EXTRA STAGE 溺愛ロマンス

国府知里

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EXTRA STAGE8 - Edel

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 本作はシリーズ1の、「第18話 ただ告白しただけなのに……。」のIF分岐ラブストーリーです。


 そう思ったら、わたしの脳裏に笑顔が浮かんできた……。

 あ……。

 会いたい……。

 心が勝手に走り出したのがわかった。

 この世界で生きると覚悟ができたから、もう心も体も自然と動き出したんだ。

 自分でも不思議なくらいに意識がリンクする。

 お城に帰ろう。

 そして、会ったら、きっと伝えよう……。



 ***



 お城へ戻ってきたわたしは、真っ先にその場所へ向かった。
 背中を見つけると、もう考えるより先に口が開いていて……。

「エーデル皇太子……、わたしと……結婚してください……!」

 訓練場でそれぞれ励んでいた兵士たちの驚いた顔が一気に集まる。
 エーデル皇太子が口を開け、目をまん丸にして振り返った。
 目が合うや、一気にかあっと熱がのぼっていくのが見えた。

「テ、テイ様……、い今、な、なんと……?」
「あの……、急にごめんなさい……。
 わたし、どうしても、今伝えたくて……。
 あの、順番間違えました……!
 結婚じゃなくて、その前に好きっていうべきだったのに……。
 わたし、エーデル皇太子と家族になりたくて、つい先走っちゃって……」
「テテテイ様……、ぼ僕は……いい今夢を見ているのでしょうか……?」

 その言葉と同時にエーデル皇太子の体がそっくり返ってバタンと倒れた。

「きゃ、きゃあーっ!? エーデル皇太子!?」






 ***




 あれからが4年たった。
 長い婚約期間を経て結婚式を無事に終えて、今宵は初夜……。

 い、未だに、し、信じられない。
 テイ様が、僕を選んでくださるとは……。
 この戸の向こうに、テイ様が……。

 高鳴る胸を押さえきれずに、そっと戸を押し開いた……。



 ***



「テ、テテイ、様……」

 訓練によって吃音も滑舌もよくなったはずなのに。
 緊張で昔の癖が出てしまう。

「エーデル様、今日からよろしくお願いしますね」
「は、は、はい」

 僕の緊張を見て取って、テイ様が優しく笑った。
 初めて見るネグリジェ姿なのに、いつもと変わらないテイ様。
 さすがは大人だ……。
 全然緊張していないみたい。

「無理ならさなくていいんですよ」
「えっ?」
「結婚を許されたとはいえ、エーデル様はまだ十五歳。
 わたしのいた国ではまだ未成年です。
 わたし、待ちますから」
「え……っ」

 だ、だから緊張してなかったの……ですか……?
 僕は初夜のために、今日のために、心構えも準備もしてきたというのに……。
 4年もたったのに、いまだに子どもとしてしか見られてなかったってこと……?

「エーデル様? どうしたんですか?」
「あ……、い、いえ……。
 そ、そうだとは思わず……。
 僕なりに準備をしてきたんですが……、そ、そういうことなら……」
「あ……」

 テイ様が、ふっと僕の手を取った。

「ごめんなさい……、わたし勝手に決めつけてしまって……。
 わたしの国とここでは常識が違うんですね。
 せっかく、エーデル様が今日の日のために準備してくれたのなら……」
「テ、テイ様……」

 触れられた柔らかな感触が……。
 テイ様の温かな言葉と優しい瞳に、心が吸い寄せられる。
 ぽうっとなって、テイ様の唇にそっと唇を寄せていた。
 ふわっと触れた瞬間に、テイ様の吐息がかかる。
 ああ……!
 体の中をパチパチと火花が散る。

「テイ様……」

 今度はテイ様の頬に手を添えて、もっとじっくりとキスを味わう……。
 今日まで、なんどもキスをしてきたけれど、今日のキスは……。
 どうしよう……。
 いつもよりも濃厚でなまめかしい味わいと胸に募る期待。
 鼓動に心臓をどんどんと胸を叩かれて、よく音が聞こえない。
 そ、そうだ……。
 手習いで習ったことを……。

「あの、テイ様……」
「はい……」

 テイ様が潤んだ瞳で僕を見ている。
 わあ……、なんてきれいなんだ……。

「ぼ、僕はまだ未熟で……、その、テイ様を満足させてあげられないかもしれないとのことで……」
「そんなこと……」
「手習いにて、そのための道具の使い方を習っております……」
「道具?」
「は、はい……」

