない?では、神殿で私は何をすれば良いのでしょう?」
「心静かに、アウラ神へ国の平安と安寧を祈るのです」
「お祈りですか」
「さよう、神への祈りは至上の悦びです。祈り以上に、尊い行いは有りますまい。愛し子様は神の御使、愛し子様の祈りなれば、その恩寵は、計り知れぬものとなりましょう」
「・・・・その恩寵は誰の為ですの?」
「誰の?」
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その姿は、如何にも聞き分けの悪い老人相手に、困惑している様子で、周囲の庇護欲を掻き立てるものだった。
そんなレンの姿に、ゼノンは己の何が間違っているかも解らず、レンの態度に苛立っているよにすら見える。
「ゼノン様?」
「はい、なんでしょうか」
「私に、婚約者がいるのはご存知かしら?」
これにゼノンは意地の悪い笑みを浮かべ、俺の方をチラリと見た。
「ええ、存じて居ります」
「私の婚約に対しては、どうお考えですの?」
「ご招来されたばかりで、なにもお分かりでない愛し子様が、恐ろし気な方に婚約を強要された、と聞き及んでおります」
ゼノンの言い様に皇帝も息を呑み、俺も腑が煮え繰り返りそうだったが、今はレンの邪魔をしてはいけない、と己に言い聞かせ、溢れそうな魔力と威嚇を抑え込んだ。
「まぁ!噂をお聞きになったのね?」と形の良い指を唇に当て、驚いたように目を見張るレンの姿は"可憐"の一言。
居並ぶ貴族達も、噂を知っている者ばかりなのか、互いに目を見交わし、レンに同情の視線を向けている。
レンの思惑が何処にあるかは分からないが、仕草一つで、周囲を思うがままに転がすとは、大したな演技力だと感心してしまう。
いや演技力というより、それだけレンが魅力的だという証拠ではないか?
「愛し子様が神殿にお入りになられれば、望まぬ婚姻を白紙に戻すことが出来ます。私共が、獣人の穢らわしい謀略から、愛し子様を全力でお守りいたします」
胸を張るゼノンは、どうだと言わんばかりだが、自分が不敬を働いたと理解していないのだろうか?
“ムカつく”
レンがボソリと呟いた。
と見るみる瞳に涙を浮かべ、俺へと手を伸ばした。
俺がその小さな手を両手で包むと、キュッと握り返し「ひどいわ!」と涙声で叫んだ。
「ゼノン様は、そんな根も葉もない噂を信じて、私から“愛しい番”を奪うと仰るの?!」
「は?・・・愛しい?・・無理矢理で・・は・・・?」
ゼノンは、噂を本気で信じていた、いや信じたかったのだろう。レンの叫びの意味が理解できないのか、ポカンと口を開けたままだ。
レンの悲痛な叫びに他の貴族から「お可哀想に」「酷いことを」と非難の声が上がった。
その中の1人が、先ほどレンに見詰められ、居心地悪そうにしていた奴だったのには、失笑ものだった。
「閣下は、心から私を慈しんで下さいます。そして、私も閣下をお慕い致しておりますの」
「ですが、閣下のご容姿は・・・」
「私は閣下より素敵な方を存じ上げません。不敬ですよ!」
「えっ?」
これには貴族達もざわついたが、余計なお世話だ。
「それに穢らわしい獣人なんて、如何してそんな酷い事を仰るの?皇宮にも、要職に就かれている獣人の方が沢山居られるでしょう?」
「その通りですが・・・」
「閣下と多くの獣人の方達が騎士として、この皇都を、国を、全ての民を、命を賭して守ってくださっているのよ?それがお分かりにならないの?」
「はっ、いえ、それは・・」
ゼノンの顔色がどんどん悪くなっていき、
後ろに控えた司教達も居心地が悪そうだ。
そんな中、アガスだけが眼を烱々と光らせ、レンを見つめている。
「それなのに、騎士の方々の討伐に付き添い、アウラ様から頂いた治癒の力でお助けする事もないなんて、随分と恩知らずですのね?信じられませんわ」
