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対戦車砲。
対空砲の水平撃ち。
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対戦車砲は、ドイツ軍が88口径の対空砲を水平撃ちしたのが、有名だ。 英軍が泣きをいれるほどだ。 独特の音がして、戦場では、英軍が恐怖に震えたとか・・・ 英軍兵らへのアンケートでは、一番イヤなのが88口径の高射砲だとか・・・ティーガーよりもイヤだとか。 とにかく、ドイツ軍は音が脅威だ。 機関銃なぞミシンを懸ける音だ。 スッーカー(急降下爆撃機)のサイレン音は恐怖の前触れだ。 しかし、ここは満州だ。 極東である。 ドイツ軍はいないのだ。 いるのは、熊のソ連軍である。 そして、対戦車砲が待ち伏せしてると思われる場所へ進む、我が戦車隊である。 もちろん、対戦車砲の殲滅が目的である。 ソ連軍は、古くはコサック兵からの歴史があるのだ。 それで、隠匿術は日本軍と同等である。 それも、弾避けの蒙古兵つきだ。 基本、蒙古兵は遊牧民だ、ロシア人とは言葉も通じない。 だから、弾避けなのだ。 強制的に遊牧民の若いヤツを連れてきて、弾避けに前に出すのだ。 蒙古兵がヤラれたら、また遊牧民から連れてこればいいのである。 ソ連軍はロシア軍のころから文盲が多い。 つまり、字が読めない書けないのである。 ところが、日本軍は平均的学力が優れている。 読み書きソロバンから暗算までOKなのだ。 ・・・「隊長、あそこですよ。」 副官が河岸を示す。 河が近いので、雑草が生い茂り、隠れるのは好都合だ。 「はて、どこに隠れているのやらだな。」と、今野がつぶやく。 まあ、パット見、わからない。 「では、左右にわかれて、対戦車砲が判明したら頼んだぞ。」と、無線だ。 「了解ですが、ご無事を・・」と副官だ。 「まあ、戦車砲に耐えたんだ、そこは大丈夫だよ。」と、前進する隊長車である。・・・「おい、来たぞ。」と、偵察員のイワンが報告だ。 「そうか、敵は何両だ。」 「1両です。」「なに、あとに続いて無いか。」「いまのところは、偵察じゃないですか。」「うむ、そうかもしれんが、1両でもヤラないと、オレは・・」 そうなのだ、司令官から、「おまえは、1両もヤってないじゃないか。」「こんども、戦果なしだと、わかってるな。」 と、どやされたのだ。 「ここは、1両だけでも破壊しないと・・」 対戦車砲の指揮官であるイワノビッチは、「よし、相手は1両だ、集中砲撃だ。」と、一斉砲撃を指示をだしたのだ。 「おい、相手は1両だ、いくぞ。」 と、相手が少数なら、戦意高揚するソ連軍である。 それで、ニョキニョキと、隠れているのをわすれて、筒先が雑草林から出てくるのだ。 「撃てーっ。」とソ連軍、そして、日本軍の3両2小隊の6両が砲撃が同時くらいか・・・・ あたり一面が、砲撃の噴煙がすごい、耳は爆発音で、混乱する。 さあ、爆発の噴煙が晴れてきた・・・・
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