 ベッドの側に供えられていた白い布を取る。
 フルクス鳥の羽根と、アラゴン石の張型(ディルド)がある。
 羽に使うパウダーに、温めた蜂蜜、石を温めるお湯も準備されている。
 テイ様は少し驚いたように、道具をまじまじと見ている。

「これは……、どのように……?」
「は、はい。では、羽から……。
 あの、ネグリジェを脱いで、横になっていただいてもよろしいですか?」

 少し戸惑いながら、テイ様がネグリジェを脱いだ。
 脱いでといったのは僕だけど、本当に脱いでしまわれた……。
 すらっとしたラインと官能的な曲線が露わになって、僕の胸を攻めぐ。
 生まれたままの姿で横たわるテイ様。
 白い肌と上下の黒いお髪のコントラスト。
 なんという美しさ……。

「これでよいのですか?」
「はい、では、失礼します……」

 フルクス鳥の羽根は全長60センチほどで、中ほどで緩くカーブしている。
 芯はあれど中央から先は羽毛のように柔らかく、これで素肌に触れると、なんとも微々たる摩擦が愛の刺激となるそうだ。
 甘くカカオの匂いのするパウダーをつけて、そっとテイ様の肌をさする。

「あんっ」

 羽の先がテイ様の胸の尖った先をかすめると、甘い声を上げた。
 僕もぴくんと反応してしまう。

「こ……ここがお好きなのですか?」
「あっ、やっ、エーデル様……やんっ」

 す、すごい……。
 少し羽根で触れただけなのに、テイ様が赤くなって、もじもじと体を揺らしている。

「手習いでは、お体にまんべんなくと……」
「あ……、はい……、んん……」

 下半身も同じように撫でると、閉じられた脚と脚をすり合わせて、テイ様が小さく震える。
 だんだんとカカオの香りが立ってきた。
 これが女性が喜んでいるあかしだと習ったけれど、本当にテイ様は目を潤ませて、じりじりと僕を見ている。

「こんなの……、ずるいです……」
「ず、ずるい……?」
「わたしばっかり攻めるなんて……。エーデル様も脱いでください」
「えっ!?」

 するほうは習ったけど、されるほうは……。
 そんなの習わなかったのに……、どうしよう……。
 でも、テイ様が望むのなら、断ることなどできない。
 寝間着を脱いで、今度は僕がベッドに横たわった。
 テイ様が羽根にパウダーを纏わせる。

「エーデル様も、この羽根のくすぐられてください」
「はい……」

 テイ様が白い腕で、すうっと羽根を僕の上になでおろした。
 その瞬間、僕は、ひゃっと悲鳴を上げていた。
 な、なんだこれ……!
 強く直に触れられるよりも、遥かに……感じやすい。
 さらさらともふわふわとも形容しがたいその感触。
 敏感なところを撫でられると、肌が勝手に反応してしまう。

「あっ、うわっ、ああっ」
「うふっ、いい反応。ちょっぴりいじめてしまいたくなります」

 テイ様がいたずらっぽく笑う。
 まるで、天使か小悪魔か……。
 体中、羽根でするするとなでられるうちに、僕のいちもつが反応し始める。

「ああっ……」
「ふふ、エーデル様、かわいい……」
「はあ……っ、あ、あんまり見ないでください……」
「エーデル様、次はどうするのです?」

 ああ、ほ、翻弄されてしまう……。
 美しい肢体をくねらせて、テイ様が妖しくほほ笑む。
 やっぱり僕なんかまだまだ子どもだ。
 大人の女性の魅力にくらくらする……。。
 はあ、今すぐテイ様に抱きついて、このカカオの香りを存分に味わいたい。
 い、いや、でも……、まだ習ったすべてを使っていない……。

「つ、次は、蜂蜜と張型を……」

 温めた張型に、人肌に温めた蜂蜜をたっぷりつける。
 この張型は僕のいちもつより一回り以上大きくできている。
 僕では満足させられない場合は、これで楽しんでいただくのだ。

「まずは、これでくるくると……」

 張型の先をテイ様の胸の先端に押し当てる。
 とろっとした蜜がこぼれ、白い山を下っていく。
 はあ、なんという姿。
 テイ様がくるくると刺激されているその先を見つめながら、はあとため息をつく。
 刺激を確かめるように先端を見つめ、おもむろにテイ様が蜂蜜を指ですくった。
 その指を果実のような赤い唇に持って行く。
 うあ……。

「エーデル様、この蜂蜜気にいりました……」
「よ、良かったです……」
「エーデル様も味わって……?」
「え……?」

 どっきんと胸がはねた。
 上ずった喉で答えると、僕は手を止めて、そっと蜂蜜でとろとろに光った先端を見つめる。
 そうっと、口に含む。
 舌先に甘い蜜の味と、初めての感触。

