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アマテラス型ハヤブサ
計器盤の中に?
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ここは、アマテラス型ハヤブサのコクピットだ。 君はいまから、試験飛行に飛び立つと仮定しよう。 「操縦者・・・・を認識しました。」 機械音声の声だ。 「え、なんだ、なんの声だ。」 「私は、機体ナンバー9の光速演算機です。」 「え、計算機がしゃべるのか?」 「え、え、サポート機能がありますから。」 「この音声でよろしいですか。」 「うーーーん、できれば、声優のゆかりんの声で。」 「わかりました、ゆかりんデース、よろしくね。」 なんと、ゆかりんのデーターがあるのか。「あ、あ、ところで、試験飛行のことだが。」 「わかっていますわ、いつもと同じでいいかしら。」 「よろしくたのむ。」 「では、操縦幹に利き腕をそえて、やさしくつかんでね。」 「そして試験飛行の許可を管制塔に、あなたが告げることよ。」 「わかった。」 「こちら、アマテラス型9号機、管制塔どうぞ。」 「こちらは、管制塔だ、どうぞ。」 「試験飛行の滑走路使用許可をよろしく。」 「了解した、届けは受けている、アマテラス型の飛行免許合格を祈る。」 エプロンからタキシングして滑走路へ入る。 「こちら、管制塔 いつでもどうぞ。」 「発進する。」 ちなみに、現実は航空機の交信は、すべて英語でおこなわれているが、このラノベの世界では、航空機先進国である、わが国の日本語が民主主義陣営では使われている。 学校では、英語は自由選択科目で、重要な要素ではないのだ。 話を戻そう。 スロットルレバーを前へじょじょに傾ける。 背後から聞えるエンジンの音が、少し大きくなる。 VTOL離陸ではないから、大きな騒音は出ない。 機体が前進と共に加速が始まる。 じょじょに背中が重くなる。 速度計が170ノット(約300キロ毎時)になる、操縦幹をゆっくり引いた。 べダルを機が水平になるように、やんわりと踏んだ。 車輪が離れる。 車輪収納ランプがアオになる。 すこし、機の抵抗が弱まる感じだ。 高度計の針が廻る。 現在、高度1000メートルくらいだ。 操縦幹を戻す。 「こちら、管制塔の試験官だ。」 「今から試験をサポートナビに送信するから、命令どうり操縦すること、なおサポートナビは容赦しないからそのつもりで。」 ・・・・ 「ゆかりんは、データーを受け取りました、ゆかりんに替わりまして試験官の指示に従ってください。」 声がゆかりんから、容赦ないオニの教官に声がかわった。 「では、まず高度1万からの急降下の制動テストで・・・・・・」 あまりに加速度Gがかかり、天地が眼球が充血して赤く見え始める。 腹がカラでよかった。 ゲロを吐かなくて。 (与圧コクピットであるから、酸素マスクは使わない。) 戦闘機乗りになることを諦めようかと考え始めた頃、「以上で、試験は終わりだ。」 「よく、耐えた、ではゆかりんと交代する。」 声が、ゆかりんに替わる。 「ゆかりんですが、着陸の用意を、第四旋回でいきます?」 「あの、どうしました、相談のりましょうか?」 「う、う、泣きたいよ。」 「自分が情けなくて。」 「そう、でもあなたはがんばったわ。」 「ゆかりんが応援します。」 「とても、合格したとは思えない。」 「でも、戦闘機がいいんでしょ。」 「そりゃ、乗るなら戦闘機だ。」 「あたしも、あなたと飛べて、とても良い経験になったわ。」 とても高速演算機が作り出した声とは思えない。 この回路はあの、マッド科学者の須藤博士(いつの間にか博士だ。)が開発した思考回路が組み込んであった。 あらゆる想定からの反応を構築してあるのだ。 開発に3年、構築に5年かけた、自身のオタクの想いが詰まりに、詰まった思考回路である。 ちなみに、音声は人気声優100人分あるのだ。 ただ、オトコの声はないのだ、須藤君は、その方の趣味はないのだ。 で、試験の結果は不合格で、再度挑戦となった。 世の中は甘くないのだ。 しかし、君はまだ1回しか挑戦していないのだ。 平均合格者は7回以上挑戦が当たり前なのだ。 才能だけでは、合格は無い。 根性が無いと合格は無い。 これは、内密だが、7回目以上でないと合格は出来ないように思考回路に設定がしてあるのだ。 どうしてか? 須藤君いわく、新型アマテラス機は生産が追いつかない。 だから生産ラインと合格者ラインと同期してあるのだと。 まあ、がんばってくれたまえ。 著者は、あと6回も挑戦する根性は無いが。・・・・・
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