いただきます、ごちそうさま。それと、君をおかわり。

白野よつは(白詰よつは)

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■3.思い思われキャラメルナッツパイ

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「それにしても、悠太ってすげー頭良かったんだなー。夏休み明けの実力テストの辺りから薄々、思ってはいたけど、今回ので確信したっていうか、改めて、そうだったんだなーって感じたっていうか。実は俺ってすごい奴にいつもお菓子を作ってもらってたんだって思ったら、なんか今さらだけど、悠太の有難みがすごい……!」
 そう言って自分と悠太のテスト結果の紙を見比べた耀介は、その紙から顔を上げると羨望の眼差しにも似た目でこちらを見つめて太陽みたいにキラキラ笑った。
 二学期に入ってしばらく経った九月下旬の今も、相変わらず毎週月曜日の昼休みに空き教室で行われるお菓子の試食会は続いていて、その中での一コマだ。
 暦の上では秋だというのに、まだまだ暑い日が続いているため、冷たいお菓子がいいかもしれないと考えた悠太は、今日は保冷剤をたくさん入れて、タルトとムースを持ってきた。単に甘いよりはさっぱりした味のほうが食べやすいだろうとも考え、風味をやや強めにしたチーズタルトと、レモンムースにミントの葉を乗せたものだ。
「んなわけあるかよ。たまたまヤマが当たっただけだって。もともと勉強は嫌なわけじゃないけど、得意ってほどでもないからさ。ほんと、今回は運が良かったんだよ」
 悠太は、耀介の羨望の眼差しから目を背けるようにしながら自分も食べている手元のレモンムースに視線を落とし、そう言って少しだけ苦笑する。
 本当は勉強で気を紛らわせていたら自分でも意外といい成績になってしまっただけなのだけれど、それを本人には言えないし、理由だってもちろんそうだ。後ろめたさや申し訳なさがあるぶん、耀介とどんな顔をして話したらいいかわからない。
「え、そうなの? 謙遜じゃない?」
「じゃない、じゃない。一学期の期末とか、俺、超普通だったし」
「マジか。じゃあ、今が伸び盛りってことなのかな」
「あー。かなー」
 そんな耀介は別段、気にするふうでも、疑問に思うふうでもなく、悠太のテスト結果を〝伸び盛り〟と解釈すると、手元のムースを少なめに一匙掬ってパクリと口に含む。
 タルトはすでに食べ切っているので、シメのムースを少しずつ味わうつもりらしい。
 口に入れた途端に「んー、やっぱ悠太が作るものは全部、美味しい……!」と嬉しいことを言ってくれる耀介は、ちらと見るとすごく幸せそうな顔をしていて、悠太は無意識のうちに、今、自分が食べているムースも手を付けずに耀介にあげていればよかった、なんて思ってしまって、慌ててその思考を頭の片隅に追いやった。
 悠太の成績が伸びた原因は、まさにそれだ。
 夏休みを挟むことで物理的に会わない期間ができれば、耀介に対する友達以上にも思える気持ちにも、きっちりとケリがつけられるんじゃないかと思っていたけれど、実際は悠太の思う通りにはいかず、勉強で気を紛らわせていたら、ぐんと成績が伸びた。
 休み中、絢斗たちクラスの仲間から、みんなで花火大会や夏祭りに行かないかと何度か誘いをもらったりもしたけれど、メンバーの中に耀介の名前があると適当に理由をつけて断りの連絡を返したり、耀介からも直接、遊びに行かないかと連絡があっても会わないようにしていたのに、結果はこの通り、成績に反映されただけだ。
 きっと、気持ちにケリをつけることや耀介と会わないことに意識を向けすぎたために、かえって意識してしまい、逆効果になったのだろうと思う。
 二学期がはじまって毎日、学校で顔を合わせるようになってしばらく経つ今も、悠太は、自分が理想に思う〝自分のするべきことの軸〟の中心にしっかりと気持ちがハマった感覚がないまま、耀介に対して落ち着けどころのないものを抱えていた。
 というより、夏休み前よりブレているような気さえする。
