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敗走するソ連軍。
4両が残った・・・
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「なんだ、なんなんだ。」と、驚愕するイワ~ン少尉だ。 「くそっ、煙で見えないぞ。」と、咳き込むイワ~ン少尉だ。 だんだん、砲撃の煙が晴れてくる。 「これは、これは、いかん。」 見ると、味方戦車が6両噴煙をあげてるのだ。 つまり、ヤラれたのだ。 「しまった、ワナだ。」と、悟ったイワ~ン少尉だ。 「撤退だー。」と叫んだ。 「撤退だーっ。」と、自ら逃げ出したイワ~ん少尉だ。 まあ、4両の残った戦車へ撤退を指示するのが、精一杯であったのだ。 シナや半島の兵ほどは、逃げる速度は遅いのだが、それでも4両のソ連戦車は戦線を離脱しようと右往左往である。 撤退する時間はある、その頃の戦車は次弾装填速度がそれなりにかかったからである。 まずは、狙わねばならないからだ。 狙い定めてロックオンなんて、夢のまた夢だ。 それで、数分の空白時間ができるのだ。 ここで、老練な司令官や隊長なら、そのままワナを抜け切ることを考えるんだが・・・ あいにく、イワ~ン少尉はモスクワから左遷されてきた新米少尉だ。 老練な実戦的な指示は・・・つまり、撤退しかなのだ。 本来なら、撤退より、『突っ切れ』と指示すべきだったのだ。 4両の残った戦車は、(ソ連の戦車は信地旋回ができない。)引き返そうと、方向転換するヤツと、そのまま進もうとするヤツとの混乱だ。 もう、こうなると、イワ~ン少尉の命令など聞く耳を持たなくなる。 皆、勝手な方向へ無理な動作となる。 「ブチン、ガラガラ、ガラ。」と、無理な動作で履帯が切れて、動けない戦車が2両。 そして、互いにぶつかったヤツが2両。 そうなのだ、混乱したソ連戦車隊は戦車が動けないと・・・ なら、どうするのか。 それは、戦車のハッチから飛び出して、トンズラしかないのだ。 まだ、噴煙が漂い、逃げるなら今しかない。 「まて、まだ命令を・・」と叫ぶイワ~ンだが、置いてけ堀(ほり)されかねない。 あわてて自身も逃げ出したのであった。 「隊長、ヤツら・・」「まあ、ほおっておけ。」と、逃げるソ連軍を見送る今野戦車隊々長だ。 日本軍は、逃げるヤカラの背中は撃たない。 戦車という武器を捨てて逃げるのだ。 「まだ、敵がいないか確認だ。」と、後始末を指示する今野であった。 4両の破壊されていない敵の戦車を鹵獲した今野戦車隊である。 「よし、鹵獲戦車の履帯が切れたヤツは、2両で牽引するんだ。」「残りは、装填手が運ぶ、早急に撤退する。」「了解です。」 無線で連絡するために、安全なところまで離れなければならないからだ。 「いや、隊長。」「うむ、何だ。」「偵察隊のヤツらに手伝わせましょう。」と、副隊長が南方向を見る。 我が軍の偵察戦車が、心配して様子を見に来たようである。 動けない戦車を牽引は、動ける戦車が2両で牽引するのである。 つまり、団子みたいに繋ぐのだ。 それほど、戦車は重いのだ。
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