満州国、戦車開発会社

ゆみすけ

文字の大きさ
22 / 95
ソ連軍司令官の迷いとは?

半数以上がヤラれた、どうすべきか?

しおりを挟む
 10両のソ連軍T-2型戦車が履帯が切れて・・・4両となってしまった。
広場で戦車を並べて、作戦を練るイワン司令官である。
 履帯が切れた以外は戦車は無事なのだから・・・それなりの工具と修理工がいれば修理できるのだが・・・
まさか、日本軍戦車が出てくるなんて、思ってもみなかったソ連軍だ、そんな備えは無い。
 燃料を補給するトラック隊が、郊外で待機してるだけである。
そのトラック隊も、動けない戦車から遁走したソ連兵と合流すれば・・・トラックごと、シベリア前線基地へ・・・
 「プーチャン伍長。」「ハイ。」
「燃料は、どうか?」「あと、1時間分はあります。」
 つまり、半分ということだ。
・・・どうする・・・ここで、撤退しても・・・日本軍の戦車の情報があれば・・・たぶん、更迭はされないだろう・・・
 まさか、あそこまで日本軍戦車が対抗できるなんて・・・思ってもみなかったイワン司令だ。
おそらく、戦車の性能は我が軍のT-2型とトントンかそれ以上かもしれない・・・
 日本軍戦車の連携作戦に次々と戦車の履帯を破壊されて・・・行軍が頓挫しているソ連軍なのだ。
「しかし、わが軍はチチハルまでも攻め込んだんだぞ。」と、戦果を誇張するイワン司令だ。
 はじめの予想では、10両の戦車で満州騎馬隊を殲滅して・・・との、作戦だったのだ。
ところが、いきなりの日本軍の戦車隊である。
 「くそっ、情報部の野郎・・・黄色い猿の援軍は無いとの話だったんだ。」と、悔しがる司令である。
「日本軍が出てくるのは、最低でも3ケ月はかかると・・・踏んでいたのだ。」
 「それが、しょっぱなからの日本軍だ、それも戦車隊だ。」
「しかも、なんとなく対戦車戦を予想したかのような日本軍の作戦だ。」
 「たしかに日本軍の砲撃では、我がT-2型の装甲は抜けないようだが。」
「それで、履帯のピンを変な砲弾で狙ってきたようだ。」
 イワン司令は、切れた履帯のピンを検分してみたところ・・・別の金属が隙間に入り込んで・・・履帯の隙間が詰まり、それで折れたような・・・
 これは、まるで我が軍の戦車の欠点を始めから知ってたかのようである。
だから、3両でも・・・我が戦車隊へ平然と向かってきて・・・あっという間に、4両へ・・・減ってしまったに違いない・・・
 イワン司令官は情報の出所を予想するが・・・まさか、欧州戦線でのドイツ帝国から英国スパイが得てるなんて・・・そこまで、イワン司令官は情報通ではないようだ。

 「ここは、なんとしても情報をモスクワへ知らせる必要があるぞ。」と、声高に述べる司令だ。
「プーチャン伍長。」「ハイ。」
 「切れた履帯と敵の砲弾の破片を持って、基地へ帰投するぞ。」
「目的は日本軍の殲滅ではないからな。」
 「わかりました。」と、数人の部下が切れた履帯やピンに詰まった砲弾の破片を収集する。
「よし、日本軍が再度むかってくるやもしれん。」「撤退するぞ。」
 4両のソ連軍戦車はチチハルの町を抜け出した・・・
と、町はずれに・・・退避した戦車兵らが・・・まっていたようだ。
 なぜかって、ここから基地までは、徒歩では・・・無理だろう。
馬車と食料が必要だからだ。
 そして、燃料給油して・・・ソ連軍は日本軍戦車の情報を持って・・・シベリア基地へ・・・帰投したのだった。

 「軍曹殿。」「なんだ?」
「やつらが帰っていったアルヨ。」と、満州軍の騎馬兵が報告だ。
 「よし、間違いないか・・・数騎で跡をつけて、間違いないかの確認をしてくれ。」と、指示を出す。
つまり、満州とソ連との国境付近まで奴らの跡をつけて確認をと指示したのだ。
 こういう偵察は騎馬に向いてるからだ。
数日後、ソ連軍の戦車4両が国境を越えて戻っていったことが判明したのだった。
 こうして、最初の戦車戦は日本軍戦車隊の大勝利で幕を閉じたのだった。
跡には、エンコしたソ連軍のT-2型が6両ほど・・・チチハル町内の狭い道路を塞いで・・・住民からの苦情が満州政府へ・・・
 それで、満州政府がソ連邦へ質問状を送るが・・・無しのつぶてだったとか・・・
満州国への侵攻なぞ、なかったかのような態度のソ連邦のモスクワ政府の態度だったのだ。
 もちろん、日本政府は・・・なんも発表しなかったのだ。
満州国へ軍を派遣したなんて、おくびにも出せないからね・・・
 日本政府は、国際連盟(スイスが本部)の常任理事国だったからね。
他国に黙って、軍を派遣なんてできないからだ。(それも、戦車隊だ。)





 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

If太平洋戦争        日本が懸命な判断をしていたら

みにみ
歴史・時代
もし、あの戦争で日本が異なる選択をしていたら? 国力の差を直視し、無謀な拡大を避け、戦略と外交で活路を開く。 真珠湾、ミッドウェー、ガダルカナル…そして終戦工作 分水嶺で下された「if」の決断。 破滅回避し、国家存続をかけたもう一つの終戦 そしてそこから繋がる新たな近代史へ

【架空戦記】狂気の空母「浅間丸」逆境戦記

糸冬
歴史・時代
開戦劈頭の真珠湾攻撃にて、日本海軍は第三次攻撃によって港湾施設と燃料タンクを破壊し、さらには米空母「エンタープライズ」を撃沈する上々の滑り出しを見せた。 それから半年が経った昭和十七年(一九四二年)六月。三菱長崎造船所第三ドックに、一隻のフネが傷ついた船体を横たえていた。 かつて、「太平洋の女王」と称された、海軍輸送船「浅間丸」である。 ドーリットル空襲によってディーゼル機関を損傷した「浅間丸」は、史実においては船体が旧式化したため凍結された計画を復活させ、特設航空母艦として蘇ろうとしていたのだった。 ※過去作「炎立つ真珠湾」と世界観を共有した内容となります。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-

ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。 1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。 わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。 だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。 これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。 希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。 ※アルファポリス限定投稿

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

裏長屋の若殿、限られた自由を満喫する

克全
歴史・時代
貧乏人が肩を寄せ合って暮らす聖天長屋に徳田新之丞と名乗る人品卑しからぬ若侍がいた。月のうち数日しか長屋にいないのだが、いる時には自ら竈で米を炊き七輪で魚を焼く小まめな男だった。

処理中です...