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千年王国
種明かし
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ベイとの会談の翌々日から、大公領の一帯は猛吹雪に襲われ、俺とレンは屋敷の中に閉じこもらねばならなくなった。
リヒャルトとヤノスの受け入れを要請した治療院からの返事も、横領事件の捜査の進捗状況の報告も、この吹雪が止むまでは受け取る事は難しいだろう。
リヒャルトとヤノスの状態を見たレンは、二人に浄化と治癒を施してくれた。
しかし、リヒャルトの白濁した瞳に元の透明さを取り戻し、引き攣れた傷跡を薄くすることは出来たが、二人の壊れてしまった精神を呼び戻すことは出来なかった。
「いったいどんな薬を使ったのかしら?幻覚剤とか向精神薬とか?」
「こうせいしん?」
「え~と。うつうつとした気分が長く続いて、日常生活に支障が出てしまう人とか、理由もなく不安でいっぱいになっちゃう気持ちや、不眠症を和らげたりするお薬なんですけど、使い方を間違えると副作用があるらしいんです」
「ふむ?」
「らしいって言うのは、そういうお薬はお医者さんの処方が無いと手に入らなくて、私の周りには、そういうお薬が必要なほど、追い詰められてしまった人がいなかったので、一般的にこんな薬って、言われている内容しか分からないんです」
「なるほど」
レンの様な人でも、知らない事は有るのだな。
それもそうか、レンがいた世界は、ヴィースよりも文明が発達している分、子供の教育に力を注いでいたらしいが、専門的な知識は、また別なのだったな。
「・・・あまりレンには言いたくなかったのだが、ヒラリーが使っていた薬は、例の魔薬だった」
「うそっ!こんな所にまで広がっていたの?」
「この領内にも神殿は有る。今は閉鎖されているが、そこから流れていたとしても不思議ではない」
「ほんと嫌になっちゃう。アウラ様の名を騙って置いて、碌なことしないんだから」
「ウォーカー達には、取り締まりを強化する様に言ってある。それに大規模な生産工場は潰したから、後は地道に取り締まっていくしかないな」
「そうですよね・・・」
やり場のない怒りを持て余しているのか、レンの頬がぷくッと膨らんでいて、不謹慎だと分かって居ても、可愛いと思ってしまう。
「爺様達の話しが出たついでなのだが、何故レンは、あれほど早くヒラリー達が怪しいと分かったんだ?」
するとレンはきょとんとした顔で、俺の事を見て来た。
「だって、見え見えでしたよ?」
「そうなのか? 俺はレンに言われるまで、全く思いつかなかったのだが」
「そうなの?でもアレクも証拠をじっくり見て居たら、私が何か言わなくても気付いたと思うけど・・・・」
と俺に対する気遣いを見せながら、レンが語ってくれた内容はこうだ。
そもそも、俺やレンに対する使用人達の態度が、おかしかった事にレンは注目していたらしい。
母上の領地の様に代官が実権を握っていたとしても、領主が顔を出せばそれに阿るのが普通だ。
いくら代官に重用されようと、代官は代官でしかなく、領主の不興を買えばその場で追い出されてしまう可能性もあるからだ。
しかしこの屋敷の使用人達には、そんな様子が見られない。
イワンの言いつけは徹底されていないし、俺の事を怖れ、レンとも距離を置こうとする。
「そんな事ってあり得ます?私の事が気に入らなくたって、私に気に入られたら出世間違いなしなのよ?普通は媚を売るものじゃない?」
「まあ、そうだな。出世に興味がなくとも、嫌われない様に、最低限の働きは見せるな」
爺様達、特にアドルフが屋敷の主の如く振舞おうと、屋敷には家令のイワンが居る以上、何もかもを思い通りに出来るはずが無い。
セルジュの様に、話を信じなかった者もいただろう。
それなのに、領主とその伴侶への態度が改まらないのは、誰かが繰り返し俺達の悪評を吹き込み、使用人が俺達へ近寄らない様に仕向けているのではないか。
そうレンは考えたのだそうだ。
だとすれば、それは使用人達の教育に携わって居る者か、勤続年数が長く使用人への影響力が強い者が犯人だ。
