満州国馬賊討伐飛行隊

ゆみすけ

文字の大きさ
60 / 212
飛行機乗り

適正性があるか。

しおりを挟む
 操縦士の試験は学科とか身体検査(視力だ。)で振りわけてから、実際に飛行機に乗せてみる。 そして、すこしだが、操縦幹を握らせる。 そこで、適正があるなしを見分けるらしい。 バランス感覚などだ。 視力が悪いとダメだ。 そして、戦闘機乗りなら、がんばりがないと落とされる。 あきらめが早いほど落とされるのだ。 満州国に飛行隊が出来る。 それで、操縦士教育のために、日本軍の退役教官が派遣された。 退役といってもジジイではない、飛行機乗りは定年が早いのだ。 それで、派遣されたのが、鈴木教官だ。 まだ、独身だが40過ぎで、もう50とのウワサもあるのだ。 二つ名が墜落王だ。 いままでに二度、故障や事故で墜落経験があるからだ。 普通は一度あれば人生は終わりだが、強運で二度も生き残ったのだ。 そこを買われての教官である。 なんせ、満州国の操縦者は、これからだからだ。 朝鮮人みたいな火病では、操縦者には向かないのだ。 (かの国の航空機はオーバーランや些細な事故が多い。) 飛行場が整備されるまで、討伐隊が操縦士育成に協力することとなる。 そして、懐かしい初期の97式が3機飛んでくる。 「お、お、懐かしいな、まだ解体していなかったのか。」 隊員が、初期97式戦闘機に集まってくる。 古参の隊員は、どうのこうのと思い出話に花が咲いた。 「この初代97式は、エンジンオイルとガソリンをいれれば飛べる機体だった。」  「無理ができたし、荒地に着陸も無理がきいた。」 「かなり、急降下しても分解しなかった。」 などと、クルマならダンプみたいな機体らしい。 数日たって、満州政府から餞別された、訓練員が3人討伐隊にやってきた。 まずは、歓迎である。 門の左右に並んで日本軍式あいさつだ。  別に暴力を振るうわけでもない。 気合のこもった挨拶をするだけだ。 ノミの心臓なら、これで引き返す。 まあ、度胸づけだ。 満州軍も一応、軍隊だ。 それなりの根性のヤツを廻したのだが、3人とも逃げ出した。 あわてて、捕まえる。 そして、根性と書いた木刀で、精神入魂である。 もう、泣きしゃべりの訓練員だ。  本郷隊長が、まあまあとなだめて、入魂式は終わった。 そして、今度は鈴木教官の訓育が待っていた。 軍人たるものは・・・から、日頃の生活についてだ。 そして、翌日から訓練が始まった。 まずは、体力つくりだ。 飛行場のまわりを日が暮れるまで走る。 ただ、それだけだ。 それを、10日だ。 そして、今度は木登りだ。 それも電柱だ。 手持ちのない、ツルツルの木の電柱に登るのだ。 下には教官がムチを持って、下がるとお尻ペンペンだ。 それが10日だ。 そして、逆立ちの訓練だ。 宙返りで、体にGがかかる。 すると、内臓などが下がる。 それを戻すための逆立ちだ。 そして、夜間は座学だ。 飛行理論から空力学からエンジン整備までだ。 他に機銃の整備もあるのだ。 たまらずに3人とも、夜逃げしたが、すぐに捕まり、倍の特訓が待っていた。 まあ、時間がないので、日本式詰め込み教育だ。 普通は1年分を3ケ月でやるのだから。 そうして、3人の満州人は日本軍の洗礼を受けていた。 そして、3ケ月が過ぎた。 
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

本能寺からの決死の脱出 ~尾張の大うつけ 織田信長 天下を統一す~

bekichi
歴史・時代
戦国時代の日本を背景に、織田信長の若き日の物語を語る。荒れ狂う風が尾張の大地を駆け巡る中、夜空の星々はこれから繰り広げられる壮絶な戦いの予兆のように輝いている。この混沌とした時代において、信長はまだ無名であったが、彼の野望はやがて天下を揺るがすことになる。信長は、父・信秀の治世に疑問を持ちながらも、独自の力を蓄え、異なる理想を追求し、反逆者とみなされることもあれば期待の星と讃えられることもあった。彼の目標は、乱世を統一し平和な時代を創ることにあった。物語は信長の足跡を追い、若き日の友情、父との確執、大名との駆け引きを描く。信長の人生は、斎藤道三、明智光秀、羽柴秀吉、徳川家康、伊達政宗といった時代の英傑たちとの交流とともに、一つの大きな物語を形成する。この物語は、信長の未知なる野望の軌跡を描くものである。

改大和型戦艦一番艦「若狭」抜錨す

みにみ
歴史・時代
史実の第二次世界大戦が起きず、各国は技術力を誇示するための 「第二次海軍休日」崩壊後の無制限建艦競争に突入した 航空機技術も発達したが、それ以上に電子射撃装置が劇的に進化。 航空攻撃を無力化する防御陣形が確立されたことで、海戦の決定打は再び「巨大な砲」へと回帰した。 そんな中⑤計画で建造された改大和型戦艦「若狭」 彼女が歩む太平洋の航跡は

【架空戦記】狂気の空母「浅間丸」逆境戦記

糸冬
歴史・時代
開戦劈頭の真珠湾攻撃にて、日本海軍は第三次攻撃によって港湾施設と燃料タンクを破壊し、さらには米空母「エンタープライズ」を撃沈する上々の滑り出しを見せた。 それから半年が経った昭和十七年(一九四二年)六月。三菱長崎造船所第三ドックに、一隻のフネが傷ついた船体を横たえていた。 かつて、「太平洋の女王」と称された、海軍輸送船「浅間丸」である。 ドーリットル空襲によってディーゼル機関を損傷した「浅間丸」は、史実においては船体が旧式化したため凍結された計画を復活させ、特設航空母艦として蘇ろうとしていたのだった。 ※過去作「炎立つ真珠湾」と世界観を共有した内容となります。

とある男の包〇治療体験記

moz34
エッセイ・ノンフィクション
手術の体験記

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

もし石田三成が島津義弘の意見に耳を傾けていたら

俣彦
歴史・時代
慶長5年9月14日。 赤坂に到着した徳川家康を狙うべく夜襲を提案する宇喜多秀家と島津義弘。 史実では、これを退けた石田三成でありましたが……。 もしここで彼らの意見に耳を傾けていたら……。

異聞対ソ世界大戦

みにみ
歴史・時代
ソ連がフランス侵攻中のナチスドイツを背後からの奇襲で滅ぼし、そのままフランスまで蹂躪する。日本は米英と組んで対ソ、対共産戦争へと突入していくことになる

If太平洋戦争        日本が懸命な判断をしていたら

みにみ
歴史・時代
もし、あの戦争で日本が異なる選択をしていたら? 国力の差を直視し、無謀な拡大を避け、戦略と外交で活路を開く。 真珠湾、ミッドウェー、ガダルカナル…分水嶺で下された「if」の決断。 破滅回避し、国家存続をかけたもう一つの終戦を描く架空戦記。 現在1945年夏まで執筆

処理中です...