 名前は付けられないし、大事にしてやることもできないとわかっているのに、自分でも何を燻ぶっているんだろうとは思う。とはいえ、今のところ、耀介に甘酸っぱい変化が起きたときに、心から快く頷いて背中を押してやったり、おめでとうと笑って送り出してやれる自分になれる気もしていないのだから、厄介すぎて苦笑すら出ない。
 今日の試食会だって、ふと気づくといつの間にか、何を作っていったら耀介に喜んでもらえるかばかりを考えていたし、耀介の幸せそうだったり嬉しそうだったりする顔を何度も想像していた。そのたびに、これではまずい、いいわけがない、だって相手は友達なんだからと自分にきつく言い聞かせても、結局は耀介のためだけにお菓子を作れることに気持ちがふわふわと浮き立ってしまって、今だってそれを隠すのに必死だ。
 そうしながら友達同士の普通の会話を続けるのは、本当に難しい。
「そうだ、テストが近くなったら教えてくれよ。モトとか絢斗も誘って勉強会とかさ。放課後にどこか店に入ってみんなでやったら、それだけでなんかアオハルっぽくない? 誰かの家に集まるのもいいし、図書室でも、教室でもいいしさ」
 そんな中、いいことを思いついたとばかりに嬉々とした表情を浮かべて耀介が言う。
「男ばっかで? それは果たしてアオハルと呼べるのか」
 対して悠太はやんわりとツッコミを入れ、少し笑ってみせる。
 もちろん男ばかりも楽しいに決まっているし、放課後の寄り道や休みの日に友達と予定を合わせて何かすることは、耀介が言う通り、アオハルだと思う。
 耀介がいきなり〝アオハル〟なんていう直球の言葉を使ってきたから、反射的にちょっと斜に構えた言い方をしてみたくなっただけで、本当は悠太だってそれらのことをずっとしてみたいと思っていたし、なんならけっこう本気で憧れてもいた。
 悠太自身が部活に入っていなかったり、週末は趣味のお菓子作りと動画投稿に精を出してばかりいたために、たまたまその機会がなかっただけだ。もし本当に勉強会をすることになったら、きっとそれだけで楽しくて仕方がなくなってしまうだろう。
 けれど同時に、二つの不安が頭をよぎる。
 このお菓子の試食会のように耀介と二人きりではないからこそ、いつ、どんなタイミングで気が緩み、意識して保っている〝友達の距離感〟からはみ出た態度や言動になってしまうか自分でもわからないことと、どうしたって耀介を本気で想っている彼女に――遠野凪紗に後ろめたさや申し訳なさを感じずにはいられないことだ。
 たとえ耀介と悠太との間では普段通りの距離感や会話の内容だったとしても――というより、甘さ増し増しの言葉や態度を取ってくるのは耀介で、悠太はそれに素直に反応してしまいがちな自分を軌道修正している最中だけれど――もしかしたら、モトや絢斗から見たらそうじゃない可能性だって十分にあり得えてしまうかもしれないことが不安だし怖い。
 見え方や感じ方は人それぞれだし、そこをどうこうするつもりはないとはいえ、二人とも大事な友達だから、困らせるようなことはしたくないし、させたくない。
 彼女に後ろめたさや申し訳なさを感じるのも、悠太自身に〝友達のポジション〟を便利に利用している自覚があるからだ。彼女のことを静かにそっと応援したい気持ちと、抜け駆けしているような何とも言えないやましさと、それでも、耀介のためだけにお菓子を作っているという優越感や特別感が混ざり合って、ひどく後ろ暗い気持ちになる。
 とはいえ、それらは全部、悠太がしっかりと〝自分のするべきことの軸〟の中心に気持ちが落ち着きさえすれば、綺麗に解決する。でも実際は物理的に会わない期間があっても胸の奥で消化不良を起こしたまま、どうすることもできていないのが現状だ。
 だからこそ厄介極まりなくて、いっそ投げ出してしまえたら楽なのに、とすら思う。
「お? 悠太め。そんなこと言っちゃう? なんだよー、男ばっかでも全然いいじゃん。そういうアオハルもあるだろー? 男だらけのわちゃわちゃも絶対楽しいよ」
 けれど当然、悠太の頭の中に一瞬のうちに浮かんだそれらの不安を知るはずもない耀介は、当たり前のようにそう言って少しだけ不服そうな顔をする。