レンは使用人名簿を確認し、条件に該当する人物を確かめた。そして条件に合致したのがヒラリーだったと言う訳だ。
本来なら、ローガンとセルジュが皇都へ呼ばれた後、ローガンと同時期に屋敷に勤め始めたヒラリーが、侍従頭に収まるのが順当な人事となる筈だ。
しかしイワンは、俺にヒラリーを推挙しなかった。だとすれば、ヒラリーの人格か能力に問題があるからだろう。
そこでレンはイワンとローガンにヒラリーの為人を確認し、使用人達からヒラリーの評価を聞き出すために、ローガンとセルジュに策を授けた。
それは、ローガンが使用人を叱責し、落ち込んで居る処をセルジュが慰め、ヒラリーや屋敷内のあれこれを聞き出すという、レンはいい警官と悪い警官といっていたが、俗にいう飴と鞭というやつだった。
柘榴宮ほどの高度な働きは期待していなかったが、まともな教育を受けていない使用人達は、ローガンが叱責するネタに、困ることは無かったそうだ。
という事は、セルジュが大活躍する事に繋がっていく。
整った見た目と、愛嬌の有るセルジュは、あっという間に使用人達の心を掴み、かなり深い話まで聞き出せるようになった。
そしてヒラリーから、ローガンとセルジュは、出世の為なら、どんな汚い手も使う奴等だから、言い掛かりを付けられないように、近付くなと言われていた事や。
俺の事を血に飢えた悪鬼で有り、些細な失敗でも、腕を斬り落とすような、残忍な人間なのだと吹き込まれていたそうだ。
そしてレンの事は、俺の本当の番などではなく、愛し子であることも疑わしい。2人は婚姻式を行っているが、それはレンと俺が政治的に足場を固める為のまやかしだ。と実しやかに話していたそうだ。
しかし使用人達からのヒラリーの評判は、お世辞にも良いものでは無く。
イワンの外出中に彼の執務室から出て来るところを見た。
いつも忙しい、と仕事を押し付けて、自分はよく分からない書類を眺めてはニヤニヤして居る。
ヒラリーの腰ぎんちゃくのユーヴェルが、アドルフとコソコソと何か相談していた。
という類の証言が次々に集まった。
更にレンは、俺達の寝室に入り込もうとした不届き者も直ぐに見つけていた。そいつは俺の結界に触れ、右手に火傷と裂傷を負い、実家へと逃げ帰っていたそうだ。
「何故そんな馬鹿な事をしたんですか?」
というセルジュの問いに、俺とレンは本当の番ではなく、レンが閨の相手を求めている。というヒラリーの言葉を馬鹿みたいに信じ込んだのだそうだ。
だが扉に掛けられた結界に触れ、それがヒラリーの嘘だと直ぐに理解したが、残忍な獣人の番に手を出そうとした事が知られれば、命が危ういと屋敷から逃げたのだそうだ。
この話を聞いた時、俺は吹雪など気にせず、そいつの所へ駆けて行って、首を刎ねてやりたい衝動にかられたが、レンは淡々としていた。
「性格が悪いって、言われちゃうかもしれないけど。イワンさんに紹介状無しで、その人を解雇する事と、職業斡旋所へも、主に対し平然と不敬を働く異常者だ、と知らせてもらって、社会的に抹殺しておいたの。だからアレクが手を出す必要はないのよ?」
「レンは、自分が意地悪をしたように思っている様だが、この処分は真っ当なものだ。主の伴侶に対して、手籠め目的で夜這いを掛ける様な、頭のネジが緩んだ雄など、誰だって傍に置きたくは無いだろう?」
「そう?でも私は、彼の人生を潰してしまったのよ?」
「身から出た錆だ。それに他所の令息が被害に遭わずに済むのだから、レンは間違ったことはしていないぞ?」
「だと良いんだけどね」とレンの憂いは晴れないようだ。
「まあ。早い段階でウォーカーさん達がヒラリーとアドルフさんが、架空口座を作っていた事を見つけてくれた事が大きいですね。その口座のお金の動きを見て、その前後に近くの街へ、宿泊した商人なんかを調べてもらって、そこの経済状況を軽く確認したら、大方の予想がついたって訳です」
「納得したよ。だがあいつ等の動機は何だと思う?」
「ん~~?ヒラリーさんは、ローガンさんに対する劣等感を満たすため。ユーヴェルさんは、ヒラリーさんを繫ぎ止めておくため。アドルフさんは、投資の失敗とかギャンブルの借金返済とかかな?」
ヘラリと笑って見せた、レンの予想が的中していた事が、後日ウォーカーからの報告で、判明する事となった。
リヒャルトとヤノスの受け入れを要請した治療院からの返事も、横領事件の捜査の進捗状況の報告も、この吹雪が止むまでは受け取る事は難しいだろう。
リヒャルトとヤノスの状態を見たレンは、二人に浄化と治癒を施してくれた。
しかし、リヒャルトの白濁した瞳に元の透明さを取り戻し、引き攣れた傷跡を薄くすることは出来たが、二人の壊れてしまった精神を呼び戻すことは出来なかった。
「いったいどんな薬を使ったのかしら?幻覚剤とか向精神薬とか?」
「こうせいしん?」
「え~と。うつうつとした気分が長く続いて、日常生活に支障が出てしまう人とか、理由もなく不安でいっぱいになっちゃう気持ちや、不眠症を和らげたりするお薬なんですけど、使い方を間違えると副作用があるらしいんです」
「ふむ?」
「らしいって言うのは、そういうお薬はお医者さんの処方が無いと手に入らなくて、私の周りには、そういうお薬が必要なほど、追い詰められてしまった人がいなかったので、一般的にこんな薬って、言われている内容しか分からないんです」
「なるほど」
レンの様な人でも、知らない事は有るのだな。
それもそうか、レンがいた世界は、ヴィースよりも文明が発達している分、子供の教育に力を注いでいたらしいが、専門的な知識は、また別なのだったな。
「・・・あまりレンには言いたくなかったのだが、ヒラリーが使っていた薬は、例の魔薬だった」
「うそっ!こんな所にまで広がっていたの?」
「この領内にも神殿は有る。今は閉鎖されているが、そこから流れていたとしても不思議ではない」
「ほんと嫌になっちゃう。アウラ様の名を騙って置いて、碌なことしないんだから」
「ウォーカー達には、取り締まりを強化する様に言ってある。それに大規模な生産工場は潰したから、後は地道に取り締まっていくしかないな」
「そうですよね・・・」
やり場のない怒りを持て余しているのか、レンの頬がぷくッと膨らんでいて、不謹慎だと分かって居ても、可愛いと思ってしまう。
「爺様達の話しが出たついでなのだが、何故レンは、あれほど早くヒラリー達が怪しいと分かったんだ?」
するとレンはきょとんとした顔で、俺の事を見て来た。
「だって、見え見えでしたよ?」
「そうなのか? 俺はレンに言われるまで、全く思いつかなかったのだが」
「そうなの?でもアレクも証拠をじっくり見て居たら、私が何か言わなくても気付いたと思うけど・・・・」
と俺に対する気遣いを見せながら、レンが語ってくれた内容はこうだ。
そもそも、俺やレンに対する使用人達の態度が、おかしかった事にレンは注目していたらしい。
母上の領地の様に代官が実権を握っていたとしても、領主が顔を出せばそれに阿るのが普通だ。
いくら代官に重用されようと、代官は代官でしかなく、領主の不興を買えばその場で追い出されてしまう可能性もあるからだ。
しかしこの屋敷の使用人達には、そんな様子が見られない。
イワンの言いつけは徹底されていないし、俺の事を怖れ、レンとも距離を置こうとする。
「そんな事ってあり得ます?私の事が気に入らなくたって、私に気に入られたら出世間違いなしなのよ?普通は媚を売るものじゃない?」
「まあ、そうだな。出世に興味がなくとも、嫌われない様に、最低限の働きは見せるな」
爺様達、特にアドルフが屋敷の主の如く振舞おうと、屋敷には家令のイワンが居る以上、何もかもを思い通りに出来るはずが無い。
セルジュの様に、話を信じなかった者もいただろう。
それなのに、領主とその伴侶への態度が改まらないのは、誰かが繰り返し俺達の悪評を吹き込み、使用人が俺達へ近寄らない様に仕向けているのではないか。
そうレンは考えたのだそうだ。
だとすれば、それは使用人達の教育に携わって居る者か、勤続年数が長く使用人への影響力が強い者が犯人だ。
レンは使用人名簿を確認し、条件に該当する人物を確かめた。そして条件に合致したのがヒラリーだったと言う訳だ。