「それは、その、慣例として・・・」
「私のいた異界では、神に使える方々は、貧富の差に関係なく、全ての人々に手を差し伸べ、困っている人、貧しい人々への、救済と奉仕に努められていました。ですが、此方では、ただ神に祈る事だけが、アウラ様に仕えるということなのですね?」
「それが神官の勤めです」
「それで、あなた方の祈りに、アウラ様はお応えになりましたか?」
ゼノンが答えに詰まると、レンは困ったように俺を見上げた。
「閣下、皆様に私の使命をお話ししても宜しいでしょうか?」
と可愛らしく見上げられ、胸にグッとくるものを堪えて皇帝に眼を向けた。
皇帝は軽く顎を癪って、ゼノンを示したので、好きにしろと言う事だろう。
「貴方の御心のままにして良い、と申し上げたでしょう?」
レンは、パアッと顔を明るく輝かせ、それを見た誰かの“ハウッ”と言う呻めきが聞こえたが、そんなのは無視だ。
「ゼノン様。異界から此方へ渡る時、私はアウラ様から、使命を頂きました」
「使命・・とは?」
顔色を無くしたゼノンが、呻くように呟いた。
「アウラ様は、この世界の魔物を殲滅せよと」
これにゼノンは息を呑み、神官だけでなく、貴族達からも響めきが走った。
その響めきの中を、レンの声が涼やかに響く。
「勿論、私1人の力で、成せることでは有りません。皆様のお力を借りて初めて成せることです。ですが神殿の方々は、魔物を討伐する武力もなく、討伐に参加する意思もお持ちでは無い。其れなのに、神殿に籠って祈りだけ捧げろと言われては、私はアウラ様から頂いた使命を、果たすことが出来ませんわ」
「・・・・・」
「それに、討伐に参加する事が穢れなら、魔物と対峙する事になる私も、穢れを負う事になりますわね?」
「愛し子様が穢れるなど、その様な事は」
「有り得ませんか?」
「そっそれは」
ゼノンは自ら討伐を穢れと言ったのだ。
一度口から出た言葉を、無かった事には出来ない。
上手く追い込んだな。
俺は内心でほくそ笑んだ。
「それと、アウラ様から、魔物の殲滅以外は好きにして良いと、お言葉を頂きましたの」
「・・・・好きに?」
「ええ。ですから私は、愛おしい閣下と共にある事を選んだのですわ」
嬉しい!
嬉しすぎる!!
俺どうしたら良いんだッ?!
「ゼノン様?お分かり頂けました?」
「はい?」
「お分かりにならないの?私が“神殿に入ることは無い”と言う事です」
「ッ!!」
もうなす術がないと悟ったゼノンは、ガックリと肩を落とした。
「閣下?」
「どうされましたか?」
腰を折って顔を寄せると、レンの頬に朱がさして、また何処からか呻き声が上がった。
「魔物の殲滅に向けて、準備が必要になりますね?」
「仰る通りです」
「では、大司教様もアウラ様について、ご質問が有るかもしれませんが、今後は書面でお願いしても宜しいでしょうか?」
「御心のままに」
指先に唇を落とす俺に、レンが恥じらいを見せると、今度はドサリと誰かの崩折れる音が聞こえた。
どうやら、限界だったようだ。
此処で謁見終了を言い渡されたが、神殿の者達は、力無く床に膝をついたままだ。
退室しようと立ち上がったレンが、ふと神官達に眼をやった。
其処には食い入るように、レンを凝視するアガスの姿があった。
アガスに眼を留めたレンは、フルリと小さく肩を揺らして、口を開いた。
「あちらの神に仕える方々は、清廉であることを尊び、質素と倹約を旨としていましたが、此方では違う様ですね」
それがアガスの耳に届いたかは不明だが、レンの眼差しを受けたアガスは、首を垂れ肩を震わせたのだった。
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