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花だけ…花しか……
しおりを挟むちらとエドを見ると少し赤い顔をして、たまにリーシャさんを見ています。
こら弟!
「リーシャさんのお母様はとてもセンスがいいのね。そう思わない?エド」
エドに会話を振ると少し驚いた表情をした後に「あぁ、そうだね」とだけ言って会話を終えようとした。終えようとしたのよ。テーブルの下で靴のつま先で思いっきし足を蹴とばしてやったわ。今でもむかつく!何が「あぁ、そうだね」よ!!あなたが会話をなさい!!
「いっ!!!その、、とても良く似合ってる…と思う…」
まぁ、及第点ね…悪いわけじゃないけど、いいとはとても言えない。
それからもお茶会の間中そんな返答をしたときは思いっきし蹴とばしてやりましたわ。わが弟ながら情けない!!何よりむかついた会話がリーシャさんへのプレゼントについて。
「ちなみに今までエドからはどんな物をプレゼントされたの?婚約してそろそろ2年よね」
「はい…あの、お花とか……」
うん。お花とか?………そのあとに続く言葉は?
「………え?もしかしてお花だけ?」
「あの…はい。でもお花を数回頂いた事がございます。とてもキレイで……」
エドを見ると気まずそうに視線をずらしています。
「えと、手元に残るプレゼントはないのかしら?もう2年も婚約しているのよね?」
リーシャさんもなんといっていいのか分からないようなお顔をされて私から顔をそらしてしまいました。
「エド、あなたは後で私とお話をしましょう!
リーシャさん弟が気が利かなくてごめんなさい。今までもきっと弟との婚約の事で悩みがあったんじゃなくて?もしこれから悩み事があれば私に相談してほしいの。もちろん弟には内緒にするわ。ぜひあなたのお気持ちを聞かせてほしいの」
2年間もきちんと婚約者を大切にしてこなかった弟なんて信用できません!それに一人の女性の事をなんだと思っているのか!お節介でも構いません!私は日本では27歳だった。この子よりは人生経験があるのです。話くらい聞いてもいいじゃない!
「ありがとうございます。…その悩みなんて大層な物ではないのですが、…そのお話はさせて頂いてもいいですか?女性の憧れの存在であるシルヴィア様のご意見をうかがえる機会があるのならぜひお伺いしたくて…」
「もちろんよ。私の意見なんてそんなに素晴らしいことは言えないけれど、将来の妹だもの。是非仲良くなりたいわ。ちなみにリーシャさんの好きなことはどんな事なのかお伺いしても?好きな事でも、物でも色でもいいの」
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