本来なら、ローガンとセルジュが皇都へ呼ばれた後、ローガンと同時期に屋敷に勤め始めたヒラリーが、侍従頭に収まるのが順当な人事となる筈だ。
しかしイワンは、俺にヒラリーを推挙しなかった。だとすれば、ヒラリーの人格か能力に問題があるからだろう。
そこでレンはイワンとローガンにヒラリーの為人を確認し、使用人達からヒラリーの評価を聞き出すために、ローガンとセルジュに策を授けた。
それは、ローガンが使用人を叱責し、落ち込んで居る処をセルジュが慰め、ヒラリーや屋敷内のあれこれを聞き出すという、レンはいい警官と悪い警官といっていたが、俗にいう飴と鞭というやつだった。
柘榴宮ほどの高度な働きは期待していなかったが、まともな教育を受けていない使用人達は、ローガンが叱責するネタに、困ることは無かったそうだ。
という事は、セルジュが大活躍する事に繋がっていく。
整った見た目と、愛嬌の有るセルジュは、あっという間に使用人達の心を掴み、かなり深い話まで聞き出せるようになった。
そしてヒラリーから、ローガンとセルジュは、出世の為なら、どんな汚い手も使う奴等だから、言い掛かりを付けられないように、近付くなと言われていた事や。
俺の事を血に飢えた悪鬼で有り、些細な失敗でも、腕を斬り落とすような、残忍な人間なのだと吹き込まれていたそうだ。
そしてレンの事は、俺の本当の番などではなく、愛し子であることも疑わしい。2人は婚姻式を行っているが、それはレンと俺が政治的に足場を固める為のまやかしだ。と実しやかに話していたそうだ。
しかし使用人達からのヒラリーの評判は、お世辞にも良いものでは無く。
イワンの外出中に彼の執務室から出て来るところを見た。
いつも忙しい、と仕事を押し付けて、自分はよく分からない書類を眺めてはニヤニヤして居る。
ヒラリーの腰ぎんちゃくのユーヴェルが、アドルフとコソコソと何か相談していた。
という類の証言が次々に集まった。
更にレンは、俺達の寝室に入り込もうとした不届き者も直ぐに見つけていた。そいつは俺の結界に触れ、右手に火傷と裂傷を負い、実家へと逃げ帰っていたそうだ。
「何故そんな馬鹿な事をしたんですか?」
というセルジュの問いに、俺とレンは本当の番ではなく、レンが閨の相手を求めている。というヒラリーの言葉を馬鹿みたいに信じ込んだのだそうだ。
だが扉に掛けられた結界に触れ、それがヒラリーの嘘だと直ぐに理解したが、残忍な獣人の番に手を出そうとした事が知られれば、命が危ういと屋敷から逃げたのだそうだ。
この話を聞いた時、俺は吹雪など気にせず、そいつの所へ駆けて行って、首を刎ねてやりたい衝動にかられたが、レンは淡々としていた。
「性格が悪いって、言われちゃうかもしれないけど。イワンさんに紹介状無しで、その人を解雇する事と、職業斡旋所へも、主に対し平然と不敬を働く異常者だ、と知らせてもらって、社会的に抹殺しておいたの。だからアレクが手を出す必要はないのよ?」
「レンは、自分が意地悪をしたように思っている様だが、この処分は真っ当なものだ。主の伴侶に対して、手籠め目的で夜這いを掛ける様な、頭のネジが緩んだ雄など、誰だって傍に置きたくは無いだろう?」
「そう?でも私は、彼の人生を潰してしまったのよ?」
「身から出た錆だ。それに他所の令息が被害に遭わずに済むのだから、レンは間違ったことはしていないぞ?」
「だと良いんだけどね」とレンの憂いは晴れないようだ。
「まあ。早い段階でウォーカーさん達がヒラリーとアドルフさんが、架空口座を作っていた事を見つけてくれた事が大きいですね。その口座のお金の動きを見て、その前後に近くの街へ、宿泊した商人なんかを調べてもらって、そこの経済状況を軽く確認したら、大方の予想がついたって訳です」
「納得したよ。だがあいつ等の動機は何だと思う?」
「ん~~?ヒラリーさんは、ローガンさんに対する劣等感を満たすため。ユーヴェルさんは、ヒラリーさんを繫ぎ止めておくため。アドルフさんは、投資の失敗とかギャンブルの借金返済とかかな?」
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