「あ……」

 テイ様が……。
 も、もう一度……。

「はあん……」

 あ、ああ……!
 先端を刺激するたびに、テイ様が感じて、かわいい声を上げ、ぴくんぴくんと体をよじる。
 な、なんて、なまめかしい……。
 お酒を飲んだ時のように頭がぼうっと熱くなる。
 気が付けば、僕は必死になって2つの先端にむしゃぶりついていた。
 蜂蜜をすっかり食べてしまうくらいに……。

「し、下のほうもよろしいですか?……」
「はい……」

 テイ様がそうっと脚を広げ、秘密の場所が見えるように脚を上げてくださった。
 もう一度たっぷりと蜂蜜をつけて、そっとその場所に押し当てる。
 くるくるとまわしたり、上に下にと移動したり、時に持ち方を変えて、先っぽだけでなく竿を使って大きく長く刺激する。

「う、ううん……、はあ、はあ……」

 習った通りに張型での愛撫を繰り返す。
 テイ様が次第にうっとりとして、息を荒げていく。
 手習いのときは少し不安だったけど、ちゃんとうまくできているみたいだ。

「エーデル様……、とてもお上手です……」
「あ、ありがとうございます……」

 次第に、蜂蜜の粘度だけでなく、何か別の液体が絡みつくようになる。
 これはもしや……。
 テイ様の愛の蜜……?
 これがたっぷり出てきたら、次のステップにいってよいと習った。

「テイ様……そ、そろそろ、中へお入れしても……?」
「はい」

 張型を持ち換えて、じっくりと場所を狙い定める。
 た、多分、この辺りだ……。
 そうっと力を込めていくと、ぬるっと中に入っていく。

「あんっ! はあ、はあ……」

 ぬる、ぬる……。
 すごい、入っていく。
 ああ、どこまでも入っていく。
 張型のほとんどが、テイ様の中へ入っていった。

「ああ、ああん、はん……」
「で、では、ゆっくりしていきますね」
「は、はい……」

 張型の先を持って、ゆっくりとテイ様の中から抜き出し、もう一度差し入れる。
 ぬちゅっぬちゅっと卑猥な音を立てて、型がいったりきたりする。

「ああっ、はあっ……!」

 テイ様の喘ぎ声が耳を熱くする。
 どうしよう……。
 僕のいちもつもずいぶん立ち上がっている。
 こんなところで粗相はしたくない。
 耐えなくては……。
 今は、テイ様を気持ちよくして差し上げることに集中をしなくては……。

「エーデル様……」

 テイ様が体をよじって、張型をもつ僕の手に触れた。
 黒い瞳が泣きそうなほどに潤んで、きらきらと光っている。
 染まった頬と血のような赤い唇がなまめかしい。
 ああ、なんて美しい人だ……。
 僕は見とれて動けなくなってしまった。

「エーデル様をください」
「え……?」
「石のそれではいきたくありません……。
 エーデル様じゃないと……」

 かあっと頭に血が上って、一瞬息ができない。

「は、はい……っ……」

 う、うれしい……っ!
 テイ様が、僕を欲しいといってくださった……。
 僕はすっかりやる気に満ちたいちもつを手に、もう片方の手ではテイ様の中から張型をゆっくり抜き出した。
 とろっとした透明な糸を引いて、それが出てくる。
 テイ様が、はあんと吐息を漏らしてしなった。

「よ、よろしいですか……?」
「はい……」

 僕の竿を、テイ様のその中へ……。
 ぬるっと温かいものに僕の一部が入っていった。
 な、なんだ、これ……。
 て、手習いのときよりずっと……!
 テイ様が胸を上下させながらこちらを見ている。

「来て……」
「テ、テイ様……!」

 まるで操られたみたいに、僕は夢中になってテイ様にすがりついた。
 下半身を本能が猛るままに押し付ける。
 す、すごい……。
 ああ、いいきもち……!
 無我夢中で、愛の結合をこすり合わせた。
 くちゅっくちゅっ、と蜜の音。
 同時に快感の潮が満ちてくる。
 僕は押し付け、押し付け、テイ様に抱きついた。

「あっ、あっ、あっ、エー、デル、様っ……」
「はっ、はっ、はっ、はあっ、はっ、はっ……」

 密着を繰り返すたびに2人で揺れた。
 ああ、どこまでも、どこまでもこのまま、駆けていきたい。
 くっちゅくっちゅ、と愛の音が激しく鳴る。
 そ、そうだ。
 もっと、ストロークを長く出し入れするんだった。
 急に習ったことを思い出した。
 僕は少し体勢を起こして、張型と同じように出したり抜いたりを繰りかえした。

