37 / 393
少しの差だが・・・
1センチ増えただけだが。
しおりを挟む
今野は戦車の前に取り付けた増加装甲を見る。 デゴボコの砲弾を跳ね返した跡が散見される。 数えきれない。 露スケも、頑張ったものだ。 「しかし、1枚増やしただけで効果満点だったな。」と、正直これほど効能があるとは・・・ 半分、戦死を覚悟していたのだが・・ 今野は知らなかった。 4センチに1センチで5センチだ。 そして、斜め後ろに傾いている。 つまり、砲弾が跳ね返りやすいし、斜め装甲は装甲の厚さが増えるのだ。 その効果はわかっているつもりだったが、これほどとは・・・ 「これなら、ヤツらの対戦車砲に十分耐えることができそうだ。」と、自信を見せる今野隊長である。 露スケが待ち伏せている地点は、予測では、「ここの岩場と雑木林のあたりと見当付けたんだが。」 と、地図を示す。 副官が、「そうですね、あのあたりは低い木の雑木林ですからね。」「うむ、よう知ってるね。」「事前偵察は怠りませんよ。」「そうだったな。」と、笑う二人だ。 今から、さらに敵に向かっていくときに、余裕を見せる。 これは大切だ。 部下は、よく見てるんだ。 誰も、死にたくはないからね。 死もおそれぬ、は勇猛を示す態度であり、死に急ぐのとは違うのだ。 最後まで生き残り、露スケを殺しまくるのが、イイ兵隊である。 戦争とは、そういうものである。 「では、オレに続け。」と、砲塔から無線指示だ。 とても、6両の戦車へ無線でないと・・・デーゼルは五月蠅いのだ。 「キュル、キュル。」音と、エンジン音の「ガラ、ガラ、ガラ。」音が混ざり。 表現しがたい音である。 今野には作戦があった。 まずは、隊長車で、突撃だ。すると、対戦車砲を撃ってくるだろう。 そこへ、各班を左右から 砲撃させて対戦車砲を殲滅するのである。 身を捨ててこそ浮かぶセもアル作戦である。 つまり、増加装甲にすべてを賭けるのだ。 自身と戦車兵3名の4人の命をである。 「いいか、オレが突撃する、それで位置が判明するから、即砲撃だ、外すなよ。」「任されよ、1発必中です。」と、6両の砲手は自信たっぷりだ。 まあ、あれだけ訓練したんだから。 だから、この突撃作戦を立案できたのである。 「確実に1撃で仕留めます。」との返答に、「うむ、では左右にわかれて進むぞ。」「おう。」 そして、計7両の日本軍の誇る、戦闘型戦車の戦車隊が進撃である。 ところで、2両ヤラれた、ソ連戦車隊は・・・ 何やってるかな・・・「黄色い猿(露スケも、そういうのか!)の逃げた方向は待ち伏せ隊の対戦車砲がある方向だ。」 「しめしめ、ワナに引っかかったな日本軍めっ。」「今度こそ、モスクワに凱旋だ。」と赤軍の赤い旗を振るのである。 そして、対戦車砲の隠れた場所への、援軍は? 「オレ達は、十分に戦ったのだ。」である。 そして、休憩でウオッカをアオルのだ。 ウオッカの飲みすぎで、短命なロシア人なのである。
2
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
【架空戦記】狂気の空母「浅間丸」逆境戦記
糸冬
歴史・時代
開戦劈頭の真珠湾攻撃にて、日本海軍は第三次攻撃によって港湾施設と燃料タンクを破壊し、さらには米空母「エンタープライズ」を撃沈する上々の滑り出しを見せた。
それから半年が経った昭和十七年(一九四二年)六月。三菱長崎造船所第三ドックに、一隻のフネが傷ついた船体を横たえていた。
かつて、「太平洋の女王」と称された、海軍輸送船「浅間丸」である。
ドーリットル空襲によってディーゼル機関を損傷した「浅間丸」は、史実においては船体が旧式化したため凍結された計画を復活させ、特設航空母艦として蘇ろうとしていたのだった。
※過去作「炎立つ真珠湾」と世界観を共有した内容となります。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる