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どうして貴女が生きているの?
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ヴィクトル様と私はまともな言葉を交わすことすら少なく、何もかもが遠く、重く感じる日々が続いていた。
確かに気の迷いで私を選んでしまったのならあの扱いに納得がいく。
もしもエレノアお姉様が妻になっていたなら、今のような苦しみも、孤独も感じることはなかった。
「もしも離縁をしたら……私はどこに行くのですか?」
その言葉が漏れた瞬間、エレノアお姉様は冷静に答えた。
「さぁ?……どこかに嫁がせるんじゃないかしら」
その一言は私の胸をえぐった。戻る場所がないという現実がはっきりと浮き上がった。私の家族が温かく迎えてくれるわけではない。私が嫁ぎ先を失うことで全ての居場所が奪われるのだ。
「別れたいの?ヴィクトル様と」
ヴィクトル様が他の誰かと再婚をしたいのなら話は別だ。きっと私と結婚したことを後悔しているに違いないし、別れろと言われたら大人しく従うつもりだ。
だけどヴィクトル様から離婚の話をされたことは一度もない。いつか言われると思うけど。
「顔色が悪いわね。答えたくなければ答えなくていいわ。それよりもどこかで休みなさい」
「どこで……」
気遣ってくれたのはとても嬉しいのに私に休む場所などなかった。私の部屋はまるで最初から存在しなかったかのように空っぽで、まるで自分が誰にも必要とされていないような気がする。
「姉様の部屋を使えばいいわ」
「ミーティアお姉様の部屋?でも家具は……」
私が疑問に思っているとエレノアお姉様は質問には答えずにミーティアお姉様が使っていた部屋へと向かった。私もその後を追う。
ミーティアお姉様の部屋はまるでその人が今も生きているかのように整えられていた。家具はそのままで、カーテンや絨毯が。きちんと掃除も行き届いていて家具の配置もそのまま綺麗に。
「ヴィクトル様には私から伝えておくわ」
部屋を出て行くエレノアお姉様の背中を見つめながらぼんやりと考える。
私の部屋は綺麗さっぱり何もなかったかのようになくなっていたのにミーティアお姉様の部屋はいつでも帰ってきてもいいようにと迎い入れる準備がされていた。
その事実に私は自分が本当に邪魔者だったことを再認識させられる。
でも、ミーティアお姉様がいない今、この部屋もまた空虚な象徴にしか見えなかった。
ベッドに横たわるとふかふかの感触が体を優しく包み込んでくれる。ミーティアお姉様の匂いがまだ微かに残っているような気がして、懐かしい思い出がよみがえってくる。お姉様の笑顔、明るい性格、そして私に対する無償の優しさ──それらすべてが今は遠い。
「お姉様……」
表に出さないけどきっとヴィクトル様はミーティアお姉様の死をずっと悲しんでいたと思う。ヴィクトル様の隣にいることが私にとっても彼にとっても重荷になっていることはわかっている。
ヴィクトル様の事を思い浮かべると「お前が死ねばよかった」と頭の中でそれが響く。
悲しみと苦しみを一緒に乗り越えたいだなんて思い上がりも甚だしい。
私は目を閉じてぐっと唇を噛んだ。こんな私があの人の妻でごめんなさいと私は心の中で懺悔をした。
「ユミル」
その声が響くと同時に私は一瞬で温かな花の香りに包まれた。目を開けると、そこには美しい金髪を風に揺らすミーティアお姉様がマリーゴールドの花畑の中に立って微笑んでいる。
その笑顔は、まるで昔の記憶が鮮明に甦るようですぐに駆け寄りたくなり、足を速める。お姉様の匂い、あの優しい、安心感をもたらす匂いが、私を包み込むように広がっていった。
お姉様の手が私の頬を優しく挟む。その温もりに心の中の重荷が少しずつ解けていく。けれどその目にはほんの少しの寂しさが浮かんでいる。どうしたの?と思い、私は心配そうにお姉様を見上げた。
「どうして貴女が生きているの?」
突然の言葉に私は驚いて息を呑む。ミーティアお姉様の手がそっと私の首に触れる。冷たい指先が何の前触れもなく私の喉を絞める。
その手は徐々に力を込め、私の呼吸を奪っていく。どんなに必死に抵抗してもお姉様の力には敵わない。私は必死に爪を立てて、その腕を引き剥がそうとするけれどそれでも無駄だった。
苦しい、痛い――心臓が激しく打ち、私の体は限界に近づいていく。
「ミーティアお姉様……!」
最後の力を振り絞って目を開けると、そこにはもう、お姉様の姿はなく、真っ赤な長い赤い髪のヴィクトル様が冷徹な目を私に向けている。
「お前が死ねばよかった」
憎しみの籠った声が響く。首を締められる力がさらに強くなり、私は息をすることもできなくなる。目の前が暗くなり、意識が遠のいていった。
「ユミル」
目を開けるとそこにはミーティアお姉様の部屋の天井が広がり、赤い人影が私を見下ろしている。
夢から覚めたのだと分かるまでに少し時間がかかった。意識がぼんやりと覚醒していく中でその人の顔が次第に鮮明に見えてきた。その表情には、普段感じることのない疲れが色濃く浮かんでいる。
私は慌てて顔をそむける。心臓が早鐘のように鳴り、体を起こそうとしてもうまく動かせない。
「ご、ごめんなさい。少しだけ休もうとしていて、寝ているつもりはなかったのですが……いつの間にか眠ってしまったようで……」
震えながら言い訳をする。どうしてもヴィクトル様の目を見られない。首に残る彼の手の感触を思い出すだけで体が小さく震えそうになるのを必死に堪えた。
ヴィクトル様は私の隣に腰をかけ、私の顔を覗き込んだ。思わずビクリと体を震わせると彼は眉間にシワを寄せて口を固く結んだ。怒っているのか呆れているのかわからないその表情に私はますます縮こまる。
「いや、いい。起こしてしまって悪かったな」
優しく私の髪を撫でる。その手のひらの温もりにぞわっとする。普段なら絶対に謝ることのない人が、私に対して謝ってくれるなんて、思ってもいなかった。
ヴィクトル様が謝った。彼が怒っていないというだけで私の胸の中に巣食っていた不安が少しだけ和らいだような気がする。
「お前は俺のことが怖いのか」
「そ、そんなことありません……」
その問いが私の心にズシンと響く。彼が何を思っているのか分からないが、この質問が怖くてたまらない。そんなことを言ったらヴィクトル様は怒るかもしれない。
これ以上彼の機嫌を損ねたくない私はふるふると首を横に振った。
「そうか」
労うような眼差しで見つめている。私はその意味が全くわからずに少しだけ身構えるがその理由はすぐにわかった。
ここが亡きミーティアお姉様の部屋だからだ。きっとお姉様の匂いに包まれているから私に優しくしてくれている。
私はミーティアお姉様の代用品でしかないから、この部屋にいる私とミーティアお姉様を重ねているんだ。
ヴィクトル様の目が私の顔をじっと見つめ、何かを探るように見透かしてくる。その視線が冷たく、無遠慮に感じて、ますます縮こまってしまう。
その時、彼の目線がふと変わった。私の顔ではなくベッドの上に置かれている本へと向けられる。
「その本はなんだ?」
「これは……昔、持っていたものです。勉強をしようかと……」
言い訳をしながらも、私は本のタイトルを必死に隠した。けれどヴィクトル様の目はそのまま、じっと本に注がれた。
「見せろ」
「そんなに、面白くはないので……」
「見せろ」
その命令には逆らえずに本を差し出さざるを得なかった。ヴィクトル様は本を手に取って無表情でページをめくり始める。私はヴィクトル様と視線を合わせることができずに顔を俯かせていると本を膝の上に返却されてしまう。
「帰るぞ」
「帰る……はい」
エレノアお姉様と交換する為に来たのだと思ったのだけれど、ヴィクトル様の様子はいつも通りだった。何を考えているのか全然わからないけど。
だけど彼の真意を知る勇気なんて私には無いので考えるのをやめてぎゅっと本を抱きしめるように胸に抱え、彼の後ろを歩きながら考えるのをやめた。
確かに気の迷いで私を選んでしまったのならあの扱いに納得がいく。
もしもエレノアお姉様が妻になっていたなら、今のような苦しみも、孤独も感じることはなかった。
「もしも離縁をしたら……私はどこに行くのですか?」
その言葉が漏れた瞬間、エレノアお姉様は冷静に答えた。
「さぁ?……どこかに嫁がせるんじゃないかしら」
その一言は私の胸をえぐった。戻る場所がないという現実がはっきりと浮き上がった。私の家族が温かく迎えてくれるわけではない。私が嫁ぎ先を失うことで全ての居場所が奪われるのだ。
「別れたいの?ヴィクトル様と」
ヴィクトル様が他の誰かと再婚をしたいのなら話は別だ。きっと私と結婚したことを後悔しているに違いないし、別れろと言われたら大人しく従うつもりだ。
だけどヴィクトル様から離婚の話をされたことは一度もない。いつか言われると思うけど。
「顔色が悪いわね。答えたくなければ答えなくていいわ。それよりもどこかで休みなさい」
「どこで……」
気遣ってくれたのはとても嬉しいのに私に休む場所などなかった。私の部屋はまるで最初から存在しなかったかのように空っぽで、まるで自分が誰にも必要とされていないような気がする。
「姉様の部屋を使えばいいわ」
「ミーティアお姉様の部屋?でも家具は……」
私が疑問に思っているとエレノアお姉様は質問には答えずにミーティアお姉様が使っていた部屋へと向かった。私もその後を追う。
ミーティアお姉様の部屋はまるでその人が今も生きているかのように整えられていた。家具はそのままで、カーテンや絨毯が。きちんと掃除も行き届いていて家具の配置もそのまま綺麗に。
「ヴィクトル様には私から伝えておくわ」
部屋を出て行くエレノアお姉様の背中を見つめながらぼんやりと考える。
私の部屋は綺麗さっぱり何もなかったかのようになくなっていたのにミーティアお姉様の部屋はいつでも帰ってきてもいいようにと迎い入れる準備がされていた。
その事実に私は自分が本当に邪魔者だったことを再認識させられる。
でも、ミーティアお姉様がいない今、この部屋もまた空虚な象徴にしか見えなかった。
ベッドに横たわるとふかふかの感触が体を優しく包み込んでくれる。ミーティアお姉様の匂いがまだ微かに残っているような気がして、懐かしい思い出がよみがえってくる。お姉様の笑顔、明るい性格、そして私に対する無償の優しさ──それらすべてが今は遠い。
「お姉様……」
表に出さないけどきっとヴィクトル様はミーティアお姉様の死をずっと悲しんでいたと思う。ヴィクトル様の隣にいることが私にとっても彼にとっても重荷になっていることはわかっている。
ヴィクトル様の事を思い浮かべると「お前が死ねばよかった」と頭の中でそれが響く。
悲しみと苦しみを一緒に乗り越えたいだなんて思い上がりも甚だしい。
私は目を閉じてぐっと唇を噛んだ。こんな私があの人の妻でごめんなさいと私は心の中で懺悔をした。
「ユミル」
その声が響くと同時に私は一瞬で温かな花の香りに包まれた。目を開けると、そこには美しい金髪を風に揺らすミーティアお姉様がマリーゴールドの花畑の中に立って微笑んでいる。
その笑顔は、まるで昔の記憶が鮮明に甦るようですぐに駆け寄りたくなり、足を速める。お姉様の匂い、あの優しい、安心感をもたらす匂いが、私を包み込むように広がっていった。
お姉様の手が私の頬を優しく挟む。その温もりに心の中の重荷が少しずつ解けていく。けれどその目にはほんの少しの寂しさが浮かんでいる。どうしたの?と思い、私は心配そうにお姉様を見上げた。
「どうして貴女が生きているの?」
突然の言葉に私は驚いて息を呑む。ミーティアお姉様の手がそっと私の首に触れる。冷たい指先が何の前触れもなく私の喉を絞める。
その手は徐々に力を込め、私の呼吸を奪っていく。どんなに必死に抵抗してもお姉様の力には敵わない。私は必死に爪を立てて、その腕を引き剥がそうとするけれどそれでも無駄だった。
苦しい、痛い――心臓が激しく打ち、私の体は限界に近づいていく。
「ミーティアお姉様……!」
最後の力を振り絞って目を開けると、そこにはもう、お姉様の姿はなく、真っ赤な長い赤い髪のヴィクトル様が冷徹な目を私に向けている。
「お前が死ねばよかった」
憎しみの籠った声が響く。首を締められる力がさらに強くなり、私は息をすることもできなくなる。目の前が暗くなり、意識が遠のいていった。
「ユミル」
目を開けるとそこにはミーティアお姉様の部屋の天井が広がり、赤い人影が私を見下ろしている。
夢から覚めたのだと分かるまでに少し時間がかかった。意識がぼんやりと覚醒していく中でその人の顔が次第に鮮明に見えてきた。その表情には、普段感じることのない疲れが色濃く浮かんでいる。
私は慌てて顔をそむける。心臓が早鐘のように鳴り、体を起こそうとしてもうまく動かせない。
「ご、ごめんなさい。少しだけ休もうとしていて、寝ているつもりはなかったのですが……いつの間にか眠ってしまったようで……」
震えながら言い訳をする。どうしてもヴィクトル様の目を見られない。首に残る彼の手の感触を思い出すだけで体が小さく震えそうになるのを必死に堪えた。
ヴィクトル様は私の隣に腰をかけ、私の顔を覗き込んだ。思わずビクリと体を震わせると彼は眉間にシワを寄せて口を固く結んだ。怒っているのか呆れているのかわからないその表情に私はますます縮こまる。
「いや、いい。起こしてしまって悪かったな」
優しく私の髪を撫でる。その手のひらの温もりにぞわっとする。普段なら絶対に謝ることのない人が、私に対して謝ってくれるなんて、思ってもいなかった。
ヴィクトル様が謝った。彼が怒っていないというだけで私の胸の中に巣食っていた不安が少しだけ和らいだような気がする。
「お前は俺のことが怖いのか」
「そ、そんなことありません……」
その問いが私の心にズシンと響く。彼が何を思っているのか分からないが、この質問が怖くてたまらない。そんなことを言ったらヴィクトル様は怒るかもしれない。
これ以上彼の機嫌を損ねたくない私はふるふると首を横に振った。
「そうか」
労うような眼差しで見つめている。私はその意味が全くわからずに少しだけ身構えるがその理由はすぐにわかった。
ここが亡きミーティアお姉様の部屋だからだ。きっとお姉様の匂いに包まれているから私に優しくしてくれている。
私はミーティアお姉様の代用品でしかないから、この部屋にいる私とミーティアお姉様を重ねているんだ。
ヴィクトル様の目が私の顔をじっと見つめ、何かを探るように見透かしてくる。その視線が冷たく、無遠慮に感じて、ますます縮こまってしまう。
その時、彼の目線がふと変わった。私の顔ではなくベッドの上に置かれている本へと向けられる。
「その本はなんだ?」
「これは……昔、持っていたものです。勉強をしようかと……」
言い訳をしながらも、私は本のタイトルを必死に隠した。けれどヴィクトル様の目はそのまま、じっと本に注がれた。
「見せろ」
「そんなに、面白くはないので……」
「見せろ」
その命令には逆らえずに本を差し出さざるを得なかった。ヴィクトル様は本を手に取って無表情でページをめくり始める。私はヴィクトル様と視線を合わせることができずに顔を俯かせていると本を膝の上に返却されてしまう。
「帰るぞ」
「帰る……はい」
エレノアお姉様と交換する為に来たのだと思ったのだけれど、ヴィクトル様の様子はいつも通りだった。何を考えているのか全然わからないけど。
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