「はあ、あん……、あっ、ああっ……」
「はあ……、はあ……っ」

 テイ様の息遣いが変わって、結合部の愛の摩擦も変わった。
 ぬちゅ……くちゅ……、とまた愛の音が変わり、2人で熱い吐息を重ねた。

「テイ様……、テイ様の中、すごくきもちいいです……」
「エーデル様……、わたしもエーデル様を受け入れられてうれしい……」

 テイ様が潤んだ瞳でほほ笑んだ。
 ああ……。
 まるで、女神のよう……。
 そう思った瞬間、僕の体を強い火花が走り抜けた。
 テイ様の中に、僕の愛液がほとばしる。

「ああっ……!」

 叫ぶと同時に、僕はテイ様に抱きついていた。
 あ、あ……。
 な、なんてきもちいいんだろう……。
 これほどの快感と解放感、そして、自分を受け止めてもらえたという安心感と満足。
 不思議なほどに心が温かい。
 息が切れているのに、次から次へと体に力が巡ってくる不思議。
 どっ、どっ、と自分の鼓動と、テイ様の胸の音を同時に聞く。
 生きている……。
 実感とともに、喜びが心と体をかけめぐっている。

「テイ様……、好きです……」
「わたしもです……」

 テイ様がそっと僕を抱きしめてくれた。
 僕もすかさず、ぎゅっと抱きしめた。
 テイ様の瞳を見ると、キスせずにはいられない。
 ああ、なんて素敵なんだろう。
 僕の女神さま。
 テイ様、テイ様……。
 あなたを心から、お慕いしています……。







 ***



 結婚して4年と11か月が経つ。
 朝日の中で、お包みを抱いたテイ様の姿。
 出会った時と同じ、神にも等しい、敬虔な気持ちになる。

「テイ様、かわりましょうか?」
「じゃあ、マンデルをお願いします」

 サダメ様が優しくほほ笑みながら、僕の手に小さなマンデルを預けてくださった。
 僕とも父上とも兄上とも同じ、金色の髪に青い目。
 王家の血を注ぐ一番新しい皇太子。
 本当に小さくて、ふにゃふにゃして壊れそうで、抱くたびに落としてしまわないかドギマギしてしまう。
 でも、これが命の重み。
 16年前は僕もこんなだったのかと思うと、不思議な気分がする。
 テイ様がそっと指を手に持って行くと、小さな爪の付いた指で、きゅっと握る。
 小さくても母親がわかるんだろうな。
 テイ様と離れたくないみたいに、一生懸命に握っていてかわいい。

「エーデル、邪魔をするぞ」
「あっ、兄上! 王兵団の皆さんも」

 マンデルが生まれてから兄上と王兵団のいつもの顔ぶれがちょくちょくやってくる。
 みんなマンデルを見ると大人らしくもないデレデレとした顔になってしまうから、赤ん坊の力ってすごいなぁ。

「はああ、かわいい。本当にエーデル皇太子の小さかった頃に生き写しですねぇ」
「でも、口元と耳の形がサダメ様に似ていますよねぇ」」
「きっとサダメ様に似て、よく聞き慎ましく話すような賢い子になるでしょう」
「だが手足が大きいところを見ると武芸にも向くかもしれませんね」
「サダメ様、これは母乳の出をよくするハーブだそうです。カリナから預かってきました」
「アデル様、わざわざありがとうございます」

 結婚してから僕とテイ様は王宮のそばの別邸をもらい、マンデルと共に静かに暮らしている。
 侍女や使用人も極力少なくして、自らの手でマンデルを育てたいというのがテイ様の意向だったからだ。
 とはいうものの、テイ様の侍女長だったカリナさんも、ちょくちょく来てはやたらとテイ様の世話を焼きたがり、こちらもまたデレデレにマンデルを甘やかしては帰っていく。
 父上も母上も、王家の親類一同も、みんなマンデルを見に来てはああでもこうでも、誰に似てる、どんな風になると、あれこれ言いたいことを言って帰っていく。
 マンデルがみなに可愛がってもらえて、僕もうれしい。

 聖母のように微笑むテイ様を見て、兄上がにこりと微笑む。
 決して表には見せないけれど、兄上が今もテイ様に思いを寄せていることはわかっている。
 でも、こればかりはどうしようもなくて……。
 だけど、兄上のことだ。
 きっとこれからの人生を共にできる素晴らしい人と巡り合えるはずだろう。
 前を向いて立派に王としての道を歩む姿を僕に見せて下さるに違いない。