「ごめんって。ちょっとからかってみただけ。わかる、わかる。男だけだと気兼ねなくていいよね。ふざけ合えるし、格好つけたりもしなくていいし、素でいられるもんな」
 だから悠太も耀介に乗って同調する。でも本当はそんなこと、少しも思っていない。
 耀介の前だと友達の距離感を間違えないように必死だし、ふざけるのは、その距離感を踏み越えそうになる自分を誤魔化すためだ。これまで散々、耀介の甘さ増し増しの言葉や態度に素直に反応してきた手前、格好がつかないのは今さらだとしても、軸がブレている感覚がある今の自分に素でいられる自信なんてあるわけがない。
 というより、もうずいぶん前から、耀介の前ではいつもグッと堪えてばかりだ。
「そう、それだよ。今の俺には、男同士でわちゃわちゃするのが一番大事なの。それに、悠太とは夏休み中に全然遊べなかったからさ。二学期は悠太といっぱい遊んでみたいと思ってるんだよね。だって俺、お菓子作りが得意なことと勉強が伸び盛りなこと以外の悠太のこと、ほとんど何も知らないじゃん? 好きなものとか、テンションが上がることとか、休みの日によく行く場所とかさ、そういう悠太自身のこともいろいろ教えてよ」
「……っ、その言い方よ。聞いてるこっちが恥ずかしくなるような言い回し、すんなって」
「ええー? でも、これが俺の本心だしなあ……」
「だとしても。わかってるけど、なんか糖度があるんだよ、耀介の言葉は」
「んん? うーん……」
 ――ほら、まただ。
 不意打ちでこういうことがあるから、こちらがどんなに細心の注意を払っていてもまるで意味がないときもあるし、一線を引いていてもスルリと入り込まれて軸を揺さぶられる。
 そしてそれは、夏休みという物理的な期間や、その間にもらった遊びの誘いにも乗らずに意図的に会わないようにしても、こうして実際に面と向かっていても大差はないから、ほとほと困り果てるし、そんな意志薄弱な自分にも嫌気が差す。
 それならいっそ、この不安定な気持ちに名前をつけて認めざるを得ない状況を作ってしまおうかとも思う。そうしたら少しは自分の中でケリをつけられるかもしれないし、自分で大事にしてやることで消化できたり浮かばれるものもあるかもしれない。
 反対に、好きな子ができたと適当にそれらしいことを言って試食会をやめたいと切り出してみようかとも考える。耀介に想いを寄せる彼女に自分を重ねるのは筋が違うと前々からわかっていたことでもあったし、それではまるっきり他力本願なことも同じくだ。
 思い切って耀介から離れれば、いずれ時間とともに〝友達の距離感〟を意識しなくても、仲のいい普通の友達として他愛ないことで笑い合えるようになるかもしれない。
 どちらにしても今のままだと苦しいことだけは確かで、どこかで何かしらの答えを出さなければ、ますます苦しくなっていくだろうことも簡単に想像できる。
 今だって、不意打ちで食らった糖度のある言葉に否応なしに胸の奥が反応して、何でもないように受け流すのに四苦八苦してしまうのだから、世話ない。
 早く手を打たないと、もっともっと拗らせるのは目に見えている。
「ったく。そういう無自覚がなあ……。とにかく、甘党なのはお菓子だけにしてくれよ」
 悠太はそう言って耀介に釘を刺しつつ、自分にも、勘違いするなと言い聞かせる。
 無自覚に甘いのは今に始まったことではないし、それが耀介のデフォルトなのもわかっているけれど、そろそろ本人にも気づいてもらってもいいかもしれない。
「俺の言葉って、そんなに甘い?」
「まあ、一般的に考えて、もしかして自分に興味があるのかもって思うくらいには、そうなんじゃない? どういうつもりで言ったんだろうって深読みしがちになるっていうかさ。勘違いされたくない相手だったら、ちょっと気をつけてもいいかも、とは思うよね」
 聞かれて悠太は、言葉を選びながらそう答える。
「じゃあ、そういう相手には気をつけることにするわ」
「そうだな。それがいいかもね。面倒くさいことになったら困るのは耀介だし」
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