満州国馬賊討伐飛行隊

ゆみすけ

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同軸7ミリ機銃

空の狙撃兵

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 もうすぐだ、もうすぐ鉄道ポイント切り替え所が見えてくるはずだ。 高度を落とす。 「カシャーン。」 と同軸機銃に電動機で給弾する。 同時に、照準のための半透明の画面にランプが灯る。 操縦幹のトリガーに指を掛ける。 機銃の安全ランプが緑から赤に変わる。 撃てる準備OKだ。 短い3連射に切り替える。 間違って鉄道側の客や警備員を連打で撃ちぬかないためだ。 間違って乗客を殺しては討伐隊の名がすたる。 十分に撃つ相手を確認するように、無線でくどいほど注意がされていた。 敵機相手ではないのだ。 高度をギリまで落とす。 あまり、落とすと脚がかする。 速度感がハンパ無い。 地面が速過ぎる、そこでハッとしてスロットルを絞る。 フラップで、失速しないように調整する。 時速は失速ギリほどになった。 だいたい、時速100キロほどだ。 エンジン音も大きくない。 操縦席で会話ができるほだ。  通信塔が見えてきた。 鉄道の電信の無線塔だ。 「あそこだ。」  無線で、「最初は偵察だが、武器使用は各自に任せる。」 「了解した。」 「3番機了解した。」 地面が流れる。 ギリ速度を抑えてはいるが、それでも速い。 「いた、列車だ。」 視界に列車の後部の展望車が見える。 「列車の屋根に警備員だ。」 「了解した。」 「あれは、おい、警備員が線路の間で動けないようだ。」 「確認する。」 「3番機、援護射撃を。」 「わかった。」 「ダ、ダ、ダ。」 と線路の隠れている警備員(ガンマンのリチャードだ。)を援護するべく、線路の先の茂みに隠れているが、お尻が見える馬賊めがけて7ミリ機銃弾が撃ちこまれる。 飛行機から丸見えだからか、馬賊どもは線路脇の森まで逃げ出した。 まあ、戦闘機の機銃では勝てないからな。 ・・・・ん、なんだ、これは援軍だ。 間に合った。 リチャードは戦闘機の援護射撃の機会を逃がさなかった。 馬賊がひるむスキに線路から客車に退避した。 「おう、あぶなかったな。」 「あ、あ、助かったぜ。」 戦闘機に手を振るガンマンらだ。  翼を振り答える97式だ。 馬賊の頭は、「くそっ、戦闘機が出てきやがった、まずいぜ。」 「お頭、オラアまだ死にたくはねえぜ。」 「相手が悪いぜ。」 「まあ、なんだ、3人ヤラれたが、まだ14人はいるのだ。」 「今度は、戦闘機が来る前にやるだけだ。」 捨て台詞を残して馬に乗り、馬賊は逃げ帰だした。 上から丸見えだが、深追いはしない。 列車を守るのが仕事だからだ。 馬賊討伐が今回の目的ではない。 倉田飛曹は、詳細を聞くため通信筒を落とす。 ガンマンが拾い、手で合図だ。 「怪我人はいないようだ。」 「弾が無いらしい。」 「とりあえず、ハルピンまで戻るとのサインだ。」 「では、燃料ギリまで警戒飛行だ。」 特別急行がポイントまでバックして戻り、退避線を使って機関車の連結を反対にした。 転車台がないので、機関車はバックの形で客車を牽いた。 列車が動き出したので97式3機は討伐隊まで帰還する。 今回の援護射撃で、97式の狙いの正確さが際立った。 低速でも安定した飛行、そして反転ペラによるブレ無い、正確な射撃の機銃。 まるで、狙撃だ。 空の狙撃兵の名はウソではないのだ。 
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