「兄上、公務の件でお話があるのですが」
「エーデル、まだ子が産まれて一か月もたたないのだぞ。
 こちらのことはいいから、もうしばらくサダメ様とマンデルのためにそばにいてやれ」
「でも……」
「お前の穴は私が埋めるから、心配するな。
 子どもはすぐに大きくなってしまうぞ。お前のようにな。
 今しか味わえぬ喜びを存分に味わっておけ」
「あ、兄上……。ありがとう存じます」」

 くしゃ、と兄上に頭をなでられた。
 その手は僕よりも一回りも大きくて、温かくて、ずっと頼りになる。
 兄上は、いつだって僕の一番の目標だ。
 テイ様がにこにことしながら、そばに寄ってきた。

「本当にマンデルはエーデル様とアデル様にそっくり。
 おふたりのように、立派な皇太子に育ってほしいと思います。ね、マンデル?」

 テイ様がマンデルの小さな手を取ると、ちゅっと口づけをして、女神のように微笑んだ。
 う、うわ……。
 間近で見ていた僕はもちろん、兄上も、周りにいた王兵団のみんなもそろって見とれてしまった。
 テイ様とマンデルの周りだけ、まるで光が差すようにきらめいている。
 多分……。
 テイ様は本当に、女神様なんだろうと思う……。
 見惚れて動けなくなっている兄上もきっと同じことを考えているだろう。

「どうしたんですか? ふたりとも、同じ顔をして……?」

 テイ様がきょとんとした顔を上げて、僕と兄上を交互に見た。
 僕と兄上は互いに互いの顔を見て、そして、笑ってしまった。

「テ、テイ様があんまりにも美しいから、我を失ってしまったんですよ」
「そうですよ、サダメ様。魅力を振りまくのもほどほどになされてください。
 もうマンデルの母君なのですから」
「え……? あの、わたし今なにか変なことしましたか……?」

 全然わかっていないテイ様に、僕と兄上がまた笑った。
 マンデルが急に、あうと声を上げた。
 あははっ。
 マンデルもそう思ったみたいだ。
 そうだよ、マンデル。
 この美しくて可愛い人が君の母上様だよ。
 とっても素敵だろ?
 早く君とおしゃべりしたいな。
 僕とテイ様がどんなに君を愛しているか、たくさん話してあげるよ。





 溺愛ロマンス EXTRA STAGE8 - Edel ~これサダシリーズ1 EXTRA STAGE~
を、ご愛読ありがとうございました。
 本編をお楽しみいただいた読者様にも、本作からお楽しみいただいた皆様にも、心より感謝申し上げます。エーデル皇太子との溺愛ストーリーはいかがでしたでしょうか? シリーズ1のEXTRA STAGEはこれにて終焉ですが、皆様のお気に入りのキャラ、もしくはラブモーションは見つかりましたでしょうか? 

 これサダシリーズの本編の物語は、1から2へと続いて行きます。今度は獣人族が現れ、アデルとサダメの間をかき乱します。また、本編をまだ読んでないよと言う読者様、シリーズ2があるなんて知らなかったという読者様は、これを機にぜひお楽しみくださいませ! 作者マイページから「お気に入り登録」して頂くと、最新更新のお知らせが届きますので、こちらもご活用ください。シリーズ2でももちろんラブエモーションがありますので、お楽しみに。

本編はこちら。マイページからご覧いただけます。
▶異世界に転生したら溺愛ロマンスが待っていました! 黒髪&黒目というだけで? 皇太子も騎士もみんなこの世界"好き"のハードル低すぎませんか? ~これサダシリーズ1【これぞ我がサダメ】~

▶異世界に転生したら溺愛ロマンスが待っていました! 黒髪&黒目というだけで? 皇太子も騎士もみんなこの世界"好き"のハードル低すぎませんか? ~これサダシリーズ2【これぞ温泉旅行】~

 本編・本作を気に入ってくださった読者様、もっと読みたいという読者様は、国府知里へのエール(なんと動画再生1日に3回できます)、感想、10いいね(なんと各話10いいね押せます)、お気に入り登録、シェアをぜひお願いいたします! 読者様の応援のおかげで、読者様の存在を感じられるとともに、執筆の意欲を頂いております。ぜひ「お気に入り登録」「エール」で応援していただければ嬉しいです!

 最後になりましたが、改めまして本作を楽しんでいただき、またあとがきにも目を通してくださった皆様に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。また次の作品でお会いしましょう!

 こちらもマイページリンクよりぜひお楽